日本未来の党の小沢一郎前衆院議員は10日、衆院選公示日以来の街頭演説に臨んだ。東京都内6カ所でマイクを握り、ハト派を前面に支持を訴えた。
「核武装とか、『この国はけしからんからやっつけろ』とか。そんなことで国民の命と暮らしを守れるのか」。小沢氏はこの日、JR池袋駅や東京スカイツリー前でこう訴えた。
小沢氏は公示日の4日、愛媛県久万高原町で第一声を上げてから、公の場に姿を見せなかった。「俺はあまり表に出ない」と周囲に漏らし、未来代表の嘉田由紀子滋賀県知事を「選挙の顔」にする構えだった。
だが、結党間もない未来の知名度不足は否めず、候補者の一人は「街頭で政策と党名を訴えるしかない」と厳しい表情だ。こうした情勢を踏まえ、小沢氏は12日まで首都圏を中心に遊説などを行い、未来のテコ入れに乗り出す考えだ。小沢氏側近は「これから小沢さん本人が動く。小沢さんだけで500万票はとれる」と期待を寄せる。