有川崇は、日本最大規模の医療法人の長男にして、超エリートの財務省官僚。知性、ルックス、財力を兼ね備え、権力のトップに就く、宿命のレールを母によって敷かれている男です。初の主演作で、個性の強いキャラクターを演じる北村さんに、どんなふうに役作りに励んでいるのかを伺ってみました。
――ドラマの公式サイトでムービーを拝見しましたが、これまでの北村さんが演じた役のイメージと全く違っていて、楽しみです。
これまでと違う印象でしたか(笑)。僕が描きたいのは官僚話ではなく、人間ドラマです。財閥の御曹司で、彼の人間的な甘さや弱さから、周りの人に翻弄されていくという役ですので、崇はソフトに演じたほうがいいかなと思いました。内心ガツガツしていても、それをデフォルメした演技をする必要はないと思っているので、原作とは違う崇像を作ろうと思っています。原作の行間を埋めながら演じ、原作よりも人間味のある崇にしようと考えています。
――行間を埋めながら演じているというのは、具体的にどんな演技を心がけているのでしょうか?
原作の崇は人間味に欠ける部分が多いと感じました。そのまま演じると、受け手の捉え方では、嫌味に見えてしまう部分が多々あるのではないかと。僕自身は御曹司ではないですが、そこは役作りで少しずつ彼をケアしてきたいですね。
――人間味をプラスするという感じ?
崇は生まれ持ったエリートで、官僚とか御曹司ということを意識せずに生きているはずなんですよ。だから、礼儀正しかったり、品が良かったりするお金持ちらしさを、作ったものでなく内側から出せるようなお芝居をしたいなと思っています。人との接し方で、時に生意気に見えることがあってもいいと思うけど、自分が演じる役として、魅力を持たせたいので、原作よりも素敵な人にしたいなと思っています。
――では今回の崇像は、原作にはない北村さん流のアレンジが入るということですね。
例えば、脚本には書いていない部分で、タクシーを降りる時に「ありがとう」と声を掛けたり、レストラン行った時にレディーファーストが身に付いている。崇はそういう礼儀をしっかり持っている人間で、当たり前のようにできる人というのを自然に演じたい。観ている人たちも、僕自体が崇のようなスマートな人なのかもって、勘違いしちゃうくらい自然に魅せられたら嬉しいですね。まっ、実際は全然違うんですけど(笑)。