すっかり月記。
そういえばSX-Window方面で有名な田村健人さんもGoogleにいるのね(Google blogへのリンク)。Kentさんと言えば後に検索エンジン千里眼の人としても有名。あ、日記は今でもはうんのサーバなのね(リンク張らないけど)。今のGoogle K.K.って、千里眼の人だけじゃなく、PRIMEの人(今回のIMEのメイン開発者)、Namazuの人、MeCabの人もいるわけで、なんつーかドリームチームですなあ。そりゃあ日本語IMEも開発できるわけだ。日本人でも凄い人がいっぱいいるじゃん! 凄い会社はないけど。
一応注:千里眼は90年代に早稲田大学で開発された検索エンジン。PRIMEは予測変換エンジン。Namazuは全文検索エンジン。Mecabは形態素解析(日本語を要素ごとに分解する)。どれもUNIX方面では超有名のど定番ソフトウェア(千里眼は終了した)。
賞与が支給されたが、夏と比較して4割減。厳しいねえ。ローンとか抱えてない独り身なのであまり問題ないけど、そうでない人は大変だ。
文学系サークルを集めた同人誌即売会。以前は秋葉原で開催されていたのが、サークル数増加に合わせてPiOに移転。一般参加者の入場料が不要なうえ、カタログ購入が強制でないため、秋葉原でやっていたときは一見さんが入ってくることが多く、それが盛り上がりにつながっていたけど(つまり気軽に来れた)、PiOだとはじめから即売会目的の人しか来ないので参加者層変わるかなーと懸念していたけど、割と変わらなかったという印象。
しかしこの即売会、一般参加者もサークル参加者もスキルが上がらないなあ。普段は同人誌即売会に参加しない層が参加している感じ。開場前にサークルの人が外出するときは、入り口でサークルチケットを受け取ってから外に出るとか(そうしないとサークルの人が再入場できないから)いうことをわざわざアナウンスしてたりとか、そういうところ。あと、会場にゴミ箱を用意してないということも驚いた。まあ普通のイベントだったら参加者がゴミを持ち帰るというのは普通かもしれないけど、同人誌即売会の場合、とても持ち帰ることができない量のゴミが出ることがあるので(特に梱包の段ボール箱)大丈夫なのか?と思ったけど特に混乱はなかったみたい。まあ、ゴミを宅急便で送り返すという荒技もあるけど、そんな大量のゴミを宅急便で送るほどのキャパはないわけで……。まあこの規模だったらなんとかなると踏んでたのかな。
あと、iPhoneユーザー多すぎ。15人くらい見かけた。
毎年恒例のTRONSHOWへ。例のトロン協会をT-Engineフォーラムに吸収という話はトロン協会総会で承認待ちという状態。
今回面白かったのはT-Engineボードの派生(T-Engineアプライアンス)のTeamacaronか。Teacubeが約7cm角の立方体だったのが、その3分の一の厚さに。これでディスプレイ・マウス・キーボードが接続できるという一台のパソコン。今だったらデジタルサイネージの用途に良いとのこと。店舗に置くだけでなく、展示会で製品概要を液晶画面に表示するような用途の場合、今までは後ろでノートパソコンを動かしていたのをこれ一個に置き換えられると考えるとちょっと便利。H.264のハードウェアエンコーダ/デコーダを搭載しているというのも大きい。
あとは海外ブース(おもにアジア)のブースが増えていたこととか。今度は海外にも普及させるのか。いいことだ。
電気グルーヴのシングルが出てたのをすっかり忘れてた。ってどんだけ渋谷行ってないんだよ俺。池袋(前勤務地)/巣鴨(現勤務地)に通勤しているこの13年ほど、毎週水曜日には渋谷でCDを買うというのが習慣化していたのですが(毎週水曜日はHMVのポイントが2倍だから)、その習慣が消滅していたのが自分でもショック。そういえばこの1年ほどぱったりCDを買わなくなったからなあ……音楽自体は以前と同じように買っているんですが。iTunes Storeで。
というか、電気グルーヴのCDが発売される時は渋谷のCD屋にポスター貼られまくって、横幅1mくらいの巨大ポップが展示されて、と発売日を忘れるなんてことはなかったはずなんだけど……という思い出も90年代の話なのか。
そのHMVも、ポイント10倍デーを設定したり、CDと一緒にiTunesカードを買うとiTunesカード30%引きとかいうかなり無茶なキャンペーンをやってるんだけど、大丈夫なのかそれ、と思わずツッコミ。iTunesカードって商売敵なわけで、それ売ったら店舗でのCD売り上げを減らすことになるんだけど、そうまでしないと売り上げ立てられないのかなあ。「焼き畑農業」とか「焦土作戦」という言葉が頭をよぎった。
iTunes Storeで買えない音楽は存在しないのと同じ、という時代が来るのか。え、もう来てる?
まあiTunes Storeだけの寡占状態は良くないのでBeatport(ダンスミュージックの最大手ダウンロード販売サイト)やBleep(老舗レーベルWarp Recordが運営するダウンロード販売サイト)も頑張って欲しいところ。とか言って、アカウント取っただけでまだ買ったことないや……。クレジットカード番号を入れるという行為のハードルの高さを思い知ります。逆に言うと、いかにiTunes Storeが有利な位置にいるのかを思い知らされる羽目に。
(上記の音楽ダウンロード販売に関連して)海外通販用にVISAデビット作ろう作ろうとして、危急でないので先送り先送りに。
VISAデビットというのは「クレジットカードのようだけどクレジットカードでない」カード。代表的にはスルガ銀行VISAデビットカード。購入時は普通にVISAのクレカと同じように使える。だから店にVISAのマークがあれば(ごく一部の例外を除いて)普通にVISA扱いで買い物が可能。
違うのが支払い時。クレカの場合は2ヶ月後に銀行口座から引き落としされるのに対し、デビットカードは銀行口座から即時に引き落とされる。その間数秒。これが何を意味するのかというと、「銀行口座に残高がないと使えない」、「借金ではない」ということ。
前者は銀行口座にお金が入っていないと引き落としがコケるので支払いが行えないというもので、これの何が良いのかと言うと、普段は残高を0円にしておけば、仮にクレジットカード番号が流出しても引き落としが必ず失敗するので不正使用の心配がないということ。使うときだけ銀行口座に入金して、即使えば安全。まあ入金→使用の間に不正使用されたら防げないけど、かなり安全な部類。不正使用で支払いがコケても、これは借金でないので信用情報には傷がつかない。スルガの場合は引き落としした瞬間にメールを出すという設定も可能なのでさらに安全。ただし「即時引き落とし」ということから分割払いは不可能。リボルビングも不可能。むしろ安全なので嬉しいけど。
で、もう一つ後者の「借金ではない」について。そもそもクレカは「後払い」なので借金です。クレカは借金カードです。クレカは借金カードです。重要なので2回言いました。クレカは借金なので「2ヶ月後に必ず支払いができる」という「信用」が必要とされます。逆に言うと「信用」がない人は使う事ができない。たとえば支払いが遅れたり借金を踏み倒した経験がある人(いわゆるブラック)は使用可能な額(使用可能枠という)が少なかったり、そもそもクレカが作れなかったりする。……とかこういう基本的なことは義務教育で教えるべきだと思うんだけど。この「信用」の実体はCIC(Credit Information Center)にあるデータベース。ここに個人の支払い履歴が集積されており、クレカを発行するときはこれが参照されます。個人でも申請すれば参照可能です。
さておき、VISAデビットは借金ではないので「信用」は不要。つまりCICを参照していないので、銀行口座を開設できる人なら誰でも取得できます。そういうことからブラックな人御用達のカードだったりします。それだけでなく、借金大嫌いな人(含む俺)にも人気があります。しかも銀行口座なので年会費不要。還元率は0.2%と一般的なクレカの0.5%と比較して低いんだけど、そもそもクレカの還元率なんてゴミだと思っているので問題なし(おっと、世界のクレオタを敵に回した)。だって0.5%のためにムダ遣いする方が損失だし。たとえば190円の買い物をして、あと10円出せば1円の還元がされる、なんて状況で10円出すのは損でしょ? こういう誘惑を断つためにむしろ還元率0%のクレカが欲しいくらい。
ところでこのVISAデビットのビジネスモデルですが、年会費もなしでスルガ銀行に利益出るのか?という疑問を抱く人も多いでしょうが、もちろんちゃんと利益が出ています。そもそもクレカというのは、クレカで決済した時に決済手数料がVISAとスルガ銀行に入るので、それで問題なく利益が出ています。逆に言うと、クレカで支払いすると、代金にVISAとスルガの取り分が上乗せされているので、販売店の利益は少なくなります。この辺の仕組みは「イシュアー」と「アクワイアラー」でググるのが吉。
見かけはクレカなのにブラックでも使えるカードってことで、これも貧困ビジネスの一種なのかなあ。
わーい、サンタさんがクリスマスプレゼントくれたよー。amazonの箱で。支払いはクレカ。
ということで積みアニメ消化ソリューションとして新兵器を投入。録画したテレビ番組をiPhoneで見ようとしたときに最大のハードルはDRM。まだそんなことを言っているのかという感じなんだけど、極東の島国ではユーザーに不便を強いる方式が採用されてしまったので仕方ない(ダビング10とB-CASへのグチは省略)。これを突破するには1)friioなどのアレな装置、2)合法的にアナログ経由のキャプチャ、の二つがある。1)は法的になんともグレーなのと録画サーバを立てる必要があることから面倒なのでパス。そもそも時間がないから手軽にアニメを見たいというのが目的なので、導入や維持管理に手間が掛かるのは避けたい。ということで時間を金で買いたいというリッチなあなたのためのソリューションがvRec+VR100と地デジチューナーの組み合わせ。合わせて3万円ちょっとの出費。って普通に地デジの録画装置買うより安いじゃん。
まずはH.264録画装置のvRec+VR100。製品名がvRec+VR100なのかvRec+なのかvREC+なのかvRec+R100なのがよくわかりませんが(表記は統一して欲しい)、BitBayというベンチャー企業が販売している製品。BitBayと言っても普通は知らないと思うのですが、ここの代表取締役である遠藤信久氏はDiamond Multimediaの元社長。そう、一世を風靡したMP3プレーヤーRioを販売していたあの会社。最近はiPodに押されてすっかり影が薄くなってしまいましたが、社長さんはこういう新しい製品作ってたのね。Rioの人ってことで信頼して購入しました。大手企業ができないことを小回りが利くベンチャーが上手く商売にするってのが好きなもので。
vRec+VR100はアナログのビデオ信号を入力してH.264形式のファイルにリアルタイムエンコード、USBデバイスに保存する装置。入力はビデオ入力またはS映像端子入力なので、DRMとか関係なく普通にチューナーやビデオデッキなどから録画可能。ただしアナログ経由。出力はUSBメモリなど。録画フォーマットはiPod(iPhone)/PSPに対応可能なもの。具体的にはiPodモードではQVGA 512Kbps/QVGA 768Kbps/VGA 1.5MbpsでBaseline profile、60fps。iPhone 3Gでは最大VGAの動画データが再生可能なので(表示はHVGAに縮小されるけど)、問題なく再生できます。14,800円で購入。
同様の競合製品としては、RockRidge Sound VRX-02とiRecord Pro for iPhone/iPodがあるけど、どちらも生産完了品なのが残念。需要ないのかなあ。
地デジチューナーの方はユニデンのDTH110。ハイビジョン対応でD端子で出力できるけど、vRecの方がS端子までなので意味無し。競合製品と比較して、S端子があってタイマー予約機能があることと絞り込んだらこれだけになった。タイマー予約機能は各社のチューナーにあるけど、「毎週月曜日17:30〜」という毎週予約ができる製品が少ないのが意外と少ないので要注意。まあ、チューナーなので毎週予約とか不要と考えているんでしょうけど(一つの番組を一回だけ予約、というのがほとんど)、録画機器と組み合わせる場合はこの機能は必須。こちらは16,483円。
USBメモリはBUFFALOの書き込み11Mバイト/sが可能な高速アクセスタイプRUF2-LV8GS-BK。まあ今どきのUSBメモリなら書き込み速度が遅くてコケるってこともないだろうけど、高信頼性が要求されるので万が一を考えて金で安心を買いました。とは言っても8Gバイトで3980円。安くなったわー。通常速度タイプより1000円くらい高いんだけど、1000円で安心を買った。
でもってこれらを接続して試しにタイマー録画。vRecには映像信号が入力されると自動的に録画を開始するモードがあるので、これを使用。DTH110のタイマー機能で映像信号が出力されるとvRecが録画開始。予約時間が終わるとDTH110の電源が切れるので、そこでvRecも録画終了。次にUSBメモリを外してiTunesに.mp4ファイルをコピー。普通にコピーできます。でもってiTunes上で種類を「テレビ番組」にして番組名などを入れてiPhoneと同期(「テレビ番組」にしておくと、視聴済みの番組は青丸が消えて同期対象から自動的に外れるので便利)。この辺はCDのエンコ作業と変わらない。素晴らしい。理想の環境だ。まさに21世紀。まあiTunesで名前を付けて同期とか微妙に面倒だけど、MacBookでログインしたら真っ先に立ち上げるのがiTunesという習慣があるので問題なし。この辺は「いかにiTunesを使わないで済ませるか」という考えを「いかにiTunesにデータを集約させるか」へ思想改造する必要があるので、受け入れられない人には勧められません。ここが唯一のハードルか。この辺は、Windows版iTunesがクソアプリなのに対して、Mac版はインフラとも言える出来なので、WinかMacかによって違って来るんですが。Linux版欲しいなあ>iTunes。
とりあえずタイマー録画まではできるようになったので、しばらく運用してみて、使い勝手などは追って書きます。あと画質。ということで「その1」です。
vRec+VR100を購入するかどうか決めるにあたり、Webでいろいろ調べていたんですが、vRec+VR100でGoogleブログ検索してみると2009年1月20日近辺に書かれたblogが大量にヒット。なんじゃこりゃ?……ああ、そういう広告代理店を使ったのね。でもって書かれている記事が有用ならまだいいんですが、申し訳ないけど、どれもこれもニュースリリースをそのままコピペしたような記事ばかりで役に立たない。公式見れば分かるような内容なので、正直検索エンジンSPAMにすら感じられる。まあ、もらったニュースリリースだけで紹介記事書こうとするとこうなるんでしょうね。
実際に使ったユーザーの情報が一番役に立つけど、そうでなくても自分で取材すればもう少し面白くて有用な文章が書けると思うんですが。たとえば上のvRecのエントリで書いたことの後半は実際に買って使った人の意見だけど、前半の「元Diamond Multimediaの社長」なんて部分はニュースリリースには書いていない付加価値の部分なわけで、読んでいただけた人には「へぇ」と一言、言わせられたと思います。この辺が金が取れる文章とそうでない文章の違いというか。って別にここでは金取ってませんが。
コミケ初日。とくに急いで回るところもないので12時半に会場入りして軽く島中を流す。時間があれば外周の薄荷屋に行こうと思ったけど、どうも列の進みが遅いのでパス。
今回もあまりコミケ慣れしてない中学生くらいの若者が増えたねー。そのバッグに同人誌を入れるのは無理だ(笑)、とかこういうところでわかります。あと立ち読みは2列で。どこまで大きくなるのかコミケ。
みかぜ氏、MZL氏とコミケ3日目。同人界は不況知らずだなあと思っていたら、コミケ77:閉幕 3日間51万人来場も不況の波 “デフレ傾向”で客単価下落(まんたんウェブ)なんだとか。企業ブースの生の声は貴重。ところで、この記事のデフレという言葉の使い方、間違ってね? 同じ商品がデフレで値下がりしたというのなら分かるけど、高額商品が売れなくなって低額商品を買うようになったのをデフレとは言わないんじゃ(デフレが遠因なのはわかるけど)。
開場してから島中巡りをしていたら、持っていた紙袋が破れて中身をぶちまけるという惨事が発生。人ごみに引っ張られて袋がねじ切られた感じで、真ん中から水平に破れて上下真っ二つになっていた。底が抜けるとかヒモが取れるとかなら理解できるけど、ねじ切られるとは想定外だった……。今度からは縦方向にも補強しておくか。
買った本の中では、各所で話題になっている蛸壺屋のけいおん!本は面白かった。アニメ本編より面白い。ちゃんとバンドマンガになってるし、それでいてエロ同人誌であることを忘れていない。前作の「けいおん!キャラでアマデウスをやってみた」的な内容を一歩進めたもので、天才唯と凡人澪の対照的な社会人生活という内容。これが気に入ったら同サークルのストライクウィッチーズ本もオススメ。最後のストライカーユニット「桜花」とかそういう内容。ここの同人誌はキャラクターの負の感情が剥き出しになっているのが面白い。エロ同人誌なのに。
(EOF)