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最終処分場周辺の住民 試験焼却中止を要請
(2012年12月03日 21時33分)
高岡市とともに試験焼却のスケジュールを決めた富山地区広域圏ですが、試験焼却実施後、焼却灰を受け入れる富山市の最終処分場周辺の住民が試験焼却中止を求める要請文を提出しました。
要請文を提出したのは、最終処分場がある富山市山本地区の周辺住民たちです。
要請文は森市長宛てで、山本地区を含む池多(いけだ)小学校の校区の住民が集めた反対署名が、全体の8割にのぼるにも関わらず、市長が独断で実施を決めたのは納得できないとして、がれきの試験焼却中止を求めています。
また、最終処分場の周辺住民への説明が9月に行われた1回のみだったことから最低限、池多小学校の校区を対象とする説明会を開催するよう要請しました。
要請文を受け取った富山市環境政策課は「内容を精査してから対応できるか協議したい」としています。
一方、富山地区広域圏事務組合の理事長でもある森富山市長は、試験焼却実施を決めるまで、1年近くかかったことについてこう述べました。
「ここまできて感慨深い一定の理解がつくられてご苦労のあった方には感謝をしたい申し上げたい」(森富山市長)
3日の定例会見でもあくまでも受け入れるがれきは、放射性廃棄物として扱う必要のないいわゆる『クリアランスレベル』のものだと強調した上で…。
「こういう問題は、必ずいろんな意見がでてくるのでそれぞれの立場にたてば主張は存在しうるわけですが、多少いろんな意見があっても決断すべきときは決断して全体の利益のために貢献していくべきだと思っています」と、「将来の国家に必要なことに反対があっても着実に進めていくことが政治家としてあるべき姿」との見解を示しました。
ただし、試験焼却の結果、クリアランスレベルを維持できないという疑いが出た場合は、もちろん、『本格受け入れしない』としましたが、「今までのデータをみると、安心な結果が得られるのではないか」と強調しました。
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