【香港=小山謙太郎】中国共産党の規律検査委員会が、先月の党大会で中央委員候補に選ばれた四川省党委員会の李春城副書記を規律違反の疑いで拘束し、取り調べを始めたと、香港紙・明報が4日報じた。習近平(シーチンピン)体制の発足後、中央委員会メンバーの失脚は初めてだという。
中央委員会は同委員と同委員候補の計376人による党の指導機関で、その頂点に習氏を含む計7人の政治局常務委員会がある。
具体的な容疑は明らかになっていないが、習総書記は党大会後の就任会見で、腐敗や汚職などの「深刻な課題を必ず解決する」と語っていた。広東省でも先月下旬から今月にかけて高官4人が相次いで失脚しており、「党幹部の度重なる声に促され、反腐敗の風潮が高まっている」(香港紙・文匯報)と報じるメディアもある。