新潟市、基準超過の8件を非公表
新潟市の廃棄物処理施設で、2005年の市町村合併以降、有害物質や水質汚濁の原因物質などの基準超過事案が26件あり、うち17件は非公表か、地元自治会役員ら一部に説明しただけで済ませていたことが13日、明らかになった。
市議会環境建設常任委員協議会で市が報告した。市によると、非公表だったのは8件。このうち鎧潟クリーンセンター(西蒲区)で06~10年に焼却灰から鉛が基準を超えて検出されたのが3件、白根環境事業所第2最終処分場(南区)では10年に、地下水からホウ素が検出された。ほかの処理施設でも放流水の水素イオン濃度などが基準を超えていた。
市廃棄物施設課は「慣例で、施設外の市民生活に影響がなかったり、自然由来と判断したりした場合は公表しなかった」と説明した。今後は地元への説明にとどめていたケースも含め、基準を超えたら全て公表するとした。
市は11月に震災がれきの試験焼却を予定していたが、焼却予定施設での水銀などの基準超過に関し、情報開示が遅れたことなどを理由に一部市民が抗議したため、延期した。