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線量計に鉛カバー指示 会社社長書類送検へ
12月6日 17時38分

線量計に鉛カバー指示 会社社長書類送検へ
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東京電力福島第一原子力発電所で収束作業に当たった会社の社長が、作業員に、線量計を鉛カバーで覆い、被ばく線量を少なく装うよう指示していた問題で、厚生労働省は、この社長を7日にも労働安全衛生法違反の疑いで書類送検する方針です。

書類送検されるのは、福島第一原発の収束作業に当たった、青森県おいらせ町の配管設置会社「アクセス青森」と、佐柄照男社長(55)です。
厚生労働省福島労働局の調べによりますと、この社長は、去年12月、作業員4人に対し、身につける線量計に、放射線を通しにくい鉛のカバーをつけて、被ばく線量を少なく装うよう指示したとして、労働安全衛生法違反の疑いが持たれています。
労働安全衛生法では、作業員の安全を守るため、被ばく線量が1日に1ミリシーベルトを超える場所で作業する場合、会社側に毎回被ばく線量を確認するよう義務づけています。
東京電力が同じような鉛カバーを作って実験を行ったところ、カバーをつけた場合、計測する放射線量が実際よりおよそ30%低くなったということです。
このため厚生労働省は、被ばく線量を偽装する悪質な行為だとして、7日にも書類送検する方針を決めました。
この社長は、問題が発覚したことし7月、記者会見し、「現場を下見した際、線量計のアラーム音が短い間隔で鳴り、作業員が不安を感じると思い、鉛カバーをつけることを考えた。間違った考えで、大変申し訳ない」と説明していました。

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