1 今回の総選挙全体の状況を知る

立候補者 : 総選挙2012 : 衆院選 : 選挙 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

読売新聞の選挙特集サイト。立候補者情報や公約の概要がまとめられ、読売新聞の選挙報道についてリンクも張られている。また情勢調査の結果も掲載されている。選挙報道を網羅的に眺めたい方にオススメ。

ザ選挙 | 選挙と政治の総合サイト

インターネットによる選挙情報配信の老舗的存在「JANJAN全国政治家データベース ザ・選挙」。その意思を引き継いだサイトがこのサイト。各選挙区の候補者リストが掲載されている。また今回の選挙に限らず、自治体首長も含めたこれまでの選挙結果のデータベースを持っているのも特徴。前の選挙結果を振り返ってみることもできる。

選挙ナビ - 選挙に役立つ情報サイト

「選挙活動ってどんなことやるの?」「団体の推薦ってどうやって候補者はもらっているの?」といったような選挙についての疑問がまとまっている。立候補者に向けての選挙指南のサイトだが、有権者が読んでも十分面白い。

衆議院選挙2012(Yahoo!みんなの政治)

Yahoo! JAPANが提供する選挙情報サイト。Yahoo!ニュースによる膨大な選挙関係のニュースと、各選挙区の候補者の情報がまとまっている。また最高裁判所裁判官国民審査について、各裁判官の情報も詳細にまとまっている。国民審査に向けて国民審査を受ける裁判官に送ったアンケートの結果を読むことができる。地味なコンテンツだが「マニフェスト早見表」は各党のスタンスを比較するのに便利。そして「Yahoo!みんなの政治」があつめた候補者や政党へのアンケート結果がcsvデータで公開されているところにも注目。

選ぼう 2012(Google)

候補者や政党のマニフェストがまとまっているが、データは「ザ選挙」から提供を受けている模様。このサイトではそのデータにプラスして、各候補者の検索トレンドを時系列でグラフィカルに表示したり、候補者が出演しているYouTubeの動画が並べるなど、Googleにしかできない取り組みを行なっている。そしてなんといっても注目は12月14日(金)に開催される、各政党トップと一般市民5名が対話する「Google+ ハングアウト」。アメリカ大統領選挙で話題になったインターネットを用いた候補者と有権者の対話が、今回の衆院選でも開催された。メディアではあまり見ることのできない党首と一般市民の対話に注目したい。もちろんアーカイブも見ることができる、

2 各党のマニフェストを見る

民主党「マニフェスト2012」

自由民主党「重点政策2012」

公明党「マニフェスト2012」

みんなの党「アジェンダ2012」

日本維新の会「骨太2012-2016」

社会民主党「衆議院選挙公約2012」

日本共産党「改革ビジョン」

日本未来の党「未来への約束」

国民新党「2012政策集」

新党大地「新党大地の誓い」

新党改革「約束2012」

新党日本「新党日本マニフェスト2012」

幸福実現党「3つの約束」

3 有権者が政策争点に関する考えを選ぶことで政党の考えとの一致度を測定するサービス「ボートマッチ」を行う

毎日ボートマッチ(えらぼーと) - 毎日新聞

質問は全20問。えらぼーとは日本におけるボートマッチの老舗的存在。今回の衆院選における争点について網羅的に設問を設け、自分の考えと一番合う政党を弾きだしてくれる。また自分の選挙区の候補の考えと比較することもできる。えらぼーとの特徴はそれぞれの争点に重み付けができること。またそれぞれの争点についての簡単な解説もあるので、自分が詳しくない争点について学ぶこともできる。まずはこのボートマッチで基本的な方針をつかむのがオススメ。

日本版ボートマッチ 2012総選挙版

質問は全25問。こちらのボートマッチは大学教員が中心となって作成したもの。ワーキング・グループが70の争点を選び、その争点について政党にアンケートを送付。政党からの回答から、政党ごとに立場の違う争点を中心に設問を作成している。外交問題についての設問は最低限だが、その分教育やセーフネットについての設問が多い。また回答には「はい」「いいえ」以外にも、「わからない」を選ぶことができる。内政問題についての詳しめなボートマッチを望む方はこのサイト。

投票マッチング -日本政治.com-

設問は全20問。回答に「はい」「いいえ」だけではなく、グラデーションを持った5段階の選択肢を使える。民主党政権が進めてきた施策や政権交代時のマニフェストを中心とした争点が設問に並んでいる。結果表示ページが非常に充実しているので争点を学習できる効果もある。結果を見るだけで終わりがちなボートマッチだが、争点についての解説を読み、他の回答者の意見分布を参考にしながら、自分の回答を考えなおすこともできる。

衆議院選挙2012 マニフェストマッチ - Yahoo!みんなの政治

具体的な政党のマニフェストを匿名の形でランダムに表示し、支持できるマニフェストに「支持する」ボタンをクリックすることで自分の考えとマッチングさせる特殊なボートマッチ。自分の考えが近い政党を知ることができるだけでなく、結果表示ページから分野ごとに政党のマニフェストを比較できるので便利。

4 各政党が掲げる政策の争点を知る

政策課題 候補者の考えは 朝日・東大谷口研究室共同調査

候補者ごとに政策の争点をアンケート。各党の候補者にアンケートした平均値から政策・政治スタンスや党内にどれだけ温度差があるのか一覧形式で閲覧できる。

脱原発「あなたの選択」プロジェクト(首都圏反原発連合)

金曜・首相官邸前抗議の呼びかけをしている首都圏反原発連合のウェブサイト。首都圏反原発連合が今回の選挙のために作成したチラシ・フライヤーが掲載されている。各政党の原発へのスタンスがわかりやすくまとまっている。

迷える有権者.com

どこに入れたらいいかわからない無党派な迷える有権者のためのサイト。今回の選挙の争点について各政党のスタンスがざっくりとまとまっている。雑誌のコラムを読んでいるようなレイアウトで読み進めることができるので「投票直前だけどぜーんぜん決まらない!」状態に陥ってしまった方にオススメ。特に「ざっくり言うと、民主と自民、どう違うの?」と「第三極、違いは?」は必読。このサイトを一読すれば雰囲気で投票することだけは避けられるだろう。

5 個々の候補者・議員の情報を知る

政策課題 候補者の考えは 朝日・東大谷口研究室共同調査

候補者ごとに政策の争点をアンケート。「候補者の考え 小選挙区別」というコーナーで都道府県と市区町村を選択することで、候補者の考えを一覧形式でチェックできる。議員個人が重視する政策分野や詳しい分野がわかるのも便利。

国会議員白書

1947年4月25日!から前職までの全衆議院議員の本会議及び各委員会での全ての発言、そして提出した質問主意書をまとめたサイト。ほとんどの情報は国会のアーカイブにリンクされているので、その議員がどんな発言を国会でしたのか調査できる。選挙時だけなく、政治家のスタンスを考えるうえで常に参照したい重要なデータベース。

2012年衆議院選挙 反原発脱原発立候補者当選運動

今回の選挙の大きな争点の1つが「原発をこれからどうするか」。このサイトには今回の総選挙立候補者のなかで「反原発・脱原発」を掲げている議員がまとまっている。「反原発・脱原発」といっても、そのスタンスや実行への道筋のプランにはグラデーションがある。投票の前に候補者各々の主張を有権者自身が調べる必要があるが、投票の際の大きな指針にはなるはず。

衆議院議員の活躍をランク付け、電子書籍「国会議員☆☆☆(三ツ星)データブック」発売 - bizmash!:@nifty

政治情報ブログの東京プレスクラブがまとめた、衆議院議員の国会での活躍をまとめたデータブック。国会における質問回数やその時間、議員立法や質問主意書の提出回数などがまとまっている。紙の本と同時にpdfデータも販売されているので、今からでもすぐ購入できる。しかもpdfであれば105円とかなりオトクなお値段。前職の議員に投票する際に確認しておくのもいいかもしれない。

6 総選挙に関する国民の意識を調べる

総選挙に関するつぶやき調査 ビリオメディア:朝日新聞デジタル - ニュース特集 -

朝日新聞のデータジャーナリズム的な試み。ツイッター上で「選挙」「衆院選」「衆議院選」「投票」という単語を含む発言を抽出し、その発言の中で触れられている政策についての話題の内容ごとにカウント。その結果を円の大きさとしてグラフィカルに表示している。政党名でも同様の調査を行なっている。一日ごとに集計しているので、選挙が近づくに連れて円が大きくなっていく様子が分かる。またその日にどんな話題がツイッター上で話題になったのかも明快に分かる。例えば12月12日には「外交」の円が「原発」の円を超えて一番大きくなるが、これは北朝鮮のミサイル発射を受けた発言が増えたからだろうと思われる。

2012衆院選 政党別の口コミ集計結果|NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション

NTTコム オンラインとTwitter社の連携のもとに生まれたリアルタイムクチコミ分析サービス「Buzz Finder」。このBuzz Finderを用いて政党別のクチコミ数を計測した結果が掲載されている。言及されている内容自体は不明だが、自民党についての言及が多かったことが分析結果から分かる。また公示日以降にネット上での言及がグッと減っていることも見ることができる。

10代のネット疑似選挙 Teen's opinion

まだ選挙に投票できないティーン達が擬似的に投票をすることができるサイト。投票にはfacebookアカウントが必要で、プロフィールの情報を参照することで大人は投票できない仕組みになっている。逆年齢認証で大人はむず痒い気持ちになってしまうが、大人は実際に投票できるのだから、このサイトで擬似投票をするしかないティーンのむず痒さに比べればなんてことない。結果発表についての記載はないが、選挙後にきっと公開されるのだろう。ちなみにこのサイトは17歳の福岡のスタートアップの高校生が作成したとのこと。

7 最高裁判所裁判官国民審査についての情報を調べる

最高裁国民審査特集・最高裁を裁く - YouTube

ビデオニュースによる最高裁判所裁判官国民審査についての番組。足利冤罪事件、布川冤罪事件、村木厚子さん事件(郵便不正事件)での証拠改竄事件、小沢一郎氏の政治資金をめぐる検察審査会への検事調書捏造事件、ゴビンダ・マイナリさん冤罪事件(東電OL殺人事件)、遠隔操作ウィルス誤認逮捕並びに自白強要事件など司法に対する信用が失墜しているなか最高裁判所の裁判官たちはどのような判決を出してきたのか検証する。

次の衆院選までに知っておきたい「最高裁判所裁判官国民審査」のこと - NAVER まとめ

【選挙】この人に裁判を任せても大丈夫? もうすぐ国民審査の機会が【裁判】 - NAVER まとめ

最高裁判所裁判官国民審査の判断材料ツイート - Togetter

今回の選挙では衆議院議員の選挙と同時に、最高裁判所の裁判官に対する国民審査が行われる。前回の国民審査のあとに新たに就任、また前回の審査から10年経った最高裁裁判官に対して、国民が審査をする機会だ。しかし衆議院議員選挙と比べると、最高裁判所裁判官国民審査についての資料はあまり見当たらない。しかし今回審査を受ける裁判官は「Winny事件」や「ロクラクII事件」などのインターネットに関わる問題や「君が代斉唱不起立」事件、「一票の格差問題」などの重要な判決を下した裁判官が審査を受ける。審査を受ける裁判官を信任するかどうか、投票所に行く前に以下の3つのまとめで情報を仕入れて、自分の意見を最高裁にも伝えよう。ちなみに裁判官を信任しない場合は、裁判官の名前の上の記入欄にバツ印をつけること。丸印やチェックマークなどでは無効になるので要注意。

8 各党の政策検証記事・総選挙関連コラムを読む

特別寄稿・江川紹子 選挙後に「こんなはずでは」と言わないために 五感のフル稼働を

特別寄稿・竹田圭吾 脱原発よりTPPより大事なこと 無視されてんだからさ

今回の選挙では「原発をこれからどうするか」と「TPPをどうするか」が2つの大きな争点。しかし国会議員の選挙というのは「ある政策をどう進めるか」という国民投票ではない。これから先の日本をどう動かすのかという方針を決めるもの。ある問題のみを見るのではなく、広い視点をもって投票先を決める必要がある。そのような視点からジャーナリストの江川紹子さんと竹田圭吾さんが寄稿した文章が掲載されている。投票先が決まった人も決まっていない人も、そして白票を投じようとしている人にぜひ読んでほしい。江川さんの寄稿では最高裁判所裁判官国民審査に向けたプロジェクトも紹介されている。

【日本の解き方】各党の原発政策を検証する 時期より具体的手法が重要

【日本の解き方】雇用問題が論争されない悲劇 改善に重要な金融政策

元内閣参事官で嘉悦大教授の高橋洋一さんによるコラム。原発政策及び雇用問題の観点から、今回の選挙の争点を論じている。それぞれウェブサイト1ページ分の文章なので、今からでも必読。

子育て支援NPO代表が斬る、衆院選子育てマニフェスト比較

NPO法人フローレンス代表理事の駒崎弘樹さんの記事。フローレンスは子育てを支援する活動をしているNPOだが、この記事では子育てという観点から各党のマニフェストを現実的な視点から比較している。子ども手当だけではなく、待機児童解消や育児休暇、そして病児保育など様々な視点からマニフェストを読み解いています。お父さんお母さん世代だけではなく、これからお父さんお母さんになる若者にとっても重要な記事だ。

自民党憲法草案の条文解説

自民党が作成した今年の4月27日に発表した憲法改正案。天賦人権論の是非や徴兵制の問題などで選挙前に大きな話題になっている。憲法の改正には全議員の3分の2の賛成による発議開始と、国民投票による承認が必要で、ある政党の独自の案がそのまま通ることは難しいと思われるが、これから政権を取るかもしれない政党が考えている案を知っておくことは重要。このサイトでは現行憲法と自民党草案が対照される形で掲載され、(どのような形かは不明だが)法に携わっているサイト管理人の「どう変わるのか」という視点での解説が付記されている。

政策シンクタンク PHP総研 政治・行政 政策研究・政策提言 2012年総選挙に望むこと

PHP総研に所属する研究者たちが、総選挙に向けて「政治への信頼を回復させ、 日本を活性化させるために」という視点からまとめた提言集。10ページのpdf書類だが、文字数は多くないのでさらっと読めるはず。本提言は「XX問題はXXであるべき」といったような、具体的な答えを出すようなものではない。現在の日本が抱える問題を分析し、この総選挙ではどのような問題が争点になるべきかを示し、政党や立候補者がそれらの問題について立場を明確するように求めるものだ。つまり今回の選挙で有権者が考えるべき問題がまとまっているとも言える。指針を持って誰に投票するかを決めるための重要な資料の一つだ。

9 ネット選挙解禁についての動きを調べる

One voice Campaign インターネット選挙運動解禁へ向けて

今回の選挙では、選挙活動におけるインターネットの利用、いわゆるネット選挙は解禁にならなかった。しかしネット選挙は有権者からだけではなく、政治家からも必要という声が大きく上がり始めた。One Voice Campaignはネット選挙を実現するために活動をしてきた団体だ。次の選挙でネット選挙の実現を確実なものにするために、前職の議員に限られるが、自分の選挙区の候補者がどのようなスタンスを持っているのかをOne Voice Campaignのサイト上で確認できる。

我が国のインターネット選挙運動—その規制と改革—(国立国会図書館)

諸外国のインターネット選挙運動(国立国会図書館)

国立国会図書館が国政上の課題について簡潔にまとめたレポート「調査と情報」。非常に幅広いテーマについて完結にまとめてあり、隠れたすばらしい資料群といえる。国会議員も問題の整理のために読んでいるという。もちろんネット選挙についてのレポートもある。ネット選挙の争点は何なのか、なぜ反対されているのか、そして海外の状況はどうなのかというレポートが、それぞれ10ページの資料としてまとまっている。また「調査と情報」については選挙後に他のレポートもぜひ読んでほしい。あなたが気になる事柄についてのレポートがかならず見つかるはずだ。大学生は就職活動にかならず役立つだろう。

10 新しい参加型民主主義について考える

デモクラシー2.0イニシアティブ

今回の選挙は民主主義の根幹となるもの。国民が議員を選び、その議員が国民一人ひとりに成り代わって議論を進める。これは「代議制民主主義」と呼ばれるものだが、しかしその国民が選んだ議員に任せっきりにすることで生まれてきた弊害もある。その弊害をなくすために、国民が選挙以外の方法でも主体的に社会づくりに関わる「参加型民主主義」が注目を浴びはじめた。その参加型民主主義を目指す動きの一つが「デモクラシー2.0イニシアティブ」だ。今回の選挙以降も国民が主体的に社会づくりに関わっていくために注目したい動きのひとつだ。

せんきょCAMP渋谷

参加型民主主義を目指す動きとしてもうひとつ注目すべきなのがこの「せんきょキャンプ」。飲み会や会社では政治の話題はタブーとされていることもあって、なかなか選挙について他人と話す機会を持つことは難しいもの。せんきょキャンプでは選挙や政治について誰もが気軽に話せる場を作ることで参加型民主主義を盛り上げている。せんきょキャンプの動きは東京だけでなく、有志によって横浜、石巻、大阪、雲原(京都)、熊本、福島など全国に広がっている。

11 候補者に意見を送る

tohyo.org: 候補者に意見を送ろう!

インターネットの発達により、われわれ有権者は簡単に候補者・政治家に自分の意見を伝えることができるようになった。今回の総選挙はこれまで以上にさまざまな政策分野において争点がたくさんあり、選挙が終わったあともそれらの争点について、われわれがどのような考えを持っているのか、候補者や政治家に伝えていくことに大きな意味がある。「政治を日常化」するために、投票するだけでなく彼らに直接意見を伝えるサービス。