ペニーオークション詐欺:ネット競売虚偽PR、複数芸能人が書き込み ピース綾部さん、熊田さんら
毎日新聞 2012年12月15日 東京朝刊
入札するたびに手数料がかかるインターネット競売「ペニーオークション」サイトを使った詐欺事件で、「同サイトで商品を落札した」と虚偽の書き込みをしたタレントほしのあきさん(35)以外にも、複数の芸能人が別のサイト名を挙げて同様の書き込みをしていたことが分かった。消費者には広告とは分からない「ステルスマーケティング」と呼ばれる手法で、京都、大阪両府警もこうした実態を把握している。
捜査関係者によると、虚偽の書き込みが判明した芸能人は、お笑いコンビ「ピース」の綾部祐二さん(35)、タレントの熊田曜子さん(30)、グラビアアイドルの松金ようこさん(30)ら。ネット上の情報などから少なくとも二十数人に上る可能性があるという。
ピースの綾部さんは11年1月、「超安くてラッキー」などと電化製品を落札したことを自身のブログに記載。所属事務所は「知人に依頼され、5万円の謝礼を受け取った」と虚偽を認めている。
消費者庁によると、事業者などが口コミサイトに広告として虚偽の記載をし利用者に誤解を与えた場合、景品表示法違反になる恐れがある。違反した場合、措置命令が出され、従わないと2年以下の懲役または300万円以下の罰金などが科される。ペニーオークションに関する芸能人の虚偽の書き込みについて同庁は「商品を格安で落札できるオークションとしてPRしていたとすれば、不当表示に当たる可能性がある」としている。【堀智行、花澤茂人】