吸血女 洋子 第5章
第5章 新たな犠牲者
心の中で聞こえる声。その声の忠告を無視した2人。
処女ではない静香の血を吸った事で、洋子の魔力は極端に減った。
(自業自得だ。お前たちは、必ず、処女や童貞の新鮮な血を啜らなければ、生きては行けない。童貞の血なら、一週間あれば体力と魔力は回復する。今の身体を元通りにするには、同性の処女の血ではなく、童貞の血が必要なのだ。)
静香と共に、ベットでぐったりとしていた洋子は、再びその声を聞いた。
(随分と分かってきたわ。わたしは処女だから狙われたのね。穢れを知らぬ血じゃないと生きて行けないの・・・。)
静香を巻き込んでしまった事を後悔した洋子だったが、時すでに遅かった。仕方なく、洋子は頭の中で聞こえた声の内容を、全て静香に話した。
「洋子・・・、もうどうでもいいわ。こんなにすばらしい世界があるのなら、地獄に落ちてもいい・・・。」
「しっかりして!静香。わたしたちだけならまだしも、いたいけな子供たちを犠牲にする訳にはいかないのよ。」
魔力が落ちて、正気に戻りかけている洋子は静香に言った。
「そうよね。わたしたちが頑張らないと。」
「そうよ。分かってくれたのね。静香。」
「洋子、わたし、少しの間、実家に戻るわ。今の状態では田舎に隠れてた方がいいような気がして・・・。」
「そうね。静香の実家は比較的近いし・・・、会社の事は心配しないで。盲腸になって、実家に近い病院に入院してる事にするから。」
「ありがとう。静香。」
「大丈夫よ。お互い2週間ぐらい休めば、何とかなるわよ。」
「そうね。」
静香はその日のバスで実家に戻って行った。
(我慢なんかしてられないわ。わたしは童貞の血をもらうのよ。)
流れる窓の景色を眺めながら、静香は思っていた。
2人はまだ気付いていなかった。吸血マスターから、最初に咬まれた者は、比較的正気を保つ事ができる。しかし、その次に咬まれた者は、満月に関係なく発情すると言う事を。
(わたしには可愛い弟がいる。俊介なら、絶対童貞だわ。)
同じバスに乗っている、処女らしき獲物の若い女性に見向きもしないで、窓の外を眺める静香。
(お前は素質がありそうだな。よいか、静香よ。お前は俺の仲間を増やすための忠実な僕となるのだ。よいな。)
その言葉を聞いた静香は、黙ってうなずいた。夜も更け、窓ガラスには静香の顔が映っている。その黒目は、その瞬間、赤茶けた鈍い輝きを放っていた。
自宅に着いた静香は、久しぶりの里帰りに家族の歓迎を受けた。
突然の帰宅に父母は心配したが、「体の具合が悪く、しばらく静養する。」と言った静香の言葉を信じて疑わなかった。
食事が終わり、2階の自室に戻った静香はネグリジェに着替え、弟のいる部屋に向かった。
「俊介。起きてる?」
「うん。起きてるよ。」
「お姉ちゃん、入っていい?」
「いいよ。」
下の下着が透けているのも気にせずに、弟の部屋に入って行った。
「お姉ちゃん、どうしたの?」
「わたしがいない間、寂しかった?」
「全然!」
まだ子供と言っても、来年は中学生である。姉の姿に圧倒され、顔も見ずに唇を尖らせて、俊介は答えた。
「甘えん坊だったのに・・・。」
歳が離れている所為もあり、静香は俊介の事をとても可愛がっていた。
「お姉ちゃん、体は大丈夫のなの?」
「うん。お家でしばらく休めば大丈夫よ。でも、俊ちゃん、大きくなったわね。ちょっと、立ってみて。」
姉の格好が気になるのか、下を向いてもじもじしている。
「俊ちゃん。恥ずかしがらないで、ちゃんとお姉ちゃんの方を向いて、ね。」
静香に促され、俊介は顔を上げた。
「やっぱり、わたしと同じだわ。身長。」
静香は俊介の目を見つめる。
(そうよ。わたしの目をじっと見るのよ。)
(今日のお姉ちゃん、何か違う。ぼく、どうしちゃったんだろう。どきどきして・・・。)
しばらく無言で見つめ合う2人。
俊介の方は、次第に恍惚とした表情に変わって行く。
(マスターの力は凄いわね。この子、オナニーの経験があるのかしら。もう、おちんちんを大きくさせてるわ。)
薄いパジャマ越しに、はっきりと形が分かる。
弟が催眠状態である事を確かめ、静香はひざまずき、そのズボンを下ろした。
ブリーフの中でテントを張っているそれは、先っぽから大人の液を出している。
(俊ちゃん・・・。)
下のモノに構わず、再び、立ち上がり、弟のうなじに、牙を立てる。
音も無く、弟の血を吸い取っていく静香。
必要な量を吸い終る頃、弟の腰が微かに動き始め、パンツの中のモノは、一気に絶頂を迎えた。
オナニーの経験がない俊介にとって、血を吸われる快感は、すざましいものだったのだろう。
洋子の弟はその場でぐったりと腰を落とした。
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