STORY

晴れやかな祝福の日が絶叫地獄に変わる!突然変異を遂げた極限恐怖シリーズ最新作

よく晴れたその日、バルセロナの結婚式場には華やかに正装した老若男女が集っていた。誰もがうらやむお似合いのカップル、コルドとクララが人生最良の日を迎えようとしているのだ。コルドの従弟アドリアンが回すビデオカメラは、クララの友人の美女ナタリーに首ったけの色男ラファやメタボ体型のプロ・カメラマン、アトゥンらの姿を映し出す。ブレ防止用のステディカムまで持ち込んだアトゥンは、ジャン・ルノワールばりの映像美で結婚式の一部始終を撮ってやると意欲満々だ。そしてアドリアンは、一族の中でもとびきり陽気なぺぺ叔父さんにカメラを向ける。病院で犬に噛まれたという不運なぺぺは、右手に包帯を巻いていた。

神父の立ち会いのもと、結婚式はつつがなく執り行われた。純白のウェディング・ドレスに身を包み、緊張の面持ちで式場入りしたクララは、コルドと心から愛を誓い合う。親族や友人たちの祝福の歓声を浴びたふたりは、無上の幸せを噛み締めるのだった。

大パニックに陥った大広間でクララを見失ったコルドは、やむなくアドリアン、アトゥン、クララの妹ティータらとともに厨房に逃げ込む。しかしその場も感染者に脅かされ、コルドらは体型上の問題で狭いダクトを通れないアトゥンを残して裏庭に脱出し、いち早く教会に避難した祖母らと合流する。祖母の話によると、感染者はなぜか教会に入れず、聖水を恐れる習性があるらしい。ならば教会内に立てこもって救助を待つのが賢明だが、コルドは愛するクララを捜し出すことで頭がいっぱいだ。すると備え付けのスピーカーからクララの声が聞こえてきた。

「私の夫、愛してるわ。挙式で忙しくて話せなかったから、今話すわ……実は妊娠したの。私たち、親になるのよ!」

新妻の思わぬ告白に俄然発奮したコルドは、教会内に展示されていた中世の甲冑を身にまとい、勇ましくもクララの救出に向かう。

その頃、クララは本館3階の中央制御室の監視モニターで、コルドの居場所を必死に捜していた。クララと行動を共にする神父は、半ば放心状態で「……こんなに早く始まるとは。悪魔の復活が!」と呟く。神父は感染者たちが単なる病人などではなく、世界に災いをもたらす悪魔の手先だと確信していた。