2007年06月01日
韓国反核・反基地国際会議報告
5月26日~27日にかけて韓国・ソウル大学で「反戦反核平和東アジア国際会議」が、日米韓の研究者、活動家約200人が参加して開催されました。昨年10月の北朝鮮の核実験を機に韓国の平和団体、環境団体などの反核の意識が高まり、東北アジアの非核化と米軍基地撤去を求めて計画されたたものです。原水禁・平和フォーラムも北海道、東京、神奈川、福岡から7名の代表が参加しました。
初日の全体会(写真右)では、パネラーとして参加し、基調報告や発言を行いました。原水禁・平和フォーラム副事務局長の藤本泰成さんは、基調講演として「日本社会と政治の右傾化」、「米軍再編成と自衛隊」など日本の政治、軍事の全体的な状況と平和運動の課題の基調報告をしました。このほか朝鮮半島の非核化や六ヶ所再処理工場問題、原子力空母の横須賀母港化などの状況や運動について報告がなされました。
翌27日は、7つの分科会が開かれ、第2分科会「東アジア反基地運動の現状と課題」、第4分科会「東北アジアの非核化と六ヶ所村の脅威」、第6分科会「朝鮮半島の平和体制と反戦平和運動の課題」で発言をしました。その後、国際会議参加者によって「2007反戦反核平和東アジア国際会議宣言」を採択して閉幕しました。韓国訪問団はその後、龍山米軍基地で反基地集会(写真下)に合流し、日韓の反基地運動の連帯を確認しました。
- 詳細報告
- 写真レポート1
- 写真レポート2
- 写真レポート3
- 「反戦・核不拡散 東アジア平和会議」全体会議 II 発言要旨レジュメ 藤本泰成
- 北朝鮮の核実験と日本の反核運動の課題 井上年弘
- 東北アジアの非核化と六ヶ所再処理工場
- 韓国:核民族主義を越えて、平和に向けた連帯へ レイバーネット
2007反戦反核平和東アジア国際会議宣言
兵器と軍事的覇権から自由な東アジアを求めて、韓国、日本、アメリカの平和団体および活動家は、2007年5月26日から27日まで大韓民国ソウルで反戦平和東アジア国際会議を開催した。
会議は、東アジアで進行する核拡散と「抑止」の名による危険な核戦略の展開、軍事同盟強化の動きに関して、広範な意見交換と平和運動間の連帯、協力の探求の場となった。また、会議では、参加各国の草の根活動の経験が豊かに交流された。
参加者は、今回の国際会議を機に東アジアにおける平和と核兵器廃絶の流れをいっそう強化するために、以下の行動を発展させることを宣言する。
- 東アジアの反核平和団体の相互理解、協力と交流をいっそう発展させること、
- 世界的な核兵器廃絶、東アジアの非核化と平和を促進するために協力を拡大すること
核拡散の危険、核脅迫と核使用政策の展開、軍事同盟・軍事基地強化、その他の軍事的対応の危険性について世論喚起の活動を強め、反戦、反核平和運動間の連帯を強めること、- 朝鮮半島非核化、日本の非核三原則と憲法九条を守る運動など、東アジアの平和と非核化のための運動を支援すること、
- イラクからの全外国軍の撤退とイラクの主権尊重を要求すること、
- 日本政府に対し、六ヶ所村の使用済み核燃料再処理工場の稼動・プルトニウム抽出を停止するよう要求すること、
- 「人類と核兵器が共存できない」との被爆者の訴えを広め、日本政府に対する援護と補償の要求を支援すること、
- 以上の行動を発展させるため、今後も協議と連絡を継続・強化すること、
以上