中道批判:民主・仙谷氏が討論要求、安倍自民総裁は拒否
毎日新聞 2012年11月08日 23時35分(最終更新 11月09日 01時03分)
民主党の仙谷由人副代表は8日、同党が次期衆院選で打ち出そうとしている「中道」路線を批判した自民党の安倍晋三総裁に対し、公開討論を求める申し入れ書を郵送したと明らかにした。仙谷氏は国会内で記者団に「哲学や信念があるのかないのかは、安倍さんが断定する話ではなく、国民だ」と説明した。
仙谷氏は「我々が98年から掲げている『民主中道』という旗について、何か深いお考えがあるのだろう。安倍さんが言い出した話だ。ぜひお逃げにならないでお願いしたい」と述べ、安倍氏をけん制した。
これに対し、安倍氏は文書が届いていないとした上で、記者団に「私も忙しい。野田佳彦首相とは討論するが、すべての議員を相手にする時間はない。フェイスブック(の安倍氏のアカウント)にコメントを書き込んでくれたらいい」と討論には応じないとした。
安倍氏は7日の講演で中道路線について「堕落した精神、大衆に迎合する醜い姿だ」などと発言していた。中道路線は安倍氏の保守色との対立軸を意識したものだけに、論争は今後もヒートアップしそうだ。【木下訓明】