2012衆院選:準備期間短すぎ、投票所確保急げ 選管、てんてこ舞い 日程読めず、後手に /北海道
毎日新聞 2012年11月16日 地方版
次期衆院選が12月4日公示・16日投開票に固まったことを受け、道や市町村選挙管理委員会は15日から本格的な準備に入った。師走に総選挙が行われるのは83年以来19年ぶり。「作業スケジュールは厳しいが何とかするしかない」(道選管)と、投開票所や要員の確保、選挙事務所標札などの「選挙七つ道具」の準備に追われている。【大場あい、渡部宏人、高山純二】
◇市長・市議補選と「トリプル」も
16日解散から公示までは18日。道選管によると、以前も18日(03年)や11日(96、00年)というケースはあったが、今回は選挙日程が解散直前まで推測できなかった。「もし12月9日投開票だったら、作業的に難しかったかもしれない」(道幹部)との声も漏れる。
道選管では14日夕から、全国から注文が集中する投票用紙の確保に動き始めた。前回09年は、年度内に任期満了を迎えることが分かっていたので、当初予算で衆院選の費用約36億円を計上。今回は補正予算が成立するまで、既決の事業費などで対応するという。
首長選も抱える自治体では、慌ただしさに拍車がかかった。18日に市長、市議補選の告示を控えた北見市。25日の投開票の9日後に衆院選公示を迎える。川名淳文・市選管事務局長は「解散は思ったより早かった。準備期間が短すぎる」とし、同市の他部署に職員2人の応援を要請した。
市長選には現職と保守系新人の2人が出馬、市議補選(欠員2人)も4人の顔ぶれが予想され、ともに選挙戦となる。市選管では、選挙カーの事前審査など手続きを進めてきたが、急きょ衆院選分の投票所(市内60カ所)の手配に入った。原則、市長選の投票所と同じだが「会場に別の予定が入っていないか、確認する」という。
道内最多の有権者約160万人を擁する札幌市。市選挙管理委員会は解散が決まった14日夕、各区の選挙係に対し、約320カ所の投開票所の確保を指示した。新谷信昭・選挙課長は「報道を見て解散の方向性は感じていたが、党首討論での表明には驚いた。急きょ準備に取りかかった」と話す。
投開票日は約8400人が作業に従事する予定。このうち約4000人はアルバイトを募集する。選挙日程の閣議決定を待って募集することから、「準備期間が短いので、早く動きたい」(新谷課長)と中央の動きを注視している。
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◇師走の衆議院選挙◇
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