2012年12月14日

初めての山口県

/名代きしめん住吉@名駅新幹線下りホーム京都寄りにてきしめん/中華そば坂本@岡山県笠岡市にて並盛/中華そば紅蘭@山口県下松市にて中華そば(並)/中華そばめんいち@山口県光市にて中華そば小/瀬戸内ラーメン大島@山口県光市にていりこラーメン/

 寝ると起きられないかも知れないので、完徹。
 始発で出掛けるときはいつもそうで、ブログを書いたりユーチューブを見たりしているとあっという間に時間になってしまいます。
 最寄り駅の始発に乗っても小田原で乗り換えるひかりが無いので、始発の次の便に乗ります。

 小田原からは仕事なら新幹線、遊びなら青春18きっぷなので在来線(特急、急行無し)ですが、今日は遊びなのに新幹線。
 目的地までの行き方を色々と考えましたが、全線在来線だと電車に乗るだけの旅になってしまいます。
 どこかで新幹線か飛行機を使わざるを得ないので、熟考の末、小田原からひかりに乗ることにしました。
 久し振りにひかりに乗りましたが、全ての席の壁の床近くにコンセントがあるんですね。
 車内のLED掲示板も2色ではなく4色くらいになっていたし。

 ひかりに乗って名古屋、京都、新大阪のどこでのぞみに乗り換えるか(新神戸だと乗り換えのメリットが薄い)ですが、これはもう名古屋に決まっているのです。
 理由の1つが名駅は下りホームが1つ(線路は2つ)なので降りたホームで乗り換えになること、もう1つは日本で一番美味しいきしめんが食べられるからです。
 名代きしめん住吉@名駅新幹線下りホーム京都寄り、乗り換え時間が10分あれば十分食べられます。
 名駅内のきしめん屋さんは2種類あって、それだけではなくホーム毎に味が違うんですけど、それはまたいずれ機会があれば。

 券売機に向かうと、なんとかき揚げなどの天ぷらが全て売り切れランプ、なんだよそれ、と券売機に毒づいて、スタンダードメニューとしました。
 店内は完全立ち食いスペースで、立てても10人くらいでしょうか、3人ほどきしめんを啜っていました。
 食券を渡すと来客を察知して茹で始めていたきしめんを茹で湯から取りだし、しゃしゃっと湯切りして丼へ。
 秒オーダーできしめん340円の提供、花鰹がふわふわと蒸気で揺れています。
 関東のうどんより遥かにコシの強いきしめんをきゅきゅっと手繰ると、ああ、名古屋に来たんだ、西の方に来たんだ、という気持ちになります。

 濃いめの鰹出汁はその熱さもあってすぐに飲むことは出来ないけれども、麺を食べ終わる頃に啜るととても美味しいです。
 トッピングは花鰹とお揚げ、刻みネギ、ああ美味しかった、帰りも食べることにしよっと。

 のぞみ一号でさらに西へ、このまま最後まで乗っていけば九州にまで行かれるけど。
 岡山で降りるか福山まで乗って戻るかは時間次第で、早く到着する時間に対して幾ら払えるか、で、岡山で乗り換え。

 45分ほど乗って笠岡駅、こんな自宅から遠く離れた駅に人生のウチで去年の11月に続いて2回も降りるとは思ってもみませんでした。
 って、前回訪問時に臨時休業でふられさえしなければ、なんですけど。
 マップを見ることなく記憶を頼りに徒歩数分で中華そば坂本@岡山県笠岡市、その昔、新横浜ラーメン博物館に出店されていました(未食)。
 店先には「昼時は混雑するのでお子様の来店はご遠慮願います」と貼り紙があります。

 心で思っていても顔で笑うのを商売とするのが殆どですけど、思っていることは顔に出てしまう人ならば初めっから言葉にしてもらった方がこちらとしてもやりやすい。
 言いたいこと言う人を快く思う人、思わない人、それぞれですが、ここにこうして営業されていることが全てだと思います。
 ガラッと戸を開けると思いのほか店内は狭く、化粧板が貼られた合板のテーブルにパイプ椅子のみ、15席ほど。
 数人のお客さんと相席にならないように探した席にリュックを置き、店内を一瞥してメニューを探すと並と大盛りのみ、チャーシューメンなどのトッピング増量オプションはありません。

 中華そば(ラーメン)とは書かれていませんが、うどんやそばと言うことは無いでしょう。
 テレビに見入っている大将に「並みをお願いします」と伝えると、「はいょぉ」と返事したまま視線はテレビのままで1ミリも動ぜず。
 さて、どういう展開になるのか楽しみに待っていると、がさがさっと奥で女将さんが調理を始める音が聞こえてきます。
 大将はテレビがCMに切り替わると、おもむろに立ち上がってお冷やを注いで下さいました。

 程なくして並盛500円、白いテーブルに白いドンプリが溶け込んでしまったかのよう。
 レンゲは用意されていないようですので、ドンプリを持ち上げてスープを啜ると醤油ダレの強さが先、続けて鶏ガラ出汁、最後につなぎは化学の力。
 代が変わって味も変わったと聞いていますが、どうしてどうして、わざわざ笠岡まで食べに来た甲斐がある味です。
 細麺は意識してか無意識が芯が残っていて、ゆっくりと食べているウチに茹で上がる塩梅です。
 トッピングは鶏肉チャーシューとメンマと笹切り青ネギとシンプルで、あくまでも鶏ガラスープを味わって欲しいかのラインナップ。

 食べているウチから喉が渇くほど塩気が強いスープですけど、日本全国を食べ歩いているとこの位では塩気は強い方ではなく、むしろスープを飲ませる吸引力になる程度。
 気が付いたらスープを飲み干す勢いで食べ終わっていました、ご馳走様でした。
 お会計はセルフで、金種毎に仕切られたプラスチック箱に自分で払い、お釣りがあれば自分で受け取ります。
 「万札お断り」のこのセルフ方式は東京でもあるので、極めて珍しいけどこの店だけではありません。
 しかしして、大将は椅子に座っててテレビを見ていることが長そうでしたけど。

 「笠岡はラーメンの町」と幟が目立ちますけど、朝から営業されているラーメン屋さんは調べた限りでは2店しかなく、他は普通の昼営業、夜営業だけです。
 喜多方などのように朝早い店がもっとあればもっと訪問するけど、と思いながら来た電車でさらに西を目指します。
 広島市内にも食べてみたい沢山のお店がありますが、それは老後の楽しみにとっておいて、糸崎で乗り換えて岩国の先の下松(くだまつ)へ。
 ちなみに乗り換えを終点の三原ではなく糸崎にしたのは、三原だと乗り換えに階段を上り下りする必要がありますが、糸崎だと降りたホーム反対側だから。

 下松で降り、山口県での初ラーメン。
 山口県と言っても岩国、宇部、下松、下関とそれぞれの食文化に特色がありますね。

 駅南口を出て、2本目の広い通りを右に曲がっていくと、中華そば紅蘭@山口県下松市が右手に見えてきます。
 ネットで営業時間を調べると夜21時までの通し営業と書かれているサイトも多いのですが、2011年5月11日から17時までの営業に変わっています。

 パッとメニューを見てオーダーしましたが、席に座ってもう一度じっくり見てみると、メニューは中華そばのみで、並、中、大とあり、チャーシュー増しは150円です。
 麺の茹で加減とタレの量は調整してくれるそうですが、私がいるウチのオーダーでは、全員が「普通」と言っていました。
 サイドメニューとしていなり寿司2個150円、頼む人が多いみたいで売り切れていました。

 店内は高い天井のがらんとした空間で、全てテーブルの6人掛け3卓に4人掛け4卓、6人掛けは一人客の相席用として使われていて、「こちらへどうぞ」と地元客と思われる女性一人客の近くに案内されました。
 中年の女性一人客って珍しいなあと店内を見渡すと何人もいらっしゃって、この地はそういう食文化なのでしょうか。

 壁掛けテレビで相棒を見てると、程なくして中華そば(並)500円、蒼い龍が描かれた丼ですけど、お客さんによって赤だったり外側が白だったり緑だったりと、オーダーによって変えているようですね(そんなところまで気にしなくていいだろ、的な)。
 茶濁した牛骨出汁のスープは醤油ダレを感じさせないほど旨味が強く、本当に牛骨だけでスープを取ったのか疑いたくなるほど。
 この美味しさのまま東京で勝負してもらいたいほどで、鳥取の牛骨ラーメンとは何か関連があるのでしょうか。

 細麺はさくさく食べられるレベルが高い食感、複数人でおしゃべりしながらゆっくり食べても、伸びたりしないでしょう。
 スープとの相性を考えてスライサーで切り分けられている豚バラ肉のチャーシュー、チャーシュー増しすると関西一円に展開されている希望軒の様な麺相になります。
 他のトッピングは茹でモヤシ、青ネギ、餃子などが無いのに卓上に辣油があったので食べ終わる直前で掛けてみました。
 全く辛くなく、むしろスープの塩気が抑えられて口当たりが優しくなるほどで、辣油では無かったのかも知れません。
 ご馳走様でした、ああ、美味しかった。

 駅反対側にも牛骨ラーメン屋さんがありましたが、初志貫徹、光(ひかり)駅まで一駅乗って、と。
 お店の場所が今の駅と隣の駅の間にあれば、電車に乗らずに歩いていくということもありますが、次の店は「ホントに最寄り駅は光駅だろうな」と何度も確認したほど遠い場所にあります。

 下松駅で電車を待っているウチから雨が降り出し、光駅から歩き出す頃には大雨。
 大雨だからと言って行くのを止めるわけにはいかないし、お金があればタクシーに乗るのもありですが、今回は歩きで。

 駅から雨の中をとぼとぼと26分も歩いて中華そばめんいち@山口県光市、着いてみると駐車場は満車と通し営業だからと言って空いているわけではなさそうです。
 ラーメン全都道府県制覇の定義は人それぞれですが、私は各都道府県で2店以上としていますので、これにて山口県制覇、つまり、本州全都府県制覇。
 傘の水気を切って折りたたんでから店内へ、奥に長く右手に厨房、左手に客席、手前がL字カウンターの短い辺、お客さんが多くてここしか空いていなかったのでここに。

 カウンターは7席、4人掛けテーブルは3卓とご夫婦で営業されるにはちょうどいい広さでしょう。
 メニューは中華そばの小、中、大のみチャーシュー増しが無し、いなり寿司あり。
 
 店内奥のテレビでは選挙戦の様子を流していて、ああ、そういえば週末は選挙なんだな(個人的には期日前投票済み)。
 卓上には白胡椒と一味唐辛子、先の紅蘭がこの地の牛骨ラーメンの祖であれば、この店でもチャーシュー増しはあるはずだし、辣油も置かれているはず。

 きっちり取材した人の話が聞きたいなと思いつつも、そう待たされることなく中華そば小500円、丼は1種類のようです。
 濃く茶濁した牛骨スープは、「力一杯煮出しました」感が伝わってきて、おおっと声が出るほど牛の旨さ、この濃厚さとバランスから推測するとこちらが元祖なのかも知れません。
 添え物に感じるほどの細麺、麺を手繰る度にわき上がる牛骨の香りもたまりません。
 スープと味が一体化している牛肉なんじゃないかと感じたチャーシュー(牛か豚かは食べてみてご確認下さい)、たっぷりと盛り付けられた茹でモヤシ、大きく掴んでガサッと乗せられた刻みネギ。

 刻みネギはサービスで大盛りにして頂けるようですが、初訪ですので自粛しました。
 食べていて気が付いたのですが、スープの後引き感がかなりあっさりで、小さい子供からご年配まで幅広く食べられるんじゃないかなと。
 いやぁ、美味しかった、気が付いたらスープを飲み干していましたよ。
 ちなみに、大将はびっくりするほど寡黙で、丼を運んできてくれるときでさえ「お待たせしました」の声掛けはありません。
 声を掛けなかったといって衛生上問題があるわけではないので、「ああ、この人はそういう人なんだ」と思いました。

 次の店は通し営業ではなく、近くに暇を潰せるコーヒーショップやハンバーガーショップがないので、いったん駅に戻るかと。
 戻る途中、ツイッターで「山口にいるなら是非行って欲しい」とのカラミがありましたが、心身共に余裕がないので(余裕を残しておきたいので)、ごめんなさいしました。

 (結果的に)山口県ラーメンの3店目になる瀬戸内ラーメン大島@山口県光市、大通りではなく1本入った道沿いにあります。

 店内は奥に厨房があるガランとした客間で、8人掛けと12人掛けのテーブル、壁向きの8人掛けのテーブル、一人ですので壁向きに座るべきですが、照明の一番明るかった8人掛けテーブルに座りました。
 夜営業が始まったばかりの時間帯でしたので先客ゼロでしたが、途中からぽつりぽつりとお客さんが入ってきました。
 メニューはいりこラーメンとあさりラーメン、つけ麺、他はチャーハンや餃子。麺はストレートと縮れから選べます。
 なぜかセルフでお冷やを注ぎ、テレビを見ながらラーメンの出来上がりを待ちます。

 殆ど待つことなくいりこラーメン560円、麺はオススメの縮れ麺としました。
 店先のガラス窓に書かれた説明書きによると、「周防(すおう)大島産のいりこと昆布で出汁を取った澄み切った魚介スープ」とのことですが、いりこが強すぎて喉に引っかかります。
 うどんの汁ほど薄いとラーメンにはならないだろうけど、ここまで強いのはどうなんでしょうか。

 中太麺は麺が良すぎてスープが付いてきていませんけれども、この地ではこのアンバランスさが受けているようです。
 トッピングのチャーシューは柔らかくてとても美味しいく、半身の味付け玉子、細切りキクラゲ、メンマ、薬味ネギ。
 するすると食べてご馳走様でした。

 雨の中を駅まで歩いて戻ってみると10分ほどで到着しました。
 1時間に1本か2本の下り電車が数分後にくるということで、思わず飛び乗ってしまい、ガラガラの車内で足を温めながらうつらうつらしながら徳山へ
 明日も始発なので、お土産を買うなら今しか無いじゃないの。

 徳山駅前の綺麗なイルミネーション、雨が降っていなければなぁ。
 缶チューハイ1杯で酔っ払って早めに就寝。

posted by ふらわ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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