下記「確認書」は、2010年8月29日に韓国のソウル中央地裁法廷民事第47部に、エイベックスの副社長千葉龍平氏によって提出されたものです。
①の続き。
5.3人がエスエムを相手に仮処分申請を提議しましたが、日本活動はスケジュール通り進めていました。当時キム・ジェジュンとパク・ユチョンのユニット活動プロモーションが2009.8.から始まったのですが、エスエムとエスエム・ジャパンの協力のもと、全て無事に終えることができました。しかし、2009.10.27.に3人の独自活動を許すという内容の仮処分決定がおりてから、3人の態度が変わり始めました。
6.2009.11.4に3人の代理人と名乗る法務法人世宗から〝東方神起の専属契約効力停止決定に関するお知らせ〟という通知書が弊社宛に届きました。その通知書には①エイベックスとエスエム間の契約は期間が満了しているとの認識なので、エスエムはこれ以上3人の活動に関して契約を締結する権限がない。よってエスエムと契約を更新したとしてもそれは3人には法的な効力はない。②法廷でエスエムと3人間の専属契約は無効として認められる可能性が高いと思う。従ってエイベックスは③今後日本国内での活動に関して3人と直接契約を締結してほしい④3人がこれまで活動してきた部分に関して契約書および収入関係書類を世宗宛てに送付してほしい⑤現在及び今後東方神起の活動により、日本国内で発生した収益金の仲、3人に分配されるべき部分を3人に直接払ってほしいという内容でした。
7.これに対して弊社で回答を準備している間、世宗から2次通知書が2009.11.24に再度届きましたが、そこには①エスエムと3人間の専属契約は無効なので、直接自分たちと契約を締結しない限り、エイベックスの如何なる活動にも参加する義務はない②3人の不参加によって日本での活動が進めなくなる場合においても、それはエスエムがエイベックスに対し責任を持つだけで、3人はエイベックスとエスエムに対し如何なる法的責任も負わない。③従って自分たちと直接契約を締結しないと、今後エイベックスが企画している全ての東方神起の日本活動には参加しない④3人と直接契約が締結されない限り、エイベックスが主管する全ての3人の日本活動を保留とし、その事情を対外的に説明しろという強迫に近い語調の内容でした。
8.弊社の顧問弁護士に確認したところ、韓国での仮処分決定は、大韓民国国内でのみ効力を持っており、日本国内においてはエスエムとの東方神起関連契約を拘束あるいは制限するのではないという意見があったのです。世宗の主張とは違って、仮処分決定は弊社とエスエム間の契約に全く影響を及ぼせないので、エスエムとの契約は依然として有効という結論になりました。よって、弊社ではこのような考えをまとめ、二次通知書を受けとった翌日、世宗側に下記のような内容で、断る旨の回答を送りました。その内容はエイベックスとエスエム間の契約は、自動延長され有効に存続している。従って3人と直接契約する事は上記の契約に違反する事になるので、3人の要請には応じることができない。3人の関連契約書と収入関連書類は秘密維持義務により、3人に公開できない。3人の収益金についても、清算内訳の確認のため、直接3人がエスエムに来社するのであれば、エスエムは収益金を3人に支払うという内容を既に世宗側に通知していると聞いているので、エスエムに直接支払ってもらうようにと、3人からの要求を断りました。しかし、弊社としては、弊社売上げの相当な部分を占めている東方神起を、このまま諦めきれず、3人を説得し続け、2009年末の授賞式などの行事までには参加してくれるようお願いしました。さいわい、3人は参加してくれましたが、3人はエスエム側が提供する航空及び宿舎、マネジメントを拒否し、移動も別にするなど、気まずい雰囲気でスケジュールが行われたのです。
9.3人は、2009年の年末授賞式のスケジュール中にも、またその以後2010年初めまでずっと弊社と別途契約を締結してくれるよう要求し、これに応じない場合、今後のスケジュールには一切参加しないとの一点張りでした。その折、3人のマネージャーと名乗るベク・チャンジュという人物が常に表に出ていたのですが、彼曰く、自分が設立したCJESエンタテインメントが3人と現在専属契約を締結しているので、自分と日本国内での活動に関する契約を締結しない限り、3人の日本活動はできないと主張していました。彼はそう言いながら、3人の東方神起としての価値を考えた時に、多額の専属契約金を支給してもらわない限り、日本国内の他の会社と契約を締結するとまで言っていました。また、弊社との契約関係を無視し、日本国内の他のレコード会社と映像制作(DVD)に関する契約金を受け取り、海外で映像付き写真集の撮影まで行ったという事実も確認しました。このような状況の中でも、弊社は3人に対しエスエムとともに解決できる方法を模索してみるよう、ずっと3人を説得し続けましたが、3人は既にベク・チャンジュ氏と共にすることを決めたと言い、弊社の説得は受け入れなかったのです。弊社としては、これまで東方神起を日本で成功させるため投資してきた莫大な金員と支援、費やしてきた努力、今まさに東方神起は頂上の人気を得て収益を収められる時点ということを勘案した時に、また多数の東方神起ファンの心情を考えた時に、3人を絶対手放すことはできませんでした。しかも、法務法人世宗の2回にかけての内容証明で、3人とエスエム間の専属契約は無効と確認されているので、3人と直接契約を締結しない限りは日本で絶対活動をしないと脅迫していただけではなく、3人がベク・チャンジュ氏と既に包括専属契約を締結しているとの事実が明らかになったので、弊社としては3人と直接契約を締結せざるを得ないのかと悩みはじめました。その一方、約10年間築いてきたエスエムとのパートナー関係も、決して諦めきれないというビジネス的な立場があったので、時間を稼ぎながら、エスエムと3人間での合意を待っていました。しかし、3人が既にベク・チャンジュ氏と包括専属契約を締結し、事実上彼が3人の全てのマネジメント代行を行っていたため、全ての協議をベク・チャンジュ氏と進めざるを得なかったのです。
(つづく)
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。