動物園の展示方法は時代の移り変わりと共に変化してきました。世界の珍獣を集めて並べただけの見せ物小屋的な施設というイメージはすでに過去の話。
最近では、動物をできるだけ本来の自然に近い状態の中に住まわせる「生態的展示」、生息環境そっくりに再現された自然環境の中に人間も入り込んだように感じられるように造られた「ランドスケープ・イマージョン」と呼ばれる展示方法が主流となりつつあります。
ニューヨークにあるブロンクス動物園は、早くからこの手法に取り組んできた先進的な動物園です。 ブロンクス動物園にある「コンゴ・ゴリラの森」は、その名の通りゴリラが生息するコンゴの自然が再現されています。400種類、15000本以上の樹木が茂り人工霧が漂う通路を歩きながら、まるで自分が自然の中を歩いているような気分で動物が観察できます。
ここの目玉はゴリラ舎。広々とした斜面に再現されたコンゴの自然の中で、2家族の西ローランドゴリラがのんびり生活している様子がガラス越しに眺められます。ゴリラがこれほど間近に見られる動物園はそう多くはないでしょう。今ならやんちゃなチビゴリラもいます。
ニューヨークの楽しみはミュージカルやショッピングだけではありません。ぜひブロンクス動物園にもに足を運んでみてください。ただし、ざっと見て回るだけでも半日はかかるのでそのつもりで。
■ブロンクス動物園 Bronx Zoo (Wildlife Conservation Society) http://wcs.org/
■アクセス 地下鉄:マンハッタンから北へ向かう赤の2番でPelham Pkwy下車。緑の5番ならEast 180th St.で赤の2番に乗り換えてPelham Pkwy下車。駅から標識に従い徒歩約5分。 バス:Madison Ave.からBxM11が直行。US$4
■開園時間 月〜金:10:00〜17:00 土日、祝日:10:00〜17:30 11月〜3月は毎日:10:00〜16:00 休園日:なし
■入園料 大人:US$11 (水曜日は任意の額の寄付制。いくら払うか尋ねられるので、普段と同じUS$11を払えば問題ない。もちろん多く払えば歓迎される) コンゴ・ゴリラの森へは追加入場料US$3必要
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・ニューヨーク/ニューヨーク州
・地球の歩き方編集スタッフ 水野 純

人工霧と植裁で熱帯雨林を再現。動物の展示はぜひ実物を体験してください
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