北朝鮮ミサイル:発射台から降ろし修理…韓国報道
毎日新聞 2012年12月11日 19時45分(最終更新 12月11日 21時15分)
【北京・米村耕一】韓国の聯合ニュースは11日、北朝鮮が北西部の東倉里(トンチャンリ)にある「西海衛星発射場」で打ち上げ準備を進めていた事実上の長距離弾道ミサイルを発射台から降ろし、修理を開始したと報じた。北朝鮮は、「技術的な欠陥」のため、当初は22日までとしていた打ち上げ日の期間を29日まで1週間延長している。
北朝鮮の宇宙空間技術委員会は10日、「(ミサイルの)1段目の制御エンジン系統に技術的欠陥が見つかった」との談話を発表していた。「技術的欠陥」の内容は明らかにされていないが、聯合ニュースは、1段目下部に位置する方向制御システムの欠陥との韓国政府の見方を伝えている。1段目に搭載されているのは旧ソ連製のミサイルを元に設計した中距離弾道ミサイル「ムスダン」(射程2500〜4000キロ)のエンジンを四つ束ねたもので、技術的に制御が難しいという。
北朝鮮が打ち上げ日の期間を1週間延長したことから、修理は1週間前後で終わると判断している可能性が高い。20日前後から再び発射台への設置作業が始まるとみられる。