吸血女 洋子 第8章
第8章 少年 潤
厳格な親の薦めで、この進学塾に通っている潤は、今年で2年目になる。
学校が終わり、自宅へ帰ってすぐ、自転車に乗り、ここへやってくる。
潤は今日から新しい先生がやってくる事を聞き、少し期待をしていた。
(どんな先生なんだろう。女の先生って聞いたけど。)
蒸し暑さが残る夕方の道を走りながら考える潤。
来年は私立の中学に入学する予定なのだが、着ている服や顔立ちだけで判断すると、まるで女の子のようである。
デニムの半ズボンと可愛い絵柄のTシャツの組み合わせは、とても男の子が着る物ではなかった。
塾に到着すると、教室には新しい先生の静香が待っている。
固定クラスの為、希望がない限り、最後まで同一メンバーで授業が進められる。
「はい、みなさん、注目して。今日からこのクラスを担当する事になった○△静香です。よろしくね。」
しばらく、静香は無言で教室内を見渡した。
「このクラスは女の子ばかりなのね。では出席を取ります。」
「先生!一人男の子がいるんです。」
「えっ、ホント、嘘でしょう。」
「潤君です。」
一人の活発そうな女の子が立ち上がって潤の方を指差した。
上目使いで、恥ずかしそうに静香を見る潤。
静香から見ると、髪も長いし、女の子にしか見えなかった。
「ふ~ん。」と軽くうなずき、静香は出席を取り始めた。
「呼ばれたら、一度立って下さいね。」
苗字のせいで、一番に潤が呼ばれ、立ち上がった。
半ズボンから露出するきれいな足は、男のそれと違い、きれいなラインを見せていた。
同性の静香でも、見とれそうになるぐらいだった。
すばやく、出欠を取った静香は、「今日はみなさんの実力を知りたいので、簡単なテストをします。筆記用具以外は全てしまって下さい。」
各席に問題用紙を配りながら、静香は続けた。
「時間は50分とします。わたしが、はじめと言ったら始めて下さい。」
静香の声をきっかけに、生徒は一斉に書き始める。
しかし、このテストは、この間に素養のある僕を見つける為に静香の仕組んだものだった。
(こんな可愛い童貞君がいるなんて、ラッキーだわ。この子、わたしたちに負けないぐらい、淫らな血が流れてるわね。)
もじもじ、そわそわして、テストに集中できていない潤を見つめながら静香は思っていた。
一方、潤は静香の唇が気になっていた。ある巨乳グラビアアイドルの唇が大好きな潤は、それに似ている静香の唇に、すっかり魅了されていた。
静香の方を見たいのだが、静香と視線が合ってからは、恥ずかしさの余り、見つめる事ができない。
(あ~あ、わたしをしっかり見てくれれば、楽しい世界に連れてってあげるのに。)
明らかに、静香の事を意識しているのが分かる。
静香は、そっと席を立つと、生徒の席の方へ歩み寄った。
(さすがね。みんなできてるわね。さぁ、潤君はどうかな?)
潤の横で足を止め、用紙を覗き込む。
(やっぱり、集中できてないわね。いいわ。ちょっと、悪戯し・・・。)
もう一度、一回りした静香は、再び最後尾の潤の席の後ろに立った。
隣の子の様子を気にしながら、わざと潤の背中に自分の胸を押し付けて、覗き込む。
驚いた潤は、ペンを進めていた手を止めてしまった。
(何、この子、胸の感触が分かるの。)
(うわ~、静香先生の胸が当たってる。おかあさんのより大きいかも。)
不思議な事に、吸血鬼になってから、静香の胸は少しずつ成長していたのだ。
静香は、そのまま、潤の肩につけた胸を離そうとしない。
(下はどうなってるの。ふふ、すご~い、大きくなってる~。デニムだからきつそうね。もうこのぐらいにしないとね。)
静香は教壇に戻る前に、潤の股間をぱちんと指で弾いていった。
「いたっ。」
小さな悲鳴を上げる潤に、一部の生徒が振り返ったが、何事もなかったかのように、テストは終了した。
「洋子、いい子がいたわよ。一人、童貞君が。」
「ホント!よかったわ。わたしのクラスは、びっくりよ。2人を除いて、みんなやられてるわ。」
「仕方ないわね。今の子はませてるし、来年は高校生になる子ばかりでしょう?」
「うん、そうなの。静香、その子はどうするの?」
「そうね。他の子と比べると、成績も良くないし、今度の土曜日か日曜日辺りに、抜き打ちで家庭訪問をするというのは、どう?」
「面白そうね。わたしも進路管理者の名目で付いていくわ。」
「ふふふ、来週が楽しみね。」
「そうね。」
そこには、妖しい眼つきで、不気味に笑う2人の姿があった。
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