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地方
【衆院選2012 茨城】6区立候補者の横顔(届け出順)
横顔下は政策課題に関する考え方。(1)景気対策・消費税(2)外交・安全保障(3)エネルギー(4)社会保障(5)北朝鮮拉致問題(6)外国人参政権
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□狩野岳也氏(無所属)
■先祖代々の保守本流訴え
「自分は先祖代々の保守本流。心は自民党」。無所属での立候補だが自らの立ち位置を明確に主張する。県議の経験や東日本大震災の被災地でボランティア活動をする中、「国会議員の本気度が見えない」と立候補を決意。「地域に根ざした地元の国会議員が必要」と県外出身の民主前職らを牽制(けんせい)する。
選挙戦では、「守る」をキーワードに領土問題や脱原発・新エネルギーの開発などを訴える。東京農大卒で、「農業者の気持ちは痛いほど分かる」と、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)には明確に反対だ。
趣味は演劇鑑賞やオリエンテーリングなどのアウトドアスポーツ。座右の銘は「美しい花を見て、その根っこを思う人は少ない」。
大学在学中にミスター農大に選ばれたこともあり、知人の結婚式などで披露する“大根踊り”も得意だ。家族は母と妻、2男1女。
(1)消費税増税はやむを得ないが、健康増進や子育て支援など景気回復に使わなければ、国民は納得しない。
(2)領土問題を棚上げする考えは許せない。相手国と紛争中との意識を持ち、外交を見直す必要がある。
(3)老朽化した原発は順次廃炉にすべきだ。地球にとって良いか悪いかを基準にエネルギー政策を立案する。
(4)医師不足というよりも偏在が問題だ。医師を増やすとともに医者にかからない健康づくりを進めるべきだ。
(5)地道な努力が必要。「オール日本」で助けようという気持ちになれば、解決に向けて進んでいく。
(6)絶対に反対。参政権は国の根幹に関わることで、政治にかかわりたいのなら国籍を取得し日本人になるべきだ。
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□栗山天心氏(未来)
■世間の右傾化打破したい
「核武装を想定した政治家が出るなど、世の中がどんどん右傾化していく。なんとしても打破したい」と、立候補を決意。選挙戦では卒原発やTPP反対、消費税増税反対を訴える。
日大商学部在学中に行政書士の資格を取る一方、クリーニング業で起業。大学は中退し、その後、学習塾の経営にも乗り出した。行政書士としては中小企業の経営アドバイスやコンサルティングなどに従事し、平成19年から21年まで県行政書士会会長を務めた。
政治経験はないが、つくば市のPTA連絡協議会会長として、市内に建設が計画された場外車券場の反対署名を集めることに奔走したこともある。
本名は栗山栄だが、20代で大病を患って以来、「天心」を併用しているという。趣味はゴルフ。好きな言葉は「一期一会」。家族は両親と妻、4男1女。
(1)不景気の中で消費税増税すべきではない。増税で直撃を受けるのは庶民だ。
(2)尖閣諸島など領土をめぐる問題は武力ではなく、何をおいても対話で解決すべきだ。
(3)東京電力福島第1原発事故は安全神話へのすり替えのツケだ。再び事故が起きないように「卒原発」すべきだ。
(4)社会保障制度については、保険料負担の軽減などで後期高齢者医療制度を充実させる。
(5)時間をかけて対話で解決を図る。
(6)外国人も納税しているのであれば、参政権を与えてもいい。
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□深沢裕氏(維新)
■科学者として政策を実現
「科学者が日本の中枢に入ることで日本を変え、そして災害に強い国をつくる」。東京電力福島第1原発事故への政府の対応に、歯がゆさを感じ立候補を決意した。
選挙戦では自らが原子力の科学者であることを強調した上で、「原発を止めるにしろ動かすにしろ、新しいエネルギーにしろすべて科学に根付く。国会には科学者が必要だ」と訴える。
大阪維新の会の政治塾に入ったのは、「維新が日本の統治機構を変えるといい、実際に大阪が変わっていく姿を見て、自分は科学の分野で維新の政策を実現したいと感じた」からだ。原発については科学者として「廃炉プロセスを進める中で福島第1原発事故の原因を完全に解明することが何より必要。事故前の状態に戻さなければ完全な科学ではない」と強調する。
趣味は料理や育児。家族は妻と2女。
(1)地域の活性化が必要で、消費税を増税するにしても、地域にカネが回る仕組みにすべきだ。
(2)領土をめぐる問題は、国際的な議論のテーブルで解決を図るべきだ。
(3)壊れた原発、危険な原発は廃炉にし、新エネルギーを生み出すイノベーション(技術革新)を起こすべきだ。
(4)医療の自由化を進めて活性化すべきだ。年金は本当に必要な人に与えるべきで、豊かな人には必要ない。
(5)米国の圧力などを利用して、強く働きかけるべきだ。
(6)地域の事情をよく見て、判断すべきだ。
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□青木道子氏(共産)
■即時原発ゼロ&反TPP
「原発事故の風評被害で農家は追い込まれている。TPPに参加したら日本の農業はなくなってしまう」。農家の立場から原発の即時ゼロや反TPPを訴えるため立候補を決意した。
谷田部高(現つくば工科高)を卒業後、32年間にわたりJAつくば市谷田部で生活指導などに従事。父の介護のため退職後はブドウを栽培し、直売している。
「原発事故後はブドウが売れるかどうか不安だった。3世代でコメ作りをしている農家も、もうやめるしかない状況にまで追い込まれている」と、自らの体験や知人の声を党の政策に重ね合わせ、反原発や反TPP参加を訴える。
共産党には23歳の時、小林多喜二の映画上映会などを通じて「命を大切にする社会を作りたい」と入党。趣味はジャムや塩麹づくりなど。好きな言葉は「一生懸命」と「努力」。家族は夫と1男2女。
(1)景気が良くなれば円高を是正し、景気回復に拍車がかかる。景気回復には内需の拡大が必要だ。
(2)尖閣諸島をめぐる問題は、国際的に日本の正当性を訴え、外交交渉で解決しなければならない。
(3)原発再稼働には反対。中小企業や研究機関にはたくさんのノウハウがあり、原発依存から脱却すべきだ。
(4)年金受給額は削減するのではなく低年金者は増額すべきだ。年金財源確保のため優遇税制をやめるべきだ。
(5)侵略戦争で多大な被害を与えたことを反省し、粘り強い交渉を続ければ必ず解決できる。
(6)国の行方を左右する国政は別だが、住民として生活し、納税している外国人の地方参政権付与には賛成だ。
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□丹羽雄哉氏(自民)
■国や郷土のため雪辱誓う
「今回の選挙は、3年3カ月の民主党政権に対する国民の判断を下す選挙だ」
当選10回。厚相や党の要職を務めたが前回の選挙で落選。「領土問題などで民主党は国益を損なってきた。私自身、忸怩(じくじ)たる思いだ。国のため、郷土のため、雪辱を果たす」と再起を期す。
落選後は「これまではやったことがなかった」という、戸別訪問や自ら運転するミニ宣伝カーでの遊説などをこなしてきた。自民党を離党した新人や第三極が乱立する選挙区情勢には「前回は暴風雨だったが、今回の方がまだいい。これまでやってきた政治姿勢でやるしかない」と冷静さを保つ。
趣味は俳句やウオーキング。ストレス解消法は就寝前の入浴とお湯割の焼酎。座右の銘は、木彫りの鶏のように全く動じない闘鶏で最強の状態をさす「木鶏(もっけい)」。妻と2人暮らし。
(1)消費税増税は避けられないが、生活必需品に軽減税率を導入する。景気対策、円高脱却に向け金融緩和が必要。
(2)尖閣諸島は日本が実効支配しており、問題は解決済みだ。中国とは文化・経済交流を深めなければならない。
(3)40年経過の原発は廃炉にし、原発依存率を10%に削減。原発ゼロを目標に、代替エネルギーを開発すべきだ。 (4)年金は公費を投入し、低所得者は増額すべきだ。自立支援を推進して、生活保護費は抑制する。
(5)難しい問題で妙案があるわけではないが、拉致問題が解決しない限り、国交樹立や経済支援はすべきでない。
(6)答えようがない。
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□大泉博子氏(民主)
■自分がやれることに全力
「私は私としてやれることを、党は政権党としてやれることに全力を尽くす」。民主党への逆風が吹き荒れる中、自分に言い聞かせるかのように力を込める。
「3年前の政権交代では、国家を発展させるために、できなかったことも多かった。まずは謝りたい」と、街頭では謝罪の言葉も出る。その上で、旧厚生省の官僚だった経験から、社会保障と税の一体改革などの政策を訴える。
国会議員になって3年3カ月。力を入れてきた分野に医療や科学を挙げ「国際戦略特区になったつくばで研究所や大学、民間がグループを作り、研究成果を産業化して雇用拡大や国の発展につなげたい」と話す。
「22歳から今まで土日もなく働いてきた」という仕事人間。缶ビールやワインを少々たしなむのが至福の時。家族は長男が北海道にいて、1人暮らし。
(1)景気回復に向けては7つの国際戦略総合特区に最大の投資をし、新しい産業構造をつくるべきだ。
(2)領土をめぐる問題については、柔軟な外交姿勢で長期的な解決を目指す。紛争は避けるべきだ。
(3)当面は安全性確保を前提に稼働せざるを得ないが、2030年代までには原発をなくしたい。
(4)医師不足には、研修医の過疎地加算、医学部地域枠の拡大、救急医療ネットワークなどの構築を急ぎ対応する。
(5)拉致問題担当相の交代が多すぎるので改めるべきだ。外相が兼任した方がいい。
(6)永住外国人に、地方参政権は付与すべきだ。
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