東京都知事選:法定ビラ戸別配布の70歳を逮捕
毎日新聞 2012年12月11日 01時06分
16日投開票の東京都知事選を巡り、三鷹市内の団地で法定ビラを戸別配布したとして、住民が70歳の男を取り押さえ、三鷹署が住居侵入容疑で現行犯逮捕していたことが分かった。法定ビラを作製した陣営の関係者が10日、記者会見して明らかにした。関係者は「法定ビラの投函(とうかん)は公職選挙法で公式に許された選挙活動の一つ。逮捕は選挙活動の自由を奪う行為であり抗議する」と話した。
同署によると、男は8日午後0時半ごろ、団地の各戸のドアの郵便受けにビラを入れて回っていたところ、住民に取り押さえられたという。団地には「住人以外立ち入り禁止」と張り紙があったという。男は氏名などを黙秘。住民が肩を痛めたと訴えたため10日に傷害容疑も付けて送検したという。
ビラの戸別配布を巡っては、04年にマンションの郵便受けに共産党のビラを配布したとして住居侵入容疑で僧侶が逮捕され、1審・東京地裁は無罪としたが、最高裁で有罪が確定している。【山田奈緒】