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ジュリー見たさでファンが駆けつけた

　衆院選（16日投開票）に東京８区から立候補している俳優の山本太郎氏（３８）に今選挙中最も大物の応援弁士が駆けつけた。歌手のジュリーこと沢田研二（６４）が１４日、街頭演説でマイクを握り、山本氏への支援を訴えた。沢田は東日本大震災以前から脱原発や憲法９条を歌った「我が窮状」などのメッセージを発信。原発事故後には原発を非難する歌を作るなど音楽界の“脱原発系”では、坂本龍一（６０）と並ぶビッグネームだったが、これまで抗議デモや脱原発集会に姿を見せることはなかった。今回は山本氏の熱烈なラブコールに応え、芸能界の異端児コラボが実現した。

　ＪＲ荻窪駅前の演説会壇上に立った沢田は“ふっくらジュリー”の体形となっていたが、甘いボイスは健在。「６４歳にもなって、選挙に打って出ようという気持ちはありません。ただのジュリーです。いや正確にいうと昔ジュリー、今はジジイです」と笑いを誘い、場を和ませた。

「原発をやめることが大事。地震が直撃するかもしれない原発が山ほどある。これはなんとかしないといけない」と呼びかけた。その後は「本当は２時間３０分でもしゃべってられるが、聴く方が大変。くれぐれも山本太郎をよろしくお願いします！」とスピーチ時間はわずか５分ほどだった。

　実はすし詰めとなった聴衆の半分は、ジュリー見たさで駆けつけたファンと判明。演説開始１時間前からスタンバイしていた数十人の熟女も演説後の沢田の車に張り付くほどの熱烈な追っかけ隊だった。小選挙区で戦う山本氏には、地元民以外は直接票に結びつかないが、ネットやツイッター、口コミでの波及効果が期待できるとあって「ジュリーさまさま」。山本氏は恐縮するばかりだった。