第53回熊日書道展(県、熊本市後援)の審査が5日、熊本市中央区世安町の熊日本社であり、グランプリの熊日賞に上村玉舜[ぎょくしゅん]さん(51)=本名・直美、同市=の漢字「高青邱詩[こうせいきゅうし]」が選ばれた。
熊日賞に選ばれた上村玉舜さんの漢字「高青邱詩」
県賞は井上邦子さん(56)=同市=のかな「吉野」、熊本市賞は代宮司幽峰さん(56)=本名・佐冨美、高森町=の少字数「鴛」に決定。特選6点と秀作25点、入選168点を選び、新委嘱1人と新無鑑査3人を認定した。審査員は共に日展会員の有岡●崖[しゅんがい]氏(漢字)と土橋靖子氏(かな)。
上村さんのグランプリ作品は、中国・明時代の詩人・高青邱の詩が題材。「文字の配列が見事で、全体の構成美が群を抜いている」(有岡氏)、「難度が高い多字数を統一感のある真摯[しんし]な作風で仕上げた」(土橋氏)と評価された。
同展は、県内書家の研さんの場として毎年開催。今回は5部門に計417点(漢字152点、かな101点、近代詩文40点、少字数66点、てん刻58点)の出品があった。
入選以上の202点と委嘱・無鑑査作家72人の作品を展示する作品展は18~24日、中央区千葉城町の県立美術館分館で。表彰式は23日午後2時から熊日本社である。(富田一哉)
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