高速増殖炉「もんじゅ」などを所管する日本原子力研究開発機構のパソコンがウイルスに感染し、非公開の情報が流出した可能性があることが分かりました。

 日本原子力研究開発機構によりますと、先月29日、茨城県東海村にある機構の本部事務所内の3台のパソコンで、国外への不審な通信が行われているとセキュリティー会社から通報がありました。機構が解析したところ、パソコンは新種のウイルスに感染していて、先月14日から29日までの間にインドやメキシコに対し、約1300回の通信が行われていました。感染したパソコンは機構が手がける研究事業についての不正告発などを受けつける部署のもので、告発情報のほか、機構のコンプライアンス活動に関する情報などが保存されていました。先月14日に、大学の研究者を名乗る人物から研究に関する不正行為の情報提供をするとメールがあり、職員が添付ファイルを開くと白紙のページが表示されたということで、機構はこのファイルにウイルスが隠されていたとみています。機構は今後、流出した情報の特定を進めるとともに、情報の送信先について調べを進めることにしています。

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