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【スポーツ】小原日登美に中日体育賞2012年12月15日 紙面から
今年最も輝かしい業績を残したアマチュアスポーツ選手に贈られる「第27回中日体育賞」の贈呈式が14日、名古屋市中区の中日パレスであり、ロンドン五輪レスリング女子48キロ級で日本勢初の金メダルを獲得した小原日登美(31)=自衛隊=が受賞の喜びを語った。 小原にとって、原点を思い出す授賞式だった。レスリングで世界のトップになるため、初めて青森県八戸市の実家を離れて移り住んだ愛知県内での式典。中京女子大(現至学館大)時代の師である栄和人・日本レスリング協会女子強化委員長(52)、小学から高校まで教わった勝村靖夫・山口県レスリング協会名誉会長(70)が同席する中、「自分一人の力では金メダルはなかった。人に恵まれ、出会うべきところで出会って、たくさんの支援を受けて五輪で優勝できた」と恩師らに感謝をささげた。 小原が言うように周りのサポートあっての金メダルだった。栄、勝村両氏、現所属の自衛隊、両親や妹の元世界選手権銅メダリスト真喜子さん(27)、夫の康司さん(30)ら家族。スランプに伴う心の病や2度の引退など数々の山は周囲の助けで乗り越えた。「五輪優勝は家族の夢であり、自衛隊の夢でもあり、日本の夢でもあった。達成できてよかった、とホッとする気持ちが大きい」。五輪をテレビ観戦した宮城県の被災者から「これから頑張ろうという気持ちになった」と声を掛けられた際には「スポーツの力ってすごい、と感じた。諦めないで戦い抜いてよかった」と痛感したという。 五輪を最後に23年の現役生活に別れを告げた。苦しい減量から解放され「帰ってきてからのお祝いで、今太って困っています」と苦笑する。今後は出産、子育てのプランもあるが、一番の夢は指導者だ。「賞をいただいたことを励みに今までやってきたことを後輩たちに伝え、レスリングの伝統を引き継いでいけるよう頑張りたい」。感動を与えるだけで終わらせない。苦労人金メダリストは固く誓った。 (斎藤正和) PR情報
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