仕事ができない人の5つの特徴

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2012/12/12


学生の方から「”仕事ができない人”ってどんな人だと思いますか?」と聞かれたので考えてみました。


1. 仕事を「弱みを克服するための手段」として捉えている

仕事を「強みを生かす(伸ばす)手段」ではなく、「弱みを克服するための手段」と捉えている人は、仕事ができない人というそしりを免れないでしょう。

例えば僕は、ウェブデザインが苦手なのですが、できるようになりたいと考えています。たまに見かけるのは、そういう人間が仕事中で「今回のデザインは任せてください!」と手を挙げてしまうという事態です。この場合、確かに僕は成長できるかもしれませんが、仕事の質は明らかに低いものとなるでしょう。

当人に成長意欲があるので、こういうケースはややっこしいことになります。組織に余裕があればメンターを付けて成長を見守れるのでしょうけれど、納期が短いプロジェクトなんかだと単なる「足手まとい」にしかなりません。

お金を稼ぐことが求められる以上、仕事というものは「弱みを克服するための手段」ではなく、「強みを生かす手段」であるべきです。弱みの克服は仕事以外の場でこっそりやればいい話ですので。


2. 「慎重さ」を誇りに思っている

仕事ができない人ほど、慎重なものです。慎重さにも価値はありますが、彼らは挑戦をすること、変化することを恐れつづけた果てに、自分の役割は慎重であることだ、と開き直っています。

組織の誰かが何か新しいことを始めようとしたとき、彼らは得意の批判的視点を振りかざし、シニカルな態度で、企画のリスクや未熟な点をついて指摘します。しかし、彼らはけっして企画の問題を克服するための協力をしてくれるわけではありません。「自分の仕事が忙しい」彼らは、あくまで問題点を指摘するだけに留まります。

そうして、もし企画が失敗したときに、彼らは「ほれ見たことか」とひとり優越感に浸ります。そうして「自分はやっぱり間違っていないんだ」という考えをいっそう強固にし、慎重派であることをみずからの強みだと確信していきます。


3. 知ったかぶりをする

仕事ができない人はそのプライドの高さゆえに、常に本来の自分よりも、自分自身を大きく見せようとします。仕事をしていく上での最大の弊害は、彼らがしばしば繰り出す「知ったかぶり」です。

完全にバレなければ問題はないのですが、得てしていつかメッキは剥げるものです。「あいつは知ったかぶりをする」という認識が組織の中で共有されると、彼・彼女とのコミュニケーションは膜を張ったようなものに変貌してしまいます。

周囲は無意識のうちに「あいつの言うことは3割引で聞くべきだ」と考えるようになり、あらゆる仕事上のコミュニケーションに調整が必要になります。その結果、彼・彼女はいっそう「仕事ができない」人間になっていくのです。


4. 苦手なことを苦手だと認めない

もう一点。彼らはプライドの高さゆえに、周囲に「苦手」を悟られることを恐れます。苦手であることを自覚していても、「今はまだ苦手なだけだ(自分には可能性があるはずだ)」と開き直り、冒頭で指摘したように、仕事を「弱みを克服するための手段」として捉え、結果的に足手まといの人材になります。

苦手なことを苦手と認めない人材は、仕事を振るのが難しいため、周囲は彼らの扱いに苦労することでしょう。この特徴をもって、周囲は彼らに「あいつは仕事ができない」というレッテルを上塗りされていくことになります。


5. 今の場所で頑張り続けようとする

「仕事ができない」というのは、ほとんどの場合、環境の問題です。「仕事ができない」人が異動、転職、起業などによって突然活躍しはじめた、という例をみなさんも見たことがあるのではないでしょうか。上司が代わったらいきなり仕事ができるようになった、とかも。僕自身も、サラリーマン時代よりも今の方がよっぽど仕事ができるようになっている気がします。

人間は向き不向きがあるので、ダメだと思ったらさっさと場所を変える踏ん切りのよさが大切です。「あぁ、今回の仕事は向いていなかったなぁ…」と、空気を読まず逃げ回るくらいがちょうどいいのではないでしょうか。流石に何十社も渡り歩いて、それでも「仕事ができない」のであれば、自分に問題があることを否が応でも自覚するでしょうしね。

「仕事ができない」のが環境の問題だとしたら、その人はそこで頑張りつづけても、結局「仕事ができない」というレッテルを剥がし取ることはできないでしょう。そういう場合は、なんとか環境を変える努力が求められます。


そんなわけで、仕事ができないというテーマについて、少しうがった視点から考えてみました。みなさんのお考えをぜひコメント欄でお聞かせください。


関連本。下着メーカー・トリンプの代表取締役を勤めた吉越浩一郎氏の書籍。未読なのでポチりました。