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ロシア、ソ連崩壊後初めての人口の自然増加へ

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 【モスクワ】ロシアは今年、ソビエト連邦崩壊後、初めて人口の自然増加を記録する見通しだ。同国のトピリン労働社会保障相が明らかにした。

AFP/Getty Images

 ロシアでは今年初めから10月末まで、出生者数が死亡者数を790人上回った。わずかな数字だが、1990年代初頭から減少を続けてきた人口が増加に転じるターニングポイントとなる可能性もある。

 トピリン氏は「この数十年で初めて今年は年初から自然増が累積されていった」と話す。現在までの時点で、ロシアの2012年出生率は7%上昇した。これは、ロシア全土83地域のうち80カ所で増加したことが背景となっている。一方、死亡率は同期間に1.5%減少したとトピリン氏は指摘する。ロシア国家統計局によると、2011年の合計では出生者数より死亡者数のほうが13万2000人多かった。

 国連人口部を含む多くの人口統計学の専門家たちはここ数年、ロシアは深刻な人口減の危機に直面しており、2050年までに現在より最大30%人口が減ると予想していた。このため、今回の数字はこれらの予想とは対照的なものとなった。しかし、状況を注意深く見てきた専門家の中には、人口減の傾向が反転する兆しがあるにもかかわらず、先はまだ長いと警告を鳴らす人もいる。

 「人口統計の傾向はオイルタンカーみたいなもので、すぐに方向を変えることはできない」と話すのは英王立国際問題研究所(チャタムハウス)のロシア専門家ジェームズ・ニクシー氏だ。「わたしが重要だと思うのは、労働人口で、これは実際あと18年かかるので、ロシアにとってはむしろ気のめいる話だろう」と話す。

 ロシアの人口減は90年代にとても激しく、当時、ロシアは毎年100万人を超える規模で人口が減っていた。問題は平均寿命の大幅な低下にあった。ロシアの男性の平均寿命は現在、わずか63歳だ。さらに、ソ連邦が崩壊した後に経済状況が急激に悪化し、国外への移住率が高くなったことも原因だ。

 「人口の崖」を転がり落ちたことで、ロシアの心もとない年金システムに大きな問題が発生することになった。アナリストのなかには、年金受給者と年金を支える労働者の人口の割合が20年の間に1対1になるのではないかと予想する向きもある。

 ロシアが公式に発表している人口は1991年に1億4830万人だったが、2009年には1億4270万人に減少した。その後、数字の変動はいくらか安定したが、専門家らによると、これは元ソ連邦に所属していたより貧しい国、特に中央アジア諸国からの労働力としての移民が高い水準にあることが主因だと指摘している。

 事態を重く見たプーチン大統領は、子どもの数を増やすため、政府としての施策を数多く講じてきた。例えば、3人以上の子どもを持つ母親を対象とした給付金や、住宅や教育の環境改善、男性アルコール依存症の高い発症率に対するさらに踏み込んだ対処といったことなどだ。

 また、プーチン大統領は海外で暮らすロシア人の帰国と、技能を持った外国人労働者のロシアでの就労を促すような新しい移民政策を打ち出すことも示唆した。メドベージェフ首相は5日、特定の小売業界を対象に、移民労働者の割合の上限を引き上げる法令に署名した。

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