“個性派脇役”としても知られる小沢昭一さんが10日未明、前立腺がんのため都内の自宅で死去した。83歳だった。俳優業ばかりか、性風俗やギャンブルにも生真面目に徹底して取り組んだ小沢さん。1973年に始まり放送回数1万355回とまさにライフワークだったラジオ番組「小沢昭一の小沢昭一的こころ」(TBSラジオ)には、秘話がたくさん詰まっていた。
同番組は小沢さんの軽妙洒脱な語り口により、恐妻家でスケベ、小心者で無能、うだつの上がらぬサラリーマン・宮坂さんを主人公に、世の流行ごとなどを1週間単位で独演するスタイルで人気を博した。
39年間プロデューサーを務めた坂本正勝氏(76)が振り返る。「台本は自分のものになるまで何度もチェックを入れた。時には『お前のみみっちいセリフじゃスケールが小さくなるだろ』とからかわれたものです。読書家でマンションの一室を書庫にしていたほど。年をとって大学で勉強したりと努力家でした」
一方、女遊びやばくちも大好きだった。
「若い時は大変だった。地方なんか行くと、ソープランド行って食事した後に『2軒目行くぞ!』という感じ。麻雀もパチンコも大好きだった。僕の玉がなくなると、よく玉をくれましたよ。玉をねだるセコい僕に『お前は小市民だなっ』と皮肉交じりに笑ってました」
そうした遊びをラジオで話すが「当時は考えられないことだった、風俗の話なんて。でも、それができるのが彼でした」と坂本氏は語る。聞けば“心の友”だったのは故渥美清さん(享年68)で「今思えば、小沢さんが『寅さん』に憧れていたような。それが渥美さんとの絆になってたのかもしれません」とのこと。
またTBS関係者からはこんな秘話も。
「番組を始めるとき参考にしたのが、右翼活動家の赤尾敏。ラジオを通して世のお父さんを応援してハッパかけたかったんだよ。赤尾さんの街頭演説は聴衆の心を揺さぶるものがあるから、よく聞きに行ったんだって。小沢さんは敗戦で貧しい時代を味わってるから、お父さんたちが日本を立て直すと信じていたね」
今で言うサブカルチャー研究者のハシリで、ストリップや猿回し、女相撲、キャバレー、チンドン屋、ソープ嬢など全国の風俗や大道芸を取材し本にした。
98年には前立腺がんが見つかり、闘病生活に。
「そのとき支えになったのが、娘さんがかわいがっている猫で、癒やされてました」と出版関係者。
今年9月に入院して以降、同月24日放送分から過去のライブラリーをもとに「傑作選」が放送されている「小沢昭一的こころ」は来月で40周年。「40周年を迎えられそうもないことを、何より一番心残りにしていた」(局関係者)という。
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