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2008年6月23日 (月)

吸血女 洋子 第3章

第3章 催眠

自分自身の心と身体の違和感を消すために、早く眠りに就きたかった洋子は、足早に浴槽へ向かった。
すると、その気持ちを無視するように、静香が洋子に言った。
洋子、わたしも一緒に入っていい?
「どうしたの静香?いいけど、狭いわよ。」
分かってる。同じ造りでしょう。」
「ふふふ、そうよね。」
2人は部屋で服を脱ぎ、お風呂場へ入って行った。
洋子のおっぱい大きいわね。羨ましい。」
「静香は大きい方がいいの?」
うん、わたしの彼はおっぱい星人だから、いつも言われるのよ。ぺちゃ、ぺちゃって。」
「それだけあれば十分だと思うのに。肩が凝ったりして大変なのよ。」
そっかぁ~。ねぇ、洋子、背中洗ってあげる。」
「ありがとう。じゃ、おねがい。」
(どうしちゃったの?今日の静香。)
静香が洋子の背中に手を掛けた時、洋子の首筋の小さな跡に気が付いた。
洋子、何これ?虫に刺されたの?
「えっ、そ、それね。うん、たぶんそう思うけど・・・。実はね。静香だから話すけど、この間の出張の時に、ハンガリーのホテルで不思議な事があったの。」
2人は狭い浴槽に入ると、その時の状況を詳しく、洋子は静香に説明した。
洋子、また怖がらせようとしてるでしょう?でも不思議ね。そんな美男子なら、わたしも夢の中で逢ってみたいなぁ~。」
「夢のようで夢でないって感じなの。感触とか残ってるのよ。」
でも場所が気になるわね。そこはルーマニアのお隣の国よ。あの吸血鬼の伝説で有名な。」
「そうなの?知らなかったわ。東欧の国は馴染みがなくて。ルーマニアって、体操の女子が強い国よね?」
今は知らないけど、昔は強かったみたいね。」
洋子は子供の頃、体操や新体操の競技を見るのが大好きだった。
幼い頃、両親に連れられて見たバレエの影響があるのだろう。
女子選手のレオタード姿や男子選手の形が分かる下半身などを見ていると、洋子は子供ながらに、淫らな気持ちになっていた。
体にぴったりと張り付くコスチュームなのに、ブラジャーをしていないので、乳首の形まではっきり見えてしまう。
洋子はその格好に、恥ずかしさを感じ、自分も着て、その姿を多勢の人に見られたいという妄想を子供の頃から、よくしていたのだ。
洋子、何、ぼ~っとしてるのよ。大丈夫?
「う、うん。大丈夫よ。静香ならレオタードが似合うでしょうね。」
急に何を言い出すの。洋子ったら。」
完璧に妄想の世界に入った洋子は、静香の瞳をじっと見つめている。
静香はいつもと違う、洋子を感じながらも、なぜか、洋子の視線から目を逸らすことができない。
「静香、可愛いわ。」
洋子は両手で、静香の頬を撫で上げ、片方の手を静香のぽっちゃりとした唇に伸ばしていく。
指を使い、いやらしく静香の唇を上下左右に撫で上げる。
だめ、洋子。だめよ。でも、すごく気持ちいい。このままずっとされてみたい。)
静香は、洋子のようにレズではないのだが、すでに自分の気持ちが制御できなくなっていた。
そうだ。その調子だ。この満月の夜では、お前の瞳を見ただけで、他の人間は、お前の僕になる。そうやって仲間を増やしていくのだ。よいな。)
再び、洋子はその声を聞いた。その瞬間、また、同じ疼きが身体を襲ってきた。
「静香のその厚い唇が大好きなの。その唇で男のモノをしゃぶっていると思うと、ホ・ン・ト、たまらないわ。」
(やだ、わたしったら、何言ってるの。)
ああ~、ようこぉ~、そんな事言わないでぇ~。」
この時すでに、静香は洋子の瞳から発せられる、得体の知れない催眠に掛かっていた。
「洋子様でしょう。静香は今日からわたしの奴隷になるの。分かった?」
洋子の意思に反し、信じられない言葉が口をついて出る。
はい。洋子様。もっと、静香の事、虐めて下さい。お願いします。」
静香は、もう普通ではなかった。
「いい子ね。もう我慢できない・・・・・。」
洋子は静香の首筋に顔を近づける。
可愛い八重歯だったそれは、いつの間にか、細く尖った立派な牙に成長していた。
洋子様~。とっても気持ちいいです。もっと、もっと噛んで下さい。」
自分の血が吸われているとも知らず、悦楽の境地に入り込む静香。
一方、洋子の方は自分が咬まれた時とは違う恍惚感を味わっていた。

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