日本原子力研究開発機構(原子力機構)は5日、東海本部(東海村村松)の事務職員のパソコン3台がコンピューターウイルスに感染したと発表した。研究開発に関する不正告発やコンプライアンス(法令順守)などに関する個人情報が漏えいした可能性があるが、核物質管理や研究施設などに関する情報は含まれていないという。原子力機構は、大学の研究者を装って送信されたメールにウイルスが添付されていたのが原因としている。

原子力機構によると、11月14日と同19日に2回にわたり、大学の研究者を名乗り、研究に関する不正行為の情報を提供すると称したメールが送信された。事前に送信を予告するメールや書き込みがあったため、担当職員は確認せず開封。同29日に外部の監視業者が、メールを開いたパソコンとネットワークでつながったパソコン2台の計3台が外部に不審なアクセスを繰り返しているのを発見し、感染が分かった。

原子力機構は、ほかに情報の漏えいがなかったか調べている。