素子は電気信号を光信号に変換する機能を持ち、高輝度で電球に比べて発光量あたりの消費電力も少ない特徴があります。アノードとカソードの2つの端子があり、アノードに正、カソードに負の電 圧をかけると、約2Vの電圧で電流が流れ始め、発光します。LED素子自体の歴史は古く、1960年代には既に開発されていま した。1990年代初頭に俗にいう青色発光ダイオードが開発されて、光の3原色が揃ったため、表示装置や照明器具として期待をされ始めました。2000年代に入ると、地球温暖化問題や水銀による環境汚染などが問題となって注目され始め、省電力・長寿命な照明器具の部品として利用され次世代照明の筆頭として期待されています。
LEDを用いた製品設計を行う上で、熱の発生・放熱構造は各メーカーが試行錯誤しております。LED の使用できる温度は、ジャンクション温度(Tj) により、決められます。このTj が最大値を超えると著しい光束低下、場合によっては故障(たとえば、ワイヤー断線によるLED の不灯など)となるため、最大値を超えないように使用する必要があります。
またTj 値を限りなく低く抑えることにより、製品の寿命を抑えることができます。
このことからも、LED を使用する上で、放熱構造が非常に重要であるといえます。
いずれの場合も、
(A)基板材質
(B)基盤銅箔の最適化
(C)LED の配置(LED ピッチ)の最適化
(D)ヒートシンクの導入
の各項目が設計段階で重要となっているのです。