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福島 特定避難勧奨地点を初めて解除
12月14日 12時9分

福島 特定避難勧奨地点を初めて解除
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原発事故によって福島県内で局地的に放射線量が高くなっているとして「特定避難勧奨地点」に指定された世帯のうち、半分近くの129世帯について、政府は14日、基準以下に下がったとして指定を解除しました。
「特定避難勧奨地点」の解除は初めてです。

「特定避難勧奨地点」は、いわゆるホットスポットと呼ばれ、原発事故によって福島県内で局地的に放射線量が高くなっている場所を、政府が世帯ごとに指定し避難を促しています。
この地点に、福島県の伊達市と南相馬市、それに川内村の合わせて282世帯が指定されていました。
このうち、伊達市の128世帯と川内村の1世帯の合わせて129世帯について、政府の原子力災害現地対策本部は14日、指定を解除しました。
129世帯では、放射性物質を取り除く除染作業を進めた結果、指定の基準とされる年間被ばく線量の20ミリシーベルトを下回ったということで、「特定避難勧奨地点」が解除されるのは初めてです。
伊達市では指定を受けた世帯の7割以上が避難していますが、今回、解除されたものの、国際的に一般の人の被ばく限度とされる年間1ミリシーベルトは超えているということで、解除後も避難を続ける人たちもいるとみられます。
政府は、まだ解除されていない南相馬市の153世帯についても引き続き除染を進め、早期の解除を目指したいとしています。
自宅が特定避難勧奨地点に指定されていた伊達市の77歳の男性は「解除されても、まだ家の周りの除染しかされていないので、放射線量が高い場所もあり、今後も避難を続ける人も多いと思います」と話していました。
また、56歳の女性は「解除されたことで農作物の風評被害が少しでも緩和されたらいいと思います」と話していました。

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