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【競馬・ボート】

武田豊樹が優勝

2012年12月3日 紙面から

 「第54回競輪祭」(GI)が2日、北九州市小倉のメディアドームで最終日を迎え、決勝戦が行われた。レースは逃げる藤木裕の4番手を奪取した武田豊樹(38)=茨城・88期=が豪快なまくりで完勝。7月の高松宮記念杯に次いで今年2度目のGI制覇を果たすとともに、優勝賞金2590万円(副賞含む)を獲得した。2着に長塚智が流れ込み、直線伸びた飯嶋則が3着に入り、栃茨勢が上位を独占した。昨年のグランプリ覇者・山口幸二(44)=岐阜・62期=は7着に終わり、引退を表明した。正式な引退記者会見は4日に行われる。

 ねじ伏せた。先行した近畿の挑戦者も、ここを引退の場所に選んだGPウイナーも、武田は強烈なパワーとスピードで容赦なしにのみ込んだ。「きれいなまくりではなかった。でも僕の最大の武器はもがき。それができたからいい」。格好より結果がすべて。勝負の厳しさを誰よりも知る男だからこその言葉だった。

 昨年の競輪祭では近畿の二段駆けを粉砕するまくりを打ったものの、番手の長塚にタイヤ差で苦杯。今年のオールスターでも必勝の展開に持ち込みながら、落車のあおりを受けて掌中のタイトルを逃した。取れる時に取る。手に入るものは全て手に入れる。高松宮記念杯を制して、直前の地元取手記念を勝っていても、取り損ねたものの悔しさが武田を支えるモチベーションになっている。

 「優勝回数が増えるにつれてプレッシャーは大きくなっている。それに今回はオーバーワークのため体がつらかった。でもこの競輪祭は何が何でも取りたかった。GPは決まっていても4、5日制のGIを取るのが僕の目標だから」

 そんな武田もさすがに人の子だ。連日の厳しい競走は少しだけ“普通”の人に戻した。「さすがに疲れました。この後は少し休みたい。GP? 休んだ後にどんな形で臨むか考える」。誰もが認める競輪界の最強戦士。暮れの大一番には最高の状態に仕上げて現れるはずだ。 (八手亦和人)

 

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