衆院選:政権選択へ16日投開票 各党首が最後の訴え
毎日新聞 2012年12月15日 21時51分(最終更新 12月16日 00時39分)
政権交代から3年3カ月、民主党政権への審判の場となる第46回衆院選は16日投票され、即日開票される。民主党が政権を継続するか、自民党が政権を奪還するかが最大の焦点。毎日新聞の情勢調査では、自民、公明両党が選挙戦を優位に進めており、日本維新の会など第三極勢力がどこまで議席を伸ばすかも注目される。
衆院選は09年8月以来で、現行の小選挙区比例代表並立制の下で、過去最多の12党が選挙戦に臨んだ。昨年3月の東日本大震災と東京電力福島第1原発事故後、全国規模の国政選挙は初めて。定数480(小選挙区300、比例代表180)に対し、現憲法下で最多の1504人(重複立候補を除く)が立候補した。
選挙戦最終日となる15日、各党党首は最後の支持を訴えた。野田佳彦首相(民主党代表)は東京・自由が丘駅前で演説し、「子や孫からお金を借り、バケツの水をざるに流し込むやり方で日本は良くなったか」と、自民党の景気対策を批判。その上で「失われた20年に時計の針を戻してはならない」と訴えた。
一方、自民党の安倍晋三総裁は東京・秋葉原で街頭演説し、「3年3カ月の混乱に終止符を打つ時がやってきた」と、政権奪還への決意を表明。公明党の山口那津男代表は名古屋市内で、「日本の針路が右や左に行き過ぎないよう、かじ取りが必要だ」と強調した。
維新の石原慎太郎代表は東京・新宿駅東口で「平成の維新をやろう。そうしないと国が滅びる」と訴えた。みんなの党の渡辺喜美代表は東京・渋谷で「第三極で、ぶれない、曲げない、崩れないのは我が党だけだ」と強調。日本未来の党の嘉田由紀子代表は東京・有楽町駅前で「電力料金を上げずに、原子力から卒業する」と述べ、「卒原発」を訴えた。
共産党の志位和夫委員長は千葉県船橋市で「消費税増税に反対。民自公3党は退場を」と表明。社民党の福島瑞穂党首は那覇市で「憲法9条を変えさせてはいけない」と述べた。
このほか、新党大地、国民新党、新党日本、新党改革が候補者を擁立した。投票は全国約4万9000カ所で、一部を除き16日午前7時から原則午後8時まで行われ、17日未明に大勢が判明。最高裁判所裁判官10人の国民審査の投票も行われる。【松尾良】