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トンネル天井板撤去の動き広がる
12月9日 17時43分

トンネル天井板撤去の動き広がる
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中央自動車道の笹子トンネルで天井板が崩落し9人が死亡した事故から9日で1週間となります。
各地の高速道路では、同じような構造のトンネルで天井板の撤去を急いだり、撤去に向けて検討を進めたりする動きが広がっています。

中日本高速道路は8日、通行止めが続いている笹子トンネル付近の区間について、事故があった上り線の反対側の下り線を使って年内にも開通させる計画を発表しました。
これにあわせて、笹子トンネルの下り線では、換気のためにおよそ4.4キロにわたって設置されていたコンクリート製の天井板や隔壁、合わせて1万1200枚ほどをすべて撤去し、代わりに大型のファンを設置することにしています。
同じような構造のトンネルでは、西日本高速道路が山陽自動車道にある3つのトンネルの天井板を来年度中に撤去することをすでに決めていましたが、首都高速道路は今回の事故を受けて、1号羽田線の「羽田トンネル」で年明け以降に計画していた天井板の撤去作業を前倒しし、年内にも完了させることになりました。
さらに、東日本高速道路はNHKの取材に対し、北陸自動車道や上信越自動車道などにある8つのトンネルで天井板の撤去に向けた検討を進めていることを明らかにしました。
国土交通省は、車の性能の向上で排気ガスが減り、天井板が不要になったトンネルが増えていることから、今後、天井板を撤去する動きがさらに広がるとみています。

西日本高速道路が来年度中に天井板を撤去することにしているトンネルです。
《山陽自動車道》
▽関戸トンネルの上り線。
▽志和トンネルの上り線。
▽笠井山トンネルの上り線。

東日本高速道路は、笹子トンネルと同じような構造のトンネル14か所のうち8か所について天井板が必要かどうか検討し、状況によっては撤去するとしています。
天井板の撤去を検討するトンネルは以下のとおりです。
《北陸自動車道》
▽能生トンネルの下り線。
▽高の峰トンネルの下り線。
▽子不知トンネルの上り線。
▽市振トンネルの下り線。
《上信越自動車道》
▽五里ヶ峯トンネルの上り線。
▽八風山トンネルの下り線。
▽太郎山トンネルの上り線。
《長野自動車道》
▽立峠トンネルの下り線。

一方、東日本高速道路は、▽関越自動車道の関越トンネルの上下線と▽東京湾アクアラインのトンネルの上下線、それに▽圏央道の菅生トンネルの上下線では、構造上、天井板が不可欠だとして、撤去しないことにしています。

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