<トンネル崩落>マニュアル「打音義務」 点検担当者聴取へ
毎日新聞 12月6日(木)11時17分配信
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崩落事故があった中央道・笹子トンネルの内部=山梨県警提供 |
山梨県大月市の中央自動車道で9人が死亡した笹子(ささご)トンネル事故で、崩落した天井板を支えるつり金具を固定していたボルトの打音検査が中日本高速道路のマニュアルに義務づけられていたことが6日、わかった。県警は、同社が同トンネルでは00年を最後に打音検査を実施していなかったことなどに着目。トンネルの保守点検担当者らから近く事情を聴く方針を固めた。
中日本高速によると、日本道路公団を前身に持つ同社と東日本、西日本の高速道路3社は06年に共有点検マニュアルを作成。その中では、異常を探知するためボルトをハンマーなどでたたく打音検査が義務化されていた。
崩落した天井板はトンネル最上部のコンクリート内壁にアンカーボルト(直径16ミリ、長さ230ミリ)で固定されたつり金具ごと落下していた。このアンカーボルトの打音検査は、民営化前の00年には足場を組んで実施、その際にナットに緩みが見つかり、補修した。
その後は打音検査を実施しておらず、同社は「高さが約5メートルあり、目視で済ませた」と説明してきた。
県警は4日に同社などを家宅捜索し、点検記録などを押収。同日以降、専門家とともに現場検証を実施している。県警はマニュアル通りに行われていなかった打音検査などの保守点検状況について、担当者にも説明を求める方針で、安全確保のための注意義務が果たされていたかを調べ、ボルト脱落状況などと合わせて事故との関連を調べる。【山口香織、沢田勇】
最終更新:12月6日(木)16時7分
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