星奈「よしよしして!よしよし!」

小鷹「はぁ?」

星奈「いいから!いいから!早く~」

小鷹「はぁ…。よしよーし……これでいいのか?」

星奈「えへへ~」 ギュッ

小鷹「……」ナデナデ

星奈「もっとなでなでして」

夜空「……」

夜空「……おい、お前たち、昼から気持ちの悪い光景を見せるな…反吐が出る」

小鷹「そう言われたってなぁ…星奈のほうから引っ付いてくるんだよ」

星奈「こだかー、なでなでぇ」

小鷹「はいはい」

夜空「っ…フンっ……なら引きはがせばいい話でないか、ほら離れろ肉!」

星奈「やぁ~~~~!」

小鷹「お、おい夜空」

夜空「お前の血生臭いニオイを人様にすり付けるな!迷惑だ!」

星奈「たすけて小鷹ぁぁぁぁ!」

小鷹「……どうすりゃいいんだよ」

小鷹「なぁ夜空、その辺にしといてはくれないか」

夜空「なっ!…何を言っているんだ小鷹!お前だって肉がこんな状態なら迷惑な…」

小鷹「けど、そんなことで星奈を泣かすのは間違ってるだろ」

星奈「ひぐっ…こ、こでゃかぁ~…」だきっ

小鷹「よしよし、もう大丈夫だ安心しろ」

星奈「うんっ!…えへへ~」

小鷹「そういうことだからさ、夜空、ここは勘弁してやってくれ、俺も大丈夫だからさ」

夜空「……勝手にしろ」

理科「なるほど、星奈先輩が幼児退行してしまったと」

小鷹「まぁ、そうなるな、それで理科、この星奈の状態はどうにかならないのか?」

理科「手っとり早く事を済ませるなら、病院ですかね……元に戻るかは分かりませんが」

小鷹「やっぱりそうだよなぁ…でも今の星奈を病院なんかに連れてけば…」

星奈「こだかぁ~、ぎゅってしてぎゅぅー!」

小鷹「泣きわめくと思うんだが……はいはい分かったよ」

理科「!!!こ、小鷹先輩が星奈先輩の腰に手を回したぁ!?」

小鷹「なっ!いちいちそういう所つっこむな!」

星奈「こだぁかぁ!はぁやぁくぅ!」

小鷹「はぁ…理科のせいでやりにくくなった…」

理科「ヤリにくく!?小鷹先輩は女性を抱擁するスキルをすでに持ち合わせていたのか!?…流石小鷹先輩、底が知れませんね」

小鷹「そういうわけじゃない!…全く」

理科「それじゃあ先輩、ワタシの体で一つ…抱擁スキルの再度確認をしたらどうでしょう?」

小鷹「やらねぇよ」

理科「そんないけずぅ~、私にもラブラブチュッチュなハグしてくださいよぉ~」

小鷹「そんなことした覚えねぇよ」

星奈「……むぅ」

星奈「こだかぁ!」ガバッ

小鷹「うがっ!」

理科「…わぁお…これはナイスアングルですよ私」

星奈「はやくぎゅってしてよ!ぎゅって!ぎゅぅぅぅぅぅ!!!」ぎゅぅ

小鷹「わ、分かった分かった!分かったから!……これでいいか?」ギュッ…

星奈「もっと!」

小鷹「もっと!?」

星奈「もっともっと!私だけぎゅってしてほしいのぉ!私だけぇ!」

小鷹「……どうすりゃいいんだよ…もう」

理科「ハァハァ…甘えんぼうな星奈先輩……胸の奥にくるものがありますね……ハァハァ…」

小鷹「で、この星奈どうすればいいんだ?」

理科「そうですねぇ…どうやら小鷹先輩がそばに居ないと駄目そうな感じですから…当分は小鷹先輩が面倒見るしかないですよね」

小鷹「マジかぁ」

星奈「ねぇ!小鷹こっち向いてよ!ねぇってばぁ!」

小鷹「あー、はいはい」

理科「うーん、こういうキャラチェンジなら簡単に小鷹先輩を墜とせますし…星奈先輩流石ですね」

小鷹「墜ちねぇよ…」

星奈「~♪こ~だか♪」

夜空「……」

夜空「……肉め」…ギリッ

マリア「おにいちゃーん!暇だから遊びにきたのだー!」

小鷹「ん?お、おぉ…マリアか」

マリア「おにいちゃー…」

星奈「小鷹ぁ!」ダキッ

マリア「ぎゃわぁ!」

小鷹「おい!マリア大丈夫か!」

マリア「な、何をするのだ!星奈のウンコー!」

星奈「小鷹ぁ~なでなでしてよぉ~、ねぇ小鷹ぁ」

小鷹「あー悪いマリア、また後でな……はいはい、なでなでなー、なでなで」

星奈「んっ…うふふ♪もっともっと!小鷹ぁ!」

小鷹「分かってるって」

マリア「……なんだか星奈がいつもと違うぞ」

理科「星奈先輩にも甘えたい時期があるってことですよ、今日は我慢してくださいマリアさん」

マリア「なに!?わーはっはっは!星奈は私よりも子供だな!ウンコだな!」

星奈「小鷹ぁ!小鷹ぁ!」

小鷹「な!そんなとこひっぱるなって!」

マリア「……むぅー!」

マリア「おい!星奈のウンコ!私のおにいちゃんから離れるのだ!」

星奈「こ~だぁ~かっ!」

小鷹「お、おい星奈、人の周りを回るのは…」

星奈「えい!」

小鷹「ばっ!いきなり抱きつくな!」

マリア「うぐぅ……もう怒った!くらえ!ウンコー!おにいちゃんから離れるのだぁ!」ボカッ!

星奈「っ!?」

小鷹「!?おいマリア!」

マリア「離れろ!ウンコ!バカ!死ね!金髪!ウンコ女!」ボカボカ

星奈「いたっ…やめっ…うぇぇっぇぇっぇ…」

マリア「泣き虫!鼻くそ!ウンコ!悪魔女ぁ!」ボカボカ

小鷹「っ!…やめろマリアぁ!」

マリア「な!?どうして止めるのだおにいちゃん!」

小鷹「どうして殴ったりするんだ、星奈がかわいそうじゃないか、それにほら泣いちゃったし」

星奈「ひっぐ…えぐ…こだぁがぁ…んっぐ…」

マリア「だって!このウンコがおにいちゃんにベタベタするのが悪いのだ!私は悪くないのだ!」

小鷹「それでも、殴ったりするほうが悪い、だからマリア、星奈に謝るんだ」

マリア「!……分からず屋のおにいちゃんなんか嫌いだぁ!ウンコおにいちゃんのバカぁー!」たったった…

理科「行っちゃいましたね」

小鷹「はぁ…大丈夫か?星奈?」

星奈「ひぐっ…うん……小鷹ぁ!」だきっ

小鷹「おお、よしよし、もう大丈夫だからな」

星奈「んぐっ……えへへ~、小鷹ぁ」

理科「立ち直り早いですね、こういう所はいつも通りなんでしょうか」

小鷹「そうらしいな」

夜空「……」

小鷹「さて、もうそろそろ帰りたいんだが…」

星奈「こーだかっ♪」

小鷹「……理科、明日の放課後までぐっすり眠らせられる睡眠薬ないか?」

理科「そんな危険なものは流石に…」

小鷹「はぁ…じゃあもうどうすればいいんだよ」

夜空「……フンっ、そんな小汚い肉、出荷した農家にでも返してこい」

小鷹「まぁそうだな、じゃあ夜空と理科、俺は星奈を送ってくるからまた明日な」

理科「はい、今度こそは私とハグってラブラブですよ先輩!」

小鷹「しねぇよ、じゃあな」

理科「さようなら~」

夜空「……フンっ」

小鷹「じゃあな星奈、また明日」

星奈「やぁああ!小鷹といっしょがいいの!小鷹ぁ!」

ステラ「ちょ、何これ、調教も大概にしてください小鷹様」

小鷹「いや、調教なんかじゃないんですけど…」

星奈「小鷹ぁ!いっしょにいて!いっしょ!ぎゅってやって!ねぇ!小鷹ぁ!」

ステラ「……ご宿泊の準備なら…」

小鷹「いや、家で小鳩も待ってるので、それでは!」

星奈「いやぁ!小鷹ぁ!いやあああああ!!!」

小鷹「……ものすごい罪悪感だな」

小鷹「さぁって、帰って夕飯の準備しないと……ん?」

夜空「お、おぉ…奇遇だな小鷹」

小鷹「夜空…どうしたんだよこんな所で」

夜空「いや、何だ……今日は隣人部の活動も早く切りあがったからな、トモちゃんと散歩していたところだ」

小鷹「ふーん、じゃあ邪魔しちゃ悪いし、俺は帰るわ」

夜空「!、ま、待て小鷹!」

小鷹「ん?」

夜空「トモちゃんならたった今帰ってしまってな、どうやら実家がこの近くにあったらしくてな、だから…その…」

小鷹「……じゃあ一緒に帰るか、ソラ」

夜空「っ……ああ、タカ」

小鷹「それにしても今日は驚いたよな、まさか星奈があんなことになるなんてさ」

夜空「……肉の話題は出すな、思いだし吐き気がする」

小鷹「はは、何だよそれ」

夜空「……」

小鷹「今日は何にしたらいいだろうか…」

夜空「な、なぁタカ」

小鷹「ん?」

夜空「その…だな……きょ、今日はやけに肉ばかりを甘やかしていただろう?」

小鷹「あれ?星奈のこと思い出すと吐き気がするんじゃないのか?」

夜空「それは今はどうでもいい!……それでだな、私は人であるタカがあんなコゲ肉にも劣る汚肉にあそこまで媚びを売るのが気に入らなくてだな…その……そう!私はいま憤慨しているのだ!お前に!」

小鷹「お、おぉ…それは悪かった」

夜空「謝ってもこの怒りは消えない…そしてタカ、この怒りの発端であるお前が私の怒りを抑えるのが道理だ…分かるな?」

小鷹「ああ、分かるが……何をしたら許してくれるんだ?」

夜空「そ、それは……えっと…」

夜空「私にも……な、なでなでをしてくれ…ないか?」

夜空「ダ、ダメか…?」
小鷹「いやダメって訳じゃないが…ホントにそんなのでいいのか?」

夜空「私は構わない……だから…早くしてくれタカ」
小鷹「お、おぉ…じゃあいくぞ」

すっ…

夜空「んっ…」
小鷹「……ソラの髪の毛…さらさらしてるな」

夜空「!…そ、そんなこと本人の前で言うな!」
小鷹「あ、ああ…ご、ごめん…」

夜空「ふ、ふんっ……んっ…ちょっと強いぞ」
小鷹「え、あぁ…うん、分かった」

夜空「うん…そのくらいがいいな……なかなか上手いなタカ」
小鷹「そうか…?」

夜空「ああ………それでだな、タカ、一つお願いがあるんだが…聞いてくれるか?」
小鷹「ん?…何だ?」

夜空「たまにでいい!…たまにでいいから……また撫でてはくれないか?」

小鷹「ああ…いいぜ」

夜空「そうか…ふふ」

小鷹「よし、じゃあ俺はスーパー寄って帰るから、ここで」

夜空「……そうか、じゃあまた明日なタカ」

小鷹「ああ、ソラ」なでなで

夜空「なっ!?ふ、不意打ちはやめろ!」

小鷹「はは、あまりにもなでごこちがよかったからさ、思わず」

夜空「う、ううぅ…」

小鷹「じゃあな、ソラ」

夜空「ああ……私のタカ」

星奈「小鷹ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!いやあああああああああ!!!」

ペガサス「」

- – - – - – - – - – -

幸村「アニキ…」

小鷹「どうした幸村、そんな真剣(?)な表情して」

幸村「なでなでしてほしいです」

小鷹「は、はぁ?」

幸村「星奈の姉御や夜空の姉御のように、なでなでしてほしいですアニキ」

小鷹「まて。なんでお前が夜空とのやりとりを知ってる」

幸村「アニキ……」

小鷹「……はぁ……わかったよ」

幸村「──ありがとう、ございます。では、どうぞ」ズイッ

小鷹「そんな尻を突き出して俺にどこを撫でろと言うんだお前は」


星奈「こっばっとちゃ~~~~~~~~~~~ん!!!」

小鳩「死ね」

星奈「へ?」

星奈「こ、こ、こばと、ちゃん?」

小鳩「……」

小鷹「お、おい小鳩?」

夜空「……」

小鳩「ククク……我が眷属よ、今宵の生贄は何だ?」

小鷹「肉じゃがだけど…」

小鳩「そうか……では、帰るぞ」

小鷹「???おう」

パタン

理科「帰っちゃいましたね」

夜空「ああ」

理科「星奈先輩……小鳩さんに何したんですか?」

星奈「……」チーン

夜空「見ろ、肉がただのしかばねのようだ」

幸村「ごしゅうしょうさまです」

星奈の家

星奈「小鳩ちゃんにあんなこと言われるなんて……」

星奈「ううん、きっと何かの聞き間違いよ!あのマイスイートエンジェルの小鳩ちゃんが死ねなんていうわけないじゃない!」

星奈「確か小鳩ちゃんはお肉が大好きだったわね」

星奈「ぐふふ、明日放課後に最高級のお肉を学校まで届けさせれば……きっと……」

星奈「うひひ……」

翌日。部室。

バタン!

星奈「はぁはぁ……こ、小鳩ちゃんいる!?」

小鳩「……」

星奈「こ・ば・とちゃん♪お姉ちゃん今日ね、小鳩ちゃんの大好きなもの持ってきたの!」

小鳩「……」

星奈「じゃーん!!ほら見て!最高級の霜降りの松○牛!!凄いでしょ!?」

小鷹「なんでお前生肉学校に持ってきてるんだよ…」

夜空「アホだな」

小鳩「……」ジィー←霜降り肉を見てる

星奈「~~♪」ワクワク

小鳩「……」ジィー

星奈「~~♪」テカテカ

小鳩「死ね」

星奈「うわああああああああああああああああああああああん!!!」ダダダ

小鷹「ちょ、おい星奈!?」

夜空「肉は犠牲になったのだ……」

小鷹「おい小鳩、お前ちょっと言いすぎじゃないか?星奈のやつ肉持ったままマジ泣きして走ってったぞ」

小鳩「……」

夜空「小鷹の妹も色々ストレスが溜まっているのだろう。いつもあのバカ肉から変態じみた行為を受けているからな」

小鷹「う~ん……とりあえず俺、ちょっとあいつ見てくるよ」

夜空「駄肉のことなど放っておけ。どうせすぐ戻ってくる」

小鷹「そういうわけにもいかないだろ…」

礼拝堂の近くのベンチ

星奈「ひっぐ、ぐすっ、うぐ」

小鷹「やっと見つけた……つか、お前置いてある肉どーすんだよ」

星奈「こだかぁ……」

小鷹「ん?」

星奈「あ、あたし……ひぐっ、小鳩ちゃんに嫌われてるの……?」

小鷹(嫌われてるだろ……普通に)

小鷹「嫌われてるかどうかはひとまず置いておいて……お前ここ最近小鳩に何かしたか?」

星奈「別に何もしてないわよ?」

星奈「1週間前は普通にペロペロしたし、その次の日は髪の毛クンカクンカしたわね」

小鷹「お、おぅ」

星奈「その次の日は小鳩ちゃんが寝てるときにひざをペロペロしたわね」

小鷹(こいつ人の妹に何をしてやがるんだ…)

星奈「えーっと、その次の日は」

小鷹「わかった、もういい……お前が小鳩に対して変態行為に日々勤しんでいるのはよくわかった」

星奈「は、はぁ?誰が変態よ!かわいいものを愛でるのは当然のことでしょうが!!」

小鷹「いや、愛でるって言ってもお前……」

星奈「『チキマヨ』のメバルちゃんだってマヨネーズかけてペロペロしたくなるでしょ!?」

小鷹(そりゃお前だけだ)

星奈「うわーん!マイスイートエンジェル・小鳩ちゃんカムバーック!!」

小鷹「はぁ……」

小鷹(こりゃ小鳩に直接聞いてみるしかなさそうだな)

~~~~~~~~~~

小鷹の家

小鷹「なぁ小鳩」

小鳩「何だ?我が眷属よ」

小鷹「お前さ、星奈となにかあったのか?」

小鳩「……」

小鷹「確かにお前が星奈のこと嫌ってるのはわかるけど……あそこまで言うなんて」

小鳩「ククク…そ、それが世界の選択だ…」

小鷹「意味がわからん…」

3日前
夜空(ふむ……今日はまだ小鷹の妹しか来ていないのか。面白い、アレを試してみるか)

夜空「おい、ちょっと話がある」

小鳩「?」

夜空「小鷹の妹よ。お前は毎日あの金髪変態肉から嫌がらせを受けているな」

小鳩「……」コクリ

夜空「正直なところ、もうあいつとは関わり合いになりたくないだろう?」

小鳩「……」コクリ

夜空「ふふふ……そこで、だ。私に妙案がある」

夜空「内容は実に簡単だ。あの淫乱肉にただ一言『死ね』と言えばいい」

小鳩「え……」

夜空「私が死ねと言ってもあいつに大した効果はないが、お前が言えば間違いなく効果は抜群だろう」

夜空「最初のうちはしつこく近づいてくるかもしれないが、何度か繰り返せばそのうち何もしてこなくなるはずだ」

小鳩「う、うむ……わかった」

夜空(ククク……楽しみだ)

夜空(あの日、結局肉は来なかったが…次の日からあいつは『死ね』の猛火にさらされている)

夜空(肉よ、果たして耐えられるかな…?)

~~~~~~~~~~

翌日。

星奈「こ、こばとちゃ」

小鳩「死ね」

そのまた次。

星奈「こばt」

小鳩「死ね」

星奈「こばとちゃんは天使こばとちゃんは天使こばとちゃんは天使」ブツブツ

星奈「こばとちゃんは死ねなんていわないこばとちゃんは死ねなんていわない」ブツブツ

小鷹「おい、大丈夫なのかあれ…」

理科「理科的には精神的に相当ヤバイ領域に入ってると思います」

幸村「せなのあねご……」

星奈の家

星奈「そうよ…小鳩ちゃんがあんな暴言をあたしに吐くわけがない」

星奈「あの小鳩ちゃんはそう…偽者よ!!」

星奈「本物の小鳩ちゃんは、いったいどこに……」

星奈「本物の小鳩ちゃんが戻ってくるまでは……アレをするしかないわね……」

星奈「ステラ!」

ステラ「なんでしょう、お嬢様」

星奈「…」ゴニョゴニョ

ステラ「…すぐに用意させていただきます」

翌日。部室

バン

星奈「待たせたわね愚民共!!」

小鷹「いや別に待ってねーけど……ってなんだその格好!?」

理科「それ、小鳩さんの衣装ですね…」

星奈「ふっふっふ……そこにいる小鳩ちゃんは偽者よ」

小鷹「は?」

星奈「だから、本物の小鳩ちゃんが現れるまで、このあたしが(仮)小鳩ちゃんとしてやっていくことに決めたの」

小鷹「すまん、まったく意味がわからない…」

星奈「ククク……この我の意図が理解できぬとは……眷属としてあるまじき話……」

小鷹「なんかその口調お前がやると痛さ倍増するな…」

理科「衣装もぱっつんぱっつんですね。吸血鬼というよりはむしろサキュバスと言ったほうが」

夜空(まずい……ここまでになるとは思わなかった)

夜空(ちょっと、やりすぎたか?)

星奈「ククク……愚民共め、我の蠱惑的な身体に魅了されておるのか……」

小鷹「魅了つーかお前が小鳩の衣装着てもコスプレにしか見えねーぞ」

理科「えっちぃ系のコスプレ喫茶でありそうですよね」

夜空「おい、小鷹の妹」チョイチョイ

小鳩「?」

星奈「ク、クク……我をそこらの下劣なコスプレ喫茶と一緒にするな……そもそもあたs…我はメイド喫茶にしか興味がない…」

小鷹「なんで吸血鬼がメイド喫茶に興味もつんだよ」

理科「ちょっと素が出てきましたね」

部室の外。

夜空「この前言った『アレ』……もういいぞ」

小鳩「え?」

夜空「もう肉に『死ね』と言わなくていい」

小鳩「……」

夜空「あいつももう十分懲りたはずだ。普段の行いを反省していることだろう」

夜空「というわけで、明日から普通にあいつに……いや、待てよ」

夜空(肉のやつ……偽者がどうのこうの言っていたな)

夜空(うーむ……私がネタばらししたほうが早そうだ)

夜空「小鷹の妹、少し協力してくれ」

小鳩「?」

~~~~というわけで、ここでネタばらし~~~~

星奈「夜おおおおおおおおおおゾルアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

夜空「はっはっは、いやー面白かったぞ。あ、あとすまんかった」

星奈「いtgm4ltr&$*‘うぇりゅ7jん:j?!!!」

理科「ホラー映画の怪物レベルの恐ろしい顔してますね」

小鷹「女の子がしちゃいけない顔だろこれ…」

星奈「ほ・ん・と・に!!ほんとにあんたってサイアクね!!」

夜空「だからすまんかったと言っているだろう……な?」チラッ

小鳩「うぅ……」

星奈「こ、小鳩ちゃん……」

小鳩「お、おねえちゃん…………ご、ごめんなしゃい……」ペコリ

小鷹「へ?」

理科「OH…」

星奈「こ、小鳩ちゃん……もっかい」

小鳩「ご……ごめんなさい」

星奈「じゃなくて、そ、その前」

小鳩「う……お、おねえちゃん」

星奈「こ、こ、こ、小鳩ちゃんがついにあたしのことを、お、お、おね、おね」フルフル

星奈「ひゃあああっほおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」ダッ

小鷹「お、おい!?」

理科「……いっちゃいましたね」

夜空「ちょっと刺激が強すぎたか……まぁ面白いから別にいいだろう」

小鷹「つーか小鳩お前、お姉ちゃんって…」

小鳩「ふん……今回だけじゃ……」

翌日。

星奈「ねぇ小鳩ちゃ~~~ん!おねがい、もっかいお姉ちゃんって呼んでー?」

小鳩「や!」

星奈「ああん、そんなこと言わずにぃ~?」

小鳩「や!」

夜空「まるで懲りていない…」

小鷹「なんかまた『死ね』って言い出しそうで見ててハラハラするんだが」

理科「禿同です。あ、そういえば先輩、ハゲドウとディルドーって」

小鷹「うるせえ」


星奈(もう一週間経つのに……)

星奈(まだあいつと手もつないでない)

星奈(ああ、もう!何やってんのよあのバカは!)

星奈(女神であるこのあたしがわざわざ告白してやったってのに!)

~~~~~~~~~~~~

一週間前

星奈「あ、こ、小鷹……」

小鷹「なんだよ?わざわざこんなとこに呼び出して」

星奈「ちょっと……話があるの!」

小鷹「へ?」

星奈「あ、あの、その、小鷹……あ、あんたあたしの……か、か、か」

小鷹「か?」

星奈「か……彼女になりなさい!」

小鷹「…………えっ」

星奈(し、しまった~~~~~~!!)

星奈「じゃなくて!!彼氏になりなさいっ!」

小鷹「………」

星奈「………///」ドキドキ

小鷹「え?なんだって?」

星奈「は?」

小鷹「いや、ちょっと聞き取れなかったんで」

星奈「だ、だから!あんた、あたしの彼氏になりなさいって言ってんの!!」

小鷹「え?なんて?」

星奈「………」

小鷹「悪い。校庭の部活の掛け声がうるさくて聞こえなかったぜ」

星奈「……小鷹」ボソ

小鷹「なんだ?」

星奈「アルファベットでL・U・N・G……何でしょう?」

小鷹「…………肺?」

星奈「あ、今『はい』って言った!はい決定ー!これからあんたあたしの彼氏だからね!」

小鷹「えええええええええええええええ!?」

星奈「じゃ、そういうことだから。よろしく」

小鷹「こんなの絶対おかしいよ……」

~~~~~~~~~~~~

隣人部部室

星奈(あれから一週間、小鷹のヤツあたしに積極的に話しかけても来ないし)

星奈(『一緒に帰ろうぜ』なんて全然言ってくれないし)

星奈(やっぱり待ってるだけじゃダメなのかしら……)

星奈(よしっ)スタッ

星奈「はぁ~……ゲーム集中しすぎて疲れちゃった。あたし、もう帰るわ」

小鷹「おぅ、お疲れ」

幸村「お疲れ様です、星奈のあねご」

理科「デュフフ……やっぱり兎は受けに限りますなぁ。バニタイなんて邪道ですよグフヒ」

夜空「……」スルー

星奈「じゃ、帰るわね!」

小鷹「?おう」

幸村「お疲れ様です、星奈のあねご」

理科「理科的には攻めはモブでも全然アリですね。いやむしろそっちのほうが」

夜空「さっさと帰れ」

星奈「ほ、本当に帰るからね!嘘じゃないわよ!?」

小鷹「……??」

幸村「お疲れ様です、星奈のあねご」

夜空「なんなのだこの肉は……狂牛病にでもかかったのか?」

バタム

星奈(……)

星奈(ううううう~~~~~~小鷹のヤツ~~~~~~!!)

星奈(自分の彼女が帰るって時になんで平然とスルーできるのよ!)

星奈(こうなったら、メールで……)パカッ

星奈(……ケータイだって、おそろいなのになぁ)

部室にて。

ピロリン

小鷹(ん?メール?)

FROM 星奈
TITLE このバカ

礼拝堂の前で待ってるから。1分以内に来ること!
もしこのメール誰かに見せたりしたらコロスから( ̄- ̄#)

小鷹(???)

小鷹(よくわからんが……とりあえず行ったほうが良さそうだな)

礼拝堂前。

小鷹「星奈。お前、いったい」

星奈「55秒。ギリギリね……まぁ許してあげるわ」

小鷹(……?)

星奈「さっ、それじゃ帰りましょ!」

小鷹「ん?ああ」

星奈「……」テクテク

小鷹「……」テクテク

星奈(そういえば、小鷹と二人だけで帰るって久しぶりね)

星奈(こういうとき、何話せばいいのかしら……)

星奈(ましてや手をつなぐなんて……難易度高すぎでしょ常識的に考えて)

星奈(うぅ、難しいわね。小鷹もあたしと同じような気持ちなのかしら)

小鷹(今日は確か駅前のスーパーで牛肉のタイムセールがあったな……あとトイレットペーパーも切れかけてたな。ついでに買っておくか)

星奈(てゆーかよく考えたらあたしと小鷹ってバス逆方向なのよね……あっという間に終わりじゃない)

星奈(……どっか誘ってみよーかな?)

星奈(小鷹→ヤンキー→不良→ゲーセン)

星奈(これだわ!)

星奈「ね、ねぇ小鷹……」

小鷹「ん?」

星奈「た、たまにはゲーセンとか行ってみない?その、気分転換に」

小鷹「ゲーセン?」

星奈「うん」

小鷹「……またギャルゲに影響されたのか?」

星奈「違うわよ!!っていうか『また』ってなによ『また』って!!」

小鷹「いやお前がゲーセン行こう、とか珍しいなと思って」

星奈「何?あたしがゲーセン行きたいって言ったらダメなワケ?」

小鷹「別にダメじゃねーけど……まぁ、たまにはそういうのもいいかもな」

小鷹(ゲーセンか。中学時代は結構行ってたなぁ)

小鷹(格ゲーとか人気のあるやつは、俺がプレイすると周りのヤツが皆怖がって逃げていくんだよな……)

小鷹(だからあんまり人の居ないクイズゲーとか麻雀ゲーばっかりやってたな。懐かしい)

~~~~~~~~~~~~

駅前のゲーセン

星奈「うわっ、うるさいわねー……なんなのこの騒音」

小鷹「ゲーセンだからそりゃうるさいだろ。1階はクレーンゲームか」

星奈「………」ジィー

小鷹「どした?」

星奈「か、かわいい……」

小鷹「ん?」

星奈「アレよアレ!あのぬいぐるみ!」

小鷹(アレ?なんか猫っぽいけど、肉まんみたいな形してんな……なんだありゃ)

星奈「もしかして、あんた知らないの?ましろ色コンチェルトのぷんにゃちゃん」

小鷹「まっしろコン……なんだって?」

星奈「はぁ……これだからニワカは」ヤレヤレ

小鷹(なんか知らんけど無性にイラッとする)

星奈「いい?ぷんにゃちゃんはましろ色に出てくる超癒し系キャラなのよ!」

小鷹「はぁ」

星奈「ぷんにゃちゃんがいなければこのゲームは成り立たないと言っても過言ではないわね!あぁ、あたしもむぅ先輩みたいに頭に乗せてみたいわぁ」

小鷹「ふーん」

星奈「……」チラッチラッ

小鷹「じゃあ、行くか」スタスタ

星奈「ちょっと待ちなさいよバカ!!」

小鷹「なんだよ」

星奈「『なんだよ』キリッじゃないわよ!あんた彼女がぬいぐるみ欲しいって言ってんのにスルーとか何考えてんのよっ!」

小鷹「あー……そういう設定だったな」

星奈「設定とか言うな!」

小鷹「ったくしょーがねぇな……ほれ千円札。あそこに両替機あるから」

星奈「やったー!」トテトテ

小鷹「まったく」

星奈「………」トテトテ

星奈「って違うでしょーが!!!」バシン

小鷹「お前野口さん床に叩きつけんなよ……」

星奈「あーもー!ほんとにっ!もーいいわよ小鷹のバカアホカスうんこ野郎!!」

コイーン

星奈「えっと……」オロオロ

小鷹「このボタンでクレーンを横に、次にこれを押して奥へ移動させる。あとはボタン離せば勝手に下がってぬいぐるみ取りに行くから」

星奈「そそそそれくらい知ってるわよ!あたしこういうゲームもう100回くらいやってるし」

小鷹(絶対嘘だろ……)

ポチ ウィーン

星奈「……ここっ!!」

小鷹(ぬいぐるみにかすってすらいない……)

星奈「あー惜しいわね……」

小鷹(惜しくない惜しくない)

星奈「もう一回!次こそは必ず仕留めるわ」

コイーン

ポチッ ホワワワン

星奈「それっ!」

ガシッ ポロッ

小鷹「つかめたけどあっさり落ちたな」

星奈「う、うっさい!次よ、次こそは絶対に手に入れる!」

小鷹「はぁ……」

コイーンコイーンコイーン

星奈「うぐぐぐぐぐ……」

小鷹(やっぱりな……つーか俺の野口さんあっさり消えてしまったんだけど……)

星奈「この神にこんな屈辱を与えるなんて……なんて生意気な機械なのかしら」ギリギリギリ

星奈「こうなったらっ!」ピラッ←財布から諭吉出した

小鷹「お前あと何回やる気だよ!?」

星奈「だ、だって……ムカツクじゃない……」

小鷹「はぁ……わかったよ。俺が取ってやる」

コイーン

ポチッ ウィーン

小鷹(この辺かな……よし)

ウィーン ポロッ

小鷹「げっ」

星奈「あはは!小鷹のへたっぴー」

小鷹「お前な……」

コイーン

小鷹「今度こそ……」

ホワンホワンホワン ガシッ

小鷹(あ、しっぽつかんじまった)

ウィーン

ストン!

小鷹「あ、とれた」

星奈「……」

小鷹「しっぽつかんだらメチャクチャあっさり取れたな」

星奈「……や、やるじゃない小鷹っ!!」

小鷹「ほれ」ヒョイ

星奈「ぷ、ぷにゃちゃん……」ダキッ

星奈「ふかふかしててかわいい~~……最高♪」ギュッ

小鷹(すげー嬉しそうだ。よかったよかった)

ぷんにゃ「……」

小鷹(ぬいぐるみが胸に押し潰されて若干ホラーになってるのはスルーしよう…)

星奈「こ、小鷹」

小鷹「ん?」

星奈「……………………ありがと」ボソ

小鷹「へ?」

星奈「な、なんでもないっ///」

2階
※ぷんにゃは星奈のカバンに収納されました

星奈「さっきよりもやかましくなったわね……」

小鷹「格ゲーいっぱいあるんだな……久しぶりにやってみるか」スタスタ

客(うわ、なんか不良っぽいのが来た……)

客(金髪DQNカップルだよ……こええ)

星奈「邪魔な大衆がいなくなったわね」

小鷹「すげー複雑な気分だ……」

星奈「あれ?これって『くろねく』のやつじゃない?」

小鷹「マジだ。へぇ、アーケード版も出てたんだな」

星奈「ちょっとやってみない?」

小鷹「いいぜ」

……20分後。

星奈「ふふん、またあたしの勝ちね!」

小鷹「うぉ……お前つえーな……」

小鷹(前に星奈の家でくろねくの格ゲーやった時はほぼ互角だったのに……)

小鷹(こいつ本当に初心者か?実はゲーセンの常連とか。……流石にねーか)

星奈「でも、勝ちすぎたらそれはそれでつまらないわねー」

小鷹「格ゲーはもういいだろ……上のフロア行こうぜ」

3階

小鷹(クイズゲーに麻雀ゲー……カードを使った筐体のフロアだな)

星奈「で、何やるの?」

小鷹「そうだなぁ」

小鷹(個人的には麻雀……といきたいところだが男女がペアで一緒にやるゲームじゃないよな……)

小鷹「クイズゲームはどうだ?」

星奈「いいわねそれ!まっ、このあたしに答えられない問題なんてあるわけないけど」

~~~~~~~~~~~~

小鷹(マジックスクール……ネット対戦型の人気クイズゲームだ)

小鷹(つーかもうバージョン8になってるのか。バージョン6やって以来だなぁ)

コイーン

小鷹「まずはキャラクターを」

星奈「このコに決定」ポチ

小鷹「はやっ!」

星奈「なんとなく小鳩ちゃんに似てて可愛くない?このコ」

小鷹(こいつの即決っぷりはすがすがしいレベルだな……)

小鷹「で、次に名前を入力するわけだが」

星奈「えーっと、こ・ば・と・ち・ゃ・ん……っと」

小鷹「人の妹の名前を勝手に入力してんじゃねえよ!?」

星奈「え?何ようるさいわね」

小鷹「……わかった。もうそれでいい」

で、予習画面

小鷹「好きなジャンルを選ぶと、そのジャンルの問題を予習できる。予習のあとにトーナメント形式で対戦、って感じだな」

星奈「ふぅん。あ、アニメ・ゲームってあるわね。これ良さそうじゃない」

問題:アニメ『スペース戦艦トヤマ』に登場する(ry

星奈「ってわかるわけないでしょ!こんなの!!」バンバン

小鷹「台パンすんじゃねえよ!あーもうじゃあアレだ、無難に学問ジャンル選んどけ」

星奈「ふん……」

星奈(このあたしがわからない問題が存在するなんて……うう、ムカツクわね)

予習:学問

問題:物質が気液平衡の状態にあるとき(ry

星奈「クラペイロン!!」

小鷹「おお」

問題:1957年に初めて日本で発見された抗生物質(ry

星奈「カナマイシン!!」

小鷹(別に叫ぶ必要はないんだが……すげぇ)

問題:クリミア戦争でロシア軍が立てこもり(ry

星奈「セヴァストーポリ!!」

小鷹(なんでこいつこんなに知ってんだよ……やっぱり学年1位ってのは伊達じゃねーな……)

小鷹(にしても……)ジィー

星奈「ん?」

たゆんっ

小鷹(この肉の存在感……さっきから気になってしょうがない)

星奈「どしたの?小鷹」

小鷹「い、いや別に」

星奈「?ヘンなヤツね。さ、次の問題は何かしら?」

小鷹(しかもやたら近いしな!シャンプーか香水かよくわからんけど、何かいい匂いもするし……)

小鷹(意識するなっつーのが無理な話だ……)

星奈「……小鷹?」

小鷹「は、はい」

星奈「あんたさっきから顔赤いけど大丈夫?」

小鷹「へ?いや別にそんなことないぞ」

星奈「ふーん……」

小鷹「そ、それよりトーナメント始まるぞ!頑張ってトップめざそうぜ!」

星奈(何か怪しいわねー)

5分後

星奈「ってなんでいきなり『芸能』の問題が出てくるのよ!?ふざけてんの?」

小鷹「俺も芸能はさっぱりだ……スポーツなら多少いけるんだけどな」

星奈「一回戦で脱落とか……ぐぐぐ、くやしい~~~~!!」バンバン

小鷹「だから台パンすんじゃねーよ!」

星奈「もう一回よ!もう一回!」

コイーン

1時間後

星奈「ハァハァ、やっと優勝できたわ……」

小鷹(あれから5回の連コ……これカード作ったほうが良かったんじゃね?)

小鷹(つーか結構時間経ってるよな。帰ってメシの支度しないと……タイムセールはもういいや)

小鷹「じゃ、そろそろ帰るか」

星奈「えっ……そ、そうね」

星奈(まぁ、帰りが遅くなったらパパに怒られるし……仕方ないわね)

~~~~~~~~~~~~

駅前広場

小鷹「いやー、なかなか楽しかったな」

小鷹(ゲーセン行ったの久々だし……ただ星奈が台パンして店員ににらまれた時は居心地悪かったけど)

星奈「あ、あたしも結構楽しかったわよ?」

小鷹「そりゃよかった」

星奈「その、なんていうか……傍目から見たら、カ、カップルみたいな感じだった、と思うし……」モジモジ

小鷹「ああ、その設定まだ続いてるのか」

星奈「だから設定じゃないって言ってるでしょ!?」

小鷹「冗談だって」

星奈「うう~~……」ウルウル

小鷹(毎回思うが、涙目の星奈ってかなりクルものがあるな……)

星奈「小鷹のアホー」グスッ

小鷹(ただ、ちょっとやりすぎたか?……なんかかわいそうになってきた)

小鷹(……)

小鷹「な、なぁ……星奈」

星奈「あによ」グス

小鷹「手、とか………………つ、つないでみるか?」

星奈「ふぇ?」

小鷹「いや、俺たちその、アレだ、カレカノ…………なんだろ?」

星奈「……」コクリ

小鷹「じゃあ別に手くらいつないでもおかしくないんじゃないか?……なんてな」ハハハ

星奈「………………あんた、ヘンなものでも食べた?」

小鷹「なっ!!」

星奈「だって急にそんなこと言ってくるなんて……」

小鷹「あのな、お前今すっごい失礼なこと言ってるからな?」

星奈「冗談よ」

小鷹「んな」

星奈「えへへっ、お返しよ♪」ンベー

小鷹「……やられた」

星奈「……」

小鷹「……」

ギュッ

星奈「…………っ!」

小鷹(星奈の手、冷たいな。つーか……こうやって意識して女の子の手を握るなんて初めてな気が)

星奈(これが、男の子の手……こんなに大きいのね)

星奈(あったかくて……どきどきする///)

星奈(このまま、ずっとこうしていられたらいいのに……)

…。

……。

~~~~~~~~~~~~

星奈の部屋。夜

星奈(今日はいろいろあったわねー)

星奈(にしても、あいつから手つなごうなんて……意外だったわ)

星奈(あたしが思ってるよりも、小鷹って積極的なやつなのかも)

星奈(まっ、とりあえずこれでようやくカップルとしてスタートを切った、って感じかしら)

星奈(と、なると……次はやっぱり…………キ、キ、キス!よねっ///)

星奈(キス寸前なら前に一度隣人部の王様ゲームであったけど……)

星奈「……ねぇ、ぷんにゃ」

ぷんにゃ「……」

星奈「キスって、どういう感じなんだろ?」

ぷんにゃ「?」

星奈「……なんて、実際にやってみないとわからないわよねー、やっぱり」

星奈「……寝よ。おやすみなさい」

星奈(明日も、小鷹といい雰囲気になれますように……)


星奈「今からアンタを調教するわ」

夜空「貴様…!何のつもりだっ…、く、鎖…?」ジャラ

星奈「ふふーん、普段生意気なアンタに、どっちの立場が上なのかそろそろ判らせてあげようと思ってね」

夜空「な、何…?」

星奈「毎度毎度、この私によくもあれだけ悪口を言ってくれたわね…屈辱的なこともいっぱいされたわ」

星奈「今度は私の番よ…、ふふ、アンタ口だけは達者だから身体のほうに教えてあげるわ…覚悟なさい」ニヤリ

夜空「…!!」ギロッ

星奈「ふん!…そんな目をしたって怖くないんだから!今のアンタは手足を縛られた身…私にされるがままなのよ、無駄な抵抗ね」

夜空「この…!クズ肉!…犯罪者がっ…!」

星奈「まだそんな口を利くの?…そうねぇ…下等な生き物に上下関係を叩き込んであげるには、…やっぱりコレね」スッ

夜空「!?(む…鞭!?)」ギョッ

星奈「いくわよ…いっとくけど、泣き叫んでも止めないから」ヒュッ

夜空「!!…っ」

ぺちん

夜空「…?」

星奈「もう一回よ…えいっ」

ぺちん

夜空「?」

星奈「ふ、ふふふ…まだまだよ…!」

ペチン

夜空「…」

星奈「それっ」

ペチン

夜空「…(全然痛くない…、何がしたいんだコイツは…?)」

星奈「はぁ、はぁっ…ふ、ふふ…どう?」

夜空「『どう』って…バカか貴様は」

星奈「な、何ですって!?…まだ鞭が足りないみたいね…!いいわ、もう少し味あわせてあげる…!!」

夜空「もういい肉、分かったからこれを解け…もう十分貴様のお遊びに付き合っただろう」

星奈「お…お遊びじゃないわよ!このバカ夜空!!」ビュッ

ビシィッ

夜空「!?…ぁぅっ…!!」

星奈「!?」

夜空「…っ痛…!!」

星奈「あ…あ…ご、ごめん…そんなつもりじゃ…」

夜空「…!!」キッ

星奈「な、何よ…む、鞭が痛いのは当たり前でしょ!…そ、それにこれはお仕置きなんだから…調教なんだから!」

星奈「も、もう一度よ!」サッ

夜空「…っ!」ビクッ

星奈「…」

夜空「…?」

星奈「…やっぱいいわ…つまんないコレ」ポイ

星奈『やっぱ痛いのとか、そういうのは駄目ね…もっとこう、…精神的に堪えるヤツじゃなきゃ』

星奈「…」

星奈「ふふ、…どう?少しは反省したかしら?」スッ

夜空「…っ、さ、触るな!」

星奈「…綺麗な肌…、白くてきめ細かくて…スベスベしてて…ああっ、たまんないわぁ、…じゅる」

夜空「…え?…き、貴様、何を…」

星奈「はっ!?(しまった…!)…な、何も言ってないわ!た、ただ私と比べるとやっぱり醜い身体をしてるなって言ったの!」

星奈「あ、あんまり汚い肌してるもんだからビックリしちゃって…、あ、そうだ…今からあんたのその醜い身体を綺麗にコーティングしてあげるわ…」

星奈「私の唾液で」

夜空「…は?」

星奈「聞こえなかったの?…あんたのその身体を私が舐めて綺麗にしてあげるって言ってんの、感謝しなさい」

夜空「…!!(こ、コイツ…本気で言ってるのか…!?)」ごくり

星奈「むふふふ…さあ、まずは服を脱がせてあげるわ…まずは上からね」

夜空「お…おい!?…や、やめろ…っ!」

シュル

夜空「…くぅっ…!!」

星奈「…」

星奈「んー…、何ていうか…予想通り色気のない下着つけてんのねアンタ…ちょっとガッカリだわ」

夜空「う、うるさい…!貴様には関係ないだろうが…っ!!」

星奈「まあ、アンタらしいといえばアンタらしいけどね…そんなことより中身よ」

星奈「夜空ちゃんのおっぱいはどうなってるのかな~?…ぐふふ」ぷち

夜空「お…おいっ!!」

星奈「!!」

星奈「(こ、これが夜空の胸…!!)…ふ、ふ~ん、…相変わらず貧相な胸してるのねアンタって、ぷぷ…私と比べたら如何にアンタが貧乳か一目瞭然ね」

星奈「ま、まあでも…形は悪くはないわ…そ、それにその、ひ、品のいいサイズの…ち、ちち、ちちち乳首…!」

星奈「はぁ…はぁっ…嗅ぎたい…舐めたい…じゅる、…ふ、ふふふ、今の私にはそれができる…!ぐふ、ぐふふふ…」

夜空「き、気持ち悪っ…」ぞくっ

星奈「…といいたいところなんだけど…(まずは我慢)」

星奈「ずっと気になってたことがあるのよね」

夜空「?」

星奈「その恥ずかしげもなく私に晒してるアンタの腋のことよ!」

夜空「す、好きで晒してるわけじゃない!…貴様がこの格好をさせてるんだろうが!!」

星奈「黙りなさい、…ずっと気になってたのよね、アンタ夏の間はずっとタンクトップとかだったじゃない?露出は嫌いだとか言ってた癖に…」

星奈「…アンタが髪をかきあげる度に腋が見えてね、…私ずっと考えてたのよ…どんな味がするんだろって」

夜空「…!!」ぞくっ

星奈「うひひ…さ~て、…さっそく味見をさせて貰うわ♪」

ぺろ

夜空「ひゃ…っ!」

星奈「!!(か、可愛い声出すじゃない…!?)…ん、ちょっと…まだ良くわかんないわね…ぺろぺろ」

夜空「ぁ…ひゃっ…!?…やっ…!…ふひゃ…!」

ぺろぺろぺろ

夜空「うひゃひゃ…ちょ…やめっ…ぅひゃっ?…」

星奈「んっ…じゅる…ぺろぺろ…ん…はぁ、くんか、くんか…(に、匂いもいいわあ…何でコイツってこんな良い匂いがするのかしら?)」

夜空「…っ、…はぁ、はぁっ…!き、貴様…まさか…こんな趣味が…!」

星奈「…しゅ、趣味じゃないわよ、…さっきも言ったでしょ?下僕はご主人さまを喜ばせることが仕事なのよ、これは調教なの」

夜空「…何が調教だ、ご主人様だ…やってることはただの変態だろうが!…この腐肉が!!」

星奈「…」

星奈『うーん…やっぱこれじゃ駄目かしら…こんなんじゃ夜空の精神を折ることは出来ないわ…少し欲望に走りすぎたわね』

星奈『仕方ない…少し早いけど、そろそろ本気を出すことにするわ…』

星奈「…」

星奈「さて…気になってたことはこれで終わり…待たせたわね夜空、…今からその哀れなまでの貧乳をこれでもかというくらい虐めてあげるわ」

夜空「…っ!?」

星奈「って言っても…そのボリュームのない胸を揉んだりしたって、面白くも何ともないし…ふふ、やっぱ虐めるとしたらコレね!」コリッ

夜空「!!…ぅんっ…!!」

星奈「!?」

星奈「…い、良い声で鳴くじゃない…そ、そうこなくちゃ…!…ほら、ほら、ほらっ…!」こりこりこり

夜空「は…ぁあっ!…ぁ…ぁん!!」

星奈「うひ、うへ…うひひひ…ぶひゅひゅ…(何…なにこれ!?誰これ…夜空…?夜空なの?こんな可愛い声で鳴くのは夜空…あんたなの!?)」

こりこり ぴん

夜空「ぁ…はっ…ぁひっ…ひぁんっ…!!」

星奈「ほらほらほら…!…気持ち良いの?ねえ、もしかして気持ち良いの?…さあ、言って御覧なさいよ」ギュッ

夜空「んんっ…!っ…!!」

夜空「…っ、…はぁ…はぁ…だ、誰が気持ち良いもんか…!き、貴様みたいなヤツに触られても気持ち良くなるわけないだろ!むしろ不快だ…!」

星奈「へえ…にしては…、顔真っ赤よ?それに…口元から少し涎垂れちゃってるわ…ふふ、可愛い♪」ぺろ

夜空「!!!!」

星奈「はああ…涎の味もいいわぁ…!!夜空の涎…涎…もっと頂戴…!ほら、…もっと出しなさいよ!」ギュゥ

夜空「に、肉…!!っ…ぁあっ…!やめて…はぁあ…ああっ…」

星奈「んっ…ちゅっ…はぁっ、…ぺろぺろ…ん…」

夜空「あ…あ…に、肉…、…ほ、本当にどうしたんだ…はぁ、はぁっ…」

星奈「ん…ごっくん、…え?…どうしたんだって…何が?」

夜空「き、貴様こそ『何が』じゃない…こんな真似しておいて…後でどうなるか判っているんだろうな…!」

星奈「…?…どうなるの?」

夜空「!?…ほ、本気で言ってるのかそれ?!…これは犯罪だぞ?私が警察に駆け込んだら貴様どうなると…」

星奈「ちょっと黙ってて」ガバッ

夜空「!?ん…!?…ん…んんんっ…!?」

星奈「ん…ちゅ…ちゅっ…今…っぷ…ん…はぁ……ちゅ…あんたの…味を…っぷ、んちゅ…味わってるんだから」

星奈「それに警察になんか行かないわよ、…だってあんた私に調教されるんですもん、…ここを出ろって言っても、自分から懇願して私の側に居たがるに決まってるわ」

夜空「そ、そんな…そんな…」

星奈「…」

星奈『うん、…良い感じじゃない♪少しずつだけど夜空の精神も折れてきたわね…ふふ、でもこれくらいで済むとは思わないことね」

星奈「ふうん…やっと自分の置かれた立場ってもんが理解できたみたいね…どう?今どんな気持ち?」

夜空「あ…あ…」

星奈「(ああ…、そ、そんな表情されたら…)…ふ、ふふ、うひひひ…驚きのあまり声もでないと言ったところかしら」

星奈「うへへ…アンタも多少は知識はあるんじゃない?…今からされること…大体想像できてるでしょ…でもね夜空…」ぼそ

星奈「今日はアンタが想像している以上のことをアンタの身体にしてあげるわ、ふふ…楽しみにしててね♪」

夜空「あ…あ…あ…」がたがたがた

星奈「…」

星奈「あらあら、…お漏らししちゃったの?ふふ…しょうがないわね夜空は…って言いたかったのに…流石にそんなキャラじゃないわねアンタは」

星奈「でもいいわ…それでこそ調教のやりがいがあるってものよ!…さて、じゃあそろそろ続きを始めますか」

星奈「上も終わりとくれば…次は下ね」

夜空「!!」

星奈「さあ、脚を開きなさい」

夜空「…!」

星奈「…はぁ~、アンタね…そんな抵抗したってどうせ私が開くことになるんだから無駄でしょ?…まったく、その辺をちゃんと理解しなさいよね」

星奈「あんまりご主人様の機嫌を損ねると、後で自分が後悔することになるのよ?ペットは尻尾振って主人の機嫌を取ってりゃいいの」

星奈「さあ…それを踏まえて、もう一度聞くわよ?…脚を開きなさい」

夜空「…」

夜空「…っ」

星奈「…そう、そうよ…やれば出来るじゃない、…良く出来ました」

星奈「ご褒美にその可愛い太もも…舐めてあげるわ」
_____________

星奈「ぺろぺろ…んっ…ちゅ♪…うふふ…もう私の唾液でベチャベチャね、アンタの太もも…」

夜空「ぁ…は…ぁ…」

星奈「…」

星奈「…もしかして…太もも舐めてあげただけでそんなに感じちゃった?…さっきの腋といい、胸といい…意外と感じやすいのね夜空って」

星奈「いいじゃない!こんなに太もも濡らしちゃって…あれ?もしかして…こっちのほうもベチョベチョにしてるんじゃない?」ツン

夜空「!!っ…ぁ…そこは…っ!!」

星奈「ふっ、ふっ…ふふ、ぐふふふふふ…そこは?そこは…何?…何なの!?も、もしかして…ひひ、き、気持ちいいの!?」ツンツン

夜空「ふぁ…ぁぁ…ぁん!!」びくっ

星奈「いいわ…いいわ、その反応…!…やっとご主人様の喜ばせ方ってもんが解ってきたんじゃない!?(…そうだ、いいこと思いついた)」

星奈「ねえ夜空、…今私がいじってるコレ…下着の上からでもはしたなく勃起してるのが判っちゃうコレ…何ていうの?」ツン

夜空「…はぁ、はぁ…、…!!」

星奈「あれ?…わかんないの?…それとも、本当はわかってるんだけど知らないフリしちゃってるの?…まさかね」ギュ

夜空「ぅあう…っ!あ…ああ…っ!!」

夜空「はやく応えなさいよ…ほら、何?…これ何なの?」ギュ~

夜空「あ…か…あ゛…あ゛あっ…!?」

星奈「…む」

星奈「ちょっと…喜ぶのはいいんだけど、私の質問にも答えなさいよ…あ、そうだ…ちゃんと答えられたら…鎖を外してあげてもいいわよ」

夜空「!!」

夜空「…っ、はぁ、はぁっ、ほ…本当か…!?」

星奈「うん、ホント」

夜空「…はぁ、はぁ…ごくり…はぁ…(う…でも…そ、そんなこと…!!)」

星奈「…」

星奈「遅い、やっぱ鎖外してほしくないんだ?」コリコリ

夜空「はん!!!…っ…はぁっ!…あ…言う…言うから…やめ…んぁ…!!!」

星奈「じゃあさっさと言いなさいよ」

夜空「…はぁ…はぁ…」

星奈「…」

夜空「はぁ…はぁっ…、…、…く…」

星奈「…く?」

夜空「…く…、…、…ク○トリス…」ボソッ

星奈「(ぶっ!!!…お、おお…おおおおお…!?い、言った…言ったわ…そして聞いた!!…よ、夜空が…あの夜空が…ク○トリスって…!!!)」

星奈「(は!?録音するの忘れてた!!…し、しまった…私としたことが!…も、もう一回…!!!)」

星奈「…は?聞こえなかったんだけど…アンタふざけてんの?」ギュ~

夜空「ぁあっ…!…うっ、ちゃんと…ぁひっ…言った…ぞ…あ…あ゛っ…!!」

星奈「もっと聞こえるくらい大きな声でいいなさいよね、…まったくちょっと甘やかすとすぐこれなんだから!」ギュッギュッ

夜空「あ゛…あ゛あ゛…い…言う…言うかっ…はっ…ぁあ!!…らっ…!!!」ぴくぴく

星奈「…で?」

夜空「…ふっ、ふっ…!う…うぅ…ぐす、…う…、…、…く…」

星奈「…く?」カチッ

夜空「…く…く、く…ク○トリス…、クリ○トリスだ!!バカ!アホ!糞肉!!この変態が!!!死ね!!!!」

星奈「え゛ーぶっ!?…っ、おお…?おおお…!!?(また言った!…また言ったわあああああクリトリス!!ああ…も、もう!生きてて良かったぁ!!!)」

星奈「(この生意気女狐が、…わ、私の命令で、…え、エッチな単語を…顔真っ赤にして…目に涙浮かべて…!!)」

星奈「悪くないわ!!!」

タラッ

星奈『…え?』

星奈『ぉわ!?…は、鼻血!?…し、しまった興奮しすぎた…ああ、しかも結構な量が出てきた…』

星奈『…し、仕方ないわね…一旦中断よ…ああ、もう!いいとこだったのに…!!』

夜空「…くっ…!…さあ…約束だぞ肉…私はちゃんと言った…はやくこの鎖をほどけ駄肉が!!」

星奈「…」

星奈「ええ…ちゃんと約束は守るわ、鎖は外す…でもその代わりにこの台に乗ってもらうわ、…四つん這いになってね」ニヤ

星奈「どう?いいでしょこの台…ちゃんとアンタの身体のサイズに合わせて造って貰ったの、…安心して、アンタの恥ずかしい部分もちゃんと虐めることができる設計なんだから」

夜空「…き、貴様ぁ…っ!!…この…っ、…少しでもお前を期待した私がバカだった…!貴様は心底クズだな、このゴミ!!犯罪者!!!」

星奈「…」

星奈「それでもいいわ…でもね…一つだけ言っておくことがあるの」ガシッ

夜空「…っ…!!」

星奈「私ね…アンタのことが好きなの、大好き、…ほんと好き、誰よりも好き、好き、好き、好き、好きなの」

星奈「だからね…アンタをメチャクチャにしてやりたいの…身も心も…私のペットになるまで」

星奈「だからあまり私の機嫌を損ねるようなことはしないでね、お願いだから…なるべくアンタを傷つけたくないの…判るでしょ?」

夜空「ひ…」ガタガタ

星奈「…解ったみたいね…じゃあ、私ちょっとお風呂に入ってくるから…大人しくしときなさいよ」

バタン

星奈「…」

星奈『か・ん・ぺ・き♪…やばいわ、やばいくらい完璧だわ…イレギュラーな事態を逆に利用して夜空を壊す…』

星奈『我ながらよくあんな台詞を言えたもんだと思うわぁ…かなりの迫力だったはずよ…でゅふふ、…アイツの顔、相当おびえてたわよあれ…じゅる』

星奈『ああ、…ホント可愛いわあ夜空…し、しかも…こ、告白みたいなこと言っちゃったし…!これはもう今日決めるしかないわね!!』

ぼたぼた

星奈『あ…そうだった…はやく止めなきゃ…、…ついでにお風呂入ってこよ~っと』

星奈「…」

夜空「ひ…ひ……助けて…助けて小鷹…」ガタガタ

星奈「お待たせ~、…いい子にしてた?夜空」

夜空「…」カタカタ

星奈「…んふ、そんなに怯えないでいいわよ…私がアンタにひどいことするわけないなじゃい…」

星奈「アンタが普段私にしてるような!」

夜空「…っ!!」ビクッ

星奈「ふふ…(きゃっきゃっ☆驚かせすぎ私!!)」

星奈「にしても…いい眺めだわ、…可愛いお尻を突き出しちゃって…何?そんなに虐めて欲しいの?ぐふふ…」

夜空「う…ぅ…き…貴様が…うぅ…させてるんだろうが…こ…の…ゴミ…」

星奈「ふ、ふん、…そんな格好でそんな台詞言っても駄目ね、はっきり言って滑稽だわ」

星奈「(うわあ…夜空は夜空ですごいわね…完全に精神折れたと思ってたのに…まだ若干でも強がりを言えるんだ…流石私の見込んだ女!)」

星奈「さてと…」グイ

夜空「あ…!!///」

星奈「!!(よ、夜空の×××…!!!き、綺麗…っ、うわあ…げ、芸術だわこれ…!)」

星奈「…」ゴクリ

星奈「へ、へえ…アンタ…あ、あれだけ止めろ止めろ言っておいて…何?この恥ずかしい液体は」クチュ

夜空「ぁあうっ…!!だ…駄目だ…それはっ…!!」

星奈「駄目だじゃないでしょおばかさん、…どんどん溢れてきてるわよ淫乱夜空、ふふ、ちょっと指で全部掻き出してあげるわ」

夜空「だ…駄目ぇ…っ!!!!!!」

星奈「…!な、何…?」ビクッ

夜空「だ、駄目だ、それだけは…それだけは駄目…っ!!」

星奈「…もしかしてアンタ…怖いの?」

星奈「ひょっとして…指すら中に入れたことないとか…?(そ、そういえばピッタリとくっついてるわ、…夜空のココ)」

星奈「…嘘でしょ…さ、最高じゃないアンタ!やっぱ、その辺の頭の悪い女どもとは違うわね…!自分を大切にする…いいことだわ!!」

夜空「ち…違…」

星奈「でもね夜空、…今日はそうは言ってられないの、…ほら、あれ見て」

夜空「…!!(あ、あれは…!?)」ぎょっ

星奈「…その様子だと、何だか知ってるみたいね…そう、バイブレーターよ!うひひ…しかもサイズも各種揃えてあるわ」

星奈「今日はあれでアンタの穴という穴を犯すつもりよ…いったでしょ?これは調教だって」

星奈「…だから指くらいで驚いてちゃ駄目、一番大きいサイズなんてほんとすごいんだから、…あはっ、アンタ壊れちゃうかもね♪」

夜空「…ち…違…、違う…」

星奈「もう…何言ってんの…あきらめなさい、…ぐふふ、じゃあ、早速掻き回してあげるわね」

夜空「駄目…お願いだ…駄目…、…う…うぅ…ぐすっ…うう、ひっく…駄目ぇ…」

星奈「!?ちょ…え!?…な、泣いてんのアンタ…!?…な、何で…そんなに怖いの…?」ぎょっ

夜空「…ひっく…えぐ、…は…はじめては…ひっく…うぅ…こらかに…こらかにあげるって…ぐすっ…」

夜空「う、うあああ…、お願い…お願いぃ…それだけは…許し…え、え、うええええええええん…」

星奈「…」

星奈『ちょ…ちょっとタンマ』

星奈『これは…これは…流石に無理だわ…、…え、…え…?…あんだけいつか夜空を泣かしてやるんだって思ってたのに…これは…』

星奈『(よ、夜空の泣き顔は予想通り可愛かったけど…)…何か思ってたのと違う…気分悪いわ…』

夜空「ひっく…ひっく…」

星奈「…」

星奈『王道なら、この状況でも夜空のアソコに容赦なく異物を突っ込んで…夜空の初めてを頂くところなんだけど…』

星奈『私には…』

夜空「ひっく…ぐすっ…」

星奈(無理、…無理だわ…可哀想すぎる…そして理由が可愛いすぎるもの…)

星奈『でも…今日はこの調教を楽しみにして気合を入れてきたのも事実…どうすればいいのよ…』

星奈『この状況で限られた選択しかできない自分を恨むわ…』

星奈「…」

星奈(私の取る選択は…)

星奈「…泣くのをやめなさい…これは命令よ」

夜空「…!!」

星奈「そう、いい子ね、…ふふ、そんなに初めてを小鷹のヤツにあげたいんだ…そう、…いいわよ今回は許してあげる」

夜空「ほ、本当か…!?」

星奈「ただし…この後ちゃんと私のいうことに従うならね、…アンタの態度次第よ」

夜空「…」

夜空「わ…解った…(し、仕方がない…)」

星奈「…『解った』ぁ?…さっそく言葉使いからなってないわね、…やっぱ入れちゃおっかな」

夜空「あ…す、すまん…あ、いやすいませんでした…わ、『解りました』…です」ビクビク

星奈「ん…(満足)、じゃあ、まずは命令よ」

星奈「あんたココに指すら入れたことがないって言ってたわよね…一人でするときはどうしてたの?」

星奈「いくらアンタでも普通の女子高校生なんだから…色々持て余すこともあるでしょ?流石に一度も一人で慰めたことがないっていうのは…考えられないわ」

星奈「どうなの?そこんところ…どうせ小鷹のことでも考えてしてるんでしょ?…どうやってしてるのか…その可愛いお口でご主人様に聞かせなさい」

夜空「あ…そ…それは…」

星奈「それは…?」

夜空「(い、言えない…いえる訳がない…は、恥ずかしすぎる…)」

星奈「…」カチ ウィ~ン

夜空「…!ぁ…やぁ…!言う!言います!…うぅ…い、いつも…こ、小鷹のことを考えながら…」

星奈「うん、うん(それは知ってる)」

夜空「あ…間に…脚の間に、枕をはさんで…っ…!こすって…ます」プルプル

星奈「こすってるって…こんな感じ?」シュッ

夜空「はぁ…ぁん…!!」

星奈「ふふ…ちょっとこすっただけなのにすごい感度…一人Hの時のこと思い出しちゃった?…続けなさい」

夜空「…はぁ…はぁっ、…小鷹を撮った写真を見ながら…き、キスもします…な、何回もこすって…それで…最後に…い、イキます」

夜空「い、以上です…」かぁーっ

星奈「…」だらだら

夜空「…?」

星奈「んぶっ!?…じゅる…あ、そう…良かったじゃない(?)」

星奈「で、いつもこんなにいっぱい濡らしちゃってるわけね…ヤラシイ子なのね夜空って、…どんな味なの」

星奈「あ~ん、…ちゅぱっ…ん…じゅっ…んっ…ぺろ、ぺろ…」

夜空「~~~~~~~~!!///」

星奈「ちゅ…じゅるる…ん…っぷ…ん~…んふふふ、美味しいわぁ…、…こっちの穴はどうなのかしら?フッ」

夜空「ひぁ…っ…!そ、そっちは…!!」

星奈「あは♪可愛い~、ひくひくさせちゃって…、息吹きかけただけで喜んでるわよ?あんたのココ」ツン

夜空「…やぁ…っ」

星奈「こっちは念入りにほぐしておかないとね、…感謝しなさい、後で痛くないように…この私が舌で犯してあげるわ」

夜空「え…そ、それはどういう意味…あっ…ぁぁ…!?」

星奈「ぺろぺろぺろ…ん…ん、ん…ぶじゅっ…っはぁ…ぺろぺろ…」

夜空「あ、あ、あ、あ、ああ…そ、そんなとこ…!!」

星奈「…じゅるっ…ぷはっ…うん、美味しいわあんたの直腸の味、最高ね!…どう?ご主人様にお尻の穴を開発されてる気分は」

夜空「…(まさか…まさか…)」ぞっ

__________

(2時間後)

星奈「ん…ちゅ…ぺろ…、…うん、こんなもんかしら…もう何もしなくても、ちょっとだけ穴あいちゃってるし…だらしないわね♪」ツン

夜空「ぁ…ぁ…ぁ…」ひくひく

星奈「だらしないといえば…夜空の恥ずかしい女の子の部分から、さっきから垂れ流しになってるこの液体…すごいことになっちゃってるじゃない」

星奈「台の上がびしょ濡れだわ…おしっこしたみたいに水溜まりつくちゃって…これは後でお仕置きが必要ね(そうだ、またいいことを思いついたわ!)」

星奈「…」ごそごそ

星名「…じゃーん!夜空、…ちょっとこれ見てよ、何だかわかる?」

夜空「ぅ…ぁ…ぁ…、…???」

星名「これはね…ペ〇スバンドっていうの…あんたも何に使うかくらい想像できるんじゃない?これ、今からあんたのお尻に挿入れてあげるわね」

夜空「…ぁ…ぁ…ぁ…(や、やっぱり…!)」

星奈「うへひ、喜ぶのはまだ早いわよ…これね、普通のペ〇スバンドじゃないの…ほら、先に穴が空いてるじゃない?何でだか解る?」

夜空「…」

星奈「ふふん、ヒント!…これはね、中に液体を入れることが出来るの、…中の構造はポンプ式になってるらしいんだけど…詳しくはわからないわ」

星奈「でね…ほら、ここを強く抑えると…穴から中の液体が飛び出してくるってわけ」

星奈「…液体か~、…何を入れようかな~っと」ニヤニヤ

夜空「…?」

星奈「あら、偶然目の前に大量の液体が…これは何かしら、ねえ夜空…これ何かしら?」

夜空「!!」

星奈「その顔…理解したようね、…いひひ、そうよ、この大量の恥ずかしいお汁を全部!あんたのお腹に入れてあげるわ!」

星奈「夜空の気が狂うくらい、お尻を犯した後にね…」ニヤ

夜空「き、気が狂ってるのは…貴様だろう…っ」ガタガタ

星奈「あ…そ…、どうでもいいわ、…さっさとこれに入れて…ああ、もう、すごい量ね…少しくらい味見ても良さそうね」ジュル

夜空「(こ、怖い…何だ…何だこの生き物は…)」ブルブル

星奈「さて…そろそろいくわよ~…、…ん?…あ、あれ何…?」

夜空「?」

ズンッ!!!

夜空「ぁがっ…??!!!」

星奈「は~い、夜空のア〇ル処女、…いただきました~♪」

夜空「ぁ…か…っ、…は…が…」ピクピク  プシャッ

星奈「!?…あら…あらら…気持ち良すぎて本当におしっこ漏らしちゃった…もう、しょうがないわね夜空は、…どんだけ粗相するのかしら」

夜空「…は…ひ…ぁ…あぁ…あぁぁ…」ちょろちょろ

星奈「はい、もう動くわよ…それっ!」ズッ

夜空「は…っ…ぁあ!!」プシュ

星奈「それっ!!」ズッ

夜空「あひっ!!…が…ぁっ…」プシュッ

星奈「それ、それ…ほら…もっとよ…ぐひ、うひひひひひひひ…」ズッズッズッ

夜空「あ、あ、あ、あ、あ、ああっ…やめっ…きもっ…気持ち…あ…」プシッ…

夜空「はっ…ぁ…が…あ…あ゛…あ゛、あ゛…あ゛、あ゛あ゛~」プッシャアアアア

夜空「…あ゛…が…」

どさっ

星奈「ちょ、ちょっと…もうへばったの…!?挿入れたばっかでしょ?…早すぎるわよ!私はまだ楽しんでないのに…!!」

夜空「…ぁ…ひ…ぁ…」ぴくぴく

星奈「もう…駄目ねコイツ、…あ、でもさっきかなり念入りに弄ってあげてたし…いつでもイク準備が出来てたのかしら」

星奈「…」

星奈「ま…勝手に楽しませて貰うことにするわ…」ズンッ

夜空「あ゛…っ…ひゃぁ…っ?」

_______________

(1時間後)

夜空「あ゛~、あ゛~っ…あ゛~あ゛~?」

星奈「ん…いいわっ…そろそろね…そろそろ出すわよ…っ…いい?あんたのHなお汁…!全部あんたに返してあげる…!!」

星奈「出すわよっ…!!!」びゅ…びゅるるるるっ!!!!!

____________

星奈「ふふ…ふふふ…やったわ…ついにやったわ…!このだらしないイキ顔…完全に堕ちたわねこれ、…口の周りも唾液だらけじゃない」

星奈「ほら…みっともないから、ご主人様が綺麗に掃除してあげるわ…ん…ちゅ…」

夜空「…ん…む…っ…ちゅ…は…ぁ…?」

星奈「…じゅる…ん…ぷは…っ、…はぁ、はぁっ…どう?これで主従関係がわかったんじゃない?…さあ、言って御覧なさい…可愛い卑しい夜空さんのご主人さまは…誰?」

夜空「…はぁ…はぁ…はぃい…わたしのごしゅじんさまは…せなぁ…せなさまですぅ…?」

星奈「偉いわ、上出来よ…!夜空…愛してるわ…一生私のペットにしてあげるからね…ふふ、ふふふ…」

星奈「ふひひひひひ…うひひひひひひひ…」

_______________

星名「うひひひひひひひ……」

星奈「うひひひひ…でゅふ、でゅふふふふふふふ…あああ!良かったわああああああああああ!!」

星奈「最高ね…最高じゃないこのエロゲー!!まさかここまで神ゲーだとは思わなかったわ、…明日理科にお礼言わなくっちゃ」

星奈「攻略ヒロインに夜空そっくりの女の子(顔も性格も)がいると聞いて即飛びついちゃったけど…いいわ…いいわあこれ…じゅる」

星奈「今日も学校であのバカにイジメられたし…いいストレス発散になったわ」

星奈「あ…もうこんな時間…そろそろ寝なきゃ」

星奈「…」ごそごそ

星奈「ふふ…いくらゲームで溜飲を下げたとはいえ、…この日課は怠っちゃいけないわねやっぱ…」

星奈「すぅ、はぁ…くんかくんか…ああ、夜空の髪の匂い…っ、今日も良く寝れそうだわ…」

星奈「こうやってあの性悪夜空に受けた屈辱…怒りを貯めてためて…いつかさっきのゲームみたいに私に跪かせてやるんだから」

星奈「そのときまで恨みを忘れないように…明日もちゃんと私の相手をしなさいよね…」

星奈「バカ夜空」


小鷹「普通にしてればかわいいのに」

こばと「ふぇ!?」ドキッ

小鷹「~♪」トントン

こばと「お、おはよー」

小鷹「おう、おはよう小鳩。あれ、今日はカラコン入れてないのな」

こばと「……///」

小鷹「どうした? そろそろ朝飯できるから、席につけよ」

こばと「う、うん……」イソイソ

小鷹「……?」

小鷹「いただきます」

こばと「いただきます」

パクパク モグモグ

小鷹「吸血鬼ごっこには飽きたのか?」

こばと「飽きとらん!」ガタッ

小鷹「おぉ!?」

こばと「飽きとらんけど……」

こばと「あんちゃんが……普通にしてたらかわいい……って」モジモジ

小鷹「え? なんだって?」

こばと「う、うちもあんちゃんにかわいいって言われたいんじゃ!」

小鷹「ああ……何かと思えば」

こばと「うう~……」

小鷹「心配しなくても、小鳩は俺のかわいい妹だよ」

小鷹(いろいろと残念だけど)

こばと「でも、普通にしてた方がかわいいんじゃろ?」

小鷹「え…………」

小鷹「まぁ…………」

こばと「じゃあ、うち普通にしとる!」

小鷹「どうして急にそんな事を」

小鷹「俺が最近部活にかまけてたからか?」

こばと「……」

ギュ

小鷹「小鳩?」

こばと「…………」ギュウ

こばと「……あんちゃんが悪いんじゃ」

小鷹「俺?」

こばと「うちをほっといて、他の娘と仲良くするから……うち……うち…………」ヒシッ

小鷹「…………」

小鷹「悪かったよ」ナデナデ

こばと「謝っても許さんもん。うち、すっごい寂しかったもん」ギュウ

小鷹「わかったわかった! お詫びに今日は1日小鳩と一緒にいるから!」

こばと「ほんと!?」パァァ

こばと「やたぁー!!」

小鷹「…………はは、ほんと、かわいいな」

こばと「えへー」ニコニコ

小鷹「……」

こばと「えへへー」ニコニコ

小鷹「あの……小鳩さん?」

こばと「ん?」ニコニコ

小鷹「これは……どういう……」

こばと「いいから、あんちゃんはそのままうちをぎゅってしてて」

小鷹「あ、はい」

ギュ

こばと「えへへー///」ニコニコ

小鷹(なんか……恥ずかしい……)

こばと「んー……あんちゃんのにおい///」スリスリ

小鷹「!」

小鷹「こ、小鳩さん」

こばと「ん~?」

小鷹「においを嗅ぐのはナシにしないか?」

こばと「えー」

こばと「なんで駄目なん?」

小鷹「だってなんか……恥ずかしいだろ」

こばと「そうかな……」

こばと「じゃあ、あんちゃんもうちのにおい嗅げばいいんじゃ」

小鷹「え」

ギュム

小鷹「わぷっ」

こばと「んふふー/// あーんちゃん///」ギュー

小鷹「ム…モガ……」ジタバタ

小鷹(小鳩のやつ、何考えてんだ!)

小鷹(妹のにおい嗅ぐとか、変態以外の何者でもないだろ!)

こばと「あんちゃん、どう? うちのにおい」

小鷹「モガモガ…」ジタバタ

小鷹(い……息が……!)

こばと「あんッ/// あんちゃん……鼻息荒い///」

小鷹(うわ……甘いにおいが……!)

こばと「ふふ/// うちもあんちゃんのにおい嗅ぐ♪」クンクン

小鷹(!? 小鳩の奴、俺の頭で何を)

こばと「あんちゃん……あんちゃん……///」クンクン

小鷹(そんなに甘えた声で呼ぶなよ……)

……

小鷹「……満足ですか」ゲソ

こばと「いやぁー、よか時間だったばい///」ツヤツヤ

小鷹「まさかこれだけで午前中を過ごすことになるとは……」

こばと「うちは午後もクンクンでいいよ?」

小鷹「さ、昼飯の買い出しに行こう!」

小鷹「小鳩と普通に買い物なんて、久しぶりじゃないか?」

小鷹「小鳩?」

こばと「……///」キュ

小鷹(さっきまであんなにべったりだったのに……)

小鷹「ほら」ギュ

こばと「!? あんちゃん!?」ドキッ

小鷹「兄妹なんだから、手繋ぐぐらい普通だろ」

こばと「あんちゃん……///」

こばと「えへへ/// 普通って、ええね///」ギュ

小鷹「……そうだな」ギュ

小鷹「さっきまであんなだったから、腕組みしてくるんじゃないかって思ってたんだけどな」

こばと「そ、そんな……恥ずかしいばい」

こばと「……あんちゃん」

小鷹「ん?」

こばと「う…………腕組み」

小鷹「……」

……

小鷹「さて、小鳩は何が食べたい?」

こばと「焼きそば!」

小鷹「焼きそばか。てっきり、豚骨ラーメンって言うと思ってたぞ」

こばと「豚骨ラーメン……」ジュル

小鷹「…………豚骨ラーメンも作るか?」

こばと「ハッ 今のはちゃうの!」

小鷹「でもよだれ……」

こばと「!」ゴシゴシ

こばと「今日はその……うちが作るけん」

小鷹「え」

こばと「う、うちがあんちゃんに手料理食べさせてあげる///」

小鷹「小鳩……」

小鷹「何使うかわかるか?」

こばと「ククク……焼きそばを生み出すぐらい闇の支配者たるこの……」

小鷹「……」

こばと「ハッ」

こばと「い、今のなし!」

こばと「もやし、にんじん、豚肉、それから……」

こばと「これで全部やね」

小鷹「ナチュラルにタマネギを抜かすな」

「お待ちのお客様、こちらへどうぞー」

小鷹「ほら、レジ空いたぞ」

こばと「うう……」

小鷹「そんなにタマネギ嫌か……」

こばと「あ、あんちゃんが……」

小鷹「ん?」

こばと「あんちゃんがぎゅってしてくれたら買ってくる……」

小鷹「え!?」

「お客様ー?」

こばと「///」

小鷹「こ、ここでか?」

ピッ……ピッ……

こばと「うう~」

ピッ……

「ご、合計で2013円でーす」

こばと「うう~」

小鷹「ほら、小鳩」

こばと「!」

「か、かわいい妹さんですね」

小鷹「いや、あはは……」ギュー

小鷹「そんなに嫌いだったっけ、タマネギ」

こばと「自分で買うとなると、倍苦痛やもん……」

ポン

こばと「ん!?」

小鷹「頑張ったな、えらいえらい」ナデナデ

こばと「……///」

こばと「うち一人で持てるもん」プルプル

小鷹「無理すんな。半分持つよ」

「あー!!」

小鷹「な、なんだ!?」

星奈「それ、月わ東に日わ西にのほづみんがやってた新婚さん持ち!?」

小鷹「せ、星奈……」

星奈「いいなー!! 私も小鳩ちゃんと新婚さん持ちしたーい! 小鷹代わってって言うか代わりなさい!」

星奈「はぁぁ……ゴスロリじゃない小鳩ちゃんもキュートでかわいいわぁぁ……」

こばと「うぅ……」ササッ

星奈「照れてる姿もかわいい……」ハァハァ

小鷹(照れてるんしゃなくて、怯えてんだろ)

小鷹「星奈、俺ら帰って昼飯作らないといけないから……じゃあな!」

星奈「あ! こら小鷹! 小鳩ちゃん置いてけ!」

小鷹「はぁ……星奈の奴には困ったもんだ」

小鷹「大丈夫か小鳩?」

こばと「うん」

小鷹「そっか。そんじゃさっさと帰ろうぜ」

こばと「あんちゃん」

小鷹「ん?」

こばと「新婚さん持ちしたい」

小鷹「大丈夫か?」

こばと「だいじょぶ……」プルプル

小鷹「大丈夫そうに見えないんだが」

小鷹「……しゃーない!」

こばと「ふうぅ…………うわあ!?」ヒョイ

小鷹「小鳩は相変わらず軽いな」

こばと「あ、あんちゃん!?///」

こばと「あんちゃん! いきなり何ばしよっとね!?」

小鷹「いやあ、小鳩がプルプルしてたから」

こばと「プルプルしてなか!」

小鷹「はいはい」

小鷹「お姫様抱っこよりも新婚さん持ちの方が良かったか?」

こばと「……」

こばと「……これも悪くなか」

小鷹「……」

こばと「……」

こばと「今日のあんちゃん、いつもより優しかと」

小鷹「…………そうかな」

こばと「そうじゃもん」

こばと「それに、いつもより大胆ばい///」

小鷹「///」

こばと「……うちも」

小鷹「え……」

――――もう少しだけ、大胆に――――

小鷹「小鳩っ、おま……」

こばと「えへへ///」

小鷹「ただいま。よっと」

スタッ

こばと「ただいまー!」

こばと「じゃあ、すぐにご飯作るけんね!」

小鷹「手伝おうか?」

こばと「んー」

こばと「共同作業は、後に取っとく///」

小鷹「! み、妙な言い方するな!」

こばと「あんちゃんが怒ったぁー」トテトテ

小鷹「はぁ……」

ジュージュー……

小鷹「もっと危なげな感じかと思ったけど」

小鷹「早くもいい匂いがしてきたな……」

「あんちゃーん! 紅生姜がなくなっちょるばーい!」

小鷹「ありゃ……すぐ買ってくるから続けてくれー」

「わかったー!」

小鷹「急ぐべし」

ガチャ

小鷹「ただいまー」

こばと「おかえり、あんちゃん///」

小鷹「!」

こばと「どう? エプロン似合ってる?」クルッ

小鷹「…………ああ、とってもかわいいよ」ナデナデ

こばと「ん~///」

こばと「さ、冷めないうちに食べよ!」

小鷹「ん」

こばと「お待ちどうー」コト

小鷹「お! ウズラの卵!」

こばと「あんちゃん好きだったよね?」

小鷹「ああ、よく覚えてたな」

こばと「あんちゃんの事、ずっと見てたけん」

小鷹「小鳩……」

小鷹「最近はアニメにご執心だったけどな」

こばと「う」グサ

小鷹「それに、ウズラに夢中で紅生姜忘れたし」

こばと「いただきます!」

ズズッ

小鷹「ング……」モグモグ

こばと「……」ドキドキ

小鷹「ん……んまい」

こばと「!」パァァ

こばと「ほんとにおいしい!?」

小鷹「ああ、ちょっと焦げたとこがまた……ズズッ、俺好みで」

こばと「良かったぁ……」

小鷹「モグ……ん、小鳩も見てないで食えよ」

こばと「あ、うん」

こばと「あんひゃん」

小鷹「飲み込んでから」

こばと「ひゃい」

こばと「ンク……あんちゃん」

小鷹「ん?」

こばと「ごめんなさい」ペコ

小鷹「え、急にどうした」

こばと「あんちゃんがおいしいって言ってくれて、凄く嬉しかった」

こばと「でももし、もしあんちゃんがマズイって言ったらって考えたら……凄く怖かった」

こばと「あんちゃんも、おいしいって言って食べてもらえたら嬉しいし、残されたりしたら悲しいよね」

小鷹「……」

こばと「だから……今まで好き嫌いして、ごめんなさい」

小鷹「小鳩」

こばと「あんちゃ……ン!?」クシャ

小鷹「えらいぞ、小鳩。人の痛みに気付ける人間なんて、そう多くない」

こばと「……」ワシャワシャ

こばと「あんちゃん、食べられへん……」ワシャワシャ

小鷹「おおっと、すまん」

こばと「……///」

小鷹「ごちそうさん」

こばと「ごちそうさま」

小鷹「さて、楽させてもらったし、片付けぐらいは俺が」

こばと「あんちゃんは休んでて。うちが最後までやるけん!」

小鷹「そ、そか?」

こばと「うん!」

小鷹(昨日まで吸血鬼になりきってたとは思えないぐらい出来た妹……)

小鷹(!? これも何かアニメの影響か!?)

小鷹「あれも何かのキャラクター…………まさかな!」ボスン

小鷹「もともと、普通にしてればかわいいって俺が言ってああなったんだから……」

小鷹「あれ」

小鷹「それって」

小鷹「いやいや、俺達兄妹だし。ないない」

小鷹「でも隣人部のみんなに嫉妬して……」

小鷹「待て待て。俺達血の繋がった家族だし」

小鷹「でもキスしちゃったんだよな……」

小鷹「違う違う! あれは外国みたいな挨拶的キスで」

小鷹「でも唇柔らかかったな……」

……

コンコン

「あんちゃーん。入るよー?」

ガチャ

こばと「あんちゃん?」

小鷹「すー、すー」

こばと「あ、ねちょる」

こばと「……」キョロキョロ

こばと「あんちゃーん」ヒソ

小鷹「すー、すー」

こばと「……」ツンツン

小鷹「ンガ?」ビクッ

こばと「っ!」ビクッ

小鷹「ムニャ……」

こばと「ほっ」

こばと「おやすみ、あんちゃん」

ちゅっ

こばと「……しちゃった///」

こばと「……」チラ

モゾ

こばと「……えへ」ギュ

こばと「すー、すー……」

小鷹「……」パチ

小鷹「マジでブラコンかよ……」

こばと「えへへ……ムニャ」ギュ


8月上旬。今日も隣人部の面々はクーラーの効いている部屋で、全力でダラダラ過ごしていた。

夏休みの宿題を黙々とこなしていく俺。一方、他の奴はというと。

不機嫌な顔で読書に興じていたり、ディスプレイに向かって「いつでも一緒だからね」「大好きだよ?」とか
話しかけながらギャルゲーに没頭していたり(傍から見ればかなり危ない)、ぼけーっと突っ立っていたり、
ノートに壮大な叙事詩を書いたり(但し何と書いてあるかは読めない)、マニアックなカップリングの薄っぺらい本にハァハァしていたりした。

ちなみに今日は幼女シスターのマリアは仕事でいない。

小鷹「しかしまぁ…夏休みだというのに、こんなんでいいのか」

夜空「ん?何がだ」

小鷹「せっかくこうして皆で集まってる訳だし、何か夏休みらしいことをした方がいいんじゃないか」

夜空「例えば?」

小鷹「えーっと…すまん思いつかない」

自分から言い出して思いつかないというのも変な話だが、
10も20もアイデアが出るならとうに俺はリア充の仲間入りを果たしていると思う。

理科「ふふふ、夏休みといえばコミケですよ!」

突然目をキラキラさせながらポニーテールの眼鏡少女が身を乗り出してきた。

夜空「コミ…なんだそれは」

俺はなんとなくニュースとかで見たことがある。東京のほうで催されるアニメとか漫画の祭りで数十万人もの人がくるとかなんとか。
理科が今手に持っている薄っぺらい本…いわゆる同人誌というやつも大量に売り買いされてるらしい。

小鷹「あーあれか…でもあれすげー人来るんだよな」

理科「そりゃ年に2回しかない国内最大のオタクイベントですから!あそこでしか買えないグッズや同人誌もたくさんありますし」

夜空「なんでわざわざ人が多いところに行かなきゃならんのだ…」

小鷹「というか理科、お前人混み苦手じゃなかったっけ?」

理科「苦手ですよ。理科、前に一度行こうとしたんですけど、電車のあまりの人の多さに一駅でダウンしちゃいました」

小鷹「なんだそれ」

思わず脱力する。

理科「でもリア充ではない残念な人々が集う最大のイベント…隣人部的には参加する価値は大いにあると思いますけど」

小鷹「うーむ、まぁ…」

確かに底抜けに明るい集団が跋扈していそうな海水浴場に行くよりはハードルは随分低そうだ。

それに俺も小鳩が見ているアニメや、漫画(最近はヤンキー漫画ばっかりだが)に関してはそこそこ知ってるので割と楽しめるかもしれない。

小鷹「ま、ここでダラダラ過ごすよりは良いかもな。行ってみるか」

幸村「あにきがそうおっしゃるのでしたら、わたくしもご一緒させていただきます」

小鷹「おう。小鳩お前も」

そう言いかけてふと中学生(見た目はほとんど小学生)がそういう類のイベントに行っていいのかどうか疑問に思った。

理科「大丈夫ですよ。最近は小さな子供が来るのも全然珍しくないですし。ウェッヘッヘ…」

小鷹「お前行ったことないんじゃないのか…あとその変なおっさん臭い笑いやめろ」

小鳩「ククク…大勢の人間が一斉に集う…真祖の血が騒ぐな…」

相変わらず意味不明な言葉を発しているが、乗り気であるのはなんとなくわかった。

小鷹「夜空、お前はどうする?」

夜空「勿論却下だ。貴様等で勝手に行って来い」

予想できた反応。人混みもあるけど、こいつアニメとか漫画とは無縁そうだしなぁ…。

理科「星奈先輩はどうですか?」

星奈「……」

無反応。ギャルゲーに集中しまくっているらしい。
テレビのディスプレイを後ろからのぞく。そこにはスタッフのエンドロールと共に黒髪の少女の笑顔が映し出されていた。

星奈「ううっ…ぐすっ…ひっぐ…加奈子…かなこぉ…」

鼻水を垂らしながら号泣する金髪碧眼少女。正直ちょっと引く。

すると横から理科が顔を出した。

理科「あ、これって最近発売された今年最強の呼び声高いギャルゲーですね。
   確か病気にかかって余命いくばくも無い妹と最後の時間を過ごすとかいうストーリーの」

小鷹「へぇ…」

理科「出た直後から高い評価を得ていて、PSPへの移植もあっさり決定したとか。今年のコミケでも沢山グッズがでるみたいですね」

星奈「ふぇ?マ、マジで!?」

小鷹「とりあえず鼻水拭けよ…」

そんなわけで隣人部一同はコミケに参加することが決定した。(ただし夜空・マリア除く)

コミケ当日。朝の6時半。遠夜駅前。

集合場所には既に俺と小鳩以外の面々が揃っていた。
幸村がメイド服、理科が白衣+制服なのはもう突っ込まないことにする。
両方ともコスプレと思われるだけだろうし、問題は無い…はず。

星奈はピンクのキャミソールにフリルのついたスカート。
そして黒のオーバーニーソックス。
もともとのスタイルの良さもあるが、思わず一瞬見惚れてしまったのは認める。

幸村「おはようございます、あにき」

理科「遅いですよ~小鷹先輩」

星奈「何やってんのよ、もう」

小鷹「すまん…っていやいや集合時間通りだろ」

理科「本当はもっと早くてもいいくらいなんですけどね」

最初に理科が提示したのは5時半だった。しかし流石にあまりに早朝だと俺としても、
小鳩としてもきついので頼み込んで1時間遅くしてもらった。

理科「まったく、コミケは戦場なんですよ。ストライクガムダン×オヴァ弐号機の新刊が売り切れたらどうするんですか!」

星奈「そうよ、もし加奈子のグッズが買えなかったらあんたのせいだからね!」

小鷹「はぁ…すんません」

テンションの高い2人を横目に小鳩はというと。

小鳩「あんちゃん…ねむい…クク…我は悠久なる時を生きる闇の王、レイシス…ねむい」

かなり眠たそうだった。

急行列車に揺られること1時間。東京に近づくごとにいかにもオタクとわかる集団が増えてきた。
乗換駅に着いて、なんとかぎゅうぎゅう詰めの空間から解放される。

小鷹「疲れた…ってうおっ!」

猛然と一つの方向へ向かってダッシュする乗客。駅員が「走らないでくださーい!」と注意を呼びかけているにも関わらず走りまくっている。

小鷹「なんじゃこれ」

小鳩「ククク…餌に群がるハイエナ共め…」

幸村「すごいですねー(棒)」

星奈「さぁ、あたし達も行くわよ!」

小鷹「ん?ちょっと待ってくれ!理科がいない」

すると携帯が鳴った。

小鷹「もしもし?」

理科『小鷹先輩…すみません、理科降りれませんでした…うぇっぷ』

小鷹「つーことは…まだ電車の中か?」

理科『はい…前回のリベンジを果たしたかったんですけど、マジ吐きそうなんでこのまま帰ります…』

小鷹「えっ」

理科『では…GOODLUCK!…おええっゔぼおえっ』

ピッ。切れた。強烈な嘔吐ヴォイスを残して。
何しに来たんだ…。まぁ、とりあえずあいつは大丈夫だろう…たぶん。

星奈「なにボケーッっとしてんの?はやくー!」

小鷹「お、おう」

そして先程よりもさらに満員の電車に乗り込み、ようやく会場に一番近い駅に到着。

小鷹「し、死ぬかと思った…」

恐るべき満員電車から小鳩(と一応星奈)を守るため背中に強烈な物理的プレッシャーを与えられつつも何とか耐え忍んだ。
その一方幸村は平然な顔をしていた。タフだなおい…。

そして駅の改札を出ると、アホみたいな長蛇の列ができていた。

小鷹「どこまで続いてるんだこれ…」

星奈「なんであたしが庶民共と同じように並ばないといけないのよ」ツカツカ

小鷹「っておいどこに行く!?ちゃんと並べって」

星奈「むぅー」

小鳩「あんちゃーん…へとへとなんじゃ」

偉大なる夜の血族の真祖もバテ気味だった。

列は先が全く見えないが、ゆっくりと確実に進んでいく。
まるでカメが歩くようなペースではあったが、どうにか待機場所に到着。

小鷹「やっと座れる…」

幸村「あにき、イスをお持ちいたしました」

そういうとカバンから折りたたみ式の小さなパイプ椅子を取り出した。100円ショップとかで見たことがある。

小鷹「おお、サンキュー」

星奈「ちょ、ちょっと!なんで小鷹がイスで貴族のあたしが地べたなのよ?」

幸村「星奈のあねごにはこちらを差し上げます」

それはどうみてもコミケのカタログだった。
手ぶらなのに一体どこから出したんだ幸村。

星奈「はぁ…いいすわり心地…ってんなわけないでしょ!」

幸村「まぁまぁまぁ」

小鷹「ってかお前、それだと思いきり見えると思うんだが…」

星奈「何が?」

小鷹「何がって…そりゃあ」

スカートに目をやる。正直長さ的にかなりきわどいと思う。

星奈「な…な…///きゃあああああ!小鷹の変態バカアホ鬼畜陵辱主人公!」

小鷹「忠告しただけでなんでそこまで言われる!?」

(きちく…?)
(りょうじょく…?)

しかも周りの人がヒソヒソ話を始めてるし…なんてことだ。

小鷹「お、あんなところにコンビニがあるぞー(棒)お前ら、何か欲しいものあるか?ついでに買ってくるぞ」

幸村「あにき、パシリならこのわたくしめが」

あまり自分でパシリと言うのはどうかと思う。

小鷹「いいんだ!ちょっと見て回りたいし」

幸村「そうですか」

小鳩「ふふふ…我は供物を欲している…ペプツという名の供物を」

星奈「椅子。座高の高いやつ。あとすっごく冷えたカルプスソーダ」

小鷹「へーい…」

コンビニに入ると、そこは恐るべき人の波でごった返していた。
あと、なぜか栄養ドリンクが数え切れないほど並んでいた。そんなに大変なイベントなのかこれは。
長い長いレジの列にうんざりしながら、三人のところへ戻る。

小鷹「ほれ、ペプツとカルプス」

小鳩「あんちゃん、ぬるい…」

星奈「…全然冷えてない」

小鷹「あれだけ客がいたら、そりゃそうだろう…」

冷える前に次から次に売れていく。自販機もたぶん一緒じゃないだろうか。
これなら氷を詰めた水筒でも持ってくればよかったなぁ…。

星奈「イスは?」

小鷹「無かった。つか、ホームセンターじゃないから、コンビニは」

星奈「むー、使えないヤンキーね」

…とりあえず君らは感謝の言葉というのを知った方がいいと思う。
結局星奈は「しょぼいし、低いからやっぱりいらない」ということでパイプ椅子を拒否し、みんな公平に地べたに座ることに。
そして10分後。

小鷹「暑い…」

小鳩「ククク…灼熱の太陽め…だが我はたとえ5000万度の業火に身を焼かれようとも…あちぃ」

幸村「暑いですね」

普通に暑かった。太陽の光を遮るものは何も無く、そしてこの人の多さ。
今更ながら軽い気持ちでここへ来たことを少し後悔する。

星奈「ねぇ、小鷹」

小鷹「ん?」

星奈「えっと…そ、その…ひ、日焼け止め塗ってよ」

小鷹「なんで俺がお前に日焼け止めを塗らないといけないんだ…」

星奈「しょ、しょうがないでしょ!家でする時間なかったんだから///」

小鷹「いや、そういうことじゃなく」

幸村「何ならあにき、わたくしが代わりにあにきにサンオイルを塗ってさしあげますが」

小鷹「話がややこしくなるんで、とりあえず黙っててくれ、うん」

幸村「…」ショボン

下を向き、しょぼんとする幸村はちょっと可愛かった。

星奈「ねぇ、小鷹~」

小鷹「わかった、わかったよ」

しかし夜空がいないと結構大胆な発言するな、こいつ…。
星奈からブランド物と思しき高級そうな日焼け止めを受け取り、フタを開ける。

小鷹「えーっと…どこから塗ればいいんだ」

星奈「はい」

そう言って右腕を差し出す星奈。
つーか、白っ!小鳩に塗ったときも思ったけど、なんでこいつらの肌はこんなに白いんだろう。
これだけ白いと紫外線の影響をモロに受けるのは間違いないと思う。

小鷹「じゃ、じゃあ塗るぞ」

ペタペタ

スベスベで陶器みたいに白い華奢な腕。思ったよりも細い…。
普段肉肉言われてるから、何だか意外だった。

右腕、左腕とクリームを塗り終わる。

星奈「ん…じゃあ次は首の後ろおねがい」

ほのかに顔が赤みがかっている星奈は背中を向けて髪をのける。

小鷹「お前髪長いんだし別に必要ないんじゃ」

星奈「う、うるさいわね!念のためよ、念のため//」

小鷹「へいへい」

…ゴクリ。某お化けのP太郎ではないが、思わず息を呑む。うなじってこんなに色気があるもんなのか…。
肩越しに見える自己主張の激しい『それ』も気になってしょうがない。

小鷹「こ、この辺でいいか」

星奈「うん」

自分でもよく解らない妙な動揺を抑えるために素早い手つきで塗っていく。

すると。

星奈「きゃはははははは!く…くすぐったい!」

小鷹「へ?」

ヌリヌリ

星奈「きゃははは、そ、そこはダメ!!あん、あひゃははは!!」

…もしかしてこいつ、首筋が凄く弱いんだろうか。

小鷹「ちょ、おとなしくしろって」

幸村「あにき、あにき」

小鷹「な、なんだ幸村」

幸村「まわりをごらんください」

小鷹「げっ!」

周囲の人々の視線が一斉に俺(と星奈)に集中していた。

幸村「流石です、あにき。やはりあにきは大衆からいちもくおかれるそんざいなのですね」

どんな勘違いだ。

よく見れば周りの人間はほとんどが黒髪で、その中でも俺と星奈(と小鳩)は嫌でも目立つプリン頭と金髪。
いや、それ以前に異性でつるんでる奴らがほとんど見当たらない。

答え=完全に浮いている

小鷹「星奈、あとは自分でやってくれ…」

星奈「えー…しょうがないわね。何かさっきから愚民共がこっち見てるけど、
   あたしの神々しさにやっと気がついたのかしら?気分がいいわ」

だからどんな勘違いなんだ。

そして30分後。日が陰って若干だが暑さはマシになった。

小鷹「そういえば星奈と幸村は何買うか決めてるのか?」

幸村「わたくしはあにきのおそばに居られたらほかに何もいりません。
   私欲は忠義につくすもののふにとって不要なものです」

小鷹「そうか…」

正直反応に困る。

星奈「あたしは加奈子の抱き枕!最悪他のが買えなくなってもこれだけは絶対手に入れるわ!」

抱き枕って確かアニメやゲームのキャラがプリントされた布に中身を詰め込んで楽しむ?やつだっけ。
レベル高いなおい。

星奈「抱き枕があれば寝るときも勉強するときもいつでも加奈子といられるのよ!
   加奈子…ハァハァ…あたしはいつもあなたと一緒だからね…?」

なんつーか、端的に言うと、キモかった。

星奈「あと『いもせつ』のアリスちゃんグッズもいいわねっ」

小鷹「いもせつ?」

星奈「『恋する銀髪オッドアイの妹はせつなくてお兄ちゃんを想うとすぐHしちゃうの』の略。知らないの?」

知らんそして何故真顔でそんないかがわしいタイトルをはっきり言えるのか、理解に苦しむ。
そして、星奈はカバン(やけにデカい)からパッケージを取り出した。

どうみてもエロゲです、本当にありがとうございました。

星奈「この子がアリスちゃん」

銀髪ツインテールでオッドアイ。何かすげー既視感があるんですが…。髪の色は違うけど。

星奈「本当にかわいいわよね!最初はツンツンしてるんだけど、次第に(以下略)」

しばらく星奈先生による熱弁が続くが、どうでもいいので聞き流す。

小鷹「…小鳩は『鉄の死霊術師』が目当てなんだよな」

小鳩「ククク…偉大なる闇の王である我は供物を欲している…禍々しき死霊を呼び起こす血塗られた呪いの道具を…」

小鷹「よしよし、一緒に見て回ろうな」

ふと、星奈が持ってきたカバンに目を向ける。やたらと大きいが、何が入ってるんだ?

星奈「あ、これ?コスプレ衣装よ」

俺の視線に気がついて星奈が答える。

小鷹「えっ、お前コスプレするつもりなのか」

星奈「ハァ?なんであたしが愚民の為に身を晒さないといけないのよ」

小鷹「じゃあ何のために持ってきたんだ?」

星奈「そんなの決まってるじゃない」

と、星奈は小鳩のほうを向いてニッコリと微笑んだ。

星奈「小鳩ちゃんにお着替えしてもらう為よ!」

小鷹「…やっぱりか」

まぁ部室だと夜空がいるしな…コスプレしてもらうには格好の舞台というわけか。

小鳩「うう…あんちゃ~ん…」

みるみるうちに不安の色を浮かべるわが妹。

星奈「怖がらなくていいのよ~小鳩ちゃんの為にとっておきの衣装を用意してきたんだから!
   ゴスロリ、魔法少女、制服(夏バージョン)…」

カバンから次々と衣装を取り出す星奈。よくこれだけ揃えたな…前々から準備してたのかもしや。

星奈「そ、そして…し、白スク…ハァハァ…?」

小鳩「いやぁぁぁぁぁ!!」

鼻息荒く、血走った目で白いスクール水着(ご丁寧にゼッケンに『こばと』と書いてある)を掲げながら迫ってくる星奈。

なんという残念な奴だ…。おまわりさんこっちです。

小鷹「ま、まぁコスプレの話はおいといて…まずどこを回るか決めないとな」

持ってきたカタログを取り出す。『くろねく』以外にどこを見て回るかは、前もって決めていなかった。

星奈「ふん、甘いわね。あたしはもうどこのブースやサークルをどういう順で回っていくか、とっくに決めてるわ」

そういうと十枚程の紙を取り出した。

小鷹「うわぁ…なんだこれ」

そこには赤ペンで巡回するルートがびっしりと書き込まれていた。

小鷹「お前どれだけ力入れてるんだよ…」

星奈「『獅子はウサギを狩るにも全力を尽くす』ってことわざがあるじゃない♪」フフン

小鷹「獅子っつーかどっちかというと牛…」ボソ

星奈「あ゙あ゙!?」

小鷹「…何でもない」

それからしばらくすると、突然拍手が沸き起こった。
時計を見ると10時、開場の時間だ。とりあえず周りに合わせて一緒に拍手する俺たち(星奈以外)。

しかし勿論すぐに建物に入れるわけではない。
ゆっくりのろのろとした動きで進んでいく列。10時半を過ぎた頃にようやく会場内へ着いた。

小鷹「はぁーやっと着いたぜ…」

星奈「はい、小鷹パス!」

小鷹「…って重っ!!お前自分のカバンくらいなぁ…ってもういねえし!!」

忽然と姿を消す星奈。恐らく抱き枕目当てで猛ダッシュしているに違いない。
※会場では走らないで下さい。

幸村「あにき、よろしければわたくしがおもちしますが」

小鷹「え?でも」

幸村「…」

なぜか目をウルウルさせながら俺を見つめる幸村(メイド服)。

小鷹「じゃあこっち持って貰ってもいいか?」

幸村「はいっ」

なぜそんなに嬉しそうなんだ。…こっちとしては罪悪感がわく。

まずは鉄の死霊術師グッズを買うために企業ブースへ移動する。
どこまで伸びているのかわからないほど延々と続く某有名魔法少女アニメの列を横目に、目的のブースを探す。

あった。思ったよりも並んでない。

小鷹「よかったなー小鳩」

小鳩「ククク…我が黒魔術で人除けの結界を張った甲斐があったというものよ…」

15分くらい待って、あっさり購入することができた。拍子抜けだ。

小鳩「ふふ…ようやく手に入れたぞ…この血塗られし呪われた魔術道具(ブラッディカースドインプルメント)を…
   ふはははは!わーい!」

半分中二病じみているが、喜んでいるようで何よりだ。

しかしタオル、下敷き、うちわ、テレカ、クリアファイルで計5000円とは…なかなかいい値段してるよなぁ。

なんて思いながら後ろを振り返ると、そこには神妙な面持ちで一体のフィギュアを見つめる幸村の姿が。

プレートには『戦国SARABA 真田幸村 1/8スケール』。

小鷹「お前、これ欲しいのか?」

幸村「か、過度のしよくはもののふにとってあるまじきもの…真の男とは」

フィギュアをガン見しながら言われても説得力が無い。

小鷹「幸村…我慢はよくないぞ」

幸村「…うぅ///」

頬を赤らめながらもじもじする幸村。くっ…かわいい…だがコイツは男だっ…男なんだ…。

幸村「わかりました。…では目的を達成次第、わたくしは腹を切って果てるしょぞん」

小鷹「果てなくていいから!大騒動になるから!」

幸村「介錯人は…」

小鷹「頼むから話を聞いてくれ!」

面倒くさいことになりそうだったので俺は幸村の手を取り、そのブースに並んだ。
そして。

幸村「あにき、このご恩は一生忘れません」

普段から色々と世話になっている(主にパシリ方面)ことも含めて、俺は真田幸村フィギュアを買ってあげた。
最初幸村は納得しなかったが、鎌倉時代の御家人の御恩と奉公の話を持ち出して説得した。
…なんか無理やりな気もするけど。

買ったフィギュアを眺める幸村の表情はとても純真で、好奇心に満ちた子供のような目をしていた。
名前になってるだけあって思い入れがあるんだなぁと思った。

一方星奈は。

星奈「あ~づ~い~…」

星奈「つーか何この長い行列…なんで神であるあたしが愚民と一緒に炎天下で並ばないといけないのよぉ」

携帯を取り出す。
プルルルル

星奈「…つながらないわね。もう一回」

プルルルル

小鷹『もしもし』

星奈「も、もしゅもしゅ!?ワ、ワタクシ柏崎星奈ですけど!…ちょっと頼みがあるの」

小鷹『…なんだ』

星奈「ジュース買ってきて」

小鷹『あのな、俺はお前の使いっ走りじゃねーぞ』

星奈「ご褒美に踏んであげるから」

小鷹『いるかそんなもん!』

星奈「もしくは小鳩ちゃんを柏崎の養子にしてあげるから」

小鷹『お前の個人的願望だろそれ!あーもー…ちょっと待っとけ』

というわけで自販機で買った全く冷えてない聖地のオレンジジュースとかいうドリンクを手に星奈のもとへ。
小鳩と幸村は日陰で待機してもらっている。

小鷹「えーっと星奈は…あれか」

待機列のちょうど真ん中あたり、地味な服の男ばっかりの中でやたら浮いてるのですぐわかった。

星奈「ありがとっ!小鷹」

屈託の無い笑みに困惑する。こいつ笑ってれば普通にかわいいのにな…。

星奈「…まっず!なにこれ」ウエー

…実に残念だ。

小鷹「にしてもすげーなこれ。スロープの下まで続いてるし」

星奈「なんか加奈子の抱き枕以外にもここでしか手に入らない限定グッズがたくさんあるみたい。
   限定、限定っていったらすぐに飛びつく…つくづく愚かしいわね」

お前もその限定抱き枕に飛びついてるんじゃないのかというツッコミはあえてしない。

小鷹「じゃ俺戻るから」

星奈「え…待ってよ!」

小鷹「ん?」

星奈「…あつい」

知らんがな…。

小鷹「言っとくがずっとうちわで扇ぐ役とか御免だからな」

星奈「むぅー。小鷹の癖に生意気」

小鷹「扇ぐなら自分でやってくれ。そもそもこんな直射日光地獄で効果あるのか微妙だけどな」

さっきもらった新作アニメの宣伝らしきものがのっているうちわを渡す。

小鷹「じゃな」

星奈「ふん…いじわる」パタパタ

小鳩「ククク…よく戻ってきた我が眷属よ…」

幸村「おつかれさまです」

二人と合流し、今度はサークルが集まるエリアへ移動する。

事前に少し調べた情報だが、この1日目はいわゆる一般的な同人誌が多いらしい。
逆に3日目は…まぁ説明するまでもない。

小鳩「ククク…これはなかなか公式設定にきちんと準拠しているではないか…」

小鳩「ヘルブレイズバスターのモードが間違っている…冒涜だ…!」

鉄の死霊術師(通称くろねく)の同人誌に片っ端から目を通していき、批評する小鳩。
こいつくろねくに関してはガチもんのマニアだからなぁ…。
あまりにもズバズバ直球で感想をいうのでサークルの人も困った顔をしている。

小鳩「だから聖騎士キャロルはこんなセリフいわへんってゆってるやろー!!」ウガー

しまいには素が出てしまうほどキレていた。
すみませんくろねくサークルの皆さん…こいつガチオタなだけなんです。悪気はないんです…。
小鳩が気に入った数冊(全体数から見てかなり少ない)を購入し、フロアを出ようとしたとき。

小鳩「あ、あんちゃん!うち、あれが欲しい!!」

指差した先には、くろねくの主人公ゲルニカ(だったと思う)が勇ましく戦うイラストのでかいタペストリーがあった。

小鷹「い、いちまんえん…」

高っ!有名なサークルが描いたやつなのかわからないけど…これは流石に。

小鳩「うゔ~」

涙目で懇願する小鳩。
…しょうがない、しばらくは食費を削るしかないな。

その頃、星奈は。

星奈(もうちょっと、もうちょっとで加奈子が…)

長い行列で延々と待たされ、ようやく自分にまわってきたそのとき。

スタッフ「すみません!加奈子抱き枕完売でーす!!」

星奈「………………………………へ?」

完売でーす…

完売でーす………

完売でーす……………

あ、ありのまま今起こった事を話すわ!

『ずっと並んで待っていたら、目の前でちょうど一番欲しいものが売り切れた』

な、何を言ってるのかわからねーと思うがあたしも何が起こったのかわからなかった…。

星奈「ってふざけんじゃないわよぉおおおお!!」ドガア

スタッフ「ちょ、ちょっとお客さん落ち着いて!」

星奈「こっちは一時間以上もずーっとクッソ暑い中待ってたのよ!それなのに、なんで!どうして?(´;ω;`)」

スタッフ「も、申し訳ありません!ですが」

星奈「うわーーーーーーーん夜空のアホバカうんこ阿婆擦れビッチ野郎ーーーー!!!!」ダダダダダ

スタッフ「あ、行っちゃった…一応明日とあさっての分は用意してるんだけどな」

~~~

夜空「…何だか今実に不愉快な八つ当たりをされた気がするが」

マリア「なー夜空ーポテチくれよー」

夜空「わかった。じゃあ今すぐコンビニへ行ってポテチを買って来い。もちろん貴様の自腹で」

マリア「ポテチを買って来たら、ポテチをくれるんだな!?」

夜空「ああ」

マリア「わーい!!」ダダダ

夜空「…やはりアホだなあいつ」

~~~

星奈「うわぁぁん…ひっく…ぐすっ…加奈子…あたし…あなたに嫌われちゃったの…?どうして…」

オタA「あ、あのー」

星奈「ふぇ?あんた確かあたしの前に並んでた…うふふ」

オタA「?」

星奈「よくも、よくもあたしの加奈子を奪い取ったわね…!!」ユラリ

オタA「ま、待った!まさかそんなに欲しがっていたなんて…。あのー良かったら一つ売ってあげようか?」

星奈「へ?」

オタA「保存用として買った分だけど、なんか悪いし」

星奈「マ ジ で!!!い、いくら?10万?20万?50万?それとも米ドルのほうがいい!?」

オタA「…いやさっき売ってた値段でいいけど」

星奈「ほ、ほんとに!?キャーあんた最高!今度特別にニーソックスで縛ってあげるわ!!」

オタA(すっごい美少女なのに何なのこの人…)

そんなこんなで抱き枕をゲットした星奈であった。

俺と小鳩と幸村はくろねくタペストリーを買った後、特にあてもなくいろんなサークルをぶらぶら見て回った。

俺は各国のジョークを集めた同人誌を購入した。もちろん俺のお笑いトークをさらに磨くためであることは言うまでもない。
幸村はマニアックな日本史を扱う本を真剣に見入っていた。

いつの間にか時刻はもう午後2時。
星奈に電話する。

プルルルル

小鷹「もしもしー」

星奈『いやっほう!国○最高!!!』

ピッ ツーツー

星奈『ちょ、ちょっといきなり切らないでよバカ!!』

小鷹「なんでそんなテンション高いんだ…」

星奈『加奈子の抱き枕も手に入ったし、アリスちゃんグッズも余裕で買えたわ!
   前から欲しかった藤林あかりのベッドシーツも、RIAのプレミアム設定資料集も!!んーもう最高?』

小鷹「そりゃ良かった。そろそろ合流しようぜ、買うものは買っただろ」

星奈『りょーかい♪』

しばらくすると、たくさんの紙袋を持って胸をぶるんぶるん揺らしながら金髪少女が走ってきた。
ものすごくご機嫌なようだ。相変わらず喜怒哀楽の激しいやつだな…。

星奈「コミケって最高ね!来て良かったわーほんと」

小鷹「…さいですか。じゃ帰るか」

用も済んだことだし、閉会の時間までいる理由もない。

星奈「は?帰る?あんた大事なこと忘れてない?」

そう言って俺が持たされていたカバンから星奈が引っぱり出したモノとは…あの白スクだった。

星奈「コスプレよコスプレ!もちろん小鳩ちゃんの!」

小鷹「あー…」

こめかみを押さえる俺。正直疲れたからもう帰りたいんだけどなー…。

星奈「さ、小鳩ちゃん!あっちでぬぎぬぎしましょうねー」

一般的にかなり変態に思われる発言をしながら、小鳩に迫る星奈。

小鳩「や!」

星奈「そんなこと言わずに~おきがえしよっ♪」

小鳩「いやったらや!!」

露骨に嫌な表情で首を横に振る小鳩。

…とそのとき。

レイヤー「あら、あなたたち可愛いわね~もしかして姉妹?」

くの一の格好をした女の人(失礼ながら、結構歳いってそう)が話しかけてきた。

小鷹「いや、こいつらは別に」

星奈「やだ、し、姉妹だなんて//」

小鳩「こんなんが姉ちゃんなわけがなか!」

ま、俺だけプリン頭且つ日本人顔でこの二人は羨ましいほどの綺麗な金髪碧眼美少女だからなー…
そう見られるのも仕方ない。悲しいが。

レイヤー「よかったらコスプレしてみない?二人ともぜーったい似合うわよ」

星奈「え?あたしも?」

小鳩「うー…」

小鷹「せっかく誘ってくれてるんだし、やってみたらどうだ?」

星奈と小鳩が不毛なやりとりを続けるよりはマシだろう。

星奈「しょ、しょうがないわねまったく!今のあたしは気分がいいから
   特別にこの神が創造したパーフェクトな造形美を披露してあげるわ!」

小鳩「あんちゃんがそーゆうなら…」

レイヤー「あと、そこのメイドの子も知り合い?あなたもどう?」

幸村「わたくしは…」

小鷹「こういう場だし、あんまり固い事言ってもしょうがないと思うぞー」

幸村「あ、あにき…//」

ぶっちゃけると、幸村のメイド服以外の姿は興味あったりする。
いや、ま、男なんだけども。

そんなわけで更衣室へ向かう3人を見送り(幸村が女子更衣室で大丈夫なのかはさておき)、
しばらくボケーッと佇むこと数十分。それぞれの格好で戻ってきた。

まずは星奈。スカートが短く、胸元もあいている露出度の高い魔女のような黒い衣装。
何のキャラかさっぱりわからんが、抜群のスタイルのよさ、白い肌と黒いコスチュームという対比も相まって非常に似合っている。

星奈「オーッホッホッホ!下賎な人間共め、このわたくしに跪きなさい!!」

小鷹「…」

星奈「…///」カアア

オタB「すげー!」

オタC「グレイシアだ!ほ、本物だ!」

小鷹「…お前、ほんとそーいう悪役似合うな」

星奈「バ、バカ!悪役じゃないっての!『ブラスタ』のグレイシアは、そりゃ最初は敵っぽい立ち位置だけど!
   後半になったら四天王の一人であるファナトゥスの洗脳がとけて(以下略)」

ブラスタって前に星奈がアレな朗読をさせられたゲームか。あのゲームまだ好きなんだな…。

星奈「オホホ、愚民共よ、もっとわたくしを崇めなさい!称えなさい!!」

なんだかんだでノリノリな星奈。こっちとしては肌面積が多いせいで直視しづらいんだよな…特に胸とか、胸。あと太もも。

そして小鳩はゴスロリ。見慣れたコスプレ…と一瞬思ったがいつものアレとはデザインが違う。
胸のところとヘッドドレスに薔薇。何か十字架も左右に描かれている。
もひとつおまけに黒い羽が背中についていた。

…不覚にもちょっとかっこいいかも知れないと思ってしまった。

小鳩「うう~…十字架はこの偉大なる闇の王が憎悪するシンボルだというのに…」

ブツブツ言いながらもまんざらではない様子。こいつゴスロリ好きだしなぁ。

そして、くの一のお姉さん(年齢不詳)は小鳩に何やら耳打ち。

小鳩は恥ずかしそうに俯きながら、やがて顔を上げると…ほとんど潤んだ目で。

小鳩「にゅ、にゅうさんきんとってるぅ?」

乳酸菌?なんだそr

星奈「ぎゃぼー!小鳩ちゃんかわいいいいいいいいいいいい!!!」

デジタルカメラを手に突然横から現れ、色んなアングル・体勢でシャッターボタンを押しまくる漆黒の魔女。
そのボヨンボヨンとダイナミックに揺れる肉は公序良俗的にスレスレなところだと思う。
※ただし本人は撮影に夢中

小鳩「うー…///」

星奈「ハァハァ…お姉ちゃん乳酸菌とる!!ヤグルトでもカルプスでもビルクルでもなんでも飲むわああぁぁぁ?」パシャパシャ

コスプレイヤーがコスプレイヤーを撮りまくるって相当珍しい光景じゃなかろうか…。

周りの人を見ると、普通にドン引きしていた。

そして最後に幸村。

小鷹「…その眼帯は?」

幸村「どくがんりゅうまさむねです。これでまた一歩真のおとこに近づきました」

幸村的に徳川サイドについた武将のコスプレはいいのかとか色々思うことはあるけど、まぁいいやもう。
こうして隣人部(夜空・マリア・理科除く)のコミケ参加活動は華々しく?終了した。

星奈「ってちょっと待ちなさいよ。あんたもするの」

小鷹「は?」

星奈「ほらリーゼントと木刀」

何十年前のセンスかわからないリーゼントのカツラをかぶらされ、木刀を持つ。

星奈「おいゴルァ!って言ってみて」

小鷹「……………………ゴ、ゴルァ!!」

し~ん…

空気が凍り、静まり返るコスプレ広場。

オタD「ひ、ひぃいいい!!」

オタE「誰か助けて!!」

小鳩「……」ガタガタ

星奈「こわっ…」ブルブル

幸村「これぞにっぽんだんじのあるべきすがたです」

小鷹「ちくしょーーー!!」ダッ

ノリでコスプレなんてするもんじゃないと心の底から思った。

帰りの電車の中。行きよりは人が少なく、遠夜駅までの急行はなんとか座ることができた。

平日なので仕事中のサラリーマンやじーさんばーさんがじろじろと紙袋を見てくる。

だが疲れもあって、しばらくするとどうでもよくなった。

横を見ると小鳩と幸村がすやすやと眠っている。幸村まで寝てるとは…珍しいな。

そして星奈は抱き枕のシーツを撫でながら、ニヤニヤしている。

周りの目を少しは気にして欲しい…真面目に。

星奈「いやー楽しかったわね」

小鷹「俺は疲れもだいぶ溜まったけどな…」

星奈「また行きましょうね♪コミケ」

小鷹「ああ」

星奈「ぜったい、絶対だからね!」

あどけない笑みを浮かべる星奈。

…かわいい。

月並みな表現しかなくて申し訳ないが、その笑顔は本当に可愛いと思ってしまった。

これで性格が…普通だったらなぁ。
だったらなぁー…。

そんなことを思いつつ、俺は流れる窓の外の景色に目をやるのだった。

その頃理科は。

某ターミナル駅から少し歩いた通りにある執事喫茶。

店員「えーっと…これを読めばいいんですか?」

理科「お願いしまっす!!」

店員「ハ、ハイメガバズーカしゅごいのおお!!ボクのDTフィールドやぶれちゃうううう!!」

理科「ユ、ユニバアアアアアアアアアアアアアアス!!!」

あいかわらず変態だった。


DAIGO「ガチで俺は友達が少ないんスよぉ…」

DAIGO「ま、いいや」

DAIGO「あっ、いっけねぇ~。教室に体操着忘れちったぁ~」

DAIGO(あれは…確か三日月夜空さんっスよねぇ…?)

夜空「ペラペラ」

DAIGO(誰と話してんだろ…。つか入りづれぇ~)

DAIGO(ええい!もう入るっきゃないしょー!)

ガラッ

夜空「!?」

DAIGO「し、失礼しま~す」

夜空(み、見られた……?)

DAIGO「ええ~と、体操着体操着…あった」

夜空「……」

DAIGO「……」

DAIGO「…あ、あのぉ、ちょっといいっスか?」

夜空「な、何だ」

DAIGO「もしかしてぇ…夜空さんて幽霊とか見えちゃったりするんスか?」

夜空「…は?」

夜空「何を言ってるんだお前は。幽霊なんかいるわけないだろう?」

DAIGO「え、いないんスか?」

夜空「当たり前だ」

DAIGO「えぇ~…ガチショックなんスけど。幽霊っていないんスか」

DAIGO「じゃあ、誰と話していたんスか?」

夜空「み、見ていたのか!?」

DAIGO「いや、別に覗き見るつもりじゃ無かったんスけど…すみません」

夜空「……」

DAIGO「……」

夜空「私は友達と喋っていただけだ……エア友達と!」

DAIGO「エア友達…?なんスかそれ?」

夜空「エアギターとかあるだろう。その友達版だ」

DAIGO「すげぇ~!夜空さんハンパないじゃないっスかぁ」

夜空「そ、そうだろう。ふふん」

DAIGO「へぇ~、エア友達かぁ~」

夜空「ここにいるのがエア友達のともちゃんだ」

DAIGO「え、どこっスか?」

夜空「ここにいるだろう」

DAIGO「あ、こんにちはともちゃん。DAIGOって言います、よろしくっス」

夜空(こいつ…本気で信じてるのか…?)

DAIGO「ところで夜空さんは何か部活してないんスか?」

夜空「するわけないだろう。どれもくだらん部活ばかりだ」

DAIGO「じゃ、自分で作ればよくないっスか?」

夜空「自分で作る…?」

DAIGO「はい」

夜空「そうか……その手があったか!」ダダッ

DAIGO「え、どこ行くんスか」

夜空「じゃあなっ!DAIGO♪」ニコッ

DAIGO「あ、その笑顔いいっスね。笑えばカワイイんだからいつも笑ってればいいのに」

夜空「なっ…// ば、ばかっ!//」

DAIGO「行っちゃった…」

DAIGO「ま、いいや。俺も帰るか」

~DAIGOの家~

DAIGO「ただいまぁ~」

KOBATO「クックック。今日は遅かったではないか、我が眷属よ」

DAIGO「ちょっと体操着取りに行ってたんスよ」

KOBATO「クーックックッ。新たな我が必殺技が出来た」

DAIGO「えっ、マジっスか?」

KOBATO「食らうがよい…黒き薔薇の香り!!」

DAIGO「芳香剤で遊んじゃダメでしょ~、何してんスかぁ~」

KOBATO「クックック…………ごめんなさい」

DAIGO「ま、いいや。早くお風呂入っちゃって下さいな」

小鳩「うんっ」

DAIGO「まったく、黒い薔薇の香りだかかほりだか知らないけど、アニメの影響もほどほどにしてほしいなぁ」

DAIGO「ん…?」

DAIGO「黒い薔薇のかほり…黒い薔薇のかほり……?」

DAIGO「これだぁ!」

~翌日~

夜空「DAIGO、ちょっと来い」

DAIGO「えっ、なんスか?」

夜空「いいから来い!」

ざわざわ…

  三日月さんが話しかけた…?  転校生に…?

夜空「昨日お前に言われた通り、新しく部活を作ったぞ」

DAIGO「ヴァンガード・ファイト部っスね!」

夜空「違う!隣人部だ!何だヴァンガード・ファイトって」

DAIGO「隣人部…?ちょっと良くわかんないっスね」

DAIGO「なるほどぉ~、つまり友達を作る部ってことっスね?」

夜空「その通りだ」

DAIGO「確かに俺たち、友達いないっスもんねぇ~」

夜空「ところでDAIGOはなぜ友達がいないんだ?お前なら一人や二人いそうだが」

DAIGO「なんかぁ、俺のノリがウザいらしいんスよぉ。この前女子の陰口聞いちゃって、知ったんス」

夜空「…まぁ、この学校は大人しい人間ばかりだからな…」

夜空「DAIGOは来る高校を間違えたのかもな…」

DAIGO「間違ってなんかないっスよ」

夜空「え?」

DAIGO「だって夜空さんにこうして会えたじゃないっスか」

夜空「…そ、そそそ、そうだな// ふ、ふんっ!」

DAIGO「んじゃ、とりあえず、この部員募集の紙張っちゃっていいんスね?」

夜空「うむ」

DAIGO「ついでにコレも張っとくかぁ~」

夜空「ん?何だソレは?」

DAIGO「今度、校内ライブやろうと思ってんスよぉ」

夜空「そうか…DAIGOは音楽をやっていたんだったな」

DAIGO「あ、よく知ってますねぇ~」

夜空「この前も校内でライブしていただろ……客はゼロだったが」

DAIGO「それを言っちゃお終いっしょ~」

夜空「それはともかく、そろそろ部室に行くぞDAIGO」

DAIGO「行っちゃいますぅ?」

DAIGO「へぇ~、ここが俺たちの部室かぁ~」

夜空「そうだ。私たちの部室だ」

コンコンッ

DAIGO「おっ?早速、入部希望者が来たみたいっスね」

ガチャッ

星奈「あ、あの…部員募集の紙見たんだけど…」

DAIGO「見てくれたんスか。やりましたよ夜空さん」

夜空「リア充は死ね!」

バタンッ

DAIGO「ひでぇ~」

DAIGO「いくらなんでもガチシビアっスよぉ~」

夜空「あいつは柏崎星奈と言って、学校でも1位2位を争うほどのリア充なのだ」

DAIGO「そうなんスか?」

夜空「リア充は敵だ!」

DAIGO「そうなんスか?」

ガシャッ ガシャッ

DAIGO「ん…?あ、窓の方にいますよ?」

星奈「ちょっと!ここ開けなさいよ!」

夜空「チッ」

カチャリ

星奈「私も…私も友達ほしいのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

DAIGO「そうなんスか?」

星奈「ほら、あたしって成績優秀で運動神経抜群で家はお金持ちで、この美貌じゃない?」

星奈「だから皆に嫉妬されて友達がなかなか出来ないのよ」

DAIGO「あぁ~…何かその気持ち分かるなぁ」

星奈「何であんたにあたしの気持ちが分かるのよ?」

DAIGO「いやそれは……」

DAIGO(いや…俺のお爺ちゃんが竹下登っていうのは伏せといた方がいいよな…)

DAIGO「……いや、何でもないっス」

星奈「はぁ?ま、いいわ。とにかく、あたしも隣人部に入部してあげるんだから感謝しなさいよね!」

夜空「ふんっ。勝手にしろ」

DAIGO「あれ?夜空さん何やってんスか?」

夜空「PSPだ」

DAIGO「あぁ~、パッション・スター・フェニックスっスね?」

夜空「違う!プレイステーションポータブルだ!」

星奈「へぇ、ちょっと見せなさいよ」

夜空「触るな肉。手の脂で汚れるだろ」

星奈「あ、あたしそこまで脂ぎってないわよ!」

DAIGO「脂ギッシュ☆」

星奈「ウザっ」

DAIGO「それで、何のゲームしてんスか?ヴァンガードっスか?」

夜空「違う。モンスター狩人だ、通称モン狩」

DAIGO「モン狩…?」

星奈「へぇ、面白そうね」

DAIGO「じゃあ、俺たちも買って一緒にやっちゃいましょう」

なんやかんやあって

星奈「ギャルゲー買って来たわ!ガチガチ☆メモリアル」

DAIGO「なんか他人とは思えないタイトルっスね」

夜空「何か卑猥じゃないか…?」

~後日~

星奈「…ねぇ、DAIGO。あんた泳げる?」

DAIGO「割と得意な方っスけど…それがどうしたんスか?」

星奈「……」

DAIGO「あ、星奈さん泳げないんスか?」

星奈「う、うるさいわね!」

星奈「…ねぇ、今度の日曜暇?」

DAIGO「いや、その日は駅前で路上ライブがあるんスよぉ」

星奈「どうせ誰も聞きやしないわよ。だからあたしに付き合いなさいよ」

DAIGO「なかなかヒドイこと言うんスねぇ~。そりゃ確かに皆素通りして行きますけど…」

星奈「なら決まりね!日曜はプールに行くわよ!」

DAIGO「え、プールで歌えってことっスか?」

星奈「歌わなくていいわよ!あたしに泳ぎ方教えろって言ってんのよ」

DAIGO「ま、一応ギター持ってくかぁ~」

~プール~

星奈「じゃあ教えなさい」

DAIGO「はぁ~い」

DAIGO「まずは俺が手持っててあげるんで、足を動かしてみましょう」

星奈「わかったわ」

DAIGO「うひゃ~、星奈さん覚えるの早いっスね」

星奈「そうかしら?」

DAIGO「マジパネぇっスよ」

DAIGO「あ、そろそろランチしちゃいます?」

星奈「そうね」

DAIGO「ところで星奈さんはヴァンガったりするんスか?」

星奈「は?ヴァンガ?何それ?」

DAIGO「えぇ~?知らないんスか?」

星奈「何よその言い方…何かムカつくわね…」

DAIGO「メッチャ面白いっスよ。今度ヴァンガりましょう」

星奈「そんなことよりさぁ、アンタ、消費税についてどう思う?」

DAIGO「え…そ、それは……」

星奈「あたし思うんだけどさぁ、消費税導入した人ってバカよね」

DAIGO「……」シュン

星奈「えっ、何でアンタがシュンとするのよ…」

DAIGO「いや、何でもないっス。ただ……すみません」

星奈「…?」

DAIGO「そう言えば、星奈さんのお父さんってうちの学校の理事長なんスよね?」

星奈「そうよ」

DAIGO「…じゃあ今度挨拶に行かなきゃなぁ~」

星奈「えっ、ちょ、何でアンタがあたしのパパに挨拶しに行くのよ!?//」

DAIGO「えっ?ダメっスか?」

星奈「だ、だって…//」

DAIGO「ま、いいや。今度ガチで行かせてもらいますね」

DAIGO「じゃあ俺、ゴミ捨てて来ちゃいますよ」

星奈「うん」

DAIGO「あれぇ~?星奈さんどこだぁ~?」

DAIGO「ん?」

男A「いいじゃんかよぉー、俺らに付き合えよー」

男B「ほれほれ。ヒヒッ」

星奈「な、何なのよアンタたち!」

星奈「ふんっ。悪いけど、あたしはアンタたちみたいなゴミに構ってる暇なんて無いのよ!」

男A「んだとぉ~!」

男B「おい、やっちまおうぜ!」

星奈「ちょっと、離しなさいよ!」

ギュイーンッ  ギュギュギュギュイィィィィィィンッ!

星奈「!?」

男A「な、何だこの戦慄が走る旋律は…!?」

男B「まるで怒りに燃えるようなギター音…誰だ!?」

DAIGO「俺だぁ!!」ギュイィィィンッ

星奈「DAIGO…?」

男A「な、何だテメェは!」

DAIGO「聞いてください、新曲、月夜の悪戯の魔法!」

男B「な、何か歌い出したぞこいつ…」

星奈「ちょ、恥ずかしいからやめないよね!」

DAIGO「えぇ~?」

男A「チッ…覚えてろよ!」

DAIGO「あ、ちょっとぉ~、最後まで聞いてってくださいよぉ~」

星奈「ったく、あんな奴ら、あたしだけで追い返せたのに…」

DAIGO「でも…」

星奈「ほっといてくれていいわよ。別に…」

DAIGO「いいわけないじゃないっスか!」ガシッ

星奈「へ…?」

DAIGO「何で星奈さんはそうやってすぐに強がるんスか!」

DAIGO「いくら強がったところで、傷つくのは自分なんスよ!?」

星奈「DAIGO…?」

DAIGO「俺は…俺は星奈さんが傷つくところなんて、見たくないっスよ!」

星奈「な、何言ってんのよ…バカじゃないの…//」

DAIGO「バカっス」

~帰り道~

DAIGO「いやぁ~。泳ぎ上達して良かったっスねぇ」

星奈「ま、あたしにかかれば楽勝よ」

DAIGO「あ、じゃあ俺んちあっちなんで」

星奈「う、うん」

DAIGO「また明日学校で会いましょ~」

星奈「あ、あの…」

DAIGO「なんすか?」

星奈「今日は……ありがとう//」

DAIGO「…どういたしまして」

星奈「あと…アンタは別にバカじゃないわよ。…あたしが保証してあげるわ!」

DAIGO「マジっすか?いやぁ~、それは有り難いっスね」

~DAIGOの家~

小鳩「あんちゃん何してたんじゃ!このばかたれ!」

DAIGO「ごめぇ~ん、今日プール行ってたんスよぉ」

小鳩「あんちゃんばっかりズルイばい!」

DAIGO「じゃ今度一緒に行くかぁ~?」

小鳩「う、うん…//」

DAIGO「そんな異り、今日はアニメの真似しないんスね」

小鳩「ハッ…」

KOBATO「クックック…何を言っておるのだ我が眷属よ…。私はここにいるぞ」

DAIGO「いつもの小鳩で安心したっス」

~翌日~

DAIGO「……ん?」

???「…!」サッ

DAIGO「んん~?何か誰かにつけられてる気がするぞぉ~?」

DAIGO「……」

???(角曲がった!急がなくては…)

ドンッ

???「きゃっ!」

DAIGO「ちょっとぉ~、何で俺をつけて来るんスかぁ~」

幸村「も、もうしわけありません」

DAIGO「もしや…俺のおっかけ?」

幸村「は、はい…」

DAIGO「マジかよぉ~!俺も有名になったなぁ~!」

DAIGO「観客0人でも、めげずに校内ライブやってて良かったぁ~」

幸村「じつは…わたくしDAIGO先輩のライブ、ずっとかくれてみとどけておりました」

DAIGO「えっ、そうなんスか?言ってよぉ~~」

幸村「あの、DAIGO先輩のことあにきとよばせてもらってもいいでしょうか?」

DAIGO「いいっスよ」

~部室~

DAIGO「て、ことで幸村くんも入部希望みたいっス」

夜空「む…まあ認めよう」

幸村「あにき、ありがとうございます//」

DAIGO「さてとギターの練習でもするかぁ~」

~翌日~

DAIGO「あれぇ~?ここどこだぁ?」

DAIGO「学校で迷子になるとかヤバイなぁ~」

DAIGO「ここは…理科室?」

DAIGO「開けてみるかぁ」ガチャッ

理科「…」

DAIGO「お~い、君ぃ~、こんな所で寝ちゃダメでしょ~」ユサユサ

理科「…」

DAIGO「あ、気絶してるのかぁ~」

DAIGO「ま、いいや。保健室に連れて行くしかないっしょ~。よっこいせ」

~教室~

DAIGO「さてと、メシ食うかぁ~」

ガラッ

DAIGO「ん?」

理科「あなたがDAIGO先輩ですか?」

DAIGO「え?そうっスけど、なんすか?」

理科「理科を保健室まで運んでくれたそうで、ありがとうございます」

DAIGO「え?それでわざわざお礼言いに来たんスか?うわぁ~律儀ぃ~」

理科「だって、普通、女子が気絶してたらレ○プするのが普通じゃないですか」

ざわ…

  レ○プ…?   転校生が後輩をレ○プ…?  かわいそう…

DAIGO「ちょ、ちょっと何言ってんスか、困るなぁ~もぉ~」

理科「では、私これで失礼しますね」

DAIGO「んもぉ~何てマイペースな少女なんだ…」

DAIGO「ま、いいや。メシ食うか」

~部室~

DAIGO「えぇ~?理科ちゃんも入部するんスか?」

理科「はいっ!」

夜空「ちょ、ちょっと待て!隣人部がどんな部なのか知っているのか!?」

理科「友達を作る部活ですよね?理科も友達いませんから、問題ありません」

DAIGO「へぇ~」

理科「ふふっ、これでDAIGO先輩と一緒にいられますね!」

夜空「ぐぬぬ」

ガキA「お前のじいちゃんのせいで消費税できたんだってな!」

ガキB「うちの母ちゃんも迷惑だって言ってたぜ!」

DAIGO「や、やめてよぉ…」

ガキA「うるせぇ!一発殴らせろ!」

DAIGO「ひぃぃっ」

???「やめろ!!」

DAIGO「え…?」

???「消費税は日本にとって必要なんだよ!」

DAIGO「な、なんすか…君…?」

???「いいからここは任せろ!」

DAIGO「わ、わかったっス」

ガキA「覚えてろ!」

???「ふんっ」

DAIGO「うわぁ~、君強いんスねぇ~」

???「怪我はないか?」

DAIGO「おかげさまで平気みたいっス」

???「なら良かった…」

DAIGO「あの、俺と友達になってくれませんか?」

???「ああ、いいぜ!よろしくウィッシュ☆」

DAIGO「ウィッシュ…?なんスかそれ、かっけぇ~//」

???「俺が考案した決めポーズなんだ。ガチでいいだろ?」

DAIGO「ガチ…?」

???「マジの上が、ガチなのさ」

DAIGO「す、すげぇ~//」

DAIGO「夢…か…」

DAIGO(昔、親友だったアイツは…今どこにいるのだろうか……)

~部室~

ガチャ

DAIGO「ウィース」

幸村「おまちしておりました、あにき」

理科「遅いですよ、先輩♪」

DAIGO「ウィッシュ☆」

理科「ウィッシュ☆」

幸村「うぃ、ういっしゅ//」

夜空「…」

星奈「何なの、そのウィッシュって」

DAIGO「俺の決めポーズなんスよ。まぁ挨拶みたいなもんスね」

星奈「へぇ~。ウィッシュ☆」

夜空「貴様はやるな肉!」ペチンッ

星奈「いたっ!…何すんのよバカ夜空!」

夜空「貴様は今後ウィッシュ禁止だ。わかったな?」

星奈「何であたしだけ禁止なのよ!」

夜空「意味などない。強いて言えば、貴様がやってるのを見ると反吐が出るからだ」

DAIGO「まぁまぁ、二人とも落ち着いてぇ~」

夜空「ふんっ」

理科「あ、そう言えばDAIGO先輩はカラオケって行ったことあるんですか?」

DAIGO「カラオケっスか?あんまりないっスねぇ~。歌う時は大抵野外だし…」

理科「なら、今度カラオケに行ってみませんか?」

DAIGO「あ、それナイスアイディアっスね」

幸村「あにき、わたくしもいってみたいです、カラオケ」

DAIGO「あ、いいノリしてるじゃないっスか幸村くん」

夜空 星奈「」ウズウズ

ガチャッ

小鳩「あんちゃん、こんなとこにおった!」

DAIGO「なんすか」

星奈「か、かわいい//」

星奈「ちょっとDAIGO、あんたの知り合い?紹介しなさいよ!」

DAIGO「あ、妹の小鳩っス」

星奈「えっ?あんたの妹?こんなにカワイイのに!?」

DAIGO「ちょっとぉ~、それどう言う意味っスかぁ~」

星奈「小鳩ちゅわーーーーん!お姉ちゃんと一緒に遊びましょ?うへへ」

小鳩「ひっ…やっ!」

DAIGO「あ、そうだ。小鳩もカラオケ行っちゃいますぅ?」

小鳩「うんっ」

星奈「小鳩ちゃんが行くならあたしも行くわ!」

夜空「わ、私だって行くぞ!」

DAIGO「よぉし!明日はパーリィーだぁ!」

DAIGO「ってことでカラオケ楽しかったぁ~!」

理科「そうですね!」

夜空「うむ」

星奈「あ、そうだDAIGO」

DAIGO「なんすか」

星奈「この前のことパパに話したら、是非来てくれってさ」

DAIGO「マジっスか?いやっほぉ~」

夜空「ちょ、ちょっと待て!なぜDAIGOと肉の父親が会うのだ!」

星奈「夜空には関係ないわよ」フフンッ

夜空「ぐぬぬ」

~数日後~

理科「先輩、携帯のアドレスと番号、交換しましょうよ!」

DAIGO「携帯…?」

夜空「そう言えば私も携帯なんてものを持っていたな、一応」

DAIGO「んじゃ、交換しちゃいます?」

夜空「そうだな」

星奈「…」チラッ

DAIGO「え~と、あった」

理科「では交換しましょう!」

星奈「…」ソワソワ

理科「それじゃあ赤外線で交換しましょう」

DAIGO「赤外線…?なんスかそれ?紫外線の親戚っスか?」

理科「違いますよぅ…」

夜空「何?違うのか…?では赤道の仲間か?」

理科「ち、違います…」

理科「赤外線でやれば、わざわざ相手の番号やアドレスを打ち込まなくてもいいんですよ?」

DAIGO「え、なんすかそれ。マジハンパないじゃないっスか」

夜空「ああ…ガチで凄いな…これが文明なのか…」

DAIGO「え…?今ガチって言いました…?」

夜空「い、言ってない!お前の聞き間違えだ!//」

理科「では幸村くん、赤外線通信しましょう」

幸村「はい」

夜空「な、何だと…ボタン一つで交換出来ると言うのか…!」

DAIGO「すげぇ~!これがデジタル世代かぁ~」

夜空「とにかく、私たちは手で打ち込もう」

DAIGO「そうっスね」

星奈「…」ソワソワ

理科「赤外線×紫外線……!?」

~DAIGOの家~

ヴァンガードファイトシヨウゼー ヴァンガードファイトシヨウゼー

DAIGO「ん…?電話か…?」

DAIGO「こんな時間に誰だぁ~?んもぉ~」

ピッ

DAIGO「もしもしぃ?」

星奈『あっ、あのっ、内藤さんの家ですか?』

DAIGO「そうっスけど?」

星奈『あ…もしかしてDAIGO?』

DAIGO「星奈さんっスか?なんすかこんな時間に~」

星奈『ね、ねぇ…アンタの携帯ってどこの会社のどの機種なの?』

DAIGO「そんなの聞いてどうするんスか?」

星奈『いいから教えなさいよ!』

DAIGO「えぇ~とぉ…daimoのG9110iっスねぇ」

星奈『daimoのG9110iね…うん、わかったわ。ありがと』

ピッ プーップーッ

DAIGO「なんだなんだぁ?」

DAIGO「ま、いいや寝るか」

~翌日・部室~

DAIGO「夜空さん、ヴァンガりましょう!」

夜空「仕方ない…ヴァンガってやるか」

DAIGO「ヴァンガード召喚、hide!」

夜空「ならばこちらもヴァンガード召喚、yasuだ!」

DAIGO「ひえぇ~。そう来ちゃいますぅ?」

バンッ

星奈「あたしも携帯買ったわ!!」

DAIGO「ちょっと、yasuはズルくないっスか?」

夜空「私は勝つためなら手段は選ばん。覚えとけDAIGO」

星奈「ちょっと!無視しないでよ!!」

DAIGO「なんすか」

星奈「だから!あたしも携帯買ったのよ!」

DAIGO「えぇ~?すごいじゃないっスかぁ~」

星奈「ふふん」

DAIGO「アレ…?その携帯、俺のと同じじゃないっスか?」

星奈「そ、そうかしら?偶然よ偶然っ」

DAIGO「偶然ってすげぇ~!」

星奈「ほら!さっさと交換するわよ!」

DAIGO「ウィ~ッシュ」

夜空「ぐぬぬ」

~その日の夜~

星奈『あ、もしもしDAIGO?』

DAIGO「なんすか」

星奈『明日なんだけど、アンタどうせ暇でしょ?』

DAIGO「暇じゃないっスよぉ~。明日は遠夜駅でゲリラライブの予定が…」

星奈『そんなの中止すればいいじゃない』

DAIGO「えぇ~?」

星奈『パパが会いたがってるから、明日あたしの家に来なさいよ。小鳩ちゃんも連れて来てね』

DAIGO「んもぉ~、強引っスねぇ~」

DAIGO「ここが星奈さんの家かぁ…でけぇ~」

天馬「やあ。君がDAIGOくんだね?」

DAIGO「なんすかアンタ」

天馬「星奈の父だ。いつも娘がお世話になってるね」

DAIGO「いえ、こちらこそ星奈さんにはお世話になってます」

天馬「とりあえずあがってくれたまえ」

DAIGO「失礼しま~す」

小鳩「お、お邪魔します」

星奈「こばとちゅわああああん!待ってたわよぉぉぉ!」

小鳩「うげっ」

DAIGO「ちょっとぉ~、小鳩が怖がってるじゃないっスかぁ~」

DAIGO「ところで、お名前聞いてもいいっスか?」

天馬「……ぺ、ペガサスだ」

DAIGO「うおお、かっけぇ~!」

天馬「そ、そうかね//」

DAIGO「俺もそう言う名前が良かったっスよぉ~」

天馬「DAIGOくん、夕飯食べて行くかね?」

DAIGO「えっ、いいんスか?」

星奈「せっかくなんだし、食べて行きなさいよ」

DAIGO「よし、食べて行くかぁ」

DAIGO「あ、ペガサスさん、お土産持って来たんスよぉ」

天馬「ん?これは…?」

DAIGO「俺の歌を入れたテープっス」

天馬「ほほぉ。ありがとうDAIGOくん、今度聞かせていただくとするよ」

星奈「ところで、今日泊まって行ったら?」

DAIGO「いや、それはさすがにマズイんじゃないんスか?」

天馬「別に構わんぞ。空いてる部屋もあるしな」

DAIGO「じゃ、小鳩、泊まって行きますか」

小鳩「ん…そうする」ウトウト

星奈「ささっ、小鳩ちゃん!一緒にお風呂入りましょ!」

DAIGO「あ、小鳩が拉致られた」

DAIGO「ま、いいや部屋に行くかぁ」

天馬「DAIGOくん、一杯どうかね」

DAIGO「あ、それいいっスねぇ。でも俺、未成年なんスよぉ…」

天馬「安心したまえ、君はブドウジュースだ」

DAIGO「それトロピカーナっスか?俺トロピカーナ意外は飲めないんスけど」

天馬「安心したまえ、トロピカーナだ」

天馬「ういぃ~ヒック」

DAIGO「あぁ~あぁ~、何酔っちゃってんスかぁ~」

天馬「zzz」

DAIGO「あれ?寝ちゃったぁ~。おやすみなさいペガサスさん」

DAIGO「ちょっと下の階に行ってみるかぁ」

バンッ

DAIGO「ん~?」

小鳩「うわぁ~ん!あんちゃ~ん!」

DAIGO「どうしたんスか。そんな生まれたままの格好で飛び出して来ちゃって…」

星奈「ああんっ、小鳩ちゃんまってぇ~♪」

DAIGO「ん?」

星奈「…………へ?」ドテッ

DAIGO「せ、星奈さん…巨乳っスね」

星奈「う…うわぁぁぁぁぁん」

星奈「DAIGOのエロすけべ変態バカアホヴァンガードファイター!!」ダダダッ

DAIGO「行ってしまった…」

ステラ「きゃー、DAIGOのさんのエッチー」

DAIGO「まあ確かに俺はエッチっスね」

~翌日~

DAIGO「あ、お世話になりましたぁ~」

天馬「うむ」

星奈「あの…DAIGO。…昨日のことなんだけど……」

DAIGO「…何のことっスか?」

星奈「だ、だから…昨日の夜…」

DAIGO「いやぁ~。良く覚えてないっスね。ほら俺ってエロすけべ変態バカアホヴァンガードファイターですし」

星奈「ばっちり覚えてるじゃないのよ!!//」

DAIGO「いやぁ~、でもこんな事言うのもなんなんすけどぉ……GGPでしたねぇ~」

星奈「GGP…?」

DAIGO「ガチ眼福ってことっス」

星奈「DAIGOのばかぁぁぁぁぁぁぁ!!」

DAIGO「また行ってしまった…。きっと走りたい年頃なんスねぇ。いやぁ~青春だなぁ~」

天馬「DAIGOくん」

DAIGO「なんすか」

天馬「これからも、星奈のことを宜しく頼む」

DAIGO「いいっスよ」

天馬「そうか…ふふっ」

DAIGO「よし帰るか」

~数日後~

DAIGO「夏っスねぇ~」

理科「暑いですね」

DAIGO「SUMMER PARTYって感じっスね」

幸村「はい。さまーぱーてぃーですね、あにき」

理科「そう言えば、皆さんは夏休みどうするんですか?」

夜空「特に予定はないな」

星奈「あたしも…」

DAIGO「俺はこの前中止したゲリラライブを敢行しようと思ってんスよ」

幸村「そのときはぜひわたくしも行かせていただきます、あにき」

DAIGO「照れるなぁ~」

理科「みんな暇でしたら、合宿でもしませんか?」

DAIGO「えぇ~?俺の話聞いてましたぁ~?」

夜空「うむ…自分がいざリア充になった時に、合宿の予行演習しとくのも悪くないな」

理科「決まりですね!」

DAIGO「勝手に決めないでくださいよぉ~」

星奈「ならあたしの別荘に行きましょうよ」

DAIGO「ゲリラライブ…」

星奈「諦めなさいよ」

DAIGO「そうっスね。じゃあ合宿ではっちゃけちゃいましょう!」

~別荘~

DAIGO「ここが星奈さんの別荘っスか。パネぇ~」

理科「それじゃあ皆さん!早速海に行って泳ぎましょう!」

夜空「よ、よし…せっかくだから海に向かって叫ぶぞ」

DAIGO「叫ぶ?」

夜空「よくリア充どもがやってるだろ。あんな風に私たちも練習してみよう」

DAIGO「よぉし、やるかぁ!」

「「「「海だぁーーーー!!」」」」「ウィッシュ☆」

DAIGO「何かメッチャはずいんスけど…」

夜空「う、うむ…」

DAIGO「んじゃ小鳩さん、日焼け止め塗ってあげますよ」

小鳩「うん」

幸村「では、わたくしはあにきのうしろをぬってさしあげますね」ヌリヌリ

DAIGO「あっ、すいません幸村さん。ありがとぉございます」

理科「ゆ、幸村くんがDAIGO先輩の後ろを…!?」

幸村「あにき…いれますよ…?//」

DAIGO「ああっ…幸村のガチでガチガチなアレが俺のア○ルにBREAKERZして来るぅ…//」

幸村「さまーぱーてぃーのかいまくです、あにき//」

DAIGO「ああ…す、凄い激情っス…//」

理科「うひゃあああああ」バタリッ

夜空「何なんだアイツは…」

~そして夜~

DAIGO「ガチで怖い話大会でもしましょう!」

星奈「いいわよ」

DAIGO「じゃあ俺から行きますね」

DAIGO「これは、俺が校内でライブを決行した時の話なんスけどね…」

DAIGO「俺は意気込んで、そりゃあもう熱唱したんスよ…」

DAIGO「そしてふと気付くと、恐ろしい光景を目の当たりにしたんス…」

夜空「……」

DAIGO「何と、客が誰もいなかったんスよ…」

理科「……」

幸村「……」

星奈「…え?終わり?」

DAIGO「え、怖くないっスか?だって誰もいなかったんスよ?」

星奈「そんなの、誰もDAIGOの歌に興味なかっただけでしょうが!」

DAIGO「そんな馬鹿な…」

DAIGO「でも下校時間に下駄箱でやってたんスよ?それで誰も来ないって言うのは…」

夜空「ふむ…確かに不可解ではあるな…」

星奈「やだ…もしかして神隠し!?」

幸村「なんとおそろしい…」

理科(関わらないように避けてただけなんじゃ…)

星奈「やだ…何かそう思うと怖くなって来たね…」

DAIGO「でしょ~?」

夜空「怪奇現象だな…」

DAIGO「さて、もう寝るか」

~DAIGOと幸村の部屋~

幸村「おやすみなさいませ、あにき」

DAIGO「おやすみぃ~」

DAIGO「zzz」

ガチャッ

星奈「DAIGO…、ねえDAIGOってば」

DAIGO「ん?ん~…?なんすかぁ?」

星奈「ちょっとトイレまでついて来てよ…」

DAIGO「いいっスよ。なかなかおちゃめっスね」

星奈「じゃ、じゃあ…ここで待っててね…?」

DAIGO「了解っス」

ガチャッ バタンッ

星奈「……」

星奈「…ねえ、DAIGOいる?」

DAIGO「いますよぉ~」

星奈「ホッ…」

DAIGO「さて寝るかぁ」

小鳩「あんちゃん、あんちゃん…」

DAIGO「んん~?なんすかぁ~?」

小鳩「トイレ…」

DAIGO「んもぉ~、しょうがないっスねぇ~」

小鳩「…あんちゃん、おるぅ?」

DAIGO「zzz」

小鳩「あ、あんちゃん!?あんちゃん!?」

DAIGO「いけね、寝てた。いるっスよぉ~」

小鳩「ホッ」

理科「先輩…、DAIGO先輩っ」

DAIGO「…トイレっスね?いいっスよ。行きましょう」

理科「トイレ?理科はただDAIGO先輩に夜這いしに来ただけですが?」

DAIGO「いいんスか理科ちゃん。俺、獣になっちゃいますよ?」

理科「構いませんよ♪」

DAIGO「あぁ~でも今日は疲れてるから無理っぽいっス」

理科「そんなぁ」

DAIGO「また今度やりましょう」

DAIGO「…俺もトイレに行くかぁ」

ガチャッ

夜空「わっ!」

DAIGO「うわぁ~ビビったぁ~。何してんすかぁ~」

夜空「トイレか?」

DAIGO「え、何で分かったんスか?」

夜空「お前のことなら何でも分かるからな」

DAIGO「えぇ~?なんスかそのサイケデリックな能力」

夜空「ちょうど私も行きたいと思っていたところだ。…一緒に行くか?」

DAIGO「夜空さんと連れションっスか」

夜空「バカ言ってないで、さっさと行くぞDAIGO」

DAIGO「夜空さん意外に怖がりなんじゃないっスかぁ?」

夜空「バカを言うな!」

DAIGO「夜空さんは神隠しとか信じるんスか?」

夜空「信じるわけないだろう」

DAIGO「そうっスよねぇ、幽霊も信じてなかったし」

夜空「その通りだ」

DAIGO「でも……」

DAIGO「下駄箱でライブするのは、やっぱダメっスよねぇ…」

夜空「そうだな…。迷惑だしな」

~数日後~

DAIGO「夏祭り行っちゃいませんか?」

星奈「いいわね」

DAIGO「さて満喫したし帰るかぁ~」

星奈「ステラが迎えに来るまで、時間かかるみたい」

DAIGO「マジっスか?じゃあ花火でもやっちゃいます?」

星奈「綺麗ね…」シュウウウウ

小鳩「クックック…我は二つの光を操りし者」シャアアアア

キャッキャッ

DAIGO「…」パチパチ

夜空「DAIGO、お前は何してるんだ?」

DAIGO「線香花火っス」ジジジジ

夜空「そ、そうか…。何かお前のキャラとは合ってないチョイスだな…」

DAIGO「好きなんスよ、線香花火。何か夏の終わりの切なさをそのまま表現してるみたいで…」

夜空「DAIGO…」

理科「DAIGO先輩…」

幸村「あにき…」

DAIGO「よし、最後にこの『ガチ百連発』っていう花火で派手に行きましょう」

ヒュー… パァァァァンッ パァン パァン パァン パァン…

星奈「本当に百連発だったわね…」

DAIGO「いやぁ~、すごかったっスねぇ」

夜空「うむ。なかなか綺麗だったな」

理科「ん…?何か匂いません?」

星奈「確かに…何の匂いかしら…」

DAIGO「星奈さんの香水じゃないっスか?」

星奈「あ、あたしそこまで香水キツくないわよ!失礼ね!」

理科「何か燃えてるような匂いが…」

星奈「ちょ、ちょっと夜空!髪が燃えてるわよ!」

夜空「へ?」

夜空「わわっ…!」

DAIGO「こりゃもう水かけるしかないっしょ~」

理科「先輩、バケツの水で!」

DAIGO「じゃあ夜空さん、後ろ向いちゃってください」

夜空「わ、わかった」

DAIGO「そりゃ」バシャアッ

夜空「……」

星奈「夜空…?」

夜空「……」

DAIGO「夜空さん、すみません…俺のせいでビショビショに…」

理科「し、仕方ないですよ…」

DAIGO「夜空さんが大切にしてた長い髪に、俺は……ガチ最悪っスよね」

夜空「き、気にするなDAIGO。そんな顔はよせ…お前のそんな顔、見たくない…」

DAIGO「…俺、もう帰るっス」

夜空「DAIGO…」

それから、結局DAIGOと夜空は夏休みの間、部室に姿を現すことはなかった…。

星奈「…なんかDAIGOがいないと盛り上がんないわね」

理科「そうですね…」

幸村「あにき……」

そして、夏休み明けの登校初日がやって来た。

~教室~

先生「出席とるぞー。内藤!」

DAIGO「ウィッシュ☆」

隣の女子「うざ……」

DAIGO「…」シュン

先生「三日月!…三日月?」

DAIGO(夜空さん…)

ガラッ

夜空「遅れてすみません」

夜空「…」ツカツカ

DAIGO「……」チラッ

DAIGO「…!?」

ガタッ

DAIGO「SOLA…!?」

夜空「…」

夜空「……」

夜空「久しぶり、DAIGO…!」

~10年前~

夜空「BREAKERZ?」

DAIGO「俺たちのバンド名っスよ!昨日、徹夜して考えたんスよ」

夜空「そっか…いい名前だな」

DAIGO「いつか…一緒に武道館の舞台にたちましょう!」

夜空「そうだな…」

夜空「その時までよろしくウィッシュ☆」

DAIGO「ウィッシュ☆」

夜空「ふふっ。なかなか様になって来たなDAIGO」

DAIGO「夜空さんのおかげっスよ!」

そして、10年前のあの日…。

DAIGO(ちゃんとSOLAに伝えなきゃ…明日引っ越すこと…)

DAIGO(約束守れないでごめん…、SOLA)

DAIGO「……SOLA遅いなぁ~」

夜空「どうしよう…でもちゃんと打ち明けなきゃ。私が女ってことを…」

夜空「一応スカート穿いて来たけど…」

夜空「ううう……だ、ダメだ!やっぱり勇気が出せないっ!」タタタッ

その日以来、俺とSOLAが再び顔を合わせることはなかった…。

そして、今…。

DAIGO「SOLA…」

夜空「DAIGO…」

俺たちは、再会を果たした。

そして…。

~体育館~

DAIGO「うっしゃああああ!BREAKERZ体育館ライブの開幕だああああ!!」

DAIGO「んじゃ、メンバー紹介だああああ!」

DAIGO「ボーカルとギターは俺、DAIGO!」

DAIGO「ベースのSOLA!」

夜空「ふんっ」ヴッヴーンヴヴヴーン♪

DAIGO「エレキギター、RIKA!」

理科「よろしくー」ギュンギュンギュイィィィン♪

DAIGO「ドラムス、SENA!」

星奈「イェーイ!」バラボッチーン♪

DAIGO「タンバリン、YUKIMURA!」

幸村「おまかせください、あにき」シャンシャン♪

DAIGO「カスタネット、KOBATO!」

小鳩「クックック」カチカチッ♪

DAIGO「最後にマラカス、MARIA!」

マリア「あははー!」シャッシャッシャッシャッ♪

DAIGO「そんじゃ行くぜええええ!皆ノッてるかあああああああ!!!!」

シーン…

DAIGO「あ、やっぱ誰もいないんスね」


放課後、俺たちはいつも通りに部室でダラダラしていた。

そんな中、一番最後に部室にやってきた星奈はデカい効果音と共にドアを蹴破ると、

星奈「お泊りパーティーをするわよ!」

などとのたまった。自信満々に。

夜空「五月蝿いぞ肉、ドアくらい静かに開けられないのか。
   これだから駄肉は困る」

星奈「うっ……」

夜空「それになんだ。連絡も無しに遅刻かとして、やっと来たかと思ったら
   お泊りパーティーだと? その前に言うことがあるんじゃないのか?
   遅れてごめんなさいの一言も言えないのかこの淫乱腐乱無駄乳肉奴隷は」

星奈「ご、ごめんなさ……って、なんでそこまで言われなきゃいけないのよ!?
   っていうかみんな普段部活に来る来ないの連絡なんてしてないじゃない!」

夜空「それはお前だけだろう。私はお前以外の全員にはちゃんと連絡しているし、
   逆に連絡だってもらっている。要するに貴様だけハブられているんだよ」

星奈「う、ウソ……じゃあ、この前あたし以外みんな休んだ時って……」

夜空「ああ、あれはみんなで示し合わせて休んだのだ。肉だけハブにしようとな」

星奈「そんな……嘘だよね、小鷹……?」

若干涙目で俺を見上げてくる星奈。

ああもう、そんな捨てられたチワワみたいな目で見るんじゃない。

夜空「まあ勿論嘘なんだがな」

星奈「夜空ァァァーーーーーー!!アンタってヤツはァァァァァ!!!」

夜空「しかし、いの一番に確認するのが小鷹とはな」

星奈「そ、それは……たまたま、そう、たまたまそこにいたから!!」

夜空「『そんな……嘘だよね、小鷹……?』」

星奈「――――――――ッ!!」

夜空「面白いほどのうろたえっぷりだったな? 小鷹に裏切られたのが
   そんなにショックだったのか?」

星奈「ち、違っ――あれは、小鷹のヤツをどうとっちめてやろうかと――」

夜空「『小鷹……信じてたのに……』」

星奈「――――――――~~~~!!」

夜空「なんだ図星か。意外と乙女なんだな、肉の癖に」

星奈「ああもう殺す殺す殺す殺す!! いつか絶対に生まれてきたことを
   神様と両親とあたしに謝るくらいいたぶってから、
   ドラム缶風呂にコンクリートと混浴させてさらに東京湾に
   ボンベ無しでスキューバダイビングさせてやる!!」

小鷹「えーっと……それより、お泊りパーティーだっけ?」

収集が付きそうにないので、無理矢理話題を変える。

星奈「え、ああ、うん。昨日ゲームしてたらね、友達の家に
   みんなで泊まりに行くってイベントがあって」

夜空「またエロゲーか。お前は本当にどうしようもないくらいに
   淫猥な奴だな。名前を肉から淫猥の権化に変えてはどうだ?」

星奈「今回はエロゲーじゃないわよ! っていうか、あたしの名前は
   肉じゃないし!」

小鷹「いいから話を続けて。夜空も、話が進まなくなるから
   少しの間だけ星奈の話を聞いてやろうぜ?」

夜空「チッ……まあいいだろう。だがな肉、下らない内容だったら
   即刻精肉工場に連れて行ってウィンナーに加工してやるから
   ちゃんと考えてから口を開くんだな」

星奈「毎度思うんだけれど、夜空ってあたしを罵る言葉に関しては
   天下一品のボキャブラリーを持ってるわよね。
   ある意味感心するわ」

小鷹「パーティーってことは、みんなで集まってワイワイ騒ごうぜ
   って事だよな?」

星奈「そ! 誰かの家にみんなで泊まりに行くのって、
   いかにも『リア充の遊び!』って感じじゃない?」

小鷹「でも、前にお前んちの別荘にみんなで泊まりに行っただろ?」

星奈「そうだけどそうじゃなくて! 別荘とかじゃない、
   『友達の家』に泊まりに行くってシチュエーションが良いんじゃない!」

小鷹「ああ、それは確かに」

星奈「で、いざそういう事が起きた時に困らないように、今のうちに
   みんなで練習しようと思って」

夜空「ふむ……肉にしてはマトモなことを言うな」

星奈「アンタ、いちいち毒を吐かないと会話できないわけ?」

夜空「ああ。ただし貴様限定でな。ともあれ、アイディア自体は問題ない。
   日程は……そうだな、善は急げというから今週末でどうだろうか。
   参加者を確認するから、肉の案に賛成の者は挙手をしろ」スッ

星奈「ちょっと、なんであんたが仕切ってるわけ?」

理科「理科は大丈夫ですよー」キョシュ

小鳩「ククク……たまには人間の戯言に付き合うのも一興か」ミギニオナジ

マリア「ワタシももんだいないぞー」ハイハーイ

幸村「あにきが参加するのであれば、わたくしはじごくのそこまでも
   おもといたすしょぞん」スッ

小鷹「えーっと、質問」

星奈「なに?」

小鷹「そのパーティーって、俺も参加して大丈夫なのか?」

隣人部の中で、男は俺だけ。

つまり、このままだと所謂ハーレム状態になってしまうわけで。

星奈「何言ってんの? あんたは雑用係として強制参加に決まってるでしょ?」

小鷹「いやでもホラ、女の子の中に一人だけ男ってのは、色んな意味で
   アレかなー、と」

夜空・星奈「!!」

言われて気が付いたのか、渋い顔になる夜空と星奈。

夜空「が、合宿の時だって大丈夫だったのだから、問題ないのではないか?」

小鷹「あの時はホラ、幸村は男だって思ってたし」

星奈「……話し合いするから、ちょっとタンマ」

小鷹「お、おう」

女性陣サイド

星奈「合宿の時は浮かれてて気付かなかったけど、男と……こ、小鷹と
   同じ場所で寝泊りするのよね……」

夜空「う、うむ……寝室は違うとはいえ、万が一、ということも……」

理科「理科は全然気にしませんけどね。というか、むしろ自分から
   先輩に夜這いかけてましたし」

幸村「よばい……とはなんでしょう」

理科「夜這いとはですね、相手が寝静まったのを見計らって部屋に忍び込み……」

夜空「痴女は黙っていろ!」

星奈「幸村も、そんなことは知らなくていいから!」

幸村「夜襲のいっしゅでしょうか」

夜空「ああ……もうそれでいい……」

小鳩「ククク……我にとって半身と閨を共にするのは当然の事。
   わざわざ論議するまでもない」

マリア「ワタシも、お兄ちゃんなら全然問題ないぞー」

小鳩「だからお兄ちゃんっていうなってなんべんもいうとるやろあほー!」

マリア「お兄ちゃんをお兄ちゃんって呼んでなにがいけないんだ?
    吸血鬼の言うことは理解できないぞ?」

小鳩「またゆったー! ゆーなっていったばっかやのにー!」

幸村「わたくしはあにきにならなにをされてもよろこんでうけいれます」

理科「とまあ、理科たちは問題なしってことで」

夜空「……まあ、何か起こるとしたら、とっくの昔に起こっているか……」

星奈「そうね……良くも悪くも小鷹だしね……」

夜空「そうだな……」

夜空・星奈「…………はぁ」

夜空「と、いうわけで、小鷹の参加は満場一致で
   問題ないということになった」

小鷹「いいのか? いやまぁ、みんながそう言うなら喜んで
   参加させてもらうけど」トイウワケデキョシュ

夜空「では、参加者は6人で問題無いな」

星奈「は? 何言ってんでちゅかー夜空ちゃんは?
   あ、もしかして自分を数え忘れちゃったのかなー?
   いーい? 部員は全部で7人なんだから、
   参加人数も7人なんでちゅよー?」

なんつー嬉しそうな笑顔だ。夜空の揚げ足を取れたのがそんなに嬉しかったのか?

しかし夜空といえば、そんな星奈を可哀想な物を見るような目で見ていた。
まるで屠殺される豚を見るような、哀れみで満たされた目で。

夜空「あのな、肉。先程私は『参加者は挙手をしろ』、と言ったはずだ」

星奈「だから? 満場一致で全員参加だったじゃない」

夜空「いや、この中で一人だけ挙手をしていない奴がいる」

あー、なるほど。そういうわけか。

星奈「は?」

夜空「ここまで言ってもわからんとは……哀れみすら感じるほどのアホだな貴様は」

小鷹「えーっと、星奈は挙手しなかったから不参加とみなす、ってことか?」

夜空「そうだ」

星奈「は!? 何言ってんのよ夜空!? そもそもこれはあたしの発案で……」

夜空「誰が発案者だとか、そういうことは関係ない。しろと言われた時に
   手を挙げなかったお前が間抜けなのだ」

星奈「じゃあハイ! ほら手ぇ挙げたわよ! これで良いんでしょう!?」

夜空「残念ながらつい先程募集を締めてしまったのだ。あー、本当に残念だなぁ」

夜空「折角だからお前のような男に媚びへつらうことしか能が無いビッチも
   誘ってやろうかと思っていたのだが、まあ本人に参加の意思が無いなら仕方ない。
   今回は我々6人だけでお泊りパーティーをするとしよう。あー楽しみだ」

星奈「ううううう……」

夜空「さて小鷹、私たちは6人で楽しい楽しいパーティーの話し合いをしようか。6人で」

星奈「うわぁぁぁぁぁん!! 夜空なんかロードローラーに押しつぶされて死ね
   バカァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

ドップラー効果を発生させながら走り去る星奈。

小鷹「そんな意地悪するなよ夜空。星奈も呼んでやろうぜ?」

夜空「……チッ。仕方が無い、メールで呼び戻すか? ……ん、送信完了。
   肉が戻ったら話し合いを再開するぞ」

小鷹「……ちなみに、なんて送ったんだ?」

夜空「『あと3秒で部室に戻らねば、貴様のゲームをフライングディスクシステムで
    成層圏までカタパルト射出してやる』」

やっぱり夜空はどこまで行っても夜空だった。

夜空「仕方が無いので今回だけ貴様も参加させてやるから
   額を熱した鉄板にこすりつける勢いで私に感謝するんだな」

星奈「なんでここまで言われなきゃいけないのよ……」

小鷹「で、場所をどうするかなんだが」

夜空「私の家は無理だな。肉、無駄に広い貴様の家はどうなんだ」

星奈「ウチも無理。客間はほとんど使わないってことで1部屋だけしかないし」

夜空「チッ、使えん成金だ。というか貴様、自分の情けないツラを
   家族に見せるのがイヤで嘘をついているんじゃないだろうな?」

星奈「嘘なんかついてないわよ。っていうか、誰が情けないツラですって!?」

小鷹「確かに、あの部屋にみんなで泊まるのはちょっとキツいかもな」

俺がそう補足すると、夜空の動きがピタッと止まった。

夜空「小鷹。何故貴様が、肉の家のことを知っている?」

ギギギ、という擬音が似合うような鈍い動きで、顔をこちらに向ける夜空。

その顔、こわい。

小鷹「何故って……前に星奈の家に泊まったからだけど」

夜空「肉の家に泊まっただと!!!!!!????????」
理科「それはマジですか先輩!!!!!!???????」

……何故理科まで食いついてくるんだ?

小鷹「いや、マジだけど……それがどうかしたか?」

理科「ってことは、先輩達はもうセッ○スしたってことですか!?
   酷いです! 先輩の童貞は理科が貰おうと思っていたのに……
   星奈先輩の鬼! 中古の非処じょぶるわぁっ!!?」

小鷹「するかんなこと!!」
星奈「あたしはまだ処女よ!!」

俺と星奈は同時に理科にツッコミを入れ……って、サラリと
とんでもない事を言ってませんか星奈さん?

夜空「…………小鷹と……肉が…………」

夜空は夜空で何故か凹んでるし、どう収集つけるんだよこれ。

小鷹「とりあえず、星奈と夜空の家はダメだとして……他のみんなはどうだ?」

まだブツブツ何か言ってる夜空は置いておいて、残りのメンバーに確認を取る。

マリア「ワタシは他のシスター達と一緒にくらしてるから無理だなー」

理科「理科の家は大丈夫ですよ、アダルトグッズがけっこう場所とってますけど。
   あ、折角ですからまだ使ってないヤツを小鷹先輩で試してみてもいいですか!?」

小鷹「理科の家もダメ……と。幸村は?」

幸村「もうしわけありませんあにき。わたくしもかていのじじょうがありまして、
   たすうのじょせいをいえにあげるのは……」

あー、『家の事情で男として育てられてるから、大勢女性を連れてくのはマズい』、と。

ってことは、だ。

小鷹「俺の家しかない、か」

夜空・星奈・理科「小鷹(先輩)の家……!?」

何故か過剰に反応する3人。

小鳩「あ、あんちゃんっ!?」

小鷹「ウチは俺と小鳩の2人しかいないし、広さもそれなりにあるしな」

だから問題ないといえば問題ないのだが……。

小鷹「っつっても、男の家に泊まりに来るのも抵抗あるだろうし、
   無理にとは言わないk」

夜空・星奈「行く行く行く行く行く行く行く行く!!!!!」
理科「大丈夫無問題ノープロブレムまったくこれっぽっちも問題無いです!!!!!」

なにこの食いつき具合。こわい。

小鷹「そ、そうか……なら良かった……」

こいつら、そんなにお泊りパーティーがしたかったのか……。

良く見れば、他のみんなも心なしかさっきより楽しそうに見えるし。

小鳩「むぅ~……」

ただ一人、小鳩を除いて。

マリア「お兄ちゃんの家かー。久しぶりに行くから楽しみだぞー!」

夜空「待てマリア……今なんと言った?」

マリア「ん? お兄ちゃんの家に泊まるのは久しぶりだから楽しみだって言ったんだぞ?
    耳が悪くなったのかうんこ夜空」

星奈「小鷹の家に泊まったですって……?」

マリア「うん! 家出したときにババアに連れてってもらったのだ!」

あー、そういえばそんなこともあったな。

夜空・星奈「……」

マリア「お兄ちゃんの手料理はおかしいのだ! おいしすぎて死ぬかと思った!!
    あれに比べたら教会の料理なんてうんこだな!」

幸村「あにきの……」

理科「手料理……」

星奈「小鷹アンタ、まさかこんな幼女に手ぇ出してないでしょうね!?」

小鷹「出すかっ!」

マリア「あと、お兄ちゃんのTシャツも着たのだ!」

夜空・星奈「!?」

理科「なぜそんなうらやまけしから……いえいえ、そんなことに?」

マリア「んっとなー」

マリア「そこの吸血鬼のおっぱいがちっちゃいからだ!!」

小鳩「!?」

マリア「吸血鬼のパジャマがきつかったから、お兄ちゃんにTシャツを借りたのだ……
    って、なんで吸血鬼は泣いてるのだ?」

小鳩「うちはまだ成長期じゃもん……これから成長するんじゃもん……」

星奈「あああぁぁぁぁぁぁん!! 泣いてる小鳩ちゃんも可愛ゆぃぃぃぃ!!!!
   ねえ、お姉ちゃんが小鳩ちゃんのおっぱい揉んでおっきくしてあげよっか?
   うぇ、うえへへへへへへ……」

夜空「では、今週の金曜、帰宅後に小鷹の家に集合ということで問題無いな」

全員「異議なーし」
小鳩「ちっちゃないもん……これからじゃもん……」ブツブツ

夜空「必要な物は各自持参するように」

小鷹「夕食はどうする?」

星奈「は? アンタの家なんだからアンタが作るに決まってるでしょ?」

マジかよ。

小鷹「いや、それは良いんだが、流石にこの人数分だと手が足りないな。
   もう1人くらい手伝ってくれると助かるんだけど」

夜空「で、では私が手伝おうか。人並みくらいの心得はあるからな」

小鷹「お、マジか。助かるよ」

星奈「むっ……こ、小鷹? あたしも手伝ってあげてもいいけど?」

小鷹「うーん……ありがたいけど、流石に台所に3人も立つと狭いから
   俺と夜空だけで十分だぞ」

星奈「そ、そう……」

軽く沈む星奈。そんなに料理がしたかったんだろうか?

夜空「なあ小鷹、どうせなら食材も一緒に買いに行かないか?」

星奈「」ピクッ

小鷹「でも、それだと時間のロスが出来るだろ。先に作るもんを決めとけば
   俺がまとめて買っておくけど?」

夜空「それはダメだ。生ものは鮮度が命だから、その日に買った方がいい」

スーパーの商品なんて1日くらいじゃ大して変わらないと思うが……。

夜空「それに2人いれば買える量も多くなるしな。流石に7人分は持ちきれないだろう?」

小鷹「それは確かにそうだが……」

夜空「私としてはめんどくさいことこの上ないのだが、その……
   だから、一緒に買い物に……」

ドンッ!

星奈「くじ引きをしましょう」

夜空「あァ?」

何を突然言い出すのだこのクソ肉は、という目で星奈を睨む夜空。

星奈「料理と買出しなんて『めんどくさい』ことを2つも夜空に押し付けるなんて
   悪いじゃない? だから、誰でも出来る買出し要員は公平にくじで決めた方が
   いいんじゃない?」

小鷹「確かにそれもそうだな。食材の選定なら俺だけでも十分だし」

星奈「と、いうわけでくじ引きをするわよ。ほらほら、みんな集まって」

夜空「チッ……肉め、余計なことをしおって……」

夜空「本当に……余計……」

そんなこんなで今日の部活も終わって、あとは当日を待つだけとなった。

さて、くじ引きの結果だが、俺と一緒に買いだしに行く事になったのは……

理科

パーティー当日。

部活はいつもどおり行われているのだが、目に見えて全員がそわそわしている。
あの幸村でさえ、だ。

かく言う俺も落ち着かず、さっきから視線を右に左にとせわしなく動かしている。

星奈「小鷹、アンタ少し落ち着きなさい。さっきから不審者みたいな目してるわよ?」

小鷹「お、お前だってそのゲーム、さっきからずっとタイトル画面から移動してないじゃないか」

星奈「うっ……こ、これはっ」カアァ

夜空「まったく……たかだか人の家に泊まりに行くだけで随分な動揺っぷりだな」

星奈「うぐ……あ、アンタだってこれが初めてのくせに!」

夜空「は? 何を言ってるのだ貴様は。私はお泊りなんかしょっちゅうしているぞ」

星奈・小鷹「うっそ、マジで!?」

……って、なんとなく展開が読めてきたぞ。

夜空「トモちゃんは料理も上手いんだぞ!」

やっぱりな……。

そんなこんなで部活が終わり、待ちに待ったお泊りパーティーの始まり。

部活終了のチャイムが鳴ると同時に、皆飛び出すように部室を後にした。

残ったのは、俺と理科の2人。

小鷹「で、さっきから気になってたんだが、なんだその荷物は」

理科「いえ、一旦帰るのも面倒ですし、折角なんでこのまま先輩の家に
   行っちゃおうかなと思いまして」

理科「それに、買い物しながら帰れば時間をムダにせずに済みますしね」

小鷹「それはそう、なんだが……」

問題はそこじゃない。荷物の量だ。

小鷹「いくらなんでもスーツケース5つは持って来すぎじゃないか?」

理科「必要なものは持参、とのことでしたので」

小鷹「ちょっと中を見せてもらうぞ……」

理科「ちょ、ちょっと先輩!?」

慌てる理科を無視して物色を始める。

小鷹「着替え、下着、お菓子、工具、よくわからん発明品……」

理科「ってスルーですか!? せめて下着には反応してくださいよ!」

小鷹「え……なんで?」キョトン

理科「ド畜生ォォォォォォオオオオオ!!」ブワッ

小鷹「バイブ……バイブっ!?」

小鷹「AV……誤解を招かないように言うとオーディオビジュアルじゃない方のAV……
   ピ○クローター、鞭、蝋燭、etcetc…」

小鷹「この穴が開いたボールは……」

理科「あ、それはギャグボールです。是非小鷹先輩に試していただきたいと」

小鷹「そぉい!!」ブンッ

理科「ちょっ、何するんですか!?」

小鷹「こんなもんどうするつもりなんだお前は!?」

理科「これでも厳選してきたんですよ!? 本当は三角木馬とか持ってきたいところを
   泣く泣く自重したというのに!」

小鷹「そういう問題じゃねえ!」

小鷹「とりあえず、必要なものだけまとめたからこれだけ持っていけ。
   万一変なもの持ち込んだら叩き出すからな」

理科「放置プレイですか? 理科、興奮してきました……」ハァハァ

小鷹「もうやだこの後輩」

小鷹「と、いうわけで買い物だ」

理科「学校帰りに男女2人で買い物なんて、まるで恋人みたいですね?」チラチラ

小鷹「今日は肉の日だから、肉を中心に見てくか」

理科「ちくしょう……」

小鷹「結局献立は決まらなかったからなぁ……理科は何か食べたいものとかあるか?」

理科「そうですね……ソーセージとエリンギとヨーグルトとかどうでしょう?」

小鷹「なんでそうピンポイントなんだ?」

理科「いやだって想像してくださいよ。6人の美少女がいっせいにソーセージと
   エリンギを頬張ってる姿を」

想像してみた。

なんというか……シュールな光景だった。

理科「節分の恵方巻きとか、理科にはもうエロスしか感じられません」

小鷹「誰かー!! お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんかー!?」

小鷹「というわけで、無難にカレーになった」

理科「本当に無難ですね」

小鷹「本当なら手の込んだ物を作りたかったんだけどな……いかんせん時間も無いし、
   それはまた今度にしよう」

理科「まあ、ボソカレーはどう作っても美味しいってブラッコ・ジャッコ先生も
   言ってますしね」

小鷹「流石にレトルトじゃないけどな。あとはお菓子と飲み物……と」

理科「コーラとお茶と……あ、先輩、飲むヨーグルトを買ってもいいですか?」

小鷹「いいけど、どうしてお前はそこまでヨーグルトにこだわるんだ?」

理科「お菓子は……ねるねるねろりんちょが良いです」テーレッテレー

小鷹「わざわざみんなで食べるのに超不向きなヤツを選びやがった!」

理科「流石に冗談です。無難にピザでも食ってろデブポテトとかで
   良いんじゃないですかね」

小鷹「悪意しか感じないネーミングだな」

理科「どうせねろりんちょするなら、先輩の精え」

小鷹「よし、会計済ませて帰るか」

小鷹自宅

小鷹「ただいまー」
理科「おじゃましまーす」

小鷹「あれ、おかしいな……」

いつもなら小鳩が『ククク……帰ったか我が半身よ』とか言いながら
出迎えてくれるんだが……

小鷹「まあいいや、とりあえず食材を冷蔵庫に……ってうわっ!?」
小鳩「あ、あんちゃぁぁぁぁぁん!!」

リビングのドアを開けると同時に、小鳩が泣きながら抱きついてくる。

小鳩「うぅ、あんちゃぁん……怖いのが来るばい……」

小鷹「怖いのって、ゴキブリか?」

小鳩「そんなんよりもっと怖か……」フルフル

小鷹「まさか、幽霊とか……?」

理科「HAHAHAイヤですよ小鷹先輩、幽霊なんかいるわけないじゃないですか」

小鷹「あー、理科はやっぱり幽霊否定派か」

理科「当たり前じゃないですか、この世は科学こそが全てなんですよ?
   だから幽霊なんているわけないんです。だって……」

小鷹「だって?」

理科「いたら……怖いじゃないですか」

良く見ると、理科の身体は怯えるように小さく震えていて。

小鷹「……可愛いな、お前」

理科「ちょっ!? いきなり何を言い出すんですかこの先輩野郎は!?」

小鷹「いや、単にそう思っただけで……」

という俺の言葉を聞いているのかいないのか、理科は俺に背を向けると
ブツブツと独り言を言い始める。

理科「……なんなんですかまったく。髪型変えても眼鏡外しても何のリアクションも
   無かったのに、なんでこんな時にそんな事言うんですか……ホンット最低です……
   こんなの……嬉しすぎてどんな顔すればいいのかわからないじゃないですか……
   ちょ、どうしよう、口元にやけちゃう……ああもう、なんていうかもう……
   ユニバァァァァァァァァァァァァァァァァァァス!!」

小鷹・小鳩「」ビクッ!

小鷹「とりあえず、俺がリビングの様子を見てくるから、2人はここで待ってろ」

理科「」コクコク

小鳩「あんちゃぁん……」

小鷹「大丈夫だ、ちゃんと戻ってくるさ」

言って、リビングの中へと入る。パッと見誰もいないが……

???「……ァァァン」

小鷹「っ!?」ビクッ

居る。確実に何かが。

???「………………フフフ………………ト……ァァァン」

声はリビングの隅、テレビのあたりから聞こえてくる。

小鷹「誰か、いるのか?」

返事は無い。

ゆっくりと、テレビに向かって歩を進める。

???「……ャァァァァァァン…………バ……」

小鷹「っ!!」

意を決して、テレビ台を力任せにグルリと動かす。

星奈「んふふふふふ小鳩ちゃああああああああああん!!」

小鷹「やっぱりかド畜生ォォォォォォ!!」

スパコーンと。
星奈の頭をいい感じで叩く音が、冬の空へと高く響いた。

星奈「反省してるわ……」

深々と頭を下げる星奈だったが、小鳩は怯えたままで俺の背中から離れようとしない。

星奈「小鳩ちゃんと2人っきりってのがマズかったわ……仲良くなろうとしてるうちに
   ついついギアが変な方向に入っちゃって……」

小鷹「まあ、星奈も謝ってることだし、許してやったらどうだ?」

小鳩「うぅ……」

星奈「ごめんなさい小鳩ちゃん、もう暴走しないように気をつけるから!」

小鳩「フン……我が半身の直訴ゆえ特別に許すが……次は無いと思え」

星奈「あぁぁぁぁん! ありがとう小鳩ちゃん! ね、仲直りの握手しよ!?」

小鳩「や!」

しかし、(自称)吸血鬼をここまで怯えさせるとは。
小鳩にしてみれば、迫ってくる時の星奈は悪鬼羅刹以上に怖いのかもしれない。

冷蔵庫に食材を入れ始めたところで、ピンポーンとインターホンが鳴る。

小鷹「小鳩、悪いけど出てくれるか?」

小鳩「ん」トテトテ、ガチャッ

小鳩「いらないです!」

ああ、マリアか。

小鳩「いらないです!!」

小鷹「小鳩、いいから入ってもらいなさい」

小鳩「でも、あんちゃん……」

小鷹「いいから」

小鳩「うぅ……」

渋る小鳩の代わりに、玄関に向かう。

小鷹「いやーごめんな、小鳩のヤツはいつも……って、みんな一緒だったのか」

ドアの前には夜空・幸村・マリアの3人が立っていた。

小鷹「今日はケイトは一緒じゃないんだな」

マリア「夜空が迎えに来たからババアは置いてきたのだ!」

幸村「わたくしもよぞらのあねごにつれてきていただきました」

幸村、お前は相変わらずメイド服なのか。

それにしても、

小鷹「夜空、意外と面倒見良いんだな」

夜空「違う……迷子にでもなられたら迷惑するからだ」

そういう夜空の顔が少し紅かったのは、きっと見間違えじゃないだろう。

小鷹「まあ玄関で立ち話もなんだし、上がってくれよ」

夜空「ん……お邪魔します」
マリア「おっじゃまするぞー!」
幸村「おじゃまいたします」

小鷹「さて、これで全員か。ああ、荷物は適当なところに寄せといてくれ」

星奈「で、集まったはいいけどどうしようかしら。夕食までまだ若干時間があるし……」

理科「こういうことに慣れてないので、どうしたらいいかさっぱりですね」

全員「……」ドンヨリ

小鷹「と、とりあえずゲームでもするか? みんなモン狩は持ってるよな?」

星奈「こないだ出たばっかの3rdでいいならあるけど」

夜空「私もあるぞ」

小鷹「じゃあ、早速始めるか……って言っても、3rdはほとんど進んでないんだけどな」

ランクでいうところの3だ。

星奈「幸村達は初心者なんだし、ちょうどいいんじゃない?」

小鷹「それもそうか」

というわけでレッツプレイ。

武器内訳
小鷹:双剣
夜空:弓
星奈:大剣
小鳩:笛
マリア:ハンマー
幸村:太刀
理科:ヘビィボウガン

小鷹「やっぱり幸村は太刀なんだな」

幸村「おとこのろまんですゆえ」

比較的操作に慣れてる俺と夜空と星奈は、初心者のサポートにまわる形でになり、
4人と3人のチームにそれぞれ分かれた。

Aチーム
小鷹、夜空、マリア、幸村

Bチーム
星奈、小鳩、理科

……なんだろう。ゲームとしてはいい感じのチーム編成なのに、
ひどくアンバランスな印象を受けるのは。

小鷹「とりあえず最初は、ボロボロッスでも狩りに行くか」

夜空「妥当なところだな」

1人プレイなら先にジャスドギィあたりの装備を作った方が楽だろうけれど、
モン狩3rdは前作に比べて難易度が低くなっているので、複数プレイなら
ある程度難易度が高いクエストでも大丈夫だろう。

星奈「んふふふふふ小鳩ちゅわぁぁぁぁん、何か作りたい装備とかある?
   お姉ちゃん、どんなレアアイテムでもあげちゃうよ?」

小鳩「いりません!」

星奈「あぁぁぁん、遠慮してる小鳩ちゃんもかわゅぅぅぅぅい!」

理科「とりあえずクエスト貼っておきましたよー」

小鷹「やっぱりボロボロッスは硬いなぁ……すぐに切れ味が落ちる」

夜空「まあ、名前の通りすぐにボロボロになるのが救いか……ってマリア!
   よくも私を吹き飛ばしたな?」

マリア「バーカバーカうんこ夜空! 頭のまわりをうろちょろするからいけないのだ!
    ってああ! 何故かワタシが毒になってるぞ! ボロボロッスは
    毒攻撃しないのに!」

夜空「そうか、運が悪かったな」

マリア「夜空! もうおまえは本当にうんこだな!!」

そうこうしているうちに、幸村がボロボロッスの頭を破壊……って、

【目標を達成しました】

幸村「みしるしをちょうだいしました」

幸村の攻撃は、綺麗にボロボロッスの頭と胴を切り離していた。

小鷹「いや……この部位破壊はバグだろ……」

夜空「……とりあえず剥ぎ取るか」

小鷹「……ああ」

【クエストを終了します】

微妙な空気を残したまま、とりあえず最初の狩りは終了した。

ちなみに俺たちの方が先に終わったので小鳩たちの狩りを見ていたのだが、
小鳩が絶対に星奈を回復しようとしないのが印象的だったとだけ言っておこう。

2戦目
Aチーム
小鷹、星奈、マリア、小鳩

Bチーム
夜空、幸村、理科

小鷹「2回続けて同じクエストってのもなんだから、次は星奈に任せるよ」

星奈「そう? ならデビルジョーでも狩りに行く?」

小鷹「デビル……聞いたことないな。強いヤツなんじゃないか?」

星奈「そうでもないわよ。それに、アイツから取れる素材で良いアイテムが作れるし」

マリア「知ってるのだ! デビルっていうのは悪魔のことだな! 悪魔なんて
    ワタシが退治してやるのだ!」

小鳩「ククク……悪魔風情が我に歯向かうなど笑止。灰燼へと化してくれるわ……」

星奈「じゃ、始めるわよ」

【クエストを終了します】

小鷹・小鳩・マリア「あ……」

小鷹・小鳩・マリア「アホかァァァァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

結論から言うと、開幕10秒でクエストに失敗した。

マリア「なんなのだアレは!? ガーッときてバーッとされたらすぐ死んだのだ!!
    わけがわからないのだ!! もううんこだな!! うんこうんこうんこうんこ
    うんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこうんこ!!」
小鳩「真祖たる我が悪魔風情に遅れを取るなどあり得ん……まさか彼奴は伝説の……
   しかし、封印は完璧の筈……まさか、刻が満ちようとして……ってうんこうんこ
   うるさいわこのうんこ聖職者!!」

星奈「あ、言い忘れてたけどアイツはランク6でもそこそこキツいから
   基本的に避けないと死ぬわよ。特にブレス」

小鷹「言うのが遅いにも程があるだろ!?」

結局、そんなこんなで俺たちの狩りは2時間ほど続いた。

小鷹「失敗した……まさかここまで熱中してしまうとは……」

お陰で夕食の時間が大幅に遅れてしまった。

因みに炊事班以外は理科が持ってきたボードゲームで遊んでいる。

小鷹「文句を言っても仕方ないし、ちゃっちゃと作る……か……」

夜空「? なにをジロジロみているのだ?」

小鷹「いや、その、な」

目の前に立ってる夜空は持参したエプロンを着けているわけだが。

小鷹「そのエプロン、似合ってるなと思って」

何故かそのエプロンというのが、夜空らしからぬフリフリヒラヒラな
少女趣味満載の一品だった。

夜空「……」

小鷹「なんか若奥様みたいというかなんというか」

夜空「……下らないことを言ってないで、さっさと始めるぞ」

自分から手伝いを買って出ただけあって、手馴れた様子で野菜を切っていく夜空。

夜空「……さっきから何をジロジロ見ているのだ?」

小鷹「いや、上手いなと思って」

夜空「野菜を切るのに上手いも下手も無いだろう。この程度、小学生だって
   出来るぞ」

言いながらも手を止めず、一定のリズムで包丁を動かす。

小鷹「……夜空は良いお嫁さんになりそうだな」

夜空「っ!?」ザクッ

小鷹「ってオイ、大丈夫か!?」

手元が狂ったのか、夜空は自分の指を切ってしまう。

夜空「痛い……」

小鷹「ちょっと見せてみろ……そんなに深くはないけど、念の為消毒しとくか」

夜空「消毒って……まさか貴様……! 止めろ止めろそれだけは止めろ絶対にだ
   いいから手を離せ馬鹿汚いだろういや小鷹の手が汚いってわけじゃなくて
   さっきまで野菜を触ってたから臭いも付いてるしだから今舐められると困
   るっていうかああもう何を言ってるんだ私は」

小鷹「小鳩、救急箱取ってくれ」

夜空「だからそう救急箱……って、え?」

小鷹「ん?」

キョトンという顔をする夜空と俺。

夜空「……なめないのか?」

小鷹「何を?」

夜空「……ふふふ、そうだよな。普通に消毒液で消毒して終わりだよな。
   (ここから良く聞き取れなかった)まあ所詮小鷹だし、
   元々期待なんてしていなかったが……」

小鷹「なに凹んでるんだ?」

夜空「うるさい馬鹿! 凹んでなんかいないわ!」

何を怒ってるんだろう夜空は。まったくもって謎だ。

理科「小鷹先輩、人間の唾液には鎮痛作用があるらしいですよ」

小鷹「へ? そんな話初耳なんだが」

理科「いえいえ、ちゃんと科学的根拠もあります。理科が言うんですから
   間違いないですよ。なのでさあ、夜空先輩の傷口を
   ぺろぺろしてあげてください」

夜空「!?」

まあ、少なくとも俺よりは科学に精通してるわけだし、反論できるほど
俺に知識があるわけじゃないんだけれど。

小鷹「お前、何か企んでないか?」

理科「いえいえ、そんな滅相も無い」

小鷹「なんつーか、裏がありそうで怖いんだが」

理科「まあ、敵に塩を送るなんて理科らしくないとは自覚してるんですが、
   折角こんな美味しいシチュエーションに出会えたんですから見ないと
   損かな、と思いまして」

お約束って大事ですよね、と続ける理科。
まったくもって意味不明だ。

小鷹「よくわからんけど、傷口をなめてやればいいんだな?」

理科「ええ、それはもう。ねぶったりしゃぶったりガーッっと
   やっちゃって下さい!」

小鷹「と、いうわけだからちょっと指借りるぞ」

夜空「ちょ、やめろ小鷹! 血が出てるから! 汚いから! だから……ひゃわっ!?」

小鷹「ん……れろ……どうだ? 痛くないか?」

夜空「指……なめられてる……わたしのゆび、小鷹にぃ……」

小鷹「夜空?」

夜空「……はっ!? だ、大丈夫だ! 大丈夫だからもう止めろ!」

小鷹「ん……わかったから暴れるなって……」

小鳩「あんちゃん、救急箱」

小鷹「ああ、サンキュ。あとは消毒して絆創膏貼って、と。ほい、終わったぞ」

夜空「」ポー

小鷹「夜空?」

夜空「はっ!? な、なんでもないぞ。……とりあえず、礼は言っておこう」

夜空「それと、理科も……その、ありがとう」

小鷹「なぜに理科?」

理科「」グッ

小鷹「そして何故にグーサイン?」

その後の夜空はどこか上の空だったので、結局ほぼ俺1人で食事を作ることになった。

何故かしきりに怪我した指を気にしていた、ということも併記しておこう。

夕食後

マリア「ふうー。相変わらずお兄ちゃんの作ったご飯はおいしいなー」

小鷹「そう言ってもらえると、作った甲斐があるよ。で……」

星奈・理科「」ドンヨリ

小鷹「……なんでそこの2人は凹んでるんだ? ……もしかして、口に合わなかったか?」

星奈「いや……美味しかったわよ? 美味しかったけれど、
   やっぱり限度ってあると思わない?」

小鷹「限度?」

理科「市販のカレールーであそこまで美味しく作られちゃうと、
   流石に自信失くしますよね……」ゲンナリ

良くはわからないけれど、不味くなかったならそれでいいか。

小鷹「さて、夕食も終わったし次は風呂……」

幸村「れいぷのおじかんですか」

小鷹「……は?」

幸村「しょくよくをみたしたあとはせいよくをみたす。
   あにきはそうおっしゃりたいのですね」

小鷹「仰らねぇよ!」

幸村「むしろ、きょうはそのためにじょせいばかりおよびになったのでしょう」

小鷹「違ぇよ! っていうか人の話を聞け!」

星奈「……レイプ、するの?」

小鷹「しねぇって!」

理科「チッ……ヘタレが」

小鷹「なんで舌打ちされなきゃいけないんだよ……」

小鷹「なんで風呂の話を振るだけで、こんなに疲れるんだ……」

小鷹「で、誰から入る?」

マリア「はいはーい!」

マリア「ワタシはお兄ちゃんと一緒に入りたいです!」

全員「!?」

ざわ…

   ざわ…

【審議中】

星奈「一緒にお風呂って……ぶっちゃけマズいんじゃないの?」

理科「でもまあ、まだ10歳ですから法的に混浴はギリギリセーフじゃないですかね?」

夜空「だとしても、2人っきりでお風呂など……」

理科「まあ、横縞ランドでもお2人は一緒にお風呂入られてましたし……」

夜空「しかしあの時は幸村が……って」

星奈「そういえば、幸村も一緒に入ってたわよね……」

幸村「?」

星奈「ねえ幸村? アンタ、もしかしてあの馬鹿の背中とか流したりした?」

幸村「わたくしはあにきのしゃていですゆえ、せんえつながらおせわを
   させていただきました」

夜空「なん……だと……!?」

星奈「その……裸を見られたり……とかは?」

幸村「このようななさけないからだでおめよごししてしまい、
   おはずかしいかぎりです」

夜空「」

理科「先生助けて! 夜空先輩が息をしてないの!」

星奈「まさか、あたし達が必死にゲロの臭いを落としている裏で
   そんなことが起きてたなんて……」

夜空「その後! その後、小鷹はどうしたのだ!?」

幸村「それは……………………」

幸村「………………………………………………ぽ」

夜空・星奈「何 故 そ こ で 照 れ る ! ?」

幸村「あにきは、わたしくしにやさしくしてくださいました」

星奈「やさ、しく……?」

幸村「さようです」

夜空「」

理科「もうやめて! 夜空先輩のライフはとっくにゼロよ!!」

幸村「あにきはわたくしに、わたくしがだんしでなくても、あにきのしゃていで
   いてもいいとおっしゃってくださったのです」

星奈「……へ?」

理科「ああ、そういえばそんなこと言ってましたね」

星奈「で、それから?」

幸村「いじょうでございます」

星奈「へ?」

幸村「?」

星奈「要するに、それ以上のことはされてないわけね?」

幸村「それいじょう、ともうしますと?」

星奈「だから、その……っくす、とか…………イプってああもう!!
   とにかくそれ以外のことはされてないわけよね!?」

幸村「さようでございます」

夜空「まあ、カーネノレクリスピーが代名詞の小鷹のことだ。
   所詮そんなもんだとは思っていたがな」

理科「お帰りなさいです、夜空先輩」

星奈「なんなのよ、そのカーネノレクリスピーって……」

夜空「骨なしのチキンという意味だ」

星奈「ああ……」

理科「でも、ここまでヘタレだと、むしろホモなんじゃないかって
   疑っちゃいますよね。理科的にはそっちでも全然OKなんですけど」

星奈「確かに……あたしの裸を見たときも反応薄かったし……」

夜空「肉。貴様今何といった?」

星奈「な、なんでもないわよ!!」

夜空「しかし、流石にホモは言いすぎではないか?」

理科「やー、でもわっかんないですよ? 人間どこで同性愛に目覚めるか
   わかりませんからね」

星奈「たとえば?」

理科「そうですね……小さい頃に遊んだ友達が女の子よりも可愛くて、
   気がついたら好きになっていたとか」

夜空「」ビクッ

理科「まあ、あくまで想像ですけどね」アハハ

夜空「そ、そうだな。たとえ話だからな」アハハ

理科「……で、なんの話をしてたんでしたっけ?」

星奈「そうだ、お風呂!」

小鷹「あー、なんか時間かかりそうだったからマリアと小鳩に先に入ってもらったぞ」

夜空「……小鷹は? 一緒に入ったのか?」

小鷹「は? いや、俺は最後で良いよ」

星奈「……まあ、とりあえず」

理科「一安心、ってことでいいんですかね……?」

幸村「?」

マリア「あったまったのだー」

小鳩「」ゲンナリ

小鷹「おお、あがったか……って、なんで小鳩はげんなりしてるんだ?」

小鳩「…………っちゃないもん……」ブツブツ

小鷹「よくわからんけど、冷蔵庫にアイスがあるから」

マリア「アイス!? た……食べてもいいんですか!?」

小鷹「いや、その為に買ったんだし……」

マリア「なんなのだここは!? 天国なんですか!?」

普通の一般家庭だっつーの。

小鷹「小鳩もアイス……」

小鳩「うちはいい……それよりも、牛乳じゃ……」

ブツブツと何か言いながら、パックの牛乳を一気にあおる小鳩。

小鳩「成長期、なんじゃ……」

そういえば星奈が大人しいな、と星奈に視線を向けると、鼻血を噴きながら
恍惚の笑みを浮かべて倒れていた。

なんというか、どこまでも残念な奴だと思った。

そんなこんなでみんな入浴を済ませ、ようやく俺の番。

髪も伸びてきたなー、そろそろ切りにいかないとなー、なんて思いながら
頭を洗っていると、不意に扉がノックされた。

???「おせなかをおながしいたします」

ああ、幸村か。
いや、だとして落ち着く理由にはならないわけだけれども。

小鷹「すまないな、頼むわ」

まあ、ここで断っても後々面倒だということは経験上わかっているので、
素直に行為に甘えることにする。

???「では、しつれいします」

ふよ、と。背中に柔らかい感触の何かが当たる。

小鷹(静まれ、俺の愚息よ……!!)

横縞ランドの一件で幸村に自分が女性だという自覚は生まれたものの、
男に対して無防備なのは相変わらずだった。

つまりどういうことかというと、さっきから背中や肘や腕に幸村の胸が当たっっていて、
しかも時たまちょっと固めの部分が引っかかってああああああああああああ!!!!!!

小鷹「あのさ、悪いんだけどその……さっきからお前の胸が当たっててな」

???「っ!?」カアァ

小鷹「だからその、後は自分でやるからお前もリビングに戻ってろ幸村……って痛い痛い
   痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛!?」

???「だぁーれが幸村だと? あァ!?」ギリギリ

――待て。この声は――。

咄嗟に振り返る。そこにいたのは、身体にバスタオルを巻いた……

馬だった。

小鷹「……馬?」

馬「オレサマ、ユキムラ、チガウ」

見りゃわかる。

小鷹「……で、何やってるんだ夜空?」

馬「ヨゾラ、チガウ。オレサマ、明日太郎。オレサマ、オマエ、マルカジリ」

小鷹「どうでもいいけど、風呂場で馬のお面って……蒸れないのか?」

馬「……蒸れる」

小鷹「そうだろうよ……。とりあえず脱げって」

馬「……そうする」

馬の中から出てきたのは、案の定夜空だった。

小鷹「……で、なんでお前が俺の背中なんか流してるんだ?」

夜空「それは……その……」

小鷹「?」

夜空「ひごろの……かんしゃというか……」

小鷹「は?」

夜空「だから感謝だ感謝! なんだかんだで世話になってるからな!
   その恩返しというわけだ!」

小鷹「いやその……え?」

夜空「なんだその意外そうな顔は……」

小鷹「いや、正直意外というか」

夜空「私だって、人に感謝くらいする……」

小鷹「それもそうだな……すまん」

夜空「謝罪はいいから、大人しく私に背中を流されていろ」

小鷹「あ、ああ……」

それからしばらく、無言の時間が続く。

小鷹「そういや、さ」

夜空「な、なんだ?」

小鷹「なんで馬のマスクなんて被ってたんだ?」

夜空「だって……恥ずかしいじゃないか」

小鷹「すまん、よく意味がわからないんだが」

夜空「だから……小鷹の裸なんて直視できないし、顔を見られるのも
   恥ずかしいし……!」

小鷹「? すまん、良く聞こえないんだが」

夜空「なんでもないこの馬鹿!」

夜空「さっぱりしたか?」

小鷹「ああ、お陰様で」

夜空「そうか、それは良かった」

夜空「では、私は先に戻るから」

小鷹「ん。ありがとな――ソラ」

夜空「――――っ!!」

なんとなく、昔の呼び方で呼んでみる。

俺たちが――『タカ』と『ソラ』が友達だった頃の呼び方で。

けれど、返ってきたのは頬への軽い衝撃と、

夜空「小鷹。二度とその名前で私を呼ぶな」

そんな、夜空の言葉だった。

夜空「私たちはもう『タカ』と『ソラ』には戻れないし、私は戻るつもりもない。
   だから――」

夜空「もう、その名前で呼ぶな」

そう言う夜空の顔は今にも泣き出しそうで。だから俺は

小鷹「……わかった」

としか返せなかった。

小鷹「……ごめんな」

夜空「ん、もういい」

小鷹「身体、ちゃんと拭いとけよ」

夜空「わかってる」

そして、何かを躊躇うようなそぶりを見せ、けれど夜空はそのまま風呂場を後にした。

小鷹「……何してるんだよ、俺」

風呂場に一人残った俺は、言いようのない気持ちを抱えたままお湯の中へと身体を沈めた。

マリア「おかえりなのだ、お兄ちゃん!」

風呂から上がると、皆がボードゲームをしているのが目に入る。

理科「おや先輩、ずいぶんと長風呂でしたね。もしや、理科たちの入ったお風呂のお湯に
   欲情しちゃってました?」

小鷹「浴場だけに、ってか? やかましいわ!」

全員「……」

小鷹「な、なんだよその目は!?」

理科「流石に今のは理科でもフォローできないレベルのオヤジギャグですよ……」

小鳩「あんちゃぁん……」

気がつけば全員(幸村でさえ)白い目で俺を見ていた。

マリア「ぎゃはははは!!!! うぇへ、うぇへへへへへへ……ゲッホ、ゴホッ!
    浴場で欲情って……ぶっ、くふふふふふふ……。お、お兄ちゃんは天才だな!
    げは、ひゃ、あひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!!!」

ただ1人、爆笑するマリアを除いて。

小鷹「で、お前らは何やってるんだ?」

理科「これですか? これは理科が持ってきた
   『しょっぱくもあり辛くもありしかし味わい深い人生ゲーム』です」

小鷹「どこかで聞いたようなネーミングだな……」

星奈「あたしの番ね……6っと。1、2、3……
   『大学に入ったは良いものの、デビューに失敗しぼっちになる。
    五月病にかかり3回休み』……なんなのよこの無駄にリアルなイベントは!?」

理科「先輩もやります?」

小鷹「いや、遠慮しとく……幸村はさっきから携帯いじってるみたいだけれど、
   何見てるんだ?」

幸村「ついったぁです」

小鷹「ああ……」

幸村「『ぜんいんにへんじをかえすのがともだちをつくるちかみち』と
   おしえられましたので、みなさんにへんじをかえしているのです」

小鷹「そうか……そ、その、頑張れな」

幸村「はい、あにき」

ピンポーン。

小鷹「ん? こんな時間に誰だ……はい、どちら様ですか?」

ステラ「夜分失礼いたします。ステラでございます」

小鷹「ああ、どうもこんばんわ。どうしたんですか?」

ステラ「旦那様よりお届け物がありまして……失礼してもよろしいでしょうか?」

小鷹「あ、はい。今ドアを開けます」

それにしても、理事長から届け物?

いったい何なんだろう……?

小鷹「お待たせしました」

ステラ「いえ。それで荷物なのですが」

小鷹「えーっと、この段ボールですか?」

ステラ「左様でございます」

小鷹「ずいぶんと……あるんですね……」

目の前には俺よりも少し高い段ボールの山が3つ。

小鷹「ちなみにこれ、中身は何なんですか?」

ステラ「開けてみてからのお楽しみ、でございます」

小鷹「はぁ……」

小鷹「っていうか、理事長はなんでこれを俺に?」

ステラ「お嬢様がお世話になっているお礼、とのことでしたが」

小鷹「……まあ、とりあえず『ありがとうございます、天馬さん』と伝えておいて
   くれますか?」

ステラ「承知いたしました。それと……」

ステラ「これは私からです」スッ

小鷹「?」

渡されたのは薄い袋で、中にはリング状の何かが……。

小鷹「ってこれ!?」

ステラ「では、ご武運を」グッ

小鷹「ちょっ、ステラさん!? ステラさぁぁぁぁん!?」

そんな俺の呼びかけに答えるものは誰もいなく、
声は虚しく宵闇に溶けていくのだった。

星奈「ちょっとー、なんなのよ。夜中に近所迷惑でしょ……って、なんなのこの荷物?」

小鷹「今さっきステラさんが持ってきたんだよ。理事長からって」

星奈「パパから……? ふぅん、珍しい。小鷹、パパによっぽど気に入られてるみたいね」

小鷹「そうなのか?」

星奈「そうよ。で、これ中身はなんなの?」

小鷹「開けてみてからのお楽しみ、だってさ」

星奈「ふぅん……じゃ、とりあえず中に運んじゃいましょっか……って重ッ!?」

小鷹「こっちもそれなりに重いぞ……しかもガチャガチャいってるし……本当に何なんだ」

その後、俺たちはどうにかこうにか荷物を全て運び入れたのだった。

夜空「なんなのだ、その大荷物は?」

星奈「あたしのパパからだって。中身は聞いてないけど」

小鷹「全部運び終えたことだし、とりあえず開けてみるか」

星奈「そうね、せっかくだし……」ベリベリ

星奈「……って、お酒?」

小鷹「こっちも酒だ……」

もしやと思って全部の段ボールを開けてみたが、予想通りというかなんというか、
中身は全て酒やらつまみだった。

しかもビールをはじめ、日本酒、焼酎、カクテル、ウィスキー、ブランデーなどなど、
多種多様なお酒がこれでもか! と詰めあわされていた。

チンタオビールとか、初めて見たぞ俺。

星奈「何考えてるのよパパは……」

がっくりとうなだれる星奈。

いやまあ、気持ちはわからないでもないけれど。

星奈「で、どうする、コレ?」

小鷹「どうするって……どうするも何も」

星奈「だから、飲むの? 飲まないの?」

小鷹「は?」

星奈「あたしはその……折角だし、飲んでもいいかなーって思わなくもなかったり……?」

なかったり? って言われても……。

星奈「それにホラ、親に内緒でお酒を飲むってのも、リア充っぽいじゃない?」

小鷹「それはまぁ……」

夜空「確かに……」

つっても、差し入れしてくれたのはお前の親なんだけどな。

夜空「まぁ、肉の言うことも一理ある……折角の好意を無駄にするのも悪いしな」

言いながら、瓶ビールを取り出す夜空。

夜空「それに、酔った勢いでしか言えない事もある」

そう言う夜空は、さっきと同じような目をしていた。今にも泣き出しそうな目を。

小鷹「……栓抜きとグラス、持って来るよ」

星奈「みなさーん、飲み物は行き渡りましたかー!?」

全員「ハーイ!」

さっきとは打って変わって、場の空気はやたらとハイになっていた。

夜空「何故肉が仕切っているのだ……」

星奈「では、記念すべき『第一回・隣人部お泊りパーティー』を祝って……
   かんぱーい!」

全員「かんぱーい!」

夜空「……乾杯」

カツンという小気味のいい音が響く。

みんなそれぞれ好みの酒を飲みながら談笑を――

小鷹「って、待て! 高等部の奴らはいいとして、小鳩とマリアは流石にマズいだろうが!」

小鳩・マリア「?」キョトン

小鷹「不思議そうな顔するなよ!?」

マリア「お兄ちゃん、ワインはキリストの血なんだぞ? だからワタシが飲んでも
    問題ないのだ!」

小鳩「ククク……我は吸血鬼にしてその真祖。神の子の血など水にも等しい……
   ううぅ、まじゅか……」

マリア「なんだ、吸血鬼はワインも飲めないのかー。やっぱり子供だな!」

小鳩「うっさいわ! 子供じゃないってゆーとるやろ!」

小鷹「いや、子供だろ」

小鳩「うぅー……」

小鷹「まぁ……ほどほどにな」

小鷹「幸村はやっぱり日本酒なんだな」

幸村「にっぽんだんじですゆえ」

小鷹「肴は炙った烏賊なんだな」

幸村「にっぽんだんじですゆえ」

小鷹「明かりはぼんやり灯りゃいい?」

幸村「にっぽんだんじですゆえ」

小鷹「……」

幸村「にっぽんだんじですゆえ」

小鷹「誰か水! 水持って来い!!」

小鷹「理科は何飲んで……って臭っ!? 異様に酒臭っ!?」

理科「んふふふふ、せんぱぁい……女の子にくさいって言っちゃダメれすよぉ……」

なんでこいついきなりここまで出来上がってるの!?

小鷹「おい、お前何飲んでるんだ? ちょっと見せてみろ……」

理科「んぅ? 普通のお酒ですよぉ? 透明のぉー、
   工業用アルコールみたいなぁー……」

小鷹「って、これスピリタスじゃねぇか!? しかもストレート!」

良く急性アル中にならなかったな……。いやホントに。

小鷹「とりあえず、これは没収な」ヒョイッ

理科「あぁん、小鷹先輩ぃぃぃぃ」

小鷹「足にしがみつくな!」

理科「あと一杯……あと一杯だけぇ……」

小鷹「飲んだくれのオッサンかお前は! ウーロン茶でも飲んでろ!」

理科「じゃあそれでいいれすからぁ、こだかせんぱいがのませてくらさいよぉ……」

ついに呂律すらまわらなくなってきたか……。

小鷹「ったく、しゃあないな……ほら、飲めよ」

新しいグラスにウーロン茶を注いで、理科の口元に当てる。
空いた手で後頭部を支えるのも忘れずに。

理科「えっとあの……先輩?」

小鷹「ほら、飲めって」

理科「えーっと……では、いただき、ます……」

コクコク、と少しずつ飲み干していく理科。

やがてグラスが空になると、

理科「うぇっへっへっへ……ユニバァァァス……」

と謎のつぶやきを残して、落ちた。

小鷹「これで全員、っと」

早くも酔いつぶれた幸村と理科、就寝時間的な意味で限界を迎えたマリアと小鳩を
寝室へと運んでリビングに戻る。

夜空と星奈は何か話しながら、まだチビチビと飲み続けている。

小鷹「さて、と」

言いつつ腰を下ろす。ようやく俺も本格的に飲み始められるな。

星奈「ん、ああ、戻ってきたのね。ご苦労様」

小鷹「ん。2人は何飲んでるんだ?」

星奈「あたしはチューハイ」

夜空「私はビールだ」

星奈「小鷹は? 何飲む?」

小鷹「じゃあ、俺もビールで」

星奈「ん、了解……はい」

小鷹「サンキュ。じゃあ改めて……乾杯」

夜空・星奈「乾杯」

小鷹「にしても、みんな意外と酒弱かったんだな……」

星奈「あたしも強くないけどね」

小鷹「そういや天馬さんも弱かったっけ」

星奈「そうそう。そこだけ似ちゃったみたいでさ」

夜空「天馬、とは誰だ?」

星奈「あたしのパパだけど?」

夜空「何故小鷹が肉の父親のことを……いや、なんでもない」

星奈「ん? ふっふ~、気になる? 気になるの? 気になるんでちゅか?
   教えて欲しい? 教えてあげようか? 教えるわけないでしょ
   バァァァァァァカ!!」

夜空「ふん……別に気になどなっていない」

小鷹「前に星奈の家に泊まった時、一緒に酒を飲んだんだよ」

夜空「肉の家に泊まりに、か」

夜空「もしやと思うが、まさか貴様達はその……付き合っているのか?」

何故か苦しそうに、夜空は言う。

星奈「は?」

小鷹「付き合ってるって……俺と、星奈が?」

夜空「……そうだ」

顔をあわせる俺と星奈。

やがて星奈の顔が真っ赤になり、

星奈「あははははははは!! げっほごほおえぇぇぇ……つ、付き合ってるですって!?
   このあたしと!? 小鷹が!? ……っぷ、ぷひゅひゅひゅひゅうぇえへへへ……
   ちょ、ちょっと待って……笑いすぎておなかいた……ぶふふふふふ……」

小鷹「そこまで笑うことなくね?」

星奈「だって……ありえないでしょ……あたしと小鷹が、ブッ……付き合うとか……
   ……あー、笑った笑った」

夜空「では、貴様らは」

小鷹「付き合ってないよ、残念ながら」

夜空「そう、か」

星奈「っていうかさ、こういう時ってどんな話をするものなのかしらね?」

夜空「知らん。流石に私もトモちゃんとお酒を飲んだことはないからな」

星奈「小鷹、アンタはなんかこういう経験ないわけ?」

小鷹「んー……そう言われても……あ、1つだけあった。
   つっても参考になるかわからないけど」

星奈「いいから言ってみなさい。参考になるかならないかはあたし達が決めるから」

小鷹「あれは中学の修学旅行だったんだけど、確かその時は
   好きな人の話とかしてたな」

夜空・星奈「す、好きな人の話!?」

なんだ!? 2人とも異様に食いつきがいいぞ!?

星奈「あ、アンタにはいたわけ? その……好きな人とか」

小鷹「いたと思うか?」

夜空・星奈「いや、全然」

小鷹「」

小鷹「まあ、お察しの通り俺は他の面子がワイワイやってるのを
   遠巻きで見てただけだよ……って、なに安心してるんだ?」

星奈「別になんでもないわよ!」

夜空「しかし好きな人、か……小鷹はその、いるのか? 好きな人」

小鷹「それは今ってことか?」

夜空「当たり前だろう」

こんな質問をしてくるなんて、普段の夜空からはとても考えられない。
恐らく、かなり回ってるな……。

小鷹「んー……まぁ、いる、かな」

夜空・星奈「!?」

星奈「へ、へぇ~。小鷹のクセに生意気ね……で、相手は誰なの?」

小鷹「それ、言わなきゃダメか?」

夜空「ダメだ」
星奈「ダメよ」

こんな時だけシンクロするなよ。っていうか2人とも顔近いから!

夜空「隣人部の誰かか?」

小鷹「そういうことになる、かな?」

実際他に付き合いのある女性なんて、ケイトかステラさんくらいしかいないしな。

夜空「で、誰なんだ?」

だから顔近いってば。

とはいえ、言わずに誤魔化せる雰囲気じゃないな……。
まあここまで言っちゃったんだし、腹をくくるか。
いざとなったら酒のせいにすればいいし。

小鷹「っとその……お前だよ、夜空」

夜空・星奈「!?」

夜空「ちょちょちょちょっと待て! 外宇宙からのノイズが入って
   良く聞こえなかったんだが、もう一度言ってくれないか?」

小鷹「だから、俺は夜空が好きなんだって」

星奈「」

夜空「ええええと、あのその、ど……どんなところがだ?」

小鷹「どんなところって……一見無茶苦茶だけど実は優しいところとか、
   普段表に出さないけれど隣人部のみんなのことを考えてるとこととか、
   意外と家庭的なとことか……まあ全部ひっくるめてかなあとは……」

夜空「ちょ、ちょっと待て」

小鷹「お、おう?」

夜空「うわ、ちょ……えっ? ちょっとどういうこと? 小鷹が好き? 私のことを?
   いやそんなまさか……でもでもちゃんと聞いたし、待ってちょっとダメだって、
   こんな不意打ちズルいって……こんな……うわ、ちょ、涙でちゃ……」

星奈「……良かったじゃない、夜空」コソッ

夜空「……肉?」

星奈「好きだったんでしょ、アンタも?」

夜空「わ、私は別に小鷹のことなど……」

星奈「あーもー、こんな時まで意地はってるんじゃないの!」

星奈「好きだったんでしょ!? 好きって言ってもらえたんでしょ!?
   だったらアンタもちゃんと好きだって伝えなさい!」

夜空「肉……」

星奈「恥ずかしいかもしんないけど、ちゃんと自分の気持ちを伝えなさいよ!
   そんで、2人でずっと笑ってなさい! 胸を張って幸せだって言いなさい!」

星奈「じゃないと、あたしが惨めじゃない……」

星奈「わかってたわよ、アンタが小鷹の事をどう思ってるかなんて。
   っていうかバレバレもいいとこよね! 気付いてないのは
   本人くらいだったんじゃない?」

星奈「やっぱり鈍いわよアイツ。その上見た目はヤンキーだし評判最悪だし、バカだし、
   かと思えば意外と優しいし面倒見もいいし、困ったときには助けてくれるし、
   そんな小鷹だからあたしも……」

星奈「好きに、なっちゃってた……」

星奈「でもね、小鷹はアンタを選んだの。他の誰でもなく、アンタをね」

星奈「だからアンタは笑ってなさい。誰に憚ることもなく、アイツの隣で」

夜空「……うん」

星奈「だからほら、ちゃんと伝えなさい? 自分の気持ちを」

夜空「う、うん……ありがとう、せn」

小鷹「あと、星奈のことも好きだぞ」

夜空・星奈「……」

夜空・星奈「………………は?」

星奈「は? ちょっ、待っ……はぁあ!?」

小鷹「ん? だから好きな人の話だろ?」

小鷹「星奈の意外と努力家なところとか、俺は好きだぞ」

星奈「あ、ありがと……ってそうじゃなくて!」

小鷹「理科はちょっと変なところもあるけど色々頑張ってるし、
   幸村も幸村でこんな俺を慕ってくれてるしな」

小鷹「小鳩は可愛い妹だし、マリアも妹みたいなもんだしな」

小鷹「だから、俺は隣人部の奴らはみんな好きだぞ……って、
   なんでお2人ともそんな怖い顔をしてるんでせうか?」

星奈「最ッ低……!」
夜空「最低だな……」

小鷹「えぇーっと、2人とも何をそんなに怒って……いやスマン! 良くわからんけど
   俺が悪かった! だからその振り上げた拳を下ろして……」

夜空「問答」星奈「無用」

夜空・星奈「死、ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」

ガッシボカッ。
俺は死んだ。

夜空「死にたい……死にたい……」

星奈「アンタなんかまだマシでしょ……あたしなんてあんな小っ恥ずかしいセリフを
   ダラダラと……うわぁぁぁぁぁ死にたい死にたい死にたい死にたい!!!!!」

夜空「確かに、貴様の吐いたセリフのクサさに比べればまだ救いがあるか……」

星奈「ちょ、そこはフォローしてよ……」

夜空「しかし、私のダメージだって相当だぞ……まるで天国から地獄に
   落とされた気分だ……」

星奈「それは……あーうん、ゴメン。でも、それだけ本気だったってことじゃない」

夜空「フン、それを言うなら貴様だって……」

星奈「まぁ、ね……」

夜空「悪趣味なヤツ……」

星奈「お互い様でしょ……」

夜空・星奈「……」

小鷹「あのー、俺が悪かったから、そろそろ中に入れてくれないか?
   流石に冬の夜は冷えるというか……」

夜空・星奈「うるさい、死ね!!」

小鷹「し、死ぬかと思った……」

星奈「当たり前でしょ、死なせるつもりだったんだから」

小鷹「ひでぇ!?」

星奈「うるさい! アンタはそれぐらいされて当然なの!!」

小鷹「だから悪かったって言ってるじゃないか……」

星奈「謝って済むことと済まない事が……って、何それ?」

小鷹「ん?」

星奈「アンタの足元に落ちてるやつよ」

小鷹「足元って……!?」

近藤さん「」ハーイ

小鷹「」

星奈「なんだろこれ? 中に何か入ってるけど、食べ物とかじゃなさそうだし」

夜空「」パクパク

小鷹「」

夜空「肉、捨てろ、今すぐ」

星奈「えぇー、でも中身が気にならない?」

夜空「いいから! 早く!」

星奈「で、小鷹。これってなんなの?」

小鷹「…………ドームデス」

星奈「? 良く聞こえないんだけど」

小鷹「コンドーム、です……」

星奈「えっと、コンドームって……あの?」

小鷹「はい、避妊具のコンドームです」

星奈「えっと、つまりエッチするときに使うヤツよね?」

小鷹「はい……」

星奈「それが、なんでアンタの家にあるわけ?」

小鷹「そ、それはさっきステラさんが…………」

星奈「……すわ」

小鷹「……え?」

星奈「殺すわ」

星奈「変態変態変態変態殺す殺す殺す殺す虚勢虚勢虚勢虚勢虚勢死死死死死死死死死死
   死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死
   死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死死」

夜空「落ち着け肉! それはどっちかっていうと私のキャラだぞ!?」

小鷹「いやお前も落ち着けよ!?」

星奈「で、それはステラが持ってきたもので、アンタが用意したものじゃない、と」

小鷹「さっきからそう言ってるだろ!?」

星奈「それはわかったけど……じゃあ、なんで今の今まで持ってたわけ?」

小鷹「は?」

夜空「確かにそうだな。本当に不要だと思っているなら、すぐに捨てればいい話だ」

小鷹「それは、タイミングが無くて……」

星奈「じゃあつまり、あたし達をどうこうしようと思って持ってたわけじゃない
   ってことでいいのね?」

小鷹「当たり前だろ!? 俺がお前達をそんな目で見るはずないじゃないか」

星奈「それはそれでムカつくわね……」

小鷹「もうどうしろっつーのさ」

夜空「つまり、小鷹は私たちのことを性的な目で見たことは一度もないし、
   今後も一切そんなことは起きないと天地神明と明日太郎に誓って
   断言するんだな?」

小鷹「ああ」

夜空「」イラッ
星奈「」イラッ

小鷹「いや、さ。正直なところ俺だって男だから、
   そういうことには興味が無いわけじゃないさ」

夜空「ん?」

小鷹「夜空も星奈も、他の皆も可愛いし、そりゃ邪な気持ちを抱く事だってあるさ」

小鷹「でも、俺は隣人部の奴らを仲間だと……大事な友達だと思ってる」

小鷹「だから、傷つけたくないし、変な妄想で汚したくもない」

夜空・星奈「小鷹……」

小鷹「だから……」

星奈「……そっか」

夜空「……ふん。だったらやることは1つだ」

夜空「去勢しろ!」
星奈「去勢するしかないわね!!」

小鷹「わけがわからないよ」

星奈「でもまあ、あたし達が女として見られてないわけじゃないってわかって
   ある意味一安心かしら」

夜空「ふむ……まあ、そういう考え方もあるか」

星奈「でも、ちょっと気になったんだけど」

小鷹「ん?」

星奈「アンタにとってあたしと夜空、どっちが魅力的に見えてるわけ?」

小鷹「は?」

夜空「ふむ、それは私も気になるな」

小鷹「ちょちょちょ……え? ……え?」

星奈「まあ、このあたしとクソ夜空とじゃハナから勝負は見えてるけれど、
   念の為確認を、と思ってね」

夜空「そうだな。私と腐れ姦淫汁まみれペットの腐肉じゃ勝負にすらならんが
   是非小鷹の口から判定を聞かせてもらいたいものだな」

星奈「……」

夜空「……」

小鷹「たすけてぬらえもん」

星奈「で?」

夜空「どっちなんだ?」

小鷹「えっと……ど、どっ」

星奈「『どっちも可愛いです』なんて腑抜けた答えを口にしたら、アンタのお尻の穴に
   T字カミソリブチこんでゴシゴシこすってやるから覚悟しときなさい?」ニッコリ

小鷹「……ハイ」

星奈「で、どっち?」ニッコリ

夜空「どっちなんだ?」ニコニコ

小鷹「えっと……ハッ!」ピコーン

小鷹「その……なんだ。俺達も知り合ってそこそこ経つけれど、まだまだ知らないことも
   色々あったりするわけで!」

星奈「だから?」

小鷹「だから今の段階で結論を出すのは後々禍根を残すというか早計というか」

夜空「つまり、判断材料が足りないと?」

小鷹「そういうこと」コクコク

星奈「そっかー。そりゃ確かに知らないこともあるかー。なら」

小鷹「そう、ならしょうがな」

星奈「なら、今知ればいいじゃない」

小鷹「」

そして気が付けば、俺の左手にはいつの間にか星奈の胸が握られていた。

小鷹「………………………………………………………………………………………………
   ………………………………………………………………………………………………
   ……………………………………………………………………………………は?」

夜空「ちょっ、肉、貴様っ!?」

試しに軽く手を動かしてみる。

ふよふよ。
ふよふよ。

うん。肉だ。

俺の手の中にあるのは確かに肉でつまり星奈の胸であるところでどういうことかというと
星奈の胸を俺が握ってて星奈の胸が俺に握られててあったかくてやわらかくてちょっと力
を入れると指先が沈んで程よい弾力が心地よくてつまるところおっぱいだった。

だから、その。

小鷹「何してんのお前!?」

夜空「いやホント何してるんだ!?」

星奈「何って……胸を揉ませてるんだけど?」キョトン

夜空「え、何これ? 私達が間違ってる流れなのか?」

星奈「いや、小鷹が『判断材料が足りない』っていうから与えてあげてるんだけど?」

小鷹「」

夜空「やはり貴様はまごうことなきビッチだ!! 私にそれ以上近づくんじゃない!
   この歩く『淫乱団地妻~宅配便屋さん、私もう我慢できないの~』め!!」

星奈「えぇ~? なにいってるんですかぁ~ 星奈わっかんなぁ~い。
   っていうかぁー、もしかして嫉妬してるんですかぁ~? 自分にぃー、
   揉ませるだけの胸がないからぁー。みたいな~」

夜空「そんなことはない! 軽々しく他人に身体を触らせるのは間違っていると
   言ってるんだ」

星奈「軽々しくじゃないわよ」

夜空「っ、」

星奈「軽々しくじゃない。アンタだって、あたしがこんなことする理由、
   わかってるでしょ」

夜空「そ、それは……」

星奈「あ、それとも本当にただの嫉妬? 自分に胸がないから」

夜空「」ブチッ

夜空「さっきから大人しくしていれば、貧乳だ胸無しだ断崖絶壁だと
   好き勝手言ってくれたな、小鷹!?」

小鷹「ちょ、待て!? 俺はそんなこと一言も言ってないだろ!?」

夜空「肉の言葉を否定しないということは、同意しているのと同じだ」

小鷹「なんだよその魔女狩り的な理屈は……」

夜空「それに私の胸は小さいんじゃない。大きすぎる故に自分自身の重力に押し潰されて
   小さく見えてしまっているだけだ!! つまり、乳密度的にはクソ肉の胸なんかより
   余程素晴らしい胸なのだ!!」

小鷹「聞いちゃいねぇ……ってか、なんだよ乳密度って……」

小鷹「だいたい、俺は星奈に無理矢理触らされただけで……」

星奈「あたしの胸を揉みしだきながら言っても説得力無いわよ」

小鷹「なんと」

夜空「さあ、揉め!」

小鷹「いや、でも……」

夜空「いいから、何も言わずに揉め! ……あまり女に恥をかかせるんじゃない」

小鷹「……わかった。じゃあ失礼して……」

夜空「んっ……」ピクッ

小鷹「すまん、痛かったか?」

夜空「いや、大丈夫だ……少し驚いただけだ」

夜空「で、どうだ……その、私の胸は?」

小鷹「ん……確かに星奈よりは小さいけれど、掌に収まるくらいの、ちょうどいいサイズだな……
   弾力も星奈の胸より強くて、少し残ってるしこりも相まってまた違ったエロスを
   生み出している。とてもとても味わい深い胸だと思う。本当に……」

小鷹「本当に、どうしてこうなった」

星奈「で、小鷹はどっちの胸が好きなの?」

小鷹「うーん……」

小鷹「さっきも言ったとおり、夜空の胸は味わい深いものがある」

夜空「!」

小鷹「けれど悲しいかな、大きな胸というのはそれ単体で高い攻撃力を持っているのも
   また事実」

星奈「っ!」

小鷹「総合的に見て……」

夜空・星奈「」ゴクリ

小鷹「星奈の勝ちっ!」

星奈「いよっしゃあああああああ!!!!!!!」グッ

夜空「なん……だと……!?」

星奈「はっはー! バーカバーカバカ夜空! 何が『乳密度(キリッ』よ! あんたは
   まごうことなきただの貧! 乳! なのよ! わかったら大人しく負けを認めて
   『私は負け犬の貧乳毒舌根暗女ですぶひぃ。どうぞ私でお履物をお拭き下さいぶひぃ』
   とか言ってみなさいよ踏んであげるから!! このバァァァァァァァカ!!!」

夜空「」イラッ

小鷹「さて、勝敗も決したことだし俺はそろそろ寝……」

夜空「待て小鷹。服の上から触っただけで私の胸を知った気になってもらっては困る」

小鷹「えーと……つまり?」

夜空「直に揉め。判定を決めるのはそれからだ」

星奈「ちょっ、そんなのずっこいわよ!?」

夜空「ズルくなどないわ! 悔しかったら貴様も同じ土俵に上がってみろ」

星奈「……良いわよ、やってやろうじゃない」

小鷹「ああ、やっぱり俺の意思は関係ないんですね」

夜空と星奈はパジャマのボタンを外すと、俺の胸に背中を預けて来た。

小鷹「その……本当に良いのか?」

星奈「しつこいわね、いいから早くやんなさいよ」

小鷹「……わかった。じゃ、触るぞ。」

夜空「……んっ」ピクッ

星奈「……あふっ」

星奈「ちょ……小鷹……いきなりがっつきすぎ……」

小鷹「そんなこと言われても……だいたい、こんな状況で理性を保ってられる方が
   おかしいっつーの……」

夜空「それは……んっ、困る……。小鷹には、私と肉の胸を、っく、正確に
   品評してもらわねばならないからな……」

小鷹「そんなこと言われても……星奈のは服の上からとは比べ物にならないくらい
   柔らかいし、夜空のも肌理が細かくてずっと触ってたいくらい気持ちいいし……
   こんなの、甲乙つけられるかよ!」

夜空「バカ……」

星奈「小鷹の触り方、やらしい……なんかっ、せつなくなっちゃ……ふあぁぁ!?」

夜空「肉、まさか貴様胸だけでイッったのか?」

星奈「聞かないでよ……わっか……んないわよ……だってこんなの、はじめて……」

星奈「じぶんでするときは……こんなふうになったりしないのに……
   こだかにさわられてるとおもったら、あたまボーっとして、ふわーっとして、
   なんかすごいのがきたとおもったら、まっしろになって……」

夜空「自分でって……貴様、なんて破廉恥な……」

星奈「なによぉ……アンタだって、知らないわけじゃないんでしょ?」

夜空「うぐっ……それは、その……って、なんで貴様に言わなければならんのだ!?」

星奈「でも、結局引き分けか……悔しいな」

夜空「そうだな……私もこのままで終わるのは不本意だ。
   だから次で勝負を決めるぞ」

小鷹「次って……ちょ、まさか!?」

夜空「そのまさかだ」

夜空「小鷹、私を抱け」

小鷹「待てよ夜空! どういう意味だよ!?」

夜空「? 私を犯せと言ったほうが良かったか?」

小鷹「そう言う意味じゃなくて! ああもう! さんざん胸もんどいてなんだけど、
   今日のお前らはちょっとおかしいぞ! ちょっと頭を冷やしてよく考えてみろよ!」

夜空「よく考えろ、だと?」

小鷹「そうだよ! 対抗心だけで抱けだの犯せだの、そんなんでお前を抱いても
   嬉しくもなんともねえよ! だから夜空、もっと自分を大事に――」

夜空「黙れ、馬鹿が」

小鷹「っ!?」

夜空「良く考えなければならないのは貴様だ馬鹿者」

夜空「私が肉への対抗心程度で異性に身体を預けるような女に見えるのか貴様は?
   どうなんだ、答えてみろ?」

小鷹「……見えねえよ」

夜空「ああそうだろう。いくら肉がいけ好かない女だろうが、私達を見比べるのが
   そんじょそこらのどうでもいい男ならここまで張り合わんし、
   何度負けようがどうでもいい」

小鷹「じゃあどうして」

夜空「お前だからだろうが!!」

夜空「お前だから……身体を張ったって、どんな汚い手を使ったって、
   絶対に負けたくないんだろうが……肉にも、他の誰にも……」

小鷹「夜空……」

夜空「好きなんだ、小鷹」

夜空「私はお前が好きなんだよ……」

夜空「いつからだったかはわからない。あの日お前と再会した時なのか、
   それとも、私がお前に『自分は女だ』と告白しようと思った時からだったのか」

夜空「お前が私を――『ソラ』を覚えていてくれた時は死ぬほど嬉しかった。
   昔のように、友達に戻れるんじゃないかと思った」

夜空「でも、同時に怖かった。だってそうだろう?
   『ソラ』と『タカ』は友達だけれど、『夜空』がなりたいのは『小鷹の』友達じゃなくて
   恋人だったんだから」

夜空「昔のように友達に戻って、友達のまま終わってしまうのが怖かったんだ」

小鷹「そっか……だからあの時、お前は……」

夜空「小鷹、好きだ」

小鷹「……うん」

夜空「好きなんだ……」

小鷹「ありがとう。でも、返事はもうちょっとだけ待って欲しい」

小鷹「俺にはもう1人、気持ちを確認しなきゃいけない子がいるから」

小鷹「そうだよな、星奈?」

星奈「ま、ここであたしが『あたしが小鷹に惚れてるとかありえないんですけどプゲラー』
   って言えば、丸く収まるんだろうけどさ」

星奈「生憎というかなんというか、そうもいかない事情があるのよね」

星奈「っていうか、だーれが夜空のハッピーエンドの為に身を引くもんですかバァァァカ!
   って感じよね」

星奈「まあ、夜空と小鷹の昔の事とかなんやかんやあるのはわかったけどさ、でもそんなの
   あたしには一切関係ないわけだし」

星奈「だからあたしはあたしで勝手にやらせてもらうわ」

星奈「あのね小鷹、アンタもしかしなくてもあたしがアンタに惚れてるとかヌルいこと
   考えてるでしょ?」

星奈「だとしたら、そんな妄想今すぐゴミ箱にブン投げなさい」

星奈「あのね、あたしは」

星奈「とっくにアンタにベタ惚れたっつーのよこのクソバカ!」

星奈「きっかけ? 理由? そんなもんこっちが聞きたいわよ! 気が付いたら
   好きになってて、好きが大好きになって、大好きよりもっと好きになって!
   1日中アンタのことしか考えられない時だってあったわよ!」

星奈「アンタは自覚無いだろうけど、アンタが言った何気ない一言で
   死ぬほど凹む日もあったし、死ぬほど嬉しくなった時もあったわよ!
   それぐらい小鷹の事が好きなのよあたしは!」

星奈「知ってる? 笑えることにあたしこれが初恋なんだってさ!
   柏崎さんちの星奈ちゃんは恋愛免疫ゼロでしたーってね」

星奈「だから、色々妄想したりもしたわよ。小鷹と恋人になったらどうしようとか
   初デートはどこに行こうとか、新婚旅行はのんびり熱海にでも行こうとか」

星奈「どうやって小鷹に告白しよう、とか」

星奈「ロマンチックなシチュエーションとかも考えて、告白のセリフも練習したりして……
   でも結局全部パーよ! 笑っちゃうわよね」

星奈「笑いな、さいよ……」

星奈「ねぇ、小鷹?」

星奈「あたし、小鷹が好き」

星奈「夜空にも理科にも幸村にも、他の誰にも渡したくない」

星奈「小鷹に、あたしを選んで欲しい」

星奈「好きだって、愛してるって、言って欲しい。他の誰でもない、あたしにだけ」

小鷹「夜空」

夜空「うん」

小鷹「星奈」

星奈「はい……」

小鷹「2人の気持ち、すっげえ嬉しい」

小鷹「でも、やっぱり俺にとっては2人とも大切な人なんだ。
   どっち片方を選ぶなんて、無理だ」

夜空「っ……」

星奈「そんなっ……!」

小鷹「だから!」

小鷹「だから俺は、2人とも選ぶよ」

夜空・星奈「……は?」

小鷹「そもそも、2人とも好きなのにどっちか1人しか選べないってのが間違ってるんだ」

小鷹「自分が滅茶苦茶なことを言ってるのはわかってるし、嫌われてもしょうがないと思う」

小鷹「でも、俺は2人とも幸せに……」

星奈「あーハイハイもういいから……」

夜空「このクソ肉と一生を共にするなどゾッとしないどころの話じゃないが……」

星奈「それはお互い様だっつーの……でも、ここで断ったらそこのクソ女狐と小鷹が
   キャッキャウフフすることになるんでしょ? それだけは死んでもごめんだし」

夜空「私だって、貴様のハッピーエンドのために身を引くなど御免被る」

小鷹「ってことは、2人とも」

夜空「言わせるなバカ。……まあ、惚れた弱みというヤツだ」

星奈「ホンット最低な答えよね。どうせなら、『全員俺が面倒見てやる』くらい言えってーの」

小鷹「と、いうわけで無事話もまとまったことだし、そろそろ……」

星奈「そうね、そろそろ……限界だわ」

夜空「奇遇だな肉。私もそろそろヤバい」

小鷹「……え?」

夜空「うっぷ……」
星奈「うげ……」

夜空・星奈「ぅおげえええええええええええええええェェぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」

この世は広けれど、女の子2人から同時に告白された上に両方と付き合うことになって、
さらにその2人から付き合い始めた直後にゲロの洗礼を受けたのは俺くらいなものだろう。

マーライオン2頭が吐き出したブツは容赦なく俺達3人に降りかかり、結果こうして
3人で風呂に入ることになった。

俺は後で良いと言ったのだけれど、「恋人なんだから」と星奈に押し切られる形で
こうしてご一緒させていただいてるわけだが……正直、目のやり場に困る。

さっき散々揉みしだいた2人の胸だったが、こうして目の当たりにしてみると
また違った刺激があるというか……正直、最高です。

夜空の胸はシャワーのお湯を弾くほどの艶やかさだし、
星奈はといえば湯船に浮かぶ2つの凶器が圧巻の一言に尽きる。

星奈「……で、なんでアンタはそんな隅っこでちっちゃくなってるわけ?」

小鷹「いやこれはその……止むに止まれる事情があるというか」

主に下半身的な意味で。

星奈「まあ、なんとなく予想はついたけど……でも、あたしは気にしないわよ。
   だって……恋人同士、なんだし」

夜空「むっ……肉、1つだけ言っておくが、小鷹は貴様の恋人ではないからな」

星奈「なによ。今更『小鷹は私の恋人だ』とか言い出すんじゃないでしょうね?」

夜空「違う。『私達の』、だ」

星奈「……そ。ならいいけど」

夜空「……フン」

星奈「ほら、小鷹もこっち来て、一緒に湯船に入る!」

小鷹「いや、そうは言っても、その湯船じゃ1人が限界だろ……」

星奈「でも、そのままじゃ小鷹が風邪ひいちゃうし……あ、そうだ。
   だったら、こういうのはどう?」

何か思いついたのか、一度湯船を出る星奈。

そして、俺を湯船に入れた後、再び自分も湯船に入ってくる。

わかりやすく言うと、肉 オン 俺。

うん、確かにこれなら2人とも風邪をひかずに済むけれど、これはこれでまた
別の問題があるわけで……!!

そんな俺の苦悩などいざ知らず、我が愚息はスクスクと大きく育って

星奈「……ねえ、小鷹。あたしのお尻にその……固いものが当たってるんだけど……」

夜空「!?」

星奈「もしかしなくても、アレ……よね?」

どう答えろっつーんだよ!?

小鷹「ゴソウゾウニオマカセシマス」

星奈「これって……あたし達に興奮してるってことだよね?」

小鷹「お前……この状況で興奮しないヤツなんているか馬鹿」

星奈「そっか……なんか嬉しいかも」

夜空「肉……キサマ私を差し置いて1人だけ小鷹とイチャつくなんて良い度胸じゃないか?
   あァ!?」

星奈「ハァ!? 先に抜け駆けしたのはアンタでしょうが!」

夜空「な、何のことだ……?」

星奈「知ってるんだからね。あたしが小鳩ちゃんのネグリジェ姿に悶えてる隙に、
   アンタが小鷹の背中を流してたってことは!」

夜空「き、貴様……なぜそれを!?」

星奈「いや、普通に気付くでしょ」

夜空「私としたことが……不覚だ」

星奈「……あ、そうだ。良いこと思いついちゃった」

星奈「ねえ小鷹、小鷹はまだ身体洗ってないわよね? 
   ちょうど夜空も洗い終わったみたいだし、洗っちゃえば?」

小鷹「あ、ああ……そうするか」

星奈「じゃあはい、ここに座って?」

小鷹「それはいいけど……なんで星奈は俺の背中にピッタリはりついてるわけ?」

星奈「あたしが小鷹の背中を洗ってあげようと思って。夜空にはさせて
   あたしにはさせてくれないなんてこと、ないわよね?」ニッコリ

小鷹「ヨロシクオネガイシマス」

星奈「夜空も、文句無いわよね?」

夜空「フン……好きにすればいい」

星奈「では遠慮なく……」フニュッ

小鷹「って、オイ! 今ふにゅって言ったぞ! なにこれスポンジじゃないけど!?
   なに!? なんなの!?」

星奈「何って……」

星奈「あたしの胸だけど?」ニッコリ

夜空「肉貴様ァァァァァァァァ!!!」

星奈「ちょ、夜空! 湯船のお湯がこっちまで飛んでるから!」

夜空「嫌がらせか? 嫌がらせなのか? あァ!?」

星奈「ちょっとぉー、自分が貧乳だからっていちゃもんつけるのはやめてくれるぅー?
   貧乳の嫉妬はぁー、見苦しいわよぉー♪」タユンタユン

夜空「殺す……いつか絶対に殺す……」

星奈「小鷹、痒いところは無い?」

小鷹「ダイジョウブデス」

星奈「もうちょっと強いほうがいいかな?」

小鷹「オマカセシマス」

星奈「ん、了解♪ じゃあちょこっと頑張っちゃおうかな……ん……っく、ふぅ……」

星奈「あふっ……ふゎっ…………ん……」

慣れない動きをする星奈の吐息が耳をくすぐり、俺の思考能力を徐々に徐々に低下させていく。

それとは逆に、背中に当たる柔らかさと徐々に硬くなっていくその中央の感触が、
今俺の背後で起きている事態を否が応にも強制的に認識させて来る。

正直、これはヘビの生殺しだ。

星奈は飽くまで背中を洗うだけに終始し、モノを含む身体の前面には一切触れようとしない。

まるで、俺からねだるのを待っているかのように。

星奈「はぁ……んぁ……っ、ふふっ」

星奈「ねえ小鷹」

星奈「楽にしてあげようか?」

小鷹「っ!?」

その時、星奈の手が俺の太股に触れる。

星奈「小鷹の言うことなら、あたし何でも聞いてあげるわよ?」

小鷹「あ」

星奈「どんなにエッチなことでも」

小鷹「ああ……」

星奈「だから、ね? 口に出して言って?」

星奈「『俺をイカせて下さい』って」

そうか。言えば楽になれるのか……。

小鷹「お、俺を……」

星奈「うん」

小鷹「イカせて……」

ください、と続けようとして、

夜空「そういえば、先程の礼をまだしてもらってないが?」

という夜空の言葉に遮られた。

小鷹「……礼?」

夜空「そうだ。さっきは私がお前の身体を洗ってやったろう?
   だから今度はお前に私の身体を洗ってもらわねばな」

星奈「夜空……アンタはそうやってあたしの邪魔ばっかりして……!」

夜空「言いがかりはやめろ肉。それにお前は小鷹の身体を洗っているだけだし、
   私は小鷹の空いてる手で身体を洗ってもらおうとしているだけだ。
   何の不都合がある?」

星奈「クッ……好きにすればいいじゃない」

夜空「ああ、そうさせてもらおう」

夜空「というわけで、頼んだぞ小鷹」

小鷹「ああ、わかった……」

と、ここでちょっとした悪戯心が芽生えた。

夜空「スポンジは……って、ちょ、小鷹、お前何を……!?」

夜空の身体を抱きかかえて、俺の膝の上に乗せる。
所謂、対面座位というヤツだ。

小鷹「何をも何も、夜空の身体を洗おうとしてるだけだけど?」

夜空「まさか貴様……」

小鷹「うん、多分そのまさか」

夜空「ちょ、止めろ馬鹿私は普通に洗えと言っているのだ!!」

小鷹「夜空」

夜空「うるさい黙れいいから放せこの馬鹿小鷹」

小鷹「愛してる」

夜空「あっ……」

耳元でそう囁くと、夜空の四肢の力が驚くくらいあっさりと抜ける。

夜空「痛くしたら、許さないからな」

小鷹「ん、わかった」

返事をしながら、身体にボディソープを馴染ませ、
それからゆっくりと腰を揺らし始める。

徐々に徐々に、少しずつ揺れを大きくしていく。

夜空「……ん…………ぁぅ、んっふ……」

俺の胸で夜空の乳首を、モノでクリを擦るように動きを調整する。

次第に夜空の吐息にも艶かしい声が増えていき、
次第にそれはあえぎ声に変わっていく。

夜空「んぁあ……小鷹……小鷹ぁ……」

小鷹「夜空……夜空っ……!!」

星奈「ちょっとぉー、2人だけで盛り上がらないでよ」

言いながら、星奈は必死に胸とアソコを俺の背中に擦り付けて来る。

小鷹「悪い悪い、星奈も可愛がってやらないと不公平だよな」

夜空を右手だけで支えられるように体位を調整し、
空いた手で星奈のアソコを愛撫する。

小鷹「なんだ……もうびしょ濡れじゃないか」

星奈「そういうことは、思っても言うな……馬鹿!」

小鷹「悪い」

お詫びにと、クリ○リスを指で挟んで擦りあげる。

星奈「~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!!」

ビクビクッと星奈の身体が震えたかと思うと、お湯とは違う暖かい液体が俺の手を濡らす。

星奈「い、今のダメ……ダメだよぉこだかぁ……」

小鷹「ごめん、痛かったか?」

星奈「ちがうのぉ……かんじしゅぎてぇ……せつなくなっちゃうのぉ……っ!?
   ダメだよこだか、いまいじられたらあたしまたイッちゃうからぁ……!!
   ダメ、だめだめだめ!! ~~~っ!!!!」

小鷹「良いよ、イッちゃえよ」

星奈「ん、イク! イッちゃうよぉ……小鷹にオマ○コさわられて、クリちゃんこすられて、
   恥ずかしい声出しながらイッっちゃう……ん、んあああああああああああっ!!」

再度星奈の身体が震え、くたりとタイルに倒れこむ。

……失神するほど気持ちよかったのか。

夜空「小鷹……私もそろそろ、ん……限界……」

小鷹「ん、わかった」

俺は夜空をマットに横たえると、その上に覆いかぶさった。

モノの位置をクリからアソコ全体に当たるように調整すると、勢い良く腰を打ち出す。

夜空「~~~~っ!? なにこれ!? これなに小鷹ぁっ!? これダメだよこだか、こんなの
   感じすぎて……こわい、こわいよぉこだかぁっ!! 感じすぎちゃうのがこわいよぉっ!!」

未知の快感に、夜空は少し幼児退行しているようだ。

小鷹「大丈夫だよ夜空、そのまま素直に感じちゃって大丈夫だから」

そんな夜空に、俺は子供に諭すような口調で優しく囁く。

夜空「でも、でもでもでもぉっ」

小鷹「俺も一緒にイッてあげるから、ね?」

夜空「ぁ……うん……」

ラストスパートをかけるため、今まで以上に腰を動かす。

夜空「こだか……こだかぁ……」

夜空「来ちゃう……大きいの来ちゃうよぉ……わたしのあたま、ばかになっちゃう……」

小鷹「良いよ、馬鹿になってもずっと一緒に居てやるから」

夜空「うん……こだかぁ、しゅきぃ……だいしゅきぃ……」

夜空「! イク、イクイクイク! わたひ、イッちゃうょぉぉぉぉ!!」

小鷹「俺ももう、限界……」

夜空「出ひて……小鷹のせーえき、わたひのおなかにだひてぇ……」

小鷹「ああ、一緒にイクぞ夜空……!」

夜空「ん、小鷹と、いっしょにぃ……~~~~~~~~~~ッ!!」

小鷹「っ、夜空……夜空っ!!」

ドクドクッという音が聞こえてくる程勢い良く、夜空に向かって精液が吐き出される。

自分でも驚くくらいの量が夜空の身体に降りかかり、その身体を白く塗りつぶす。

夜空「ん……ぁぅ……」

夜空「こだかのあったかいの、わたしにかかってれぅ……」

星奈「ねえ、小鷹」

夜空「私達の身体は、その……気持ちよかったか?」

小鷹「正直、最高だった」

夜空「そうか、私のなんかの身体でも小鷹を満足させられたんだな……」

星奈「うん……なんか、凄く嬉しい」

バスタオルに包まりながら、恥ずかしそうに、けれど嬉しそうにそう呟く2人は
今まで見てきた中のどんな表情よりも、可愛い顔をしていた。

それから俺達は、抱きしめあいながらしばらく行為の余韻に浸っていた。

といっても流石に裸では風邪を引くので、夜空と星奈には汚れたパジャマの代わりに
俺のワイシャツを着せてある。

小鷹「あのさ……」

夜空「ん?」

星奈「なに?」

小鷹「俺さ、最後までしたい」

小鷹「夜空と星奈のこと、抱きたい」

小鷹「ダメ……かな?」

夜空「……お前は、本当にどうしようもないくらいの馬鹿だな」

星奈「ホントね。ここまでやっといて聞くなっつーの」

俺を抱きしめる2人の腕の力が、少しだけ強くなる。

小鷹「それじゃ……」

星奈「良いに決まってるでしょ……馬鹿」

小鷹「……俺の部屋、行こうか」

夜空・星奈「……うん」

夜空「ここが小鷹の部屋、か……」

適当なところに座るように言うと、2人はベッドに腰を下ろす。

星奈「あたし、男子の部屋って始めて入けど……ちょっと意外」

小鷹「何がだ?」

星奈「男の部屋ってもっとこう、イカくさい臭いがするもんだと思ってたんだけれど……
   小鷹の部屋は違うっていうか」

星奈「小鷹の匂いがするっていうか、小鷹がここで生活してるんだなってのが
   わかるっていうか……とにかく、そんな感じなの!」

夜空「要は小鷹の匂いで興奮して発情しているということだろう。これだから肉は
   歩く猥褻物陳列罪と言われるんだ」

星奈「なっ!? ……仕方ないじゃない。好きなんだもん」

夜空「……チッ。まあ、気持ちはわからんでもないけどな。というか肉、
   どさくさにまぎれて小鷹の枕を独り占めするんじゃない」

星奈「はんっ! こんなの早い者勝ちに決まってるでしょバァァァカ!!」

こんな状況でも、2人は相変わらずだった。

小鷹「さて、と」

2人の間に割って入り、軽く力を入れてベッドに押し倒す。

そのまま2人の頭を引き寄せ、耳元で囁く。

小鷹「抱くよ」

2人の身体がビクリと震える。

表情はわからないけれど、きっと2人の顔は真っ赤になっているだろう。

少し間を置いて、2人の頭が縦に動くのがわかった。

流石に2人同時に相手できるほど器用でもないし場慣れしているわけでもないので
先に夜空の相手をすることにした。

夜空「不束者ですが……よろしく頼む」

お互い緊張しているせいか、そんな場違いなセリフにも、

小鷹「お、おう……」

としか返せない自分が情けなかった。

そんな気持ちを誤魔化すかのように、夜空を抱きしめながら首筋に唇と舌を這わせ、
ゆっくりと時間をかけて鎖骨までを舐める。

小鷹「ボタン、外すぞ」

言うが早いか、俺は夜空の返事を待たずにボタンに手をかける。

上から3つだけボタンを外すと、夜空の控えめな乳房があらわになる。

ゴクリと、生唾を飲む音が聞こえる。

小鷹「夜空、綺麗だ」

夜空「でも、わたしのは小さいかひゃわっ!?」

夜空の言葉を遮るように、乳輪ごと乳首を吸い上げる。

さらに舐るように舌を動かすと、口の中でそれが硬く大きくなるのがわかった。

俺の愛撫で夜空が感じているという事実に興奮しながら、さらに激しくしていく。

左手でもう片方の胸を包み込み、その頂上にあるしこりをゆるゆると揉みしだくと、
夜空は腰を跳ね上げて反応する。

やがて夜空の身体が軽く2、3度震え、くたりと力が抜ける。

――軽くイッたのか。

小鷹「夜空……そろそろここ、いいか?」

胸への愛撫を一旦止め、右手で夜空の秘部に触れる。

下着越しだというのにそこからは愛液がとめどなく溢れ、シーツを軽く濡らしていた。

小鷹「下着、脱がすよ」

夜空は涙目になりながら無言で頷く。もう、返事をする余裕もないらしい。

腰を少し浮かせ、下着に手をかける。

ゆっくりと下着を脱がせていくと、下着とアソコの間で愛液が糸を引き、
やがて自重に耐え切れなくなり切れる。

星奈「うわ、エロ……」

ごくりと星奈の喉が鳴る。

星奈の言う通り、愛液にまみれた薄毛のアソコは、赤面しながら息を切らせる夜空の表情と
相まってとてもとてもいやらしく見えた。

俺は躊躇なく夜空の秘部に口をつけると、下からクリ○リスまでを一気に舐め上げる。

夜空「――――――――――~~~~~~~~っ!!!!」

そのままクリ○リスの皮を剥き、唾液をまぶすように満遍なく舌を動かす。

夜空「小鷹っ!? ダメ、それはダメ……ダメだってば小鷹! 感じすぎちゃうのっ!!
   感じすぎて辛いからダメなんだってばぁ……だめぇ……だめだよぉ……」

必死に俺の頭を押し戻そうとする夜空の両手を力ずくで黙らせる。

やがて夜空の口からは喘ぎ声以外は出なくなり、限界が近づいていることがわかる。

小鷹(そろそろ、か)

そう感じ取った俺は舌の動きをいっそう激しくする。

夜空「あぅぅ……しんじゃう……しんじゃう……」

そして、トドメにクリ○リスを軽く甘噛みする。

夜空「かは――――――――――――っ!!!!!!!!!!!!」

夜空の身体が今までにないくらい大きく跳ね上がる。

目は大きく見開かれ、焦点が合っていない。秘所からは愛液がとめどなく溢れ、
綺麗な顔は涙と唾液と鼻水に塗れていた。

そんな夜空を、俺は綺麗だと感じた。

夜空「……っく…………ひどいよ小鷹……やめてって、イヤだって言ったのに……」

意識を取り戻してからの夜空は、ずっとこんな感じで泣き通しだった。

……確かに、俺も調子に乗りすぎた感は否めない。

小鷹「その……悪かったよ夜空。夜空の反応が可愛すぎて、その、
   調子に乗っちゃったっていうか」

夜空「そんな言葉で誤魔化そうったってそうはいかないんだからな……」

夜空「本当に……怖かったんだから」

小鷹「……すまん」

一応泣き止んではくれたものの、機嫌は直っていないようだ。

星奈「ねえ小鷹、1つ提案があるんだけど」

小鷹「ん、なんだ?」

星奈「先にあたしを抱くってのはどうかな?」

夜空「っ!?」

星奈「夜空もご機嫌斜めみたいだし、このままだと先に進めないじゃない?」

星奈「だったら、先にあたしとヤッちゃった方が……」

夜空「ダメだ!」

星奈「なんで? 夜空ちゃんは小鷹に無理矢理イかされちゃうのが怖いんでしょう?」

星奈「あたしは、小鷹にだったらどんなエロいことされても受け入れられる自身があるわ」

星奈「だからね、小鷹。あたしとシちゃおうよ」

夜空「……確かに、怖かったさ」

夜空「自分の身体が自分のものじゃなくなるような感覚で、
   私を抱く小鷹もいつもとは違ってて」

夜空「それに正直、不安もある。これでも処女だからな。痛くないかとか、
   うまく出来るかとか、そんなこと考え出したらキリがないさ」

夜空「それでも、先に肉を抱かれるくらいだったら死んだ方がマシだ」

星奈「アンタね……そんなにあたしのことが嫌いなの?」

夜空「そういうわけじゃない。たとえ理科や幸村だったとしても、
   それ以外の誰だったとしても、それだけは譲れない」

夜空「私はな、ずっとこの時を夢見て来たんだ」

夜空「小鷹に想いを伝えて、受け入れてもらって、そして……愛してもらう。
   そんな、切ないくらいに幸せな時を」

夜空「ずっと、ずっと」

夜空「だから、小鷹には誰よりも最初に私を抱いて欲しいし、
   私も小鷹以外の男に抱かれるつもりはない」

夜空「だからすまない……いくら肉でも、こればかりは譲ってやれない」

星奈「そ。だったらいつまでもイジけてないで、さっさと済ませちゃいなさい」

思いのほか、星奈はあっさりと引き下がる。

いや、もしかしたらこれは……。

星奈「ほら、早くしなさいって! 後がつかえてんのがわかんないの?
   ……ずっと待ってたんでしょ? 小鷹も、女の子にここまで言わせたんだから
   ちゃんと責任取りなさいよ?」

夜空「肉、まさかお前……」

星奈「あーもううっさいうっさい! ほら行った行った!」

星奈「さて、あたしは夜空が痛がって泣くの楽しみに待ってるとしますか」

そう言って、星奈はベッドから降りる。

やっぱり、さっきの言葉は夜空に発破をかけるためのものだったんだろう。

だとしても、ここでそれを口にしたらかえって星奈の気遣いを無駄にすることになる。

小鷹「星奈」

星奈「んー?」

小鷹「お前、いい女だな」

だから俺は、それだけを口にする。

星奈「あーうっさいうっさい。そういうのは後で聞くから。
   アンタが今見なきゃいけないのはあたしじゃないでしょ?」
   さっさとやることやっちゃいなさい。」

星奈「それが終わったら、ゆっくり愛しあいましょ」

小鷹「わかった。ありがとな、星奈」

星奈「フン……」

星奈「気付くのが遅いのよ、バカ……」

小鷹「お待たせ、夜空」

夜空の頭を撫でながら、秘所の具合を確認する。

時間を置いたためかさっきより愛液の量は少なくなっていたが、
それでも行為には十分すぎるほどに夜空のそこは濡れていた。

小鷹「これくら濡れてれば大丈夫だと思うけど……大丈夫か? 怖いならやめるけど」

夜空「正直なところを言ってしまえば怖い。だが、それよりも小鷹と繋がりたいという
   気持ちの方が大きい。だから私のことは構うな。小鷹の好きなように抱いてくれ」

小鷹「……わかった、もう聞かない」

夜空「ん」

俺は横たわった夜空の両足を持ち上げて、その間に割り入る。

性器を擦り合わせながら、照準を合わせる。

ゆっくりと腰を押し出し、夜空の中に侵入する。

最初こそスムーズに入っていったものの、すぐに壁のようなものに押し当たる。

それに触れた時、僅かに夜空が顔をしかめる。

これが……夜空の処女膜……。

小鷹「夜空のはじめて、もらうぞ」

夜空「ああ。私なんかので良ければ、もらってやってくれ」

ミチミチ、という音を感じながら、夜空の中を引き裂いていく。

やはり痛いのか、背中に回された夜空の手が俺の肌に爪痕を残す。

けれど、ここで止めたら何にもならない。俺は痛みを無視して、侵入を進める。

きっと、こんなものよりずっと強い痛みを夜空は感じているはずだ。

やがて押し返される感覚が無くなり、代わりに心地良い感触が俺のモノを締め付ける

これで、夜空は――。

夜空「っは、くぅ…………ぁぁ……」

腕に抱いた夜空に目をやると、必死に声を殺しながら泣いていた。

小鷹「大丈夫か、夜空?」

大丈夫じゃないことなんてわかりきっているのに、俺の口からはそんな言葉しか
出てこなかった。

夜空「大丈夫なわけ……あるか……死ぬほど痛い…………
   こんなに痛いなんて聞いてないぞ……」

小鷹「耐えられそうか?」

我ながら無茶な注文だとは思う。

夜空「…………キス」

小鷹「え?」

夜空「キスしてくれたら、頑張る」

言われて、まだ俺達はキスをしていないことに気付く。

ここまでやっておいてキスがまだだなんてのも不思議な話だ。

小鷹「わかった。目、閉じて」

夜空「うん……」

痛みを与えないよう体勢に気をつけながら、ゆっくりと夜空に口付ける。

初めは軽く唇を重ねるだけのキスを2、3度繰り返す。

やがてお互いを啄ばむ様なキスに変わり、
そして最後には舌を絡め合わせる濃厚なものに変わる。

最初こそディープキスに戸惑っていた夜空だったが、
すぐに俺の舌の動きにあわせて舌を動かし始めた。

舌だけではなく歯茎や歯の裏側も舐めると、夜空はくぐもった矯正をあげる。

やがてどちらからともなく唇が離れる。

夜空「なんていうかその……凄かった」

小鷹「頑張れそうか?」

夜空「……うん。私はもう大丈夫だから」

小鷹「じゃ、動くぞ?」

夜空「うん」

小鷹「……優しくするから」

夜空「……うん」

夜空のお腹の裏をカリでゆっくりと擦りあげる。

夜空「……っ、小鷹……それ、いい…………」

夜空もこの動きが気に入ったようで、しばらく同じ運動を続ける。

次第に慣れてきたのか、夜空も痛みとは違った声をあげるようになる。

夜空「なあ、小鷹……」

息を切らせながら、途切れ途切れに話しかけてくる夜空。

小鷹「なん、だ?」

返す俺の言葉も途切れがちになる。

夜空「私はその……もう、大丈夫だから……だから……」

夜空「小鷹の好きにして、いいよ?」

言いながら上目遣いに見上げてくる夜空を見て、俺は最後の理性の糸が切れる音を聞いた。

コイツ、可愛すぎるだろ。

ただメチャクチャに、がむしゃらに、夜空の中を突き上げる。

夜空「小鷹……こだかぁ……」

小鷹「夜空……夜空っ……」

もはや俺達の口からはお互いを呼ぶ声しか出てこなかった。

ずっとこうして繋がっていたい。

そう思えるほど夜空の中は温かくて柔らかくて、気持ちよかった。

けれどやはり、限界は来てしまう。

小鷹「っ……」

下腹部にじんわりと鈍い快感が広がっていく。

小鷹「夜空……ごめん、俺もうイきそう……」

夜空「うん……いいよ、イッて? 私の中に小鷹の、出して?」

小鷹「っ!!」

貪るように舌を絡ませながら、夜空の一番奥めがけて腰を押し出す。そして、

小鷹「射精るっ!!」

モノが夜空の子宮口に触れた瞬間、頭の中が真っ白に染まり
俺の先端から出た液体が夜空の膣内を満たしていく。

夜空「小鷹の……私の中にいっぱい出てる……」

そのまま夜空の中で2、3度脈動し、完全に精液を吐き出させる。

夜空の呼吸が落ち着くのを待ってから柔らかくなったモノを引き抜くと、
中から俺の精液がコポリと溢れてきた。

夜空「あ……」

それを夜空はどこかもったいなさそうな目で見つめる。

小鷹「よく頑張ったな」

頭を撫でながらいたわりの言葉をかけると、夜空は顔を真っ赤にしながら

夜空「小鷹、だからな」

と良くわからないような、わかるような、微妙なラインの答えを返してきた。

小鷹「っていうか、中に出しちゃったけど大丈夫か?」

今更気にしても遅い気がしないでもないけれど。

夜空「こないだのがあそこまでだったから……まあ大丈夫だろう」

小鷹「そうか、良かった……」

夜空「まあ、完全に安心は出来ないけれど、出来たらその時はその時だ」

夜空「それに私は、小鷹の子供だったら出来ても構わない」

割と爆弾発言気味なことをサラリと言うな、コイツは。

夜空「さて……」

夜空「私はもう大丈夫だから、次はアイツを抱いてやれ。そろそろ限界だろうからな」

夜空の視線を追うと、星奈がジト目で俺達を睨んでいた。

俺、睨まれる様なことしたっけ?

……あー、もしかして夜空としてる時に完全無視だったから、とか?

小鷹「あ、あの……星奈、さん?」

星奈「…………た」

小鷹「え?」

星奈「……可愛いって言った」

えっと、え?

星奈「夜空に可愛いって言った」

星奈「頭撫でて、抱きしめて、いっぱいいっぱい、キスした……」

小鷹「えっと……」

星奈「あたしにもおんなじことしてくれなきゃ、やだ」

えっと、つまり今の星奈は。

小鷹「嫉妬、してるのか?」

そう指摘すると、星奈の顔が紅く染まる。

星奈「好きな男が自分以外の女とシてるの見て、嫉妬しない女なんかいるかバカ……」

俯きながらそういう星奈の可愛さは、なんというかもう反則すぎて。

星奈「んむっ!?」

気がつけば、唇を奪っていた。

星奈「ちょ、小鷹いきなりすぎ……んっ!」

そんな星奈の言葉をスルーして、容赦なく口腔を攻め立てる。

唇を貪り、舌をねじ込んで唾液を流し込む。

星奈の喉が鳴る音を聞きながら舌を吸い上げると、今まで以上に激しい反応が返ってくる。

落ち着く暇なんて与えずに、頬や額、顔中にキスの雨を降らせる。

首筋を強めに吸うと、俺の唇の形に赤く鬱血する。

それが思いのほか面白く、しばらくの間それに熱中していた。

やがて胸元までが真っ赤に染まり、俺の唇が触れていない場所がほぼ無くなった。

荒い息を上げる星奈を上半身だけ抱き寄せて、軽いキスをする。

愛欲を煽るためのものではなく、愛を確かめ合う為のキス。

唇を離すと、星奈の口の端から一筋の唾液がつぅっと零れ落ちる。

星奈を抱きたい。

自分のものにしたい。

もう、それだけしか考えられなかった。

小鷹「星奈」

星奈「ん……」

返事をする星奈の目はどこか虚ろで、まるで夢を見ているようだった。

小鷹「抱くよ」

星奈「あぃ……」

後ろから抱きかかえる形で、両手を星奈の胸に持っていく。

小鷹「やっぱり、大きいよな……」

両手には、ずっしりという表現がぴったりの重み。

比べるのは失礼とわかっていても、どうしても夜空のそれと比べてしまう。

夜空の胸が『ふにふに』なら、星奈の胸は『むにむに』で。

大きさが全てとは言わないが、やはりこの胸は凶悪だ。

星奈「良いことばっかじゃないけどね……肩はこるし下着はすぐに合わなくなるし、
   他の女子からは頭悪そうって思われるし……逆にメリットなんてほとんど無いし」

星奈「でもまあ、小鷹が気に入ってくれるなら……それだけでいいかな」

小鷹「バカ、そんな可愛いこと言うんじゃない。惚れたらどうするんだ」

星奈「あれ、小鷹ってまだあたしのこと好きじゃないの?」

答えなんてわかってるだろうに、嫌らしい笑みを浮かべながら星奈は尋ねてくる。

小鷹「……残念ながら、もうとっくの昔に惚れてる」

星奈「ん、知ってる」

指の動きに対応して形を変える2つの塊を玩びながらキスをすると、
星奈は切なそうな声をあげた。

そして、本気で星奈を感じさせるために、口での愛撫を切り替える。

一度口を離して、舌先だけでゆっくりと乳輪を舐める。
乳首には触れないように注意しながら。

星奈「小鷹、それ切ない……ムズムズが、せつなくってぇ……」

星奈「ね、それダメだよ……ダメだからぁ……」

小鷹「乳首もなめて欲しい?」

コクリと、首を縦に動かす星奈。

小鷹「だったら、自分の口でおねだりしないと。ね?」

星奈「っ!?」

星奈「お、おねだりって……?」

小鷹「出来るよね?」

にっこりと、けれどその実退路を塞ぐように問いかける。

星奈「……あたしの……おっぱい……」

小鷹「乳首」

星奈「ち、ちくびぃ……あたしのちくび、なめてくらしゃい……」

小鷹「舐めるだけでいいの?」

フルフルと、星奈は首を振る。

小鷹「じゃあ、ちゃんと言わなきゃ」

星奈「うぅ……」

星奈「舐めるだけじゃなくて……かんで、コリコリってしてほしいし、
   赤ちゃんみたいにちゅうちゅう吸って欲しい……ううん、それだけじゃなくて、
   だから、その……」

星奈「小鷹の口で、あたしの乳首いっぱいいじめて? 
   頭がバカになるくらい……ううん、バカになってもいいから、
   いっぱいいっぱい、感じさせて?」

小鷹「はい、良く出来ました」

星奈のおねだりが終わると同時に、乳首を甘噛みしながら吸い上げる。

星奈「――――――――――――――――~~~~~~~っ!!!!」

星奈「それ、すごいぃっ!! おっぱいきもちいいよおっ!!
   じぶんでするのとぜんぜんちがうのぉっ……にゃにぃ、にゃにこれぇ……っ!?」

小鷹「自分でしたこと、あるんだ?」

星奈「はい、ありますぅ……したこと……オナニーしたことありますぅぅぅぅ……」

小鷹「何回くらいしたの?」

星奈「わかんにゃい……わかんにゃいのぉ……」

小鷹「わかんないくらいしてるんだ?」

星奈「はいぃ……」

小鷹「星奈はオナニー、大好きなんだね?」

星奈「はい、だいすきれす……ごめんなしゃい……オナニーだいすきなエッチなこで
   ごめんなしゃい……うぅ……」

小鷹「うん、いいよ。じゃあさ、いつもは一週間にどれくらいしてるの?」

星奈「2回とか……3回とか……」

小鷹「とか?」

星奈「4回とか5回とか……あああうそですごめんなしゃい、
   ほんとうはまいにちです、まいにちオナニーしてます……!」

小鷹「毎日オナニーして、気持ちよくなっちゃってるんだ?」

星奈「ぁぃ……まいにちじぶんでおっぱいいじってきもちよくなってましゅ……」

小鷹「どんな事考えながらしてるのかな?」

星奈「エッチなゲームしたときとか……さみしくなった時とか……そんな時、
   好きな人のこと考えながら自分で……」

小鷹「好きな人って?」

星奈「わかってるくせに……! 小鷹です……小鷹のこと考えながら、おっぱいとお○んこを
   自分でいじって……小鷹にしてもらってるって思いながら、自分で慰めてます……」

小鷹「星奈は俺をオナペットにしてるんだね?」

星奈「ごめんなさい……でも、小鷹のことが好きだから……自分でもどうしようもないくらい、
   小鷹のことが大好きだから……だから……っ」

小鷹「……ごめん、意地悪しすぎたな」

今にも泣き出しそうな星奈のを抱き寄せて、背中を撫で擦る。

小鷹「星奈が可愛すぎて、つい」

星奈「小鷹のバカ……嫌われたのかと思っちゃったじゃない……」

小鷹「嫌われたって、なんで?」

星奈「だから……その、あたしが小鷹で……してるから……」

小鷹「なんだ、そんなことか」

星奈「そんなことって……! あたしは本気で心配……」

小鷹「でもそれって、それだけ星奈は俺のこと好きだったってことだろ?」

星奈「それは……」

小鷹「違うか?」

星奈「違わない、けど……」

小鷹「だったら喜びこそすれ、嫌いになるなんてあり得ないよ」

星奈「……ほんと?」

小鷹「うん、本当」

星奈「だったら、好きって言って?」

小鷹「……わかった。星奈、目、閉じて?」

星奈「ん……」

そのまま星奈の身体に軽く力を入れ、押し倒す。

星奈が何かに勘付く前に両足を持ち上げて、俺の体で身動きを封じる。

星奈「ちょ、ちょっと小鷹!? あんた何して」

そしてそのまま、下着をずらして星奈の中へと一気にモノを突き立てる。

星奈「!?!?!?!?!?!?!?!?」

閉じていた目はこれでもかというくらいに見開かれ、
喉はひたすらに空気を求める。

星奈「――――か、は――」

星奈「こだ、か――なにして――――いた、いたい――」

星奈「うそ――はいって、こだかの、あたしのなかにはいって――――」

小鷹「星奈」

星奈「こだか、こだかのがなかに――」

小鷹「愛してるよ」

星奈「――――――――――――――――~~~~~っ!!!!!!!!!」

じわりと、結合部分から鮮血が滲む。

俺が、星奈のはじめてを奪った証拠だ。

星奈「小鷹……アンタやっぱ最低だわ……」

息も切れ切れに、なんとか言葉を搾り出す星奈。

星奈「なんでこのタイミングで、そんなこと言うのよ……」

星奈「ホンット、最低……」

星奈「アンタに『愛してる』なんて言われたら、こんな痛み、耐えられちゃうじゃない……」

星奈「嬉しすぎて、あたし壊れちゃうじゃない……」

頬に流れる涙は痛みによるものか、それとも別の理由があるのか。

小鷹「愛してるよ」

そんな星奈に俺が出来ることといえば、オウムのように同じ言葉を繰り返すことだけだった。

星奈「ダメよ小鷹、ホントにあたし壊れちゃうから……」

小鷹「愛してる」

星奈「ダメ……ホントだめなの……」

小鷹「愛してる」

星奈「あ……あたしも……」

星奈「あたしも、あいしてる」

そして、俺達は壊れた。

そこから先は、言葉なんて無かった。

言いたいこと、伝えたいことはもう全部伝えた。

あとはただ獣のように、本能の赴くままに求め合い、お互いの体を貪るだけだ。

正常位で、バックで、俺はひたすら快感を求めて星奈の身体を蹂躙し、
星奈もまた俺の攻めに嬌声を上げて応えた。

時たま星奈は結合部分に手をやり、幸せそうな吐息を漏らす。

その様子は、酷く扇情的で、けれどどこか母性に満ちていた。

そして、絶頂。

小鷹「っく……」

頭の中で火花が散ると同時に、星奈の中に子種をぶちまける。

星奈「あ――きてる――小鷹のがきてるよ――」

星奈「小鷹のおち○ちんがあたしの子宮にキスしてる……
   びゅーびゅーって、せーし出してるよぉ……」

星奈「あたしもイく……小鷹の精子で、イッちゃ……あっ!?」

膣の痙攣で、星奈がイッたのが伝わって来た。

星奈「あたし……小鷹と一緒にイけたんだ……」
   なんか……すっごい幸せ……」

余韻を味わいながら肉棒を引き抜くと、星奈の血と交じり合ってとても卑猥な色をした精液が
まとわりついていた。

星奈も自分から溢れ出たそれを指に取ると、

星奈「これが小鷹のなんだ……うえ、変な味」

小鷹「何舐めてるんだよ……」

星奈「だって、好きな人のは美味しいって聞いたから……」

小鷹「エロゲーのやり過ぎだ、バカ」

口ではそう言いながらも、星奈の身体を抱き寄せて、優しく頭を撫でる。

星奈「ねえ小鷹」

小鷹「なんだ?」

星奈「あたし、今とっても幸せ」

小鷹「俺もだよ」

そうして抱き合ったまま、俺達は深い眠りに――

夜空「ちょっと待て」

小鷹「えっ」

夜空「いやー参った参った。私がしてもらってた時は肉が大人しかった手前、
   私も邪魔してはいけないなと自重していたのだが、まさかこれ程までに
   嫉妬心を煽られるものだとは思っていなかったぞ」

夜空「私よりもあっさりとキスするわ、執拗に愛の言葉を囁くわ、
   あまつさえ肉の胸をいじるときは心なしか私の時よりも嬉しそうだわ!
   ハラワタが煮えくり返りそうというのは、こういうことを言うのだな……」

夜空さん、その笑顔こわい。

小鷹「いやでも、別に夜空よりも星奈が好きだとかそういうわけじゃないぞ!?
   俺は2人とも愛してる!!」

夜空「っ! ……あ、ありがと」

夜空「いやいやそうじゃない。そうじゃなくて」

夜空「ともかく! 小鷹が愛してくれてるのはわかるし、私と同じように肉を抱くのも
   仕方の無いことだというのは理解している」

夜空「けれど、やはりこればっかりはどうしようもない」

夜空「理屈じゃないんだ……理屈じゃ」

星奈「まあ、なんとなくわかるわ。あたしもアンタ達がしてるのを見てて、
   何度夜空をブッ殺してやろうと思ったことか」

小鷹「えーっと……それで、俺はどうすればいいんだ?」

夜空「簡単なことだ。私を抱け」

小鷹「いやでも、そしたらまた星奈が嫉妬するんだろ?」

星奈「そしたらまたあたしとすればいいじゃない」

夜空「まあ、そうしたら今度はまた私の番になるがな」

小鷹「堂々巡りじゃねえか!」

夜空「大丈夫だ。お互い相手なんてどうでも良くなるくらいにすればいいのだから」

小鷹「死ぬわ!!」

夜空「ではどうしろというのだ!?」

小鷹「逆ギレすんなよ!?」

星奈「じゃあさ、みんなでしちゃえばいいんじゃないの?」

小鷹・夜空「……は?」

星奈「だからその、さんぴー……とか、すればいいんじゃないの!?」

小鷹「なんでキレる!?」

夜空「ふむ……」

星奈「ダメ……かな?」

小鷹「いや、俺はともかく夜空が……」

夜空「では、そうするか」

小鷹・星奈「いいの!?」

夜空「提案したのは肉だろう。何故そんなに驚く?」

星奈「いや、まさかOKするとは思わなかったから……」

夜空「というわけで、3Pだ」

小鷹「まさか彼女が出来たその日に複数プレイを経験することになるとは……しかしだな、
   ここで1つ残念なお知らせがある」

星奈「何よ? こちとらもう準備出来てるんだから、
   もったいぶってないでちゃっちゃと言いなさい。」

小鷹「その、俺の準備が出来てないんだ……」

夜空・星奈「は?」

小鷹「だからその、立たないというか……」

風呂場で1発、夜空と星奈の中に1発ずつ。合計3発。

いくら目の前に美少女が半裸でいようとも、流石に短時間でそれだけ出せば
弾は尽きてしまう。

夜空「ふむ……それなら」

夜空「立たせれば良いのだな?」
星奈「立たせれば良いじゃない」

小鷹「」

そして気がつけば、俺の股間の正面に2人の顔があった。

星奈「うわ、こうして見ると結構グロいわね……」

夜空「私は少し可愛いと思う……というか肉。貴様はエロゲーで慣れているのではないのか?」

星奈「アレはモザイクがかかってるから、細かいところはよくわかんないのよ」

夜空「そうなのか……それにしても、これが私達の中に入ったんだな……」

星奈「う、うん……そう考えると、愛しく思えてくるっていうか……」

夜空「小鷹の、だしな」

星奈「うん……」

夜空・星奈「ゴクリ」

小鷹「どうしてこうなった」

夜空「じゃあ、その……失礼する」

ペロリと、夜空の舌が裏筋を這った。

小鷹「っ!!」

今まで経験した事の無い衝撃が俺の脳味噌そ貫いて背筋まで駆け巡る。

夜空「っ、すまん……痛かったか?」

小鷹「ち、違……逆。気持ち、良すぎて……」

夜空「えっと、じゃあ続けても……」

小鷹「……頼む」

夜空「……うん」

何故か嬉しそうな顔をしながら、俺への愛撫を再開する夜空。

星奈「ちょっ、抜け駆けはズルいわよ……あたしも、その……いただきます」

それは、何か違う気がするぞ。

なすがままされるがまま、2人からの愛撫をただ受け入れる俺。

しかも2人とも俺より頭が下にあるから必然的に俺を見上げる形になるわけで、
時たま恥ずかしそうにこっちを見てくる視線と目が合ったりで……。

正直、たまりません。

さて、肝心の俺のイチモツですが実は開始当初にすでにギンギンだったりします。

いやだって、こんなん耐えられないだろ。

つい半日前までは俺と付き合うことになるなんて微塵も考えてなかった美少女2人が
今では俺のチ○ポを愛おしげに舐めてるとか、どんなエロゲーだよ?

というわけでとっくのとうに目的が達成されてるはずのこのミッションが
何故未だに続いているのかというと、

星奈「小鷹が射精するところ、見てみたい」

夜空「肉だけに小鷹の精液を味わわせるのは許せん」

というように目標が摩り替わってしまったからで。

本末転倒じゃないかという気がしないでもないが、
2人が楽しそうなのであえて好きなようにさせている。

あと、超気持ちいし。

夜空「肉、貴様こっちに来すぎだぞ。こっち半分は私の陣地なんだからな」

星奈「そんなこと言われたってどうしろっつーのよ……仕方が無いわ、
   マジックで真ん中に線でも引きましょうか」

小鷹「いやマジでやめて!?」

お前らならホントにやりかねないから!!

星奈「やーね、冗談に決まってるじゃない」

小鷹「嘘だ。絶対に今の目はマジだった……おぅふ!?」

夜空「ふふふ……気持ちいいか、小鷹?」

星奈「夜空! アンタどさくさにまぎれてなに揉んでるのよ!?」

夜空「何だと思う?」

星奈「それは……その……」

夜空「わからんのか? 私が今何を揉んでいるのか」

星奈「わ、わかるわよ!」

夜空「ヒントは2文字目が『ん』の4文字の言葉だ」

星奈「だから、わかってるって言ってるでしょ!?」

夜空「じゃあ言ってみたらどうなんだ? ん?」

星奈「それは……その……」

星奈「…………んたま」

夜空「あ? 聞こえないぞ? すまないがもう一度言ってくれるか?」

星奈「あああもう!! キ○タマよキ○タマ!! どう!? 
   これで満足かしら!?」

夜空「えぇーっと……ああ、うん、そうとも言うな」

星奈「は!? じゃあ正解はなんだっつーのよ!?」

夜空「正解はその……陰嚢、なんだが……」

星奈「……っ、ぁ…………ぅぁ……」

夜空「聞いたか小鷹? 肉のヤツ、大声でキ○タマなどと叫びおったぞ。
   下品な奴め」

小鷹「いや、お前も今口に出したからな? 得意気な顔をしてるところ悪いけど」

星奈「もういっそ殺しなさいよ……」

夜空「落ち込むのは勝手だがお前もちゃんと仕事をしろ。先に進めんだろうが」

星奈「わかってるわよ……」

星奈「ん、れろ……ちゅっ、んぁふ……」

夜空「んちゅ……ぁむ……んふふ。小鷹、ここはどうだ?」

小鷹「夜空、そこヤバい……! 気持ちいいっていうより、感じすぎて触られると痛い」

夜空「……そういえば、私は『イヤだ』と言ってるのに無理矢理小鷹にイかされたな……」

星奈「あたしも、有無を言わさずに入れられたっけ」

小鷹「ちょ、待て。お前らまさか……」

星奈「あたしたちにもちょっとくらい仕返しをする権利、あると思わない?」

小鷹「いや、でもマジで敏感になりすぎてるんだって……」

夜空「……では、こんなのはどうだ?」

本日2回目の、どうしてこうなった。

結論から言うと、俺の分身は夜空と星奈の胸に挟まれていた。

夜空「しかし、これでは手でするのとあまり変わらんな……小鷹も痛いのではないか?」

星奈「んー、ローションでもあれば良いんだけど……ま、仕方が無いから唾でも垂らしとくか。
   夜空、アンタも手伝いなさいよ?」

夜空「あ、ああ……しかし、さっきから気になっていたのだが」

星奈「?」

夜空「肉、貴様本当にこれが初めてか?」

星奈「は、はあああああああああ!?」

夜空「やけに手馴れているというか、順応しているというか……そう感じたのでな」

星奈「……そんなんじゃないわよ」

夜空「肉?」

星奈「これでもいっぱいいっぱいなのよ!! 手馴れてる? 冗談じゃないっつーの!!
   こちとらテンパって頭の中ぐちゃぐちゃなの! エロゲの知識総動員して
   どうにかこうにか取り繕ってんの!」

星奈「だから……そんなんじゃない」

夜空「……軽率だった、すまん」

小鷹「や、でも、それだったら素直に言ってくれれば……」

って、うお、星奈はともかくなんで夜空まで睨んでくるんだ!?

星奈「アンタね……何の為にあたしが要らない見栄張ってると思ってんのよ……」

星奈「アンタに、少しでも気持ちよくなって欲しいからでしょうが……」

小鷹「星奈……」

夜空「まあ、実際は小鷹にされるがままだったがな」

小鷹「あ、それは俺も思った」

星奈「あんたらあああああああああああああああああああああ!!」

ひと悶着はあったものの、俺への愛撫を再開する夜空と星奈。

夜空「……小鷹、気持ち……良いか?」

小鷹「ああ……気持ち良過ぎて……もう我慢できそうに無い」

星奈「どこがどう気持ちいいか、はっきり言ってくれないと」

仕返しのつもりだろうか、意地の悪い笑みを浮かべながら星奈が聞いてくる。

小鷹「星奈のおっぱいが竿全体を包み込んでて……夜空の乳首がカリの気持ち良いところを
   擦ってて……あったかくてやわらかくて…………2人とも最高だ……」

その答えに満足したのか、2人は笑みを浮かべると

星奈「そ。だったらこのままイかせてあげるから」

夜空「覚悟しておくんだな」

と、ラストスパートをかける。

2人の唾液でぬるぬるでぬめぬめなおっぱいが、ゆるゆると俺のチ○コを刺激する。

俺の竿を包み込んだまま上下に動く星奈のおっぱいと、
俺の亀頭を刺激しながら弧を描くように動く夜空のおっぱい。

あったかくて、ふにふにで。

気がついた時には、2人の顔と胸目掛けて射精していた。

夜空「…………………………あ」

星奈「…………………………えっと」

小鷹「…………………………すまん」

顔と胸を濁った白い液体で染めた2人が、呆然と俺を見上げてくる。

どうやら、突然の出来事に理解が追いついていないらしい。

夜空「えっと……………………」

星奈「…………………………これ、小鷹の?」

小鷹「はい……そうです……」

夜空「これが……精液……?」

夜空・星奈「………………………………で、」

小鷹「で?」

夜空「出るなら言ええええええええええええええええええええええええええ!!!!」
星奈「出るなら言いなさいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

小鷹「ひっ!?」

夜空「小鷹が顔を赤らめながら『イ……イクっ!!』って言うのが見たかったのに……」

星奈「どうせ出してもらうなら口の中が良かった……」

えっと……やっぱこれ俺が悪いのか?

夜空・星奈「…………………………………………………………まあ、いいか」

いいのか!?

夜空「なんにせよ、当初の目的は果たせたようだしな」

夜空が言うとおり、出したばかりなのにも拘わらず、俺のモノは屹立したままだった。

……ついさっきまで小さくなってたのが嘘みたいだな。

夜空「と、いうわけでようやく本番だな……さて、どうするか」

星奈「アンタさっき先にヤったでしょ? だったら次はあたしからに決まってるじゃない」

夜空「は? 何を言ってるのだこのクソ肉は。
   何故私が貴様に順番を譲らないといけないんだ?」

……この2人に任せたままだと、きっとこのまま平行線なんだろうなぁ。

小鷹「……あ! じゃあ、こうしよう」

夜空・星奈「?」

夜空「屈辱だ……なぜ私がクソ肉なんぞに押し倒されなければならんのだ……」

星奈「それはこっちのセリフよ……なんでこんなかっこしなきゃいけないのよ……」

今の状態を簡単に言うと、仰向けになった夜空を星奈が押し倒している形になる。

要するに夜空と星奈のアソコで俺のモノを挟んで、皆で気持ちよくなろう、
ということなのだが、いかんせんこの2人のことだから3人仲良く、なんてのは
無理だろうと考えていた。発案しといてなんだが。

そして予想を違える事なく、こうしてお互いを罵り合っているわけだ。

とはいえ、文句を言いつつも従ってくれているのだから、
きっと口で言うほどお互いを嫌ってはいないのだろう。

小鷹「じゃ、行くぞ」

ぴったりと合わさった2人のアソコの間に、自分のモノを押し入れる。

夜空「んっ……」

星奈「あぅ……」

入れてから気付いたけれど、そこは前戯の必要が無いくらいに溢れていた。

小鷹「もしかして、2人とも感じやすいのか?」

夜空「え……?」

星奈「どうして……?」

小鷹「いや、2人としてから割と時間がたってるのに、ここがこんなに
   ヌルヌルだからさ」

星奈「そ、それは……」

小鷹「それに、星奈に入れた時は殆ど下をいじってなかったのに
   アソコはびしょびしょだったからさ」

夜空「ああ、それは違うぞ小鷹」

小鷹「え?」

夜空「肉はな、私がお前に抱かれている間、私達を見ながらオナっていたのだ」

星奈「ちょっ、夜空!?」

小鷹「それ、マジか……?」

夜空「マジもマジ、大マジだ」

星奈「えっ、ちょ……」

星奈「なんで知ってるの?」

夜空「なんでもなにも、私からは丸見えだったぞ? 小鷹は気付かなかったかもしれないがな」

星奈「嘘!?」

夜空「こんな嘘をついて私に何になる」

星奈「死にたい……っていうか、気付いてるなら何か言いなさいよ……」

夜空「……そんな余裕、あるわけ無いだろう……」

夜空「ちなみに、さっきお前のモノをしゃぶっているときもコイツはオナっていたぞ」

星奈「だからなんで知ってんのよ!?」

小鷹「……まあ、星奈が濡れてる理由はわかった。でもな」

夜空「ん?」

小鷹「夜空のアソコもその……びしょびしょなんだが」

夜空「っ、これは、その……っ!」

夜空「小鷹のモノを舐めてたら……自然に……」

小鷹「自然に濡れてきた、と」

夜空「……そうだ」

小鷹「……夜空ってさ」

小鷹「意外にドスケベなんだな」

夜空「っ!? 違うぞ小鷹、それは違」

小鷹「違わねーよ」

夜空の言葉を遮りながら、入れっぱなしだったモノを動かす。

小鷹「人がしてるの見ながら自分で弄ったり、チ○コ舐めてるだけでアソコ濡らしたり、
   そんな奴らがドスケベ以外の何者だっつーんだ?」

夜空「それはっ!」

星奈「だ、だって……!」

小鷹「黙れよ」

夜空・星奈「っ…………」

小鷹「お前らがドスケベだろうがド変態だろうが、ずっと愛してやるから」

小鷹「だから、今は黙って俺に抱かれてろ」

夜空「…………ぁ」

星奈「…………だから、こんな時だけそういうこと言うなってーのよ……」

小鷹「返事は?」

星奈「あーはいはい、わかりましたよ」

星奈「…………なによ。ヘタレのくせに、こんな時だけ男らしいこと言っちゃってさ……」

星奈「勝手に、すればいいじゃない……」

星奈「勝手にあたし達のこと抱いて」

星奈「勝手に……んっ……あたし達に優しくして」

星奈「勝手に…………あたし達のこと、愛して……」

星奈「小鷹なんか……小鷹なんか…………」

星奈「勝手に、あたし達に愛されてれば良いんだ…………」

夜空「肉……」

夜空「…………そうだな」

夜空「肉、こっちを向け」

星奈「……何よ」

夜空「いいから」

星奈「いったいなんだって……んむっ!?」

夜空「ん…………んちゅ…………ぅ………………ふぅ」

星奈「ぇ…………ぁ…………アンタ………………」

夜空「意外というか当然というか、やはり普通だな」

星奈「アンタ……なんで…………」

夜空「ん?」

星奈「なんで今……あたしにキスしたのよ……?」

夜空「なんでって……」

夜空「好きだからだろ。それ以外に理由なんかあるか」

星奈「はぁ!? 全っ然意味わかんないんですけど!?」

夜空「だから、好きなんだというのに。貴様もわからん奴だな」

星奈「わけわかんないのはこっちの方よ! は!? 好き!?
   夜空が!? あたしを!?」

夜空「そうだとさっきから何回も言っているだろう」

星奈「あーもう! だから、それがわけわかんないって言ってるの!!」

星奈「今まで散々馬鹿とか死ねとか言っておきながら、今更あたしのことが好きだって言われて
   はいそうですかって納得できると思うの!?

夜空「それは謝る。だが、それはお前だって同じだろう?」

星奈「それはそう、だけど……」

夜空「それに、確かに私は口汚くお前を罵ったかもしれない。だがな、ただの一度でも
   お前のことが嫌いだ、などと言ったか?」

星奈「……どういう意味よ」

夜空「鈍い奴だな……私はな、別にお前の事を嫌っていたわけじゃない」

夜空「ただ、自分に無い物を持っているお前がうらやましかっただけだ……
   今考えれば、ただの嫉妬だな」

夜空「初めてだったんだよ。私とマトモにやりあってくれる奴は」

夜空「腫れ物を扱うように適当にあしらったりせず、真正面からぶつかってきてくれる、
   そんな奴は、小鷹以外でお前が初めてだったんだ」

星奈「夜空……」

夜空「今までの事は悪かった。ごめん、謝る、すまん、許せ」

星奈「……そんなに謝らなくていいわよ」

夜空「だから……だから、」

夜空「今更だと思われるかもしれない。だが……私と、友達になってくれないだろうか」

星奈「…………」

星奈「悪いけど、それは無理ね」

夜空「っ……」

星奈「今更だと思われるかも、ですって? ホント、今更もいいとこだと思うわ。
   ああ、『あたしは前から友達だと思ってた』なんて甘っちょろい話じゃないから
   安心して良いわよ」

夜空「…………そう、だな。やっぱり、今更だよな」

星奈「そうよね、だってあたし達」

星奈「友達なんてとっくに飛び越して、恋人同士なんだから」

夜空「……え?」

星奈「え? じゃないわよ。アンタとあたしは小鷹の恋人で、小鷹はあたし達のものなんでしょ?」
   だったらアンタはあたしと小鷹のもので、あたしはあんたと小鷹のものなんだって。
   言っている意味わかる?」

星奈「こうなったらもう一蓮托生なんだから。今更止めるとか逃げたいとか言わせないんだからね。
   あ、これはお願いとかじゃなくて命令だから」

星奈「あたしらはこれからもずっと、3人一緒でいるの」

星奈「だから、アンタには今までどおりのムカつく夜空でいてもらわなきゃ困るわけよ」

星奈「今までどおり、無愛想な顔でムカつくことしか言わない夜空でいてもらわないと」

星奈「だから、さ」

星奈「今更『友達になりたい』とか、そんな寂しいこと言わないでよ……」

夜空「あ……」

気がつけば、星奈は泣き出していて。それにつられて、夜空の目にも涙が浮かんで。

そして俺は、そんな2人を抱きしめていた。

多分、俺達は今この時、本当の意味で『恋人同士』になったんだろう。

それからしばらく、2人は泣きっぱなしだった。

星奈「あ゛――――イヤっつーほど泣いたわ。お陰で喉が酷いことに……」

夜空「鼻水かみすぎて、鼻の下が痛い……」

泣き止んだ時の2人といえば、それはそれは酷い状態だった。

小鷹「けどまあ、これで全部丸く収まったのかな?」

星奈「そうね……あ、夜空」

夜空「ん?」

星奈「今更あたしのこと、『星奈』とか呼ばないようにね?
   今までと違う呼び方で呼んだら、怒るから」

星奈「ま、恨むなら変なアダ名をつけた自分自身を恨みなさい」

夜空「フン……。貴様なぞ肉で十分だこの駄肉が。
   フードプロセッサーでミンチにされてしまえ」

……うん。いつもどおりの2人だ。

小鷹「さて、一件落着したことだしそろそろ……」

星奈「……うん、そうね」

夜空「……そうだな」

そろそろ寝――

夜空「そろそろ、再開するか」
星奈「一発カマすとしますか」

小鷹「」

小鷹「いやあの……2人は眠くないのかなって」

夜空「はぁ? 何を言ってるのだ貴様は。何のために私があんな格好をしたと思っている」

星奈「そうよね。このままじゃあたしがあんな恥ずかしい事を言った意味がないじゃない」

小鷹「えっとつまり……続行ってことで?」

夜空「無論だ」
星奈「当たり前じゃない」

小鷹「は、ハハハ……」

星奈「それに、小鷹だっておっきいままだし……」

夜空「だから……な?」

小鷹「ああもうわかったわかりました! お前ら今日は寝かせないから覚悟しとけよな!?」

そうして結局、俺の言葉通りに夜が明けるまで愛し合ったのだった。

もちろん、3人で。

小鷹「もうダメ……もう出ない……」

結局、俺達が大人しくなったのは朝日が昇った後のことだった。

夜空「アソコが擦れて……痛い。ヒリヒリする……」

星奈「あんたらあたしの胸いじりすぎよ……乳首、取れちゃうかと思ったじゃない……」

夜空「その前に、黒くなったり乳輪が大きくなったりするがな」

星奈「ちょっ、やめてよそういうこと言うの……リアルに怖いじゃない」

夜空「まあ、そうなったらそうなっただ。それに、仮にそうなったとしても
   小鷹は愛してくれるのだろう?」

小鷹「当たり前だ。聞くまでもないだろ」

星奈「そう、だよね……。でも、やっぱ黒くなるのはイヤかな

夜空「それはそうだな」

そうして、誰からともなく笑った。

夜空「朝、だな……」

星奈「……うん」

夜空「これから色々と大変になるな……」

小鷹「そうだな……」

この一晩で、俺達の関係は大きく変わってしまった。

良くも、悪くも。

星奈「みんなに、なんて説明しようかしら……」

小鷹「天馬さんや夜空の親御さんにも、挨拶しに行かなきゃな」

星奈「怒られるかな?」

小鷹「少なくとも、驚かれはするな」

夜空「それはそうだな」

星奈「……そだね」

小鷹「まあ、大変だとは思うけどさ。きっとなんとかなるよ」

小鷹「俺が、なんとかする」

夜空「小鷹……」

小鷹「みんなに頭下げて、格好悪い真似することになったとしても、
   夜空と星奈は、絶対俺が幸せにするから」

星奈「……うん」

小鷹「だからさ、そんなこと考えるのは後にしようぜ」

小鷹「今はただ、3人で一緒に、ゆっくりと眠りたい」

夜空「……まあ、小鷹の無意味な自信などアテにはならんがな」

夜空「アテにはならんが……信頼はしてる」

星奈「そうね……だからあたし達をガッカリさせないでよ?
   未来の旦那様?」

小鷹「期待してろって。……それじゃ、おやすみ」

夜空「うん、おやすみ」
星奈「おやすみなさい」

そうして俺達は、狭いベッドの中で川の字になって眠りに着くのだった。

後日談というか今回のオチ。

先日のことが切欠で、俺の周りの色々な事が大きく、または小さく変わっていった。

まず夜空だが、デレた。

いや、お泊りパーティーの日から兆候はあったのだろうけれど、
俺や星奈以外に対してもデレたと言えば伝わりやすいだろうか。

表面上は今までと然程変わらないが、言葉の端々にあった棘がなくなり、
どこか空気も柔らかくなった。

その変わりようは、理科やマリアに「歯ごたえが無くなった」と言わせしめる程だ。

次に星奈。

こっちもこっちで相変わらずだが、高飛車な言動はナリを潜めるようになった。

小鳩に対する偏愛は未だ健在だが、小鳩が本気で嫌がる程には深追いしなくなった。

小鳩は不審がっていたが、これはこれでいい傾向だと思う。

隣人部の面々や、天馬さんや親父を初めとする保護者の方々には
正直に俺達の関係を伝えてある。

勿論諸手を挙げて大賛成、というわけには行かなかった。

渋い顔もされたし、時には面と向かって厳しい言葉もかけられた。

勿論それは俺たちを思ってのことだということは、十分に理解している。

だから、俺達も自分の思いを真っ直ぐに伝えた。

結局それが功を奏したのか、最終的に全員が理解を示してくれた。

他にも良い事や悪い事、大きな事から小さな事まで多岐多様にわたる出来事が起きたが、
この場でそれら全てを伝えるのは無理だろう。

だから、要点だけ。

最後のエピローグだけを話そうと思う。

あれから数年の月日が経った。

あの日の放課後に夜空と出会ってから、
そして隣人部で星奈と出会ってからこれまでの日々は、
長いようで短くて、短いようであっという間だった。

そして今日この日、俺達は結婚する。

日本から遠く離れた、とある国のとある島。

その小さな教会で、俺達は身内だけの小さな結婚式を挙げる。

マリア「あ、お兄ちゃーん! こっちこっちー!」

理科「まったく……こんな大事な日に遅刻だなんて、先輩らしいというかなんというか」

小鳩「あんちゃん……だらしなか……」

小鷹「いや、天馬さんに捕まっちゃってさ……」

さっきまで花嫁の親族に挨拶して回っていた俺は、最後の最後で何故か既にお酒が入ていた
天馬さんに捕まって、要領を得ない話を今の今まで聞いていたのだった。

要約すると、「君は父親に似ずしっかりしていると思っていたが、やはりアイツと同じ馬鹿だ」
という話なのだが、それを30分近く延々と繰り返し聞かされた俺を、少しは労ってくれても
良いと思う。

理科「言い訳はいいですから、さっさと中に入って下さい!」

言うが早いか、理科は俺を教会の中に蹴り入れると、乱暴にドアを閉める。

……俺、一応花婿なんだけどな。

やがてファンファーレが響き、教会のドアが開く。

バージンロードを俺の花嫁達がゆっくりと進み、俺は彼女達の父親から娘を託される。

天馬さんが涙を堪えながら

天馬「娘を……星奈をよろしく頼む」

という姿が、酷く印象的だった。

そして、新婦の入場が終わる。

教会に響くマリアの綺麗な歌声を聞いて、本当に彼女がシスターだったのだと今更ながら納得した。

そして、誓いの言葉。

ちなみに神父役は、ありがたいことにケイトが買って出てくれた。

ケイト「誓いの言葉」

ケイト「新郎・羽瀬川 小鷹は、
    新婦・三日月 夜空
    柏崎 星奈
    志熊 理科
    楠 幸村
    羽瀬川 小鳩
    高山 マリアを、その健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、
    悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、
    これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」

小鷹「はい、誓います」

ケイト「新婦・三日月 夜空
    柏崎 星奈
    志熊 理科
    楠 幸村
    羽瀬川 小鳩
    高山 マリアは、新郎・羽瀬川 小鷹を、その健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、
    悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、
    これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」

夜空「誓います」
星奈「誓います」
理科「誓います!」
幸村「ちかいます」
小鳩「誓います……」
マリア「誓いますっ!」

ケイト「では、指輪の交換を」

星奈「ねえ小鷹……あたし、今最っ高に幸せよ」

理科「そうですね、理科もです。まあ、流石の理科でも小鷹先輩が全員と結婚するとか
   言い出した時は正気を疑いましたけどね」

幸村「さすが、あにきはおとこのなかのおとこでございます」

マリア「やっぱお兄ちゃんはすごいなー! ……って、どうしたんだ吸血鬼は? 元気ないぞ?
    ……あ、ここが教会だから力が出ないのか?」

小鳩「ちゃうわ……っていうか、いつまで吸血鬼呼ばわりすんねん……」

マリア「じゃあなんなんだ?」

小鳩「うちまであんちゃんと結婚して、よかったんかなって……不安になって」

夜空「まあ、普通に考えたらダメだろうな」

小鳩「っ……」

夜空「だがな、飽くまでそれは日本での話だ」

夜空「小鷹は私達全員と結婚したいと言ってくれて、それを実現するためにこんな辺境の国の
   国籍まで取ってくれた」

まあ、その半分以上は親父あってのことなんだけれど。

夜空「その小鷹の気持ちと、ちっぽけな倫理観。
   どっちが重要かなんて考えるまでもないんじゃないか?」

夜空「それにな、あの日小鷹は私達にとても大切なことを教えてくれたんだ」

星奈「……そうだったわね」

小鳩「……それって?」

夜空「明日の事は、明日になってから考える」

星奈「今はただ、素直に幸せを噛み締めましょう? 世界中の誰が否定しても、
   自分は幸せだ! って、胸を張りましょう? その権利が、あたし達にはあるんだから」

小鳩「……うん」

理科「じゃ、ちゃっちゃとブーケをトスっちゃいましょうか。
   ギャラリーの皆様も待っているみたいですし」

夜空「……そうだな」

幸村「では、まいります」

全員「せーーーーーーーのっ!!」

掛け声とともに、ブーケが青空へと舞う。

それを見つめながら、俺は今まであった色々な事を思い返していた。

楽しかったこと、辛かったこと、嬉しかったこと、悲しかったこと。

色んなことを乗り越えて、たくさんの時間を共有して、

今、俺達はこうしてここに立っている。

これからも色々なことがあるだろう。

それは勿論、楽しいことや嬉しいことばかりじゃなくて。

時には誰かを泣かせたり、傷つけたりもするだろう。

だけど、俺達ならきっと乗り越えていけると思う。

でも、それは明日からの俺達がしなきゃいけないことだ。

今俺達がやらなきゃいけないことは、笑って、幸せを実感する。

ただ、それだけ。

ブーケが、見知らぬ少女の手の中に落ちる。

皆が拍手で少女を祝福すると、少女もはにかんだ笑顔を返してくれる。

それを見届けて、俺の花嫁達に向き直る。

かつて、俺の友達や家族だった少女達。

今日この日から、俺の家族になった少女達。

そんな彼女達の笑顔を見て、確信する。

彼女達を幸せに出来るのは俺だけで、

俺を幸せに出来るのも彼女達だけなんだと。

そして、俺達7人は、今、世界で一番幸せなんだと。

最後にもう1つ。

友達全員が嫁になってしまった俺は、きっと世界で一番、友達が少ない。


星奈「明日一緒に買い物にいかない?」

夜空「む、お前と二人でだと?ふざけr」

小鷹「明日か?別にいいけど」

星奈「じゃあ明日10時に駅前ね!」

小鷹「はいよー。」

夜空「・・・・フ、フンッ」

~帰り道~

 夜空「肉が小鷹と二人で買い物だと?は、ハレンチだ!駅前に10時って言ってたな、一応見張って置くか・・・部員の管理は部長の勤めだし・・・よし!」

~翌日~

夜空「(うーん、7時半から見張ってるが、あいつらなかなかこないな・・・あ、あれは!)」

小鷹「星奈のやつまだ来てねえな、ちょっと早く着すぎたか」

夜空「(まだ9時半だぞ?小鷹のやつ10時集合なのにちょっと浮かれすぎじゃないか?)」

星奈「ごめん小鷹、待った?」

小鷹「いや、俺も今来たとこだ、まだ10時になってないしな」

夜空「(クソッ何をニヤけてるんだ小鷹のやつ、ここからじゃ会話が聞こえないな・・・)」

小鷹「今日はどこ行くんだ?」

星奈「えっとね、観たい映画があるんだけど、アタシ一人で映画なんて行ったことないし」

小鷹「ああ、そういうことね。何見に行くんだ?」

星奈「恋愛もの・・・なんだけど」ボソッ

小鷹「え?なんだって?」

星奈「だから!恋愛ものだって!!何回も言わせないでよ!」

小鷹「れ、恋愛もの!?お前もそういうの興味あるんだな」

星奈「べ、別に小鷹には関係ないでしょ?な、何か文句あるわけ!?」

小鷹「いや、別にないけどさ」

星奈「ならさっさと行くよ!」

小鷹「でも星奈、映画の時間とか調べてあるのか?」

星奈「当然!2時に開始よ、だからちょっと早いけど先にお昼にしましょ」

小鷹「おう」

星奈「小鷹は何食べたい?」

小鷹「うーん、お前の好きなのでいいぞ」

星奈「じゃあ、こないだいい店見つけたからそこにしましょ」

小鷹「はいよ」

夜空「(ぐ・・・あいつら何を楽しそうにはしゃいでいるのだ!は、ハレンチだ!!ん?どこかに移動するみたいだな・・・)」

星奈「ここよ!」

小鷹「おぉ・・・すげえ洒落た店だな、よくこんな店見つけたな」

星奈「でしょでしょ?もっと褒めなさい!褒める事を許す!」

小鷹「あーはいはい、スゴイスゴイ」

星奈「ちょ!なによそれ!!」

夜空「(なんだこの小洒落た店は、絶対邪魔してやる・・・)」

~店内~

星奈「アタシはホワイトチキンパスタで」

小鷹「あ、えっと俺もそれで」

店員「かしこまりました」

小鷹「(相変わらず決めるのが早いな、まあそこはコイツのいいところなんだけどな)」

星奈「何か言った?」

小鷹「いや、何も」

星奈「そうそう、昨日あたし買い物に行きたいって言ったじゃん?」

小鷹「ああ、言ってたな」

星奈「それでね、映画が終わってからその買い物に付き合ってくれない?」

小鷹「かまわないぞ、でも小鳩の夜ごはんがあるから7時前には帰るつもりだ」

星奈「うん!ありがと」

夜空「さっきから良く聞こえんが付き合うとかなんとか言わなかったか・・・・?」

店員「ご注文のほうお決まりでしょうか?」

夜空「え!?あ!!はい、えーと・・・その、コーヒーで・・・」

店員「かしこまりました、少々お待ちください」

夜空「・・・ふぅ、死ぬかと思った。なぜ店員という生き物はこう客にプレッシャーを与えるような聞き方をしてくるのだ・・・」

小鷹「いやーなかなか美味かったな!」

星奈「そうね、あんまり期待してなかったけど満足したわ」

小鷹「えーっとまだ12時過ぎだけど、映画は2時からだったよな?」

星奈「うん」

小鷹「それまでどうする?」

星奈「・・・ってみたい」

小鷹「え?なんだって?」

星奈「プリクラ撮ってみたい!!」

小鷹「なっ・・・二人でか?」

星奈「か、勘違いしないでよ!庶民の娯楽についてちょっと知りたかっただけよ!!こないだクラスの女どもが喋ってたのを聞いて一回やってみたいなーって思っただけなんだからね!」

小鷹「お、おう。」

星奈「別にアンタと二人で撮りたかった訳じゃないわよ!?」

小鷹「分かったから落ち着けって!」

星奈「・・・・・それで?」

小鷹「ん?」

星奈「プリクラは?」

小鷹「あ、ああ。いいぞ」

星奈「本当に!?」パァ

小鷹「(すげえ嬉しそうだな・・・)おう、映画まで時間あるしな、それに俺もプリクラなんて撮ったことなかったからやってみたかったんだ」

星奈「じゃあ早く行こ!」

夜空「(む、次はどこに行く気だ?買い物に来たんじゃなかったのか?)」

~ゲーセン~ 

星奈「えっと、この機械でいいかな・・・?」

小鷹「ちょっと待て!それカップル専用のやつだぞ!?」

星奈「ふぇ?・・・えええ!!!/// ち、違うの小鷹、アタシ知らなくて」

小鷹「安心しろ、俺もカップル専用なんてもんがあるなんて初めて知った、プリクラ・・・奥が深い!」

星奈「せっかくだしさ、小鷹がどうしてもっていうなら、このカップル専用の奴で撮ってあげてもいいけど・・・?」

小鷹「(ぐっ・・・上目使いは反則だろ)じゃ、じゃあせっかくだしこの機械で撮ろうか」

星奈「う、うん」

夜空「(プリクラだと!?は、ハレンチだ!!くっそ肉のやつ、調子に乗りおって!!プリクラなんて邪魔のしようが無いではないか!!くっそ、どうすれば・・・ってアイツら何故カップル専用の機械に入ったのだ!?どうなってる?)」

小鷹「えっと、まずはフレームを選ぶのか・・・?星奈、どれがいい?」

星奈「ピッ」

小鷹「ちょ!よりによってハートのフレームかよ!?」

星奈「仕方ないじゃない!カップル専用なんだから!!」

小鷹「隣の星の奴とかあっただろ?」

星奈「ま、間違えちゃったの!!」

小鷹「む・・・次は画面に名前を・・・よし」

星奈「これで準備オッケーね!」

 3,2,1,ハイ、チーズ

星奈「(ギュッ)」

小鷹「ちょ、おま!」

パシャ

小鷹「おい!すげーラブラブなプリクラになったじゃねえか!!」

星奈「し、仕方ないでしょ!カップル専用なんだから!!」

小鷹「関係ないだろ!」

星奈「ほ、ほら!これ半分こ!」

小鷹「お、おう。これどこに貼ればいいんだよ・・・」

星奈「そんなの自分で考えなさいよ!あと、この事は隣人部のみんなには内緒だからね!」

小鷹「わかった」 

夜空「(くっそ、あの二人なに顔を赤くして喋っているのだ、これではまるで・・・いかんいかん、そんなハレンチなことがあってたまるか!)」

小鷹「まだ時間あるけどちょっと疲れたし早めに映画館で待っとこうか」

星奈「そうね、アタシもちょっと座りたいわ」

小鷹「何て映画見るんだ?」

星奈「「恋空」ってやつ」

小鷹「ああ、あの有名な奴か(ガッツリ恋愛じゃねえか・・・濡れ場とかあったら気まずいな)」

星奈「うん!前から気になってたのよね」

夜空「(ここは・・・映画館?あいつら買い物に来たんじゃないのか?これじゃ本当にただのデートじゃないか・・・いやいや、そんなはずはないそうだよな?小鷹・・・)」

小鷹「すみません、「恋空」高校生2枚ください」

夜空「(よし、恋空だな・・・何とか聞こえた・・・)って恋愛ものだと!?」

星奈「あれ?今、夜空の声しなかった?」

小鷹「ん?俺には聞こえなかったけど」

星奈「聞き間違えかな?ま、いっか」

夜空「(危なかったあ・・・・・全てが終わるところだった、よし!早く私もチケットを買わねば)」

夜空「す、すみません。「恋空」高校生一枚お願いします」

店員「申し訳ございません、売り切れでございます」

夜空「そ、そんな・・・」

店員「えっと、同時上映中の「ニャン子の大冒険日記」なんていかがでしょうか?」

夜空「えっと、じゃあそれで」

店員「かしこまりました」

夜空「ふぅ、こんなこども向けの映画をなぜこの私が・・・」

夜空「・・・グスン、なんて感動的な話なんだ・・・この映画は後世に語り継がれるべきだ・・・」

夜空「よし!映画も大満足だったし、今日はもう帰るか!!」

夜空「ふぅ、でも何か忘れてる気が・・・・・・あああああ!!!肉と小鷹は!!??」

夜空「しまった・・・完全に見失った・・・いや、まだそんなに遠くに行ってないはず!!くっそ、何でこうなるんだ!!」

夜空(ハァ・・・・くっそ、全然見つからないではないか!どこに行ったのだあの二人は!!  あっ!!)

星奈「このネックレス良くない?」

小鷹「うーん、でもなんか男モノっぽくないか?それ」

星奈「それでいいの!じゃあちょっと買ってくるね!」

小鷹「おう(ちょっと男性向けな気がするけどなあ)」

夜空(こんな所に居たのか・・・何を買ってるんだろう)

小鷹「じゃあ俺はこれを買っていくか」

星奈「小鷹!お待たせ!!」

小鷹「おう、俺もちょっと買ってくるから、外で待っててくれ」

星奈「うん!」

小鷹「(何か今日はご機嫌だな)」

夜空(星奈の奴が出てきたな、なんかソワソワしてるがどうしたんだ?)

小鷹「待たせたな」

星奈「うん」

小鷹「さて、これからどうする?」

星奈「小鷹、あのね・・・」

小鷹「ん?」

星奈「これ、あげる!!」

小鷹「え?これさっき買ったやつじゃ?」

星奈「うん、今日は一緒に映画見にきてくれてありがと!だからその・・・お礼!」

小鷹「自分用じゃなかったのか」

星奈「あたりまえじゃん、それ男モノだし」

小鷹「そっか、ありがと。大切にするよ」

夜空「ちょっと待て!!さっきから何をしてるのだ!!」

小鷹&星奈「え?」

夜空「っ・・・」

星奈「な、何でアンタがここにいるの?」

夜空「そ、それは・・・(ダメだ、答えられない・・・)」

夜空「・・・・」

星奈「ねえ?黙ってないで何とか言ったら?ずっと付いてきてたの?」

夜空「ぐっ・・・」

小鷹「星奈、ごめん。これから夜空と用事があるから今日はここでお別れってことにしないか?」

星奈「え?・・・なんで!?用事ってなによ!!」

小鷹「すまん、事情はまた後で話す」

星奈「そ、そんなの絶対ダメ!!納得できない!!」

小鷹「星奈・・・」

星奈「ちょっと、夜空!!あんたも黙ってないで何とか言ったら!?」

夜空「その・・・ちょっとこれから小鷹と用事があるのだ」

星奈「だから用事って何よ!!」

夜空「う、うるさいぞ!肉!!」

小鷹「というわけだ、星奈。今日は楽しかったよ、じゃあな」

星奈「ちょ・・・本当に行っちゃうわけ?ねえ、小鷹!!」

小鷹「うん、また明日部活でな」

星奈「もういいわよ!!うわああああん!!小鷹のバカ!!夜空のアホおぉおおお!!」ダッ

小鷹「ふぅ・・・行ったな」

夜空「・・・こだk」

小鷹「とりあえず、ここじゃなんだし、そこの公園に入ろう」

夜空「・・・うん」

小鷹「それで、何でお前あんなとこに居たんだよ、偶然か?」

夜空「(どうしよう、本当の事を言おうか、でも・・・)」

小鷹「・・・?」

夜空「(ううん、タカになら、親友のタカになら安心して話せる!)」

夜空「えっと、星奈と小鷹が二人で出かけるって言うから気になって・・・その・・・」

小鷹「尾行してたと?」

夜空「む・・・そうだ」

小鷹「はあ・・・そんなんだったら一緒に行けばよかったじゃないか」

夜空「それは!・・・だって・・・」

小鷹「ふぅ・・・ほら!」

夜空「ん?なんだこれは」

小鷹「さっきそこの店で買ったんだ」

夜空「これを私にくれるのか?」

小鷹「ああ、プレゼントだ」

夜空「なぜだ?これは肉にあげるやつでは無かったのか?」

小鷹「ちげーよ、なんで俺が星奈にプレゼントをあげるんだよ」

夜空「だ、だって。肉は小鷹にネックレスをあげてたし・・・」

小鷹「あれは今日のお礼だろ?」

夜空「じゃあ何で私にはプレゼントをくれるのだ?」

小鷹「はあ・・・馬鹿だな、お前」

夜空「なっ・・・・」

小鷹「お前だからに決まってんだろ?俺の唯一の親友だからだよ、今日の尾行だって全部お前だから許したんだよ」

夜空「え?親友・・・?」

小鷹「俺たちはずっと親友だろ?ソラ」

夜空「タ・・・カ・・・」

小鷹「久しぶりだな、ソラ」

夜空「・・・いつから」

小鷹「え?」

夜空「いつから気づいていたのだ」

小鷹「ああ、初めて喋った時からそんな気がしてたんだ、「こいつソラなんじゃないか」ってな、お前としゃべっていくうちに予感が確信に変わっていったよ」

夜空「だったら何で今まで・・・」

小鷹「まあ、確信に変わった時には随分時間がすぎてたからな、言い出しづらくなってさ。つーかお前も気づいてたんだな」

夜空「当たり前だろ!!そのプリン頭を見た時から私は気づいていた!!」

小鷹「さすが、ソラだな」

夜空「当然だ!」

小鷹「相変わらずだな、ソラは」

夜空「うむ・・・で、このプレゼントは開けてもいいのか?」

小鷹「おう、開けてくれ」

夜空「これは・・・リボン?」

小鷹「お前いつも同じリボン付けてるし、たまには違うのをって思ってさ」

夜空「そっか・・・・・タカが私のために・・・・」

小鷹「ん?なんか言ったか?」

夜空「ううん、ありがとう。大切にする」

小鷹「おう、大切にしてくれ!よし、じゃあそろそろ帰るか!ソラ!」

夜空「うん!タカ!」

そして、私たちの止まり続けていた10年の時が、再び動き出す音が聞こえた気がした・・・・

【星奈ルート】

夜空「お、お前たちが二人で楽しそうに買い物してたから・・・それがどうしても認められなくて・・・」

星奈「べ、別に楽しそうになんて・・・じゃなくて!仮にアタシたちが楽しそうにしてたからって何であんたが認めれないのよ?」

夜空「・・・だからだ」ボソッ

小鷹「ん?なんだって?」

夜空「小鷹のことが好きだからだ!!お前が他の女と楽しそうにしている所なんて見てたくない!!」

星奈「あ、あんた・・・」

小鷹「夜空・・・」

夜空「なあ小鷹?お前はどう思ってるのだ?私は小鷹が好きだ、小鷹はどうなんだ?」

小鷹「俺は・・・」

夜空「なんてな!冗談だ」

星奈「はあ?アンタ何言って・・・」

夜空「うるさいぞ、肉 私は偶然通りかかっただけだ、でもお前たちがそんな関係になってたとわな!」

小鷹「夜空・・・お前」

夜空「じゃあな、また明日部活で!」ダッ

星奈「・・・行っちゃったね」

小鷹「そうだな」

星奈「ねえ、小鷹?」

小鷹「ん?なんだ」

星奈「さっき何て答えようとしてたの?」

小鷹「えっと・・・さっきって?」

星奈「だーかーら!夜空に告られた時!!」

小鷹「ああ、断るつもりだった」

星奈「え?・・・そっか、ふーん。そうなんだ」

小鷹「俺は星奈のことが好きだからな」

星奈「・・・え?」

小鷹「俺は星奈が好きだから、星奈以外の女と付き合うなんて考えられねえから断るつもりだった。だから星奈!俺と付き合っt」

星奈「ちょ、アンタいきなり何言ってんの!?///」

小鷹「す、すまん、取り乱した。今のは忘れてくれ」

星奈「え?ちょ、ちょっと!」

小鷹「よ、よし!今日はそろそろ帰るか!」

星奈「・・・っかい」

小鷹「え?」

星奈「い、今のセリフもう一回言いなさい!!不意打ちなんて卑怯よ・・・」

小鷹「も、もう一回!?」

星奈「グズグズしないで早く!!」

小鷹「お、おう」

小鷹「星奈、俺と付き合っt」prrrr

星奈「(´・ω・`)」

小鷹「む、電話だ」

星奈「ちょっと!何でアンタはそんなに残念なのよ!!電源切っときなさいよ!!」

小鷹「無茶いうなよ!・・・小鳩からか」

星奈「こ、小鳩ちゃん!?」

小鳩『ククク・・・今どこで何をしておる?』

小鷹「ああ、いま星奈とデート中だ、これから星奈に告白するとこ」

小鳩『あ、あんちゃん!?』

小鷹「それで何のようだ?」

小鳩『クッ・・・今晩の我への供物はどうなっておr』

小鷹「すまん小鳩、あとにしてくれねえか?いま大事なとこなんだ」

小鳩『あ、あんちゃん!?』ブチッ

小鳩「あんちゃん・・・」

小鷹「すまない、じゃあさっきの続きを」

星奈「もういい、なんか冷めちゃった」

小鷹「・・・え?星奈・・・さん?」

星奈「アンタさっき言ったよね?あたしのこと、その・・・好きだって?」

小鷹「お、おう。」

星奈「嘘じゃないよね?」

小鷹「嘘じゃない!!」

星奈「そっか、うん。今はそれで十分!・・・えへへ」

小鷹「そ、そうか」

星奈「はいっ」

小鷹「ん?なんだこの手」

星奈「アンタあたしのこと好きなんでしょ?映画のお礼に特別に手つないであげる、感謝しなさいよね!」ニコッ

小鷹「でも、さっきネックレス・・・」

星奈「いいから早く!」ギュ

小鷹「お、おう。」

星奈「じゃあ次は新しいギャルゲ買いに行くわよ!」

星奈はやたらと嬉しそうな顔でそう言った、そんなに新しいギャルゲが欲しいのか?なんてことを考えてるとさっきの言葉が頭に浮かんだ

「今はまだそれで十分」か。まあ俺としてもまだ今の日常を壊したくない、今日は星奈に俺の気持ちを伝えたし

そんなに焦らなくても一歩ずつ前に進んで行けばいいだろ? 今はまだ、な!


夜空「……」

星奈「ちょっと!何とか言いなさいよ」

夜空「今日は誰も来ないか…仕方ないな、帰ろう」バタン

星奈「え…」

星奈「…」グスン

夜空「……」

夜空「ふ……ふふふ……」

夜空「傑作だったな、肉の顔……」

夜空「最近あまりにも肉がしつこく絡んでくるんで、こういう態度をとってみたが……」

夜空「なかなか面白いかもしれないな」ゾクゾク

星奈「……」

星奈「何で……?」

星奈「私、何かしちゃったかな……」

ガチャ

小鷹「おーっす」

星奈「ぐす……」

小鷹「あれ、星奈だけか?」

星奈「小鷹……!」

小鷹「うわっ、どうした」

星奈「夜空が……夜空がぁ……!」ウワアアァァ

小鷹「……?」

星奈「かくかくしかじか」

小鷹「なるほど」

小鷹(夜空が本気で星奈を無視するわけ……ないよな)

小鷹「まぁ、あれだ、元気出せ」

星奈「うう……」

小鷹「何かしたつもりはないんだろ?」

星奈「……うん」グスン

小鷹「大丈夫だよ。明日になったら元に戻ってるって」

星奈「……うん」

星奈「あたし、今日は帰る……」

小鷹「お、おう……」

星奈「……」ズーン

小鷹(だいぶ凹んでるなー)

星奈「はぁ……」

星奈「どうしよう」

星奈「……」

星奈「と、とにかく明日謝ってみよう」

星奈「何か悪いことしたのかわからないけど」

星奈「そういうのちゃんと聞いて謝ろう」

――次の日の放課後、隣人部――

星奈「よっ、夜空ぁっ!!」

夜空「……」ペラ

星奈「ちょっと、返事しなさいってば!」

夜空「……」

小鷹「……」ハラハラ

幸村「あにき、お茶です」コトッ

小鷹「あ、あぁ、さんきゅ……」

理科「小鷹せんぱい小鷹せんぱい」ボソッ

小鷹「ん?」

理科「……夜空先輩、どうしちゃったんですか?」

小鷹「わからん」

理科「えっ」

夜空「……」ペラ

星奈「ぅ……」

星奈「そ、そんな本なんか読んじゃってバッカじゃないの!?」

夜空「……」

星奈「ばーかばーか! ばか夜空!!」

夜空「……」

星奈「ほ、ほっぺつんつんするわよっ」ツンツン

夜空「……」

星奈「よ、夜空ぁ……」ウルウル

小鷹「さすがにかわいそうだな……」

理科「どーしたんでしょうねぇ、夜空先輩」

幸村「昨日までは普通でしたよね」

小鷹「うーん」

星奈「……っ、つんつん!」

夜空「……」

星奈「ほ、ほっぺつねるわよっ」ムニムニ

夜空「……」

夜空「……ふぅ」

星奈「!!」

夜空「小鷹、今日マリアはどうした?」

小鷹「ん? あ、あぁ……まだ来てないな」

夜空「そうか。いない方が静かでいいがな、まぁ後で来るだろう」

星奈「…………っ」

星奈「……い、いいわ」

星奈「そっちがその気なら、受けてたってやろうじゃない……!」

星奈「ぜ、絶対私に構うようにしてやるわよっ」

夜空「……」

星奈「……ぅ」ジワッ

星奈「うわああああああああん!!」

夜空「……」

小鷹「せ、宣戦布告して逃げたぞ」

夜空(ふふ……)ゾクゾク

シーン

小鷹「な、なぁ夜空」

夜空「なんだ?」

小鷹「どうして星奈を……こう……無視、してるんだ?」

夜空「可愛いからだ」

小鷹「へ?」

夜空「見たか? あの肉の表情」

夜空「何度話かけても無視される」

夜空「それなのに健気に寄ってくる……」

夜空「ちょっかいをかけてくるが、それも無視される」

夜空「その時の肉のなんとも言えない顔……」ゾクゾク

夜空「あの肉が可愛いと思えるなんて」

小鷹「……あー」

幸村「なんていいますか」

理科「歪んでますね」

理科「でも理科はアリだと思います!」キリッ

小鷹「それにしても、少しやり過ぎじゃないか?」

夜空「そうか?」

小鷹「星奈、泣いてたぞ」

夜空「それが良いのだろう?」

小鷹「それにすげー落ち込んでるし」

夜空「可愛いじゃないか」

小鷹「わ、わからん……」

理科「もし星奈先輩が隣人部辞めちゃったらどうするんです?」ハイ

夜空「……」

夜空「……」

夜空「連れ戻す」

理科(デレですか? これはデレてるんですか!?)

星奈「うぅ……」

星奈「また無視されたぁ……」

星奈「ゲームもやる気起きないし」

星奈「……」

星奈「謝れなかったな……」

星奈「あ、明日はもうちょっと素直にしてみよう」

星奈「うー……夜空ぁ……」クスン

――次の日、隣人部――

夜空「……」

星奈「よ、夜空っ!」

夜空「……」

小鷹「……夜空は昨日と変わらず、か」

理科「星奈先輩はメンタル強いですねぇ」

ガチャ

マリア「おにーちゃ――――ん!」ガバチョ

小鷹「うわっ、マリア!」

マリア「昨日は来れなくってさびしかったのだー!」

マリア「……あれ?」

マリア「なんか空気が重いのだ?」

小鷹「あぁ……ちょっとなぁ」

星奈「よ、夜空……あの……」

星奈(素直に、素直に……!)

星奈「こ、この間は私、夜空に何かしちゃったのかな……」

夜空「……」

星奈「だ……だから……えと」

夜空「……」

星奈「ご、ごめんなさい……っ!」

夜空「……」

星奈「で、でも、何しちゃったのかわからないから……」

星奈「お、教えてもらえたらなって……」

夜空「……」

夜空「……にく」

星奈「よぞら……!」パァッ

夜空「今夜は焼肉でも食べたいな。そう思わないか、小鷹?」

小鷹「え!? あ……あぁ、そうか……?」

マリア「はいはい! 食べたいのだ!!」

夜空「うるさい丸かじるぞ」

マリア「やっ、やめるのだうんこ夜空――!!」

星奈「ぁ……」

星奈「…………」シュン

夜空「……」ゾクゾク

理科「むむ……」

理科「星奈先輩」

星奈「な……なに? 別に泣いてないわよっ」グスッ

理科「はいはい。この理科が知恵をお貸しましょう!」

幸村「おぉー」パチパチ

理科「ズバリ! 押して駄目なら引いてみる!」

星奈「おぉー!」

理科「……と、お互い意地はって埒があかないと思うので」

星奈「……おぉ?」

理科「押して駄目なら更に押しましょう!」

星奈「……結局やることは変わらないんじゃない」

理科「まぁそうですね」

星奈「でも更に押せったって……」

理科「ちっちっち」

星奈「?」

理科「先輩には武器があるじゃないですか!」

星奈「!!」ハッ

星奈「ギャルゲで培ったコミュ力とテクニック……!?」

理科「遠くはないけど違います」

理科「先輩にはそのワガママボデーがあるじゃないですかああああ!」

星奈「なっ……!?」

理科「それを使ってー……」

星奈「い、色仕掛けしろっての……!?」

理科「はい!」キラン

星奈「そ……それで喜ぶのは男じゃ……」

理科「先輩!」

星奈「え?」

理科「おっぱいが好きなのに性別は関係ありません」キリッ

理科「と、いうわけで」

理科「おおっとー!」

理科「そういえば理科、この後用事があるんでしたー」

理科「小鷹先輩、付き合ってくださいっ」

小鷹「おわっ!?」ゲイッ

幸村「あにき、お供します」

マリア「なにー!? お兄ちゃんが行くならわたしも行くぞー!」バタバタ

バタン

星奈「……え」

シーン

夜空「……」

星奈「……」

星奈(き……きまずい……)

星奈(で、でもせっかく二人っきりにしてもらったし)

星奈(がんばろう)グッ

夜空(肉が小さくガッツポーズをしている……)

星奈「夜空っ」

夜空「……」

夜空(うーむ……私も小鷹たちの跡を追った方がよかっただろうか)

星奈「む、無視するのもいい加減にしなさいよね」

夜空「……」

星奈(くっ……さすが夜空……二人っきりになったからってすぐには靡かないわね)

理科『そのワガママボデーで……』ムフフ

星奈「っ」

星奈「うぅ……///」

星奈(そんなこと言われても……!)

夜空「……?」

夜空(なんだ、ひとりでクネクネと……顔も赤いな)

夜空(どうせろくでもないことを考えているのだろう)

夜空(これだから肉は)

星奈「夜空……」ピトッ

夜空「……」

星奈「……///」ムニ

星奈(あああ、何やってんだろあたし……)

夜空「……」

夜空(腕に肉(星奈)の肉(胸)が……)

星奈「……っ///」

星奈(あたし、端から見たらただの変態じゃん……)ムニュムニュ

星奈「…………」ムニュムニュ

夜空「……」

星奈(あれ……?)

星奈(これ、このあとどーすればいいんだろ……)

夜空(く……認めたくはないが、これはなかなか……)

夜空「……」

夜空(本のページがめくれん……)

夜空(気持ち良いが仕方ない、少し腕をずらして……)グッ

星奈「っあ……!?」ビクッ

夜空「……」

夜空(ほう……)

夜空「……」ペラリ

星奈「ちょ、ちょっと夜空……」

星奈(腕動かさないでよ……!)

夜空(ふん……貴様が密着させたんだろう)

夜空「……」グイッ

星奈「っ……!」モニュ

夜空(大きい割に感度も良いとは……)

星奈(き、聞かなきゃ……)

星奈「夜空……あの」ムギュ

夜空「……」

星奈「なんで無視するのよ……」

夜空「……」

星奈「あたしが何かしたの?」

夜空「……」

星奈「何を言っても無視なの……?」

星奈(ぅぅ……)ジワ

夜空(これだこれ)ゾクゾク

夜空(その顔が見たいからこうしているのだ)

星奈「……夜空は」

星奈「夜空はあたしのこと嫌いなの……?」

夜空「……」

星奈「だから無視してるわけ?」ギュ

夜空「……」

星奈「……」プルプル

夜空(……肉?)

星奈「ねぇ」

星奈「そうならはっきり言ってよ……」

夜空「……」

星奈「夜空」

夜空「……」

星奈「……そっか」

星奈「あたし、もう隣人部辞める」

夜空「……!?」

星奈「今までありがと」

星奈「アンタとはケンカしかしてなかったけど楽しかったわよ」

夜空「……」

星奈「あたし、アンタが好きだったかもしんない」

星奈「だから」

夜空(……ぁ)

星奈「夜空に嫌われたまま、ココにいたくないし……」

星奈「じゃあ……」スッ

夜空「……っ」

ギュッ

夜空「待て……」

星奈「……」

夜空(い、勢いで抱きしめてしまった……)

星奈「……えへへ」グス

夜空「……」

星奈「やっとしゃべった」

星奈「でも」

星奈「離して」

夜空「……」

星奈「隣人部は辞める」

夜空「な、なんでだ……」

星奈「夜空はあたしの顔なんて見たくないでしょ」

夜空「……」

星奈「だから」

夜空「……すき……だ」

星奈「……ぇ」

夜空「……っ///」

夜空「お、お前が好きだ……!」

星奈「……///」カァァ

星奈「も、もっかい……」

夜空「何度も言うか馬鹿肉!」ギュッ

星奈「ちょっと苦しいよ夜空」ギュー

夜空「す……すまん……」

夜空「あ……あと……」

夜空「隣人部は辞めるな……!」

星奈「なんで?」

夜空「肉がいなければ……その、私が困る」

星奈「ん……わかった」

星奈「それにしても肉って……」

星奈「こういうときくらいは名前でさぁ」

夜空「うるさいギャルゲ脳」

星奈「あの、じゃあ何で無視してたのよ」

夜空「……それは」

星奈「あたしマジで落ち込んだんだから」

夜空「……すまん」

星奈「ちょっとだけガチ泣きしたし……ちょっとだけよ?」

夜空「あぁ、可愛いかった」

星奈「はぁ!?」

夜空「いやだから、そんな肉の顔が見たくてだな……」

星奈「うわ、アンタ最悪」

夜空「うるさい黙れ肉」

星奈「良い趣味してるわね」

夜空「……」

夜空「せ……」

星奈「?」キョトン

夜空「……あー……、」

夜空「……せな」

星奈「……なぁに夜空」ニヤニヤ

夜空「くっ……///」

夜空「もう二度と呼ばん」

星奈「えー」

星奈「ね、夜空」

夜空「なんだ肉」

星奈「キス……していい……?」

夜空「は……」

星奈「ねぇ」

夜空「このエロゲ脳め……」

星奈「だめ?」シュン

夜空「……好きにしろ」

星奈「やった」スッ

夜空「っ……」ドキ

星奈「……」

夜空「は……早くしろ」ドキドキ
夜空(近い近い近い近い)ドキドキ

星奈「ふつー目、閉じるでしょ」

夜空「ぅ……」

夜空「ほら閉じたぞ早く……、」

チュッ

星奈「……えへへ」

夜空「……!!」カァァ

星奈「もういっかい……」チュ

夜空「! ……っ」

星奈「夜空かわいい……」トロン

夜空「この……」チュ

星奈「ん、ふ……」

夜空「んぅ……っ」ピチャ

夜空「いい気になるなよ……肉」ムニ

星奈「やっ……」ビクッ

夜空「貴様の好きなゲームでは、こういう時にこうするんだろう?」モミモミ

星奈「ちょ……夜空ぁ……っ」ゾクゾク

夜空「さすが揉み甲斐のある肉だな」モニュモニュ

星奈「ぁう……///」

夜空(やはり制服の上からだとやりづらいな……)

夜空(脱がす、……とまではいかなくとも、前ははだけさせるか)プチプチ

星奈「ま、まって夜空ぁ……」

夜空「……」ゴク

夜空(なんだこの……肉は!)ドーン

星奈「な、何かしゃべりなさいよ……」ドキドキ

夜空「綺麗だ」チュッ

星奈「ひゃうっ///」

夜空「……星奈」

星奈「な……んぅっ」チュ

夜空「ちゅっ……っは……」ペロ

星奈(夜空の足がぁ……内股にぃっ……)ビクビク

夜空「……んんっ」

夜空「ほら、ココももう固くなってるぞ」コリコリ

星奈「や……ん、ちくび……やめ……っ」ビクッ

星奈「はーっ、ぁ……っは……」ビクン

夜空「……」パッ

星奈「ぁ……」

夜空「……」ペロリ

星奈「なんで……やめるの……?」

夜空「飽きた」

星奈「は……?」

星奈(何で……こんなの生殺しじゃない……)

夜空「してほしいか?」

星奈「……ぅ」

夜空「じゃあいいか」

星奈「ま、待ちなさいよ!」

星奈「し……して……っ」

夜空はニヤリと口を歪める。
その姓と同じ、三日月の形に。

夜空「断る」

星奈「……え」

熱くほてる身体が快楽を求めておかしくなりそうで、
夜空の言葉が理解できなくて、早く気持ちよくなりたくて。

夜空「ほら」

両足の間に入れられた夜空の足が上がり、私の身体に電流が走った。

夜空「もうこんなに濡れてるな」

夜空の太股が私の股間を擦る。
下着越しのそれだけでも、私をおかしくなりそうさせるにはじゅうぶんすぎる刺激だった。

星奈「よ……よぞらぁ……」

頭がぼーっとして、思考することができない。

霞む視界の中で、夜空だけがはっきりと映る。
夜空の声だけが聞こえる。

夜空「自分でしてみろ」

星奈「ぇ……?」

夜空「私の足は貸してやろう」

どうやってやれば。
欲望と混乱と、ぐちゃぐちゃな頭でそれでも夜空に縋る。

星奈「いじわる、しないでよ……」

伸ばした指は絡めとられて、壁に押し付けられる。

夜空「貴様のそういう表情が好きだ」

とことん趣味の悪い奴だ。
そんなコイツから、私は逃げられない。

夜空「ほら、こうして」

腰に手を回される。
くすぐったさに近い感覚に、身体がぴくんと跳ねた。
そのまま夜空の太股に、私の局部擦り付けるように押し付ける。

夜空「こう」

星奈「ふぁ……あっ」

快感の得られる術を知った私は、自制心などとうに捨て去っていた。

星奈「っ、ぁん……っ……」

もう水分を含み切れない下着ごと、白く細い彼女の足に密着させる。
圧迫で蜜がつぅ、と垂れた。

夜空「私の足を汚してまで、そんなことがしたいのか」

好きなひとの足を使って、私はこんなことを。
罪悪感と、背徳感と。
わけがわからなくなりながら、夢中で快感を貪る。

星奈「夜空っ……夜空ぁ」

夜空「ん……?」

その妖しい笑みに囚われる。

星奈「はぁっ……ぁ、……あっ」

夜空が私の顎に指を添える。
親指で唇をなぞられ、無理矢理に閉じた隙間をこじ開けられる。
いとも簡単に、彼女の指は口内に侵入した。

星奈「ん……」

指を舌で捕まえると、それは思った以上に細かった。

口内を指で掻き乱され、喉へ喉へと深く入り込もうとしてくる。
息が、苦しい。
唇の端から夜空の手を伝う自分の唾液に、光が反射していた。

夜空「……星奈」

愛おしそうに名を呼ばれる。
コイツのことだ、今の私を可愛い、なんて思ってるんだろう。

夜空「腰が止まってるぞ、肉」

夜空に強く押し付けられる。
そこで私は腰を後ろに引く。
擦れ合って、力が抜ける。
接触面で運動を妨げようとする向きに力が働いて、それは私に快感を運ぶ。

星奈「っ……はっ、……はぁ……ッ」

未だ口内も嬲り続けられていて、酸欠で意識が朦朧とする。

すると指がするり、と抜かれた。

星奈「……んぁ」

夜空「可愛い表情が見れたからな、あとは私がやってやる」

肩で息をする私を尻目に、夜空はその指を舐め上げた。

星奈「ぁ……れ……?」

力が抜けて、足腰が立たなくなっていることに気づく。
背中の壁と両足の間に挟まれた夜空の太股、腰に回された手で私は支えられていた。

そのままずるずるとしゃがみ込んだ。
夜空が覆いかぶさるようにして私を囲う。

膝を持って足を開かれて、閉じたいのに力が入らない。
私は夜空の為すがまま。

星奈「アンタって……」

荒い息を整えながら言う。

夜空「なんだ?」

星奈「どこでこんな知識増やしてんのよ」

唇を塞がれて、視界が夜空で埋まる。
真っ黒な髪が夜の空のように見えて、瞳を閉じた。

夜空「ほんとに着けてる意味ないなコレ」

ショーツ越しに筋をなぞられる。
少し力を込めただけで、窪みに生地ごと指は沈む。
くちゅ、と粘着性のある音が響いて、恥ずかしさで消えたくなった。

星奈「やめ……っ、……ふあぁ」

夜空「やめて? そんなこと思ってないだろう」

コイツの、何でもお見通し、みたいな目線と口調がムカつく。

それがあながち間違いじゃないから、もっとムカつく。

星奈「ばか夜空」

夜空「ほう、いまそんな口がきけるとは」

星奈「うっさいあほぉ……。ひとのこと散々無視してぇ……」

夜空「まだ言ってるのか」

星奈「あた、あたしっ……ホントに嫌われてるかと……」

やば、また涙出てきた。
思考も顔もくしゃくしゃで、胸が苦しくて、夜空がいて。
呼吸が不規則に乱れる。

夜空「星奈」

目元に唇を落とされる。
舌で雫を掬って、触れられたところは熱くなった。

夜空「しょっぱいな」

星奈「……っ、ばか」

きゅっと抱き寄せられて、夜空の体温を感じる。
不安とか恐怖とか、そういうものが夜空に溶かされてく気がした。

夜空「私は、星奈が好きだから」

星奈「…………うん」

そして唇を重ねた。
何度も何度も触れるだけのキスを繰り返す。

夜空「星奈……」

何も言わずにコクリと頷く。
私は夜空の首に腕を回したまま、ぎゅっと目をつむる。
視覚を封じると、その分聴覚が敏感になる。
ショーツを下ろされる時に響いた水音が、とても厭らしく感じられた。

夜空「すごい……トロトロだ……」

星奈「――――っ!」

指が這い、溢れる蜜を掬い上げる。
ショーツ越しとは桁違いの快感に、身体を震わせた。

夜空「気持ち良くて声も出ないか?」

ふるふると首を振る。
入口を往復する指は、楽しげに踊っているかのようだ。
それはやがて円を描きながら奥へ沈んでいく。

星奈「ふ……ゃあっ……」

夜空「星奈……」

夜空は私を気遣うように、頻繁にキスを落としてくる。
額、唇、首、鎖骨、胸、順々に下っていって、あ、お臍にもキスしたコイツ。

星奈(実はコイツ……優しかったり?)

甘えてきたりしたら更に可愛いだろーなー、なんて。
酸素を欲して喘ぎながらそんなことを考えていると、ふと目が合う。

夜空「言っておくが私は最低だぞ? だれかさんのお墨付きだ」

コイツも根に持ってるし。

謝る代わりにほっぺにちゅう。
夜空「……っ」

こういうのを狐に包まれたような~、って言うんだろう。
赤くなったと思ったら、急に意地悪な笑みを浮かべた。

夜空「いつまでも余裕でいられないぞ」

全身がびくりと痙攣した。
隠核を指で転がされ、弄ばれる。

星奈「んっ……ぁ、ふあぁ……!?」

中に入れられた指が、探るように掻き回される。
下腹部がきつい、気がする。
異物感が快感に変わっていこうとする中で、

星奈「――――っ!?」

一瞬、腰が浮くくらいの、快楽の波に襲われた。

夜空「ここか?」

夜空は変化を見逃さない。
指を手前に軽く折って、ぐりぐりと押し付ける。

星奈「ゃっ……そこっ、……やら、ぁ……、……ッ!」

夜空「ここが気持ち良いんだろう?」

頬にキスをしながら、余裕たっぷりの表情で夜空は言う。

星奈「ひぁっ……だめっ、そこぉ……!」

快感が強すぎて、怖くなる。
だから、夜空にぎゅっとしがみついた。
密着したせいか、指が更に奥に沈んだ気がした。
それでまた快感が煽られる。

星奈「夜空……夜空ぁ……っ!」

夜空「星奈っ……」

星奈「……怖い、よぉ、……ふあっ……、なんか……くるぅ……」

頭の奥で火花が散る。
全身が細かく痙攣して、限界が近いことを知らせる。

星奈「よぞら、夜空ぁ……!」

呂律の回らなくなりそうになりながら、必死で名前を呼ぶ。
夜空は応えるように唇を塞いでくれた。

夜空「……ん、んんっ……」

星奈「ちゅぅ、んんっ……ん……」

瞬間、頭が真っ白になって全身が大きくびくり、と跳ねた。
中に挿入された指をきゅうっとちぎれんばかりに締め付けながら、波がゆっくり引いていくのが感じる。
唇を離すと、互いの舌を銀の糸がつないでいた。

星奈「っはぁ、……はぁ…………夜空ぁ」

夜空「…………」

荒く息を吐きながら、夜空は私を抱き寄せた。

そうされて、わかった。
夜空の心音は、自分と同じくらい早くて。

星奈「夜空……」

夜空も私とおんなじくらいドキドキしてくれてたのかな。
満足感と幸福感で、心地好いまどろみに身を任せようとして――――、

ガラッ

理科「先輩方ー! 理科の作戦は上手くいきましたk……」

夜空「……」

星奈「……」

理科「……」

夜空「……」

星奈「……」

理科「……ゆ、」

夜空星奈「「ゆ?」」

理科「ユニバアアアアアアアアアアアアス!!!!」