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歴史資料館にレンタル店 武雄市長が新方針 | ||
佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長は11日、来春からの市図書館民間委託に伴い、図書館にある歴史資料館内の「蘭学館」をCDやDVDの有料レンタルショップのスペースに提供する考えを明らかにした。これまで蘭学館は残す方向だったが、市民の声などを理由に方針を変えた。蘭学館の史料は隣接する企画展示室とメディアホールで展示し、再整備も検討するとしている。 市議会一般質問で明らかにした。樋渡市長は議会後、「市民アンケートで映画・音楽のレンタルに期待する声が挙がっていたことなどで、10日ほど前に最終判断した」と説明。改修費は運営委託を受ける「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」が負担し、賃料を取るとし、関連する条例の改正案を、早ければ開会中の定例議会に提案する考えを示した。 CD・DVDレンタルコーナーは、図書館内や館外への別棟建設など設置場所が二転三転してきた。市によると、図書館内に固まっていたが、広さなどで問題を残していたという。8~9月の市民アンケートで音楽・映像の充実を望む声が多かったことや、蘭学館の来場者が少ないことを考慮して判断した。防音効果があり音が漏れない利点もあるという。 蘭学館は江戸後期の蘭学史料を展示している。樋渡市長は、検討中の市役所庁舎構想と併せて整備する考えを示し、「過渡的措置。機能は落とさず、人が来てもらえる施設にする」と話す。 方針変更は関係者には寝耳に水で、庭木信昌・武雄歴史研究会長は「歴史資料館部分には手をつけないと聞いていたので残念。佐賀藩近代化の礎になった鍋島藩武雄領の功績を顕彰するシンボルだったのに…。調査・研究が前に進むようにしてほしい」と話した。 |
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2012年12月12日更新 |