東京電力は3日、福島第1原発で事故収束作業に従事する下請け作業員を対象に実施した就労実態に関するアンケートの集計結果を公表した。雇用主以外から作業指示を受けていると回答し、「偽装請負」の疑いが強い作業員が約半数いたほか、雇用時に条件を示した書面や説明がなかったと答えた作業員も約4割おり、違法な雇用実態が横行している可能性が強まった。
東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理は「法令違反かどうかは断定できないが、改善しないといけない状況は存在する」と述べ、元請け企業に法令順守を徹底するよう要請するほか、改善状況の確認などの対策を取る方針を明らかにした。
アンケートは今年9月から10月にかけ、元請け企業27社から発注を受ける1次請け以下の下請け企業に所属する作業員約4000人に配布。約8割から回答を得た。
[時事通信社]