オークション詐欺:女性タレントが虚偽宣伝
毎日新聞 2012年12月12日 22時00分
入札に参加するごとに手数料がかかるインターネット競売「ペニーオークション」サイトを使った詐欺事件で、バラエティー番組などで人気の女性タレント(35)が、同サイトで空気清浄機を格安で落札したなどと虚偽の内容を自身のブログに書き込んでいたことが分かった。タレントは「友人から紹介され、アルバイトとして30万円を受け取った」などと話しているという。京都、大阪両府警は詐欺容疑で逮捕したサイト運営者らがタレントを宣伝に使った可能性があるとみて調べている。
所属事務所によると、タレントは10年12月のブログで、サイト名の「ワールドオークション」を挙げ、「空気清浄機が欲しかったので、お買い物してみたよ。1080円で落札したの」などと書き込んだ。商品は当時の市場価格で4万5000〜7万円という。
両府警からの問い合わせで事務所が事情を聴いたところ、「友人の女性タレントからアルバイトしないかと持ちかけられた」と説明。ブログには友人から渡された文書の内容を書き込み、その後、商品と現金を受け取ったという。
両府警の調べでは、同サイトは、自動的に入札を繰り返して入札額をつり上げるプログラムや、入札参加を装うサクラを使い、事実上、一般参加者は落札できない仕組みだったとされる。
タレントは「軽率な行為だった」と話しているという。所属事務所は「本人は運営者とは面識はなく、どんなサイトかよく知らずに書き込んだようだ。処分を含め厳正に対処したい」としている。【堀智行】