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火山のふもとで
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松家 仁之著
エディション: 単行本 |
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5つ星のうち 5.0
夏の家…!, 2012/11/22
見事です! これでデビュー作だなんて! あまりに自然で無理がないので、まるで、虚構ではなく、本当にあったことのようでした。 実在のものやこと(軽井沢周辺の事実、浅間山の噴火など)と、モデルがありそうなもの(ライバルの建築家とその代表作品)がうまくグラデーションしていて。 著者と同世代の私には、80年代のころの空気も懐かしく、いまとはちょっとちがうモラルなどもああ確かにそうだったと思いだしました。 語り手のキャラクターと不可分の文章は、まるで天然水。透き通って清らかでうるおされます。小学生のころから探鳥会にでかけていたというエピソードが絶妙なこの若者は、生まれながらの「観察者」で、自然や芸術の賞賛者なのですね。でしゃばらず、ひかえめで、注意深い。「オレサマ」的な人物の真逆。若い男子にしては少し覇気がなさすぎで頼りないかなあと思いますが、一生懸命さが魅力です。彼は、きっと「夏の家」の(恵まれた)末っ子だったのでしょう。 軽井沢が舞台で、ある時代のある家族の日常を描いたものという点では水村美苗さんの『本格小説』と重なるところがあると思いました。 軽井沢やそれに似たどこかに思い出や愛着があるかた、必読です。いや、読書好きなら必読ですね〜! まず母にすすめます。
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53 人中、47人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「食らえ この愛」家宝です(笑)!, 2011/3/5
五歳の娘のために予約をし、すっかり忘れてたら届きました。 まず、夢中になって読みふけったのが旦那さん。 「……最近の声優さんたちは、歌って踊れるだけじゃなくて、イラストも描けるんだね」 ゆりさんのひとと、あと誰だっけ、おふたり以外「全員」ご自身が声をアテておられるキャラを描いておられます。これがまた、それぞれに味があって、うまい……! 保育園からかえってきた娘も、夢中で読んでましたが、 「そういえば、プリキュアで、はじめから大きなおともだち用の本って、こんどのこれがはじめてらしいよ」 おおっ、そういえば、ぜんぜん総ルビじゃない……! でも、保育園児、食いつくようにどんどん読んでました。 最後にようやく、購入したわたしの手元に……おおお。おおお。 いや、おもしろかったです。 声優さんたちの自分のキャラに対する愛、スタッフのかたがたのプリキュアシリーズぜんたいへの愛を、ものすごく感じました。 もうシゴトだからとか商売だからとかじゃない。 みんな、プリキュアに、たくさんの素敵なものをもらってて、だから、プリキュアが大好きだよー! って感じで。 まさに 「食らえ、この愛」 でございました。 オールスターズデラックスの三番目の映画もたしかにたのしみでございますが、 これまでのプリキュア集大成として、たいへん貴重で、嬉しい企画でした。
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5つ星のうち 5.0
悪いやつらをどうすればいい? マキノ初の本格警察小説!, 2010/8/12
舞台はいまのこの国にあってもおかしくない架空のある町。 主人公(集団)は「ダメなほうのトクソウ」警察内部にできた架空の組織。 章ごとに、ひとつずつ丁寧に描かれる事件のほとんどは、わたしたちが日頃ニュースで目にしては「ああ、また……」とため息をついてしまうあの手のものたち。虐待や、性犯罪など、弱いものは自分の感情の赴くままに餌食にしてしまってかまわないと考える(あるいは開きなおった)ひとたちを起因とする、悲しくも愚かしくおそろしいあの手の犯罪たちだ。 加害者と被害者と捜査するものが絡み合い、ひとつひとつの事件はしかるべきところにおさまっていくが、その都度、禍根が残り、謎が深まっていく。 どうやら、それには、ひとを確実に狂わせるある装置がかかわっているらしい。 牧野さんのいつもの世界同様、デンパなひと、正義のひと、老人、家族や家庭を失くしたひと(ホームレス)、やたら強くて美しい女性、などがあまた登場し、活躍する。だれは信じてよくて、だれはだめなのか、最後の最後までわからない。が……一見「ふつう」で小市民的にマジメなひとたちがいちばんコワイ、かもしれない。 『破壊』を読みおわるころにはまちがいなく加速度がついてページをめくりまくっているにちがいないので、『再生の箱』と二冊セットでお求めになることをおすすめする。
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5つ星のうち 5.0
笑って笑って、そして胸キュン, 2009/8/9
楽しい〜! カミサマや巫女さんがお好きなかたはもちろん、元気でメゲない女子一人称が大好きなあなたに、とってもオススメでございます。 カミサマその他この世ならぬものとふつーに交際?できちゃう七緒ちゃんちは、オンボロ神社。 宮司であるおとうさんは多額の借金返済のためにコンビニでバイトをしてる始末。 七緒ちゃんはさっぱり御利益がないミズロー(←これでもカミサマ。ヤンキーなイケメン)にリストラを宣言、よそのカミサマに助けをもとめにいったりしているうちに、 ミズローそっくりのクローがあらわれて…… やがて、舞台は、タカマガハラへ……!? 展開がはやくて、リーダビリティ高くて、ゲラゲラ笑ってイッキ読みまちがいなし! ちょいミステリーの要素もあり、実はだんだん正統ファンタジーであることがわかってきたり。 いや、とにかく、おもしろいです、ほんとです! おすすめです〜!
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5つ星のうち 5.0
小さな子とそのご両親に, 2009/7/26
親子で何度でも愉しめる大傑作感動娯楽映画です! ウチの娘が生まれた頃には、ハム太郎ブームも終わってしまっていたんで、他はよく知りません。これは、娘さんが大きくなって卒業してしまった友人から、山ほどおさがりしてもらった「ちっちゃい子向けのビデオ」の中にはいっていました。 可愛くて、笑えて、盛り上がります。 なにより、お誕生日がくることをうたったテーマソングが素晴らしい! 親にしてみれば、生まれてきてくれたこと、日々元気に育っていってくれることへの感謝の気持ちがフツフツします。 こどもといっしょに覚えて、大好きな歌になりました。 それと……ハム太郎くんのお誕生日ってね、8月6日なんですね。 はい、ヒロシマに原爆の落ちた日です。 知人のところに、たまさかこの日にうまれたお子さんがあり、お誕生日のたびにニュースでは一日じゅうそれ関連の話が流れる、ただの偶然だけど、なんとなく、おめでたい気分にちょっと重たいものがかぶさってしまう……みたいなことをおっしゃっていたので、DVDを買ってプレゼントしました。 「はむ」のゴロ合わせでそうなっているんだろうと思いますが…… これを見たら、ハム太郎ちゃんと同じ8月6日を誕生日に持ったことを、きっと、心からラッキーだと思えるようになるんじゃないかな。
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5つ星のうち 5.0
偶然にも!, 2009/4/22
フラ(ダンス)を習いはじめて間もない初心者です。家で練習する時用になにかBGMを……と思ってアマゾンでさがし、なにげなくこちらを買ってみました。すると、偶然にも、二枚目のほうが、お教室でいつもベーシック(基礎のステップ)をおさらいする時にせんせいがかけてくださっているのとジャストぴったり「同じ」だったのです〜、ビックリ! 現代フラに対して、古典(カヒコ)というものなのでしょうか。長い伝統がありそうな音楽で、シンプルでプリミティヴで力強く、何度くりかえして聞いてもまったく飽きません。リズムとメロディと詠唱の声に身をゆだね、カオ(大地を踏みしめたまま腰を左右に揺する)や、カホロ(独特のサイドステップ)をおさらいしていると、海や大地や風と溶け合うような心地よさを感じることができます。目を閉じれば、じぶんの部屋をぬけだして、はるかな常夏の島にいるかのような……ちなみに、せんせいによれば、シロウトがまずまずのカオをできるようになるまでには平均2年はかかるということなのですが。
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
SFファンですねぇ, 2009/4/16
たまたまあるところでウワサを知って『理系くん』の存在を知り、手にいれようとして、そのついでにみつけたこちらもイキオイで購入してみたのですが、……買ってよかった。とても面白かったです〜! 四コマなので、スピーディーに読めて楽しいです。2巻めもぜったい買います。 読みながらゲラゲラ笑っていたら、旦那が「なに?」というので、表紙を見せて、「読み終わったら回すよ。あなたにとって面白いかどうかはわからないけど」といいました。 すぐに読み終わり、「はい」と手渡したところ、ぱらぱらめくってみて、 「惜しい!」 「は?」 「このプリンの話だけど。この場合は“ひきょうど”という」 「ひ、ひきょうど? ってなんですか?」 「くらべるつよさのどあいです。比強度。いやー、じっさい、バケツ大のプリンを制作してみてネット上でその模様を公開しているひとがあってね、みごとに、だしたとたんに潰れてたんだけど……(しばらくつづく)」 「……あのう、いまの話、アマゾンのレビューにかいてもいいですか」 「いいよ」 そういうかたのいるご家庭のそんなに理系ではないほうのひとにとっては、まちがいなく、はげしい共感と爆笑の一冊だと思います。ウチはムスメがまだ小さいので理解できないと思うんですが、大きくなったらぜったい読ませたいです。おとうさんみたいなのは、うちのおとうさんだけじゃない! というのをわかってくれるにちがいないので。 SFファンなら、ドキュメント(モデルとなったらしい作者とその旦那さまのじっさいのお話の部分)四コマについてるタイトルを見て、いちいちウケてしまうことまちがいなしです。
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15 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
優しい気持ちになれます!, 2008/7/20
読んでる途中で残念ながら本を読んでいられなくなると、はやく先を読みたくて、じりじりし、読み終わってからは、「ああ、素敵だった」と溜め息がでました。 同じようなあらすじでも、もっと悲惨な書き方・展開になることもありうると思います(というか、そういう作品のほうがありがちかも)。 介護施設に入居中の90代の老人が、70年も昔のこと……偶然飛び込んだサーカス生活!……を回顧する話ですから。 怖いところやイヤなところがほとんどないのは、主人公のキャラ設定によると思います。 老いた彼は、とても理知的で、誇り高いひと。 若き日の彼は、お坊っちゃま育ちで、うぶなほど誠実で潔白。 大恐慌時代の鉄道サーカスという猥雑で魅力的でおそろしげな世界に飛び込んでも、彼の「青臭いまでの正義感」は小揺るぎもしません。周囲にも、そんな彼をそれぞれの立場からあたたかく見守ったりかばったりしてあげたりするキャラばかりで、ホッとします。かといって、マンガ的に、なんでも彼に都合よくすすむわけでもない、そのバランスが絶妙です。 バランスといえば、(テーマや、文章は)かなり純文学的なものなのですが、それがゆきすぎるわけでもなく、エンターテインメントあるいはミステリーとしても読めるし、かなり上品で抑制がきいている……というあたりも、バランスとれてるなぁ、と感じました。 なにしろ「殺人」場面からはじまっている話で、ネタバレになってしまうと未読のかたがたに申し訳ないので、ほんとうに素敵なところについてなにも言えないのが残念。でも、(こんな書き方ですみませんが)ほんとうに素敵です。特に、動物好きなかた、サーカス好きなかた、古きよき時代のお話が好きなかたに、オススメです。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
えーっ、おもしろいですよお!, 2008/5/28
五つ星でほめてるレビューがないのでびっくり! ここしばらく読んでないので、記憶をたぐりながらですが、あわてて書きます。 ダンシモ先生が大好きで、邦訳のあるものはほとんど全部読んでますが、ときどきむしょうに「読み返したくなる」のは、わたしの場合、なんといってもこれです(『ハイペリオン』四部作は、新刊がでるたび、最初から読みかえしましたが。『イリアム』『オリュンポス』ともなると、もう知力体力の限界に挑戦、二の腕強化読書って感じで。仰向けで読んでいてうっかりウタタネして、頬骨を骨折しそうになりました)。 どなたかが妖怪婆さんと書いておられたメラニーが好きになれるかどうか、が、肝なのかもしれません。わたしは、ええ、大好きです。実にもうみごとに傲慢で、痛快なまでに悪くって(笑)。『風と共に去りぬ』のスカーレット・オハラなど、アメリカ南部のお金持ちの高飛車傲岸タイプの女性キャラが好きなかたなら、嫌悪より、憧れや応援心が勝ってしまって、「やれやれ〜、もっとやれ〜!」と思ってしまったりするのでは。 もちろん、アクダマはアクダマ。正論から言えば、彼女をはじめとする強大な敵たちとくらべると、いともヒヨワな「善玉」側が、ようやくなんとかめぐりあい、信頼しあって仲間になり、……でも、いったいどうやって戦うのか? ほんとうにこんな過酷な状況を、生き抜くことができるのか? そこが読みどころなんじゃないかと思います。 怖さを愉しむホラーというより、冒険小説とかサバイバル小説みたいなノリでしょうか。どうにもならないことがらにウックツして、スカッとしたいときにオススメです。
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7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
文庫化です, 2008/4/25
2005年6月刊行の『アゴールニンズ』の文庫版です。 単行本があまりにもおもしろかったので、続編だったら「ぜひぜひ買わなくちゃー!」と思ったのですが、……同じものでした。残念! 登場人物(?)をぜんぶ竜にしたゆえの設定……黄金の上に寝るとハッピーであるとか、遺骸は分け合って食べるものだとか、たくさん食べると大きく偉くなれるとか……と、ヴィクトリア朝をモデルにした設定……聖職者の立場とか、結婚とか、爵位とか……との、混ぜ合わせ具合が絶妙。 ヴィクトリア朝小説を少なくとも何篇か読んだことがあり、SFやファンタジーに抵抗がなく、軽妙な語り口調の巻きこまれ型コメディが大好きなかた……たとえば、コニー・ウィリス『犬は勘定にいれません』が大好き! みたいなかた……に、だんぜんのオススメ。
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