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政治
【櫻井よしこ 野田首相に申す】防衛予算、二桁伸ばせ
残り任期を意味あるものにするために、野田佳彦首相は今こそ、信念に忠実であれ。党派を超えて志を同じくする人々と連携し、己の志を妨げる勢力に訣別(けつべつ)して日本立て直しに集中してみせよ。
尖閣諸島国有化以降、島周辺海域で中国の公船がわが物顔に航行する。彼らは10月1日以降、本稿執筆の10日まで連日接続水域に入り、しばしば領海を侵犯する。海保は彼らを監視しても排除はできず、領海侵犯も防ぎきれない。しかも島に日本人はおらず空っぽである。これでは現状は、わが国の実効支配ではなく、日中五分五分である。中国公船の侵入の常態化は明らかな日本の後退である。
国有化に当たって首相はこんな事態を想定したわけではあるまい。船だまりや日本人の上陸で真の実効支配確立を望んでいたと思われる首相を翻意させた岡田克也氏らに、首相は質(ただ)すべきだ。岡田氏らの親中的配慮で問題は解決されるのか、日本の国益は守られるのかと。答えは明確に否である。
中国は空母「遼寧」を就役させ、10月4日にはミサイル駆逐艦など艦艇7隻が沖縄本島と宮古島の間を通過し太平洋に出た。彼らは尖閣諸島の領有及び東シナ海の制覇を一つのステップとして台湾を併合し、南シナ海を内海とし、西太平洋及びインド洋を中国の海とする大戦略に向かっている。
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