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リコールに対抗 武雄市長辞職へ【会見動画】 | |||
武雄市の樋渡啓祐市長(39)は19日、市民病院の民間移譲に反対する市民グループが、リコール(解職請求)手続きに入ることを正式に表明したことを受け、市議会の杉原豊喜議長に辞職届(21日付)を提出した。樋渡市長は「リコールによる市政の混乱を最小限に抑えたい」と辞職理由を説明し「市民医療のありようを問いたい」と出直し選挙への出馬を表明。市民グループも対立候補を擁立する考えを示しており、地域医療の在り方を争点にした選挙戦となる見通しとなった。
市民グループの正式表明を受け、議長に辞表を提出した樋渡市長は、市役所で会見。冒頭に「リコールという混乱を招いた責任の一端は私にあり、市民におわび申し上げたい」と謝罪した上で、「リコールになれば最長半年にわたって市政が混乱、停滞する。経済対策など一刻の猶予も許されないなか、市民生活の混乱を最小限に抑えることが私に求められている」と、混乱回避の辞職を強調した。 市長の辞職届提出を受け、市議会は21日に臨時議会を開催。21日付での辞職に同意する見通し。辞職届は5日以内に議長から市選管に通知され、受理日の翌日から50日以内に選挙が行われる。 同市選管は「通知を受け、辞職が確定した段階で早急に委員会を開き、日程を決めたい」としているが、準備期間などを考慮すれば12月21日告示、28日投開票を軸に調整が進められるとみられる。 市民病院をめぐっては、昨年12月市議会で樋渡市長が複数の民間医療機関と接触していたことを認めたことで問題が表面化。地元医師会などが反発するなか、市は5月に民間移譲方針を発表し、同月末と7月の臨時議会で移譲関連議案を可決し、北九州市の医療法人財団「池友会」と移譲の基本協定を締結した。 樋渡市長は元総務省官僚で、2006年4月の市長選に出馬。現職を破り、当時現役市長として全国最年少の36歳で初当選を果たし、現在1期目。テレビドラマのロケ誘致などで注目を浴びた。 【写真】辞職の会見を行う樋渡武雄市長=武雄市の武雄市役所 |
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2008年11月20日更新 |