【中央時評】 金正日の経済首席だったら(2)

【中央時評】 金正日の経済首席だったら(2)

2010年06月07日18時15分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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   その間、中国と韓国の経済協力と支援に依存して経済を運営してきたが、今はもうどうなるか分からない。 今年の課業を遂行できなければ責任は自分に回ってくるのではないのか。 そう考えると軍人が怪しからぬ。 自分たちだけが生き延びるために経済の働き手を殺すような姿だ。

  南側も殺生だ。 われわれの実情を知らないというのか。 心理戦をしても住民は動揺しない。 心理戦で揺れるほどなら、われわれはすでに亡びている。 軍部が騒ぎ立てる理由は専ら‘最高尊厳’を謗るためだ。 さらに「先軍」体制ではないか。 軍部がじっとしていられないのは当然だ。 実質的な効果なく軍部ばかり刺激し、強硬派の地位だけを強化させる措置を理解することができない。

  しかし状況のせいにばかりしていられない。 とにかく私は経済を何とかしなければいけない。 人民の厳しい生活を改善するためにもそうだが、正直いって自分の席を保つためにもそうしなければならない。 しかし経済のためにはまず「天安」問題の解決がなければならない。 そしてそれは委員長の決断があってこそ可能だ。

  それで作成した報告書だ。 後ろの部分の内容、例えば協同農場班規模の縮小、インセンティブ制の拡大、企業自立権の強化、貿易の分権化など具体的な経済措置はむしろ蛇足だ。 核心は前提条件だと名前付けた責任者の処罰だ。

  私はこのように報告する考えだった。 「強盛大国建設は委員長同志の偉大な業績になるはずです。 そのためには資本が必要ですが、中国と南側以外には代案がありません。 ひとまず軍部責任者を‘妄動分子’として処断してください。 そうしてこそ事態が収拾局面に向かい、経済再建の機会が生じます。 過去に首領様も1・21事態をそのように解決し、委員長同志も日本人拉致問題に対してそういう方法で乗り越えたではありませんか。 経済は信用であり、不確実性は経済の最大の敵です。 早く信用を回復して、不確実性を取り除かなければ、強盛大国建設が消えてしまうのではないかと心配です。 委員長同志、長く、遠くを見てください」。

  しかし今日も敢えて報告できずに家に帰る。 小心のためか。 軍人が怖いからか。 自分の席を失いたくないからか。 激しい羞恥心からまたポケットの中の文書を触ってみる。 程度の差はあれ、他国の首席もみんな私と同じはずだと一方で自慰しながら。

  曺東昊(チョ・ドンホ)梨花(イファ)女子大学・北朝鮮学

【中央時評】 金正日の経済首席だったら(1)

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