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うつで自殺、大学の責任 助手の遺族が東北大に損賠請求

 2007年12月、東北大薬学部助手の阿部幸平さん=当時(24)=がうつ病になり自殺したのは大学側が安全配慮義務を怠ったためだとして、阿部さんの父幸秀さん(57)と母真理さん(56)が11日、大学側に計約1億300万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。
 訴えによると、阿部さんは07年4月に大学院薬学研究科博士課程に進み、2カ月後に退学して助手となった。同年10月、教授の指示で抗がん剤の研究担当になり、時間外労働が月100時間を超えた。
 上司からは人格を否定する言葉で怒られ、危険な抗がん剤を扱う心労も重なった。11月にはうつ病となり、自宅アパートで自殺未遂。肉体的、精神的に追い込まれた状態が続き、12月9日に大学施設から飛び降り、翌10日に死亡した。
 幸秀さんと真理さんは「大学には職員の心身の健康を損なわないように注意する義務がある。それを尽くしていれば自殺は防げたはずで、義務不履行の責任がある」と主張する。
 大学側は「訴状が届いていないのでコメントは差し控えたい」としている。


2012年12月12日水曜日


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