缶ジュース一本だって買えないぞ!
信じられないかもしれないが、いまや、色付きの砂糖水に香料を混ぜ込んだだけのジュースよりも、ラジオの方が安いのである。デフレスパイラルの金字塔の頂点で、このラジオは燦然と輝いておるんですな。 中国でこのラジオを作っている労働者達は、一台につきどのぐらいもらっているんだろう。ユニクロの社長もびっくりするぐらい、阿漕(あこぎ)な現場監督が、鞭を振り回しているに違いない。イヤフォンを通じて彼国労働者達の悲鳴を聞くべし。 【特徴】 |
ダイソー 100円AMラジオ 【仕様】 |
ダイソー 100円FMラジオ |
価格破壊が極端に進行していくと一体どうなるのか・・・きっとモノは形だけが残り、本質は消失するのだろう。寿司の格好をした寿司、自動車の格好をした自動車、家の格好をした家 etc etc・・・これらを人の格好をした人が黙々と消費していくのである。 ラジオの世界でこの運命を極めたのが本ラジオである。ここまで来ると「もう音など出なくてもよい」のである。味わいとか手触りなどは問題外、ただ「持つ」ことに意義があるのだ。黙々と聴くがよろし。 【仕様】 【特徴】 |
Crystalshop AMラジオ こちらはダイソーと同じような100均ショップの Crystalshop で買ったラジオだ。こちらの方はスピーカー内蔵で、別売のイヤフォンなどを買い足す必要のない「正真正銘の」百均ラジオとなっている。ダイソーラジオで価格破壊を論じたが、上には上(「下には下」と書くべきか・・・)があった。 黒と赤の二つのバージョンは、デザインがかなり異なるが、中身はまったく同じものである。製造年がわからないが、Solid State の文字や、KCという周波数表示から見ると、70年代より以前のデッドストック品が掘り起こされていきなり市場に出てきたものかもしれない。 【仕様】 【特徴】 とても可愛いらしいパワートランスが使ってあるが、SPの能率が良いのか、結構大きな音が出る。スピーカーには Red Lantern の名が・・・中国風赤提灯のイラストもついていて、ラー油の香りが漂ってくる。
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