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草津温泉の観光名所ながら昨年、経営難で競売にかけられた「草津熱帯圏」(今井敏夫園長)が、存続に向けて「サポーター会員」の募集を始めた。身売りの危機は篤志家の支援で乗り切ったものの、存続には入園者の増加が欠かせないため。会員にはイベント企画や飼育に参加してもらうなど、全国的にも珍しい市民参加型の運営を目指す。 サポーター制度の導入は、廃業の危機を知った常連客が提案した。会費1万円で、本人は3年間入園無料、同行者4人まで3割引きとする。会費は施設整備など入場者を増やすための施策に充てる。 園運営へのボランティア参加を求めているのが特?徴。会報を発行し、意見や要望を受けたり、フォーラムを開いて経営に反映させる。夏休みイベントの企画・準備に参加してもらったり、ドーム内のペンキ塗りといった支援が必要な事項をホームページなどで随時知らせ、協力を仰ぐ。 会員相互の親睦を深めるため、春秋の自然観察会と動植物写真展を計画。飼育員らによる動物飼育管理講習会、災害時のペット救援も予定している。今井園長は「音楽が得意な人には熱帯圏の歌を作っていただくなど、できることを通じて熱帯圏を育ててほしい」と支援を求めている。 熱帯圏は1970年に開園。珍しいサル類や爬虫(はちゅう)類、ドクターフィッシュなど250種千匹の動物を飼育。入園者数はピークだった1992年には21万人に達したが、全国的な動物園不況とレジャーの多様化で2007年には7万人に減少した。 ホームページ(http//nettaiken.com)に募集要項を記載。問い合わせは熱帯圏(電話0279・88・3271)へ。
[記事全文] 【上毛新聞】
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