2012年12月08日

埼玉で2店

/らーめん寺子屋上尾店@埼玉県上尾市にて魚塩つけめん/麺処慶@埼玉県上尾市にて辛みそラーメンエビ/蒙古タンメン中本蒲田にて五目味噌タンメンの麺半分、野菜大盛り/

 目覚ましが鳴らなくても早起きしてしまう年頃、小春日和のような陽気に踊らされてちょっとだけ遠くに行きますか。
 食べ歩きが高じると、食べることだけを目的に電車や飛行機に乗るようになってしまい、仲間内では「遠征」と呼んでいます。
 移動にどのくらい時間がかかるところから遠征と呼ぶかは人それぞれで、自宅が神奈川だったら静岡はともかく、埼玉や長野は遠征と呼ぶ人が多いです。

 私は日帰りできない(する気が起きない)距離を移動して遠征と呼んでいるので、東は福島、西は愛知からかなぁ。
 ということで、今日は単に食べ歩き。
 新宿から高崎線で上尾、この駅で降りたのは初めてです。

 つけ麺マップ本では「駅から徒歩50分」とありましたが、距離にして2キロ強、どんなにゆっくり歩いても30分前後でしょう。
 途中、鳥居を見ながら徒歩28分でした。

 らーめん寺子屋上尾店@埼玉県上尾市、ずっと来たかったお店です。
 らーめん寺子屋というのは元来、屋号ではなく2002年から2005年にかけて開設された新時代のラーメン作りをになう人材を育成するラーメン道場のことです。
 その道場の名称をそのまま屋号に使った理由は分かりませんが、「らーめん寺子屋」という屋号のお店は何軒かあります。

 店内はそのまま居酒屋として使えるほどゆったりした空間、テレビが入口側の天井近くに設置され、お客さん用と言うより店員さん用な感じ。
 厨房に面したカウンターが7席、反対側は小上がりとして2卓、先客数人に続いてカウンター席に座ると、店主さんが「今日は塩しかありません」と慣れた口調で説明されます。
 今日が塩の日なのか、醤油ダレを仕込まなかった理由は分かりませんが、醤油がないから食べるのを止めて帰る人はいないでしょう。

 メニューはラーメン700円、つけ麺900円、特盛りとかトッピング全部乗せではなく「スタンダード」のつけ麺が900円。
 オーダーして卓上に置かれたプラスチックコップでお冷やを飲みながら、ラーメンの出来上がりを待ちます。
 店内の空気に馴染んだようにゆっくりと調理されている店主さん、一杯一杯丹精込めてと言うのはこういうことを言うのだろう。
 自身の許容量以上の席は用意しない、作業ではなく仕事としてラーメンを作る、当たり前のようでオーダーが入ってからネギを刻むのは中々出来ません。

 先につけ汁、続けて魚塩つけめん900円、その綺麗で吸い込まれるような麺相に15分の待ち時間が短く感じられます。
 ふんわりと酸味が立ち上るつけ汁は数え切れないほどの食材を合わせてたった一つの味を作っています。
 細切りチャーシュー、自家製メンマ、半身の茹で卵、ほうれん草、柚子が沈めてある後味すっきりの和風タイプ、素晴らしい。
 やや苦味の残ったネギの存在感がこのつけ汁の唯一無二感を引き上げていますね。

 自家製麺の極太平打ち麺、しめた冷水を完全に水切らないのは麺同士がくっつかなくする東池袋大勝軒系でよく見られる工夫。
 このらーめん寺子屋の運営に関わった山路さんのアドバイスも効いていることでしょう。
 麺を食べ終わっての割スープ、引き取ったつけ汁の器にぱっぱと刻みネギを散らし、ラーメンのスープである鶏ガラ出汁を注ぎます。
 つけ汁を割ったと言うより、食後の口直しに新しいスープを用意した感じで実に美味しい。
 ご馳走様でした、名店は駅から遠い、ホントに遠いよ。

 駅に戻る方向から少しだけずれて次の店へ歩くこと10分、着いてみると外待ち10人以上で並ぶのを躊躇するほど。
 まだまだお腹もこなれていないので、近くの公園で一休みしてから行くことにするか。

 麺処慶@埼玉県上尾市に着いてみると外待ち数人、もっと待ちたいところですけど昼営業の終わりが近づいています。
 店員さんに案内されて先に食券を買って渡して、外待ちに並び直します。
 メニューはみそ、からみそ、まぜそば、濃厚煮干し、トロ塩、塩そば、醤油そば、つけ麺、今日の(今月の?)限定メニューは海老トマトラーメン。
 ちらと調べたところでは純連(じゅんれん)東京店@高田馬場にて修行された店主さんなので、生粋の純すみ系。

 純すみ系ではあるけど独自のアレンジを加えていて、限定メニューにも精力的とのことです。
 程なくして店員さんに呼ばれて店内へ、入口の壁側に接した厨房は暖簾で囲われてよく見えず、その厨房を囲んで6席と2席のカウンター席、左手には(先の店と同じように)小上がりが8席分ほど。

 既に食券を渡してあるので、ぼけっとお冷やを飲みながら出来上がりを待っていると、辛みそラーメンエビ850円
 豚骨ドロドロに見えるスープを飲んでみると、確かにドロドロだけど天下一品のスープにも似て野菜(たまねぎ、じゃがいも等)を形が無くなるまで煮込んであるベジポタスープ。
 そのスープに特製味噌ダレを合わせてあり、食べた瞬間より喉ごしが美味しく感じられる味わい、こりゃ凄いな。

 一口を食べた後でも口の中も喉もベタ付かない、全部食べた後でも食後のすっきり感は変わらない。
 店主さんは新しいメニューの試食で、一口、二口の味見ではなくちゃんと一杯食べきっているんだと思う。
 その極上ベジポタスープを引き受けるの極太麺、やや柔らかめながらぐいぐいとスープを吸い上げます。
 辛さは野菜の旨さを引き立てるだけでしか無く、所々でエビの味わいが顔を出し、蓮華や箸を止めさせません。

 トッピングは大きめのチャーシュー、太いメンマ、茹でモヤシ、白髪ネギ、いずれもスープに浸して味わいます。
 こんなにレベルが高いラーメンなのに、なぜこの地での評価は程々なんだろうか、もっと旨いラーメンがあるというのか。
 ああ美味しかった、ご馳走様でした。

 食べ終わって駅まで25分歩いて。
 途中で紅葉が綺麗な庭先があったり、しばし足を止めて紅葉狩り。

 駅の戻ると次発が快速湘南新宿ラインなので、そのまま新宿に出た方が早そうに思えましたが、大宮で京浜東北線に乗り換え、始発から乗り換えなしでぐっすり寝ていきました。

 蒲田に着いて、ああ、この辺りにも未食の店が多いのと。
 駅から五分は歩いて蒙古タンメン中本蒲田、結構混んでいるじゃないですか。

 先月から土日は限定メニューが販売されていて、公式に発表しているのにも関わらず店内告知は無いし、券売機も対応していません。
 念のため、女性店員さんに販売の有無を確認してから食券を買い、麺量を半分にしてくれるようにお願いして食券を渡しました。
 空いていたカウンター席に座り、お冷やを飲みながらラーメンの出来上がりを待つと、先ずは単品麻婆豆腐120円、セロリ60円。

 しばらくして五目味噌タンメン950円の麺半分、野菜大盛り60円
 昔の昔、中本が2代目として再出発する時、先代から直接調理の手ほどきを受けた一人が今まさに目の前で調理されていて。
 辛さが尖っているわけではない、味噌が濃いわけではない、中華料理としての味噌タンメンのてっぺんがここにある。

 途中からセロリを入れてスープの温度を下げて、って、体感的に全く下がらないけど、しゃきしゃきして超美味しい。
 麺をほとんど食べたところで麻婆豆腐をレンゲですくって食べます。
 そうこうしているウチに食べ終わってしまってご馳走様でした、ああ、美味しかった。

posted by ふらわ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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