角田容疑者自殺 警察庁“大変遺憾”12月12日 18時11分
兵庫県尼崎市の一連の死体遺棄事件のうち、男性を殺害した疑いなどで再逮捕された角田美代子容疑者が、兵庫県警察本部の留置場で自殺したことが分かりました。警察庁は「このような事態になったことは大変遺憾だ。留置場における監視の状況などを検証し、改善すべき点があれば再発防止策について全国の警察に指示したい」としています。
警察庁によりますと、今回のように警察の留置場で容疑者などが自殺したケースは、平成20年からのおよそ5年間で合わせて23件に上っています。容疑者の死亡、中でも複数の人物が関わっている事件で主導的な役割をしたとされる人物が死亡する事態は、犯行の動機やその背景など事件の真相解明にとって大きな障害となります。
このため、国家公安委員会の規則では、留置場の担当者は、見回りなどの必要な措置をとり、留置される者の行動や施設に異常がないかについて、注意を払わなければならないとされています。
全国の警察は、この規則を基に、それぞれ巡回の回数などの具体的なルールを定めて留置場の管理を行っているのが現状です。
兵庫県警察本部の場合、県警の留置施設管理運営規定に基づいて、1時間に4回巡回を行うことになっています。さらに、警察によりますと、角田容疑者がことし10月下旬以降、巡回していた警察官に対し、「死にたい。どうやったら死ねますか?」と4回にわたって話したことから、警察の留置管理課では「特別要注意者」として監視を強化し、巡回を1時間に6回に増やすとともに寝息を立てているかなど、本人の様子を細かく記録していたということです。
しかし、結果的に自殺を防ぐことはできなかったことで、兵庫県警察本部は「死にたい」と漏らしていた角田容疑者の様子の変化を内部でどれだけ共有し、自殺を防ぐための対策を十分とっていたのかどうか、検証する必要があります。
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