森永卓郎さん=東京都中央区、赤田康和撮影 |
【赤田康和】朝日新聞の新年企画班はフェイスブック上に特設ページをつくり、新しい日本のかたちを議論している。まず取り上げているのが少子化問題。
ご意見・感想はフェイスブックの特設ページ「見た目のよい男性にイケメン税を課し、不平等を少しでも是正すれば、不細工な男性も恋愛しやすくなり、結婚する人が増える」――。経済アナリストの森永卓郎さんは、少子化対策でこんなアイデアを提唱している。奇策にも見えるが、本人は大まじめだ。
「所得の格差がよく注目されるが、もっと深刻なのは容姿の格差。見た目がよい男性はとんでもない数の女性を獲得している。同時に100人以上の女性と関係している男性もいる。その結果、女性が一部の男性に集中するという問題が起きている」
テレビ出演などを通じていわゆる二枚目の男性の恋愛事情を知る機会も多いという森永さんは、こう指摘する。
恋愛の際に重要な要素として、森永さんは、(1)容姿(2)お金(3)トーク(話術)を挙げ、このうち最も強いものとして、容姿を位置づける。「不細工な男性がいくら合コンを盛り上げても、結局女性に気に入られるのはイケメン(容姿がすぐれた)男性。でも、容姿を直すことはできない。だから、お金を再分配することで、格差を是正する」
森永さんの案は、イケメンの所得税は倍にする一方、容姿がすぐれていない男性の所得税は1〜2割、減額する。所得税の最高税率は40%のため、イケメンで収入の高い人は80%になる。イケメンかどうかの判定は、無作為に選ばれた女性の評議員が多数決でする、という構想だ。
森永さんは、自身もその一人という「オタク」の男性たちを応援したという思いが強くあるという。オタクにもイケメンがいないとは限らないはずだが、森永さんはオタク男性を恋愛下手、とみる。「女性と接触する機会が減り、どんどん女性とのつきあいが下手になっていく。2次元のアニメや漫画のキャラクターの女性に恋をしている。でも人間の女性は超面白いよ、といいたい」
オタク男性の魅力についても「法令を順守するし、まじめで誠実。いいやつが多いんです」とアピールする。
森永さんは、日本の少子化の原因に「非婚化」を挙げる。「結婚するカップルを増やすことが一番効果がある」。産休・育休の充実などの「育児への支援」については「すでに子どもがいる人への支援。子どもが増えるとは思えない」と、みている。
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朝日新聞の新年企画班はフェイスブック上に特設ページ「オルタナティブ・ニッポン」(https://www.facebook.com/Anippon2013)をつくりました。少子化対策については、これまで「男性にも産休を」「5時に職場を離れる社会にしよう」などの案を議論してきました。
森永さんのアイデアに対する意見や感想のほか、少子化を解消する新たなアイデアをぜひお寄せください。フェイスブックページのリンクは下記にあります。